家業とは? わかりやすく解説

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か‐ぎょう〔‐ゲフ〕【家業】

読み方:かぎょう

その家の生計立てるための職業生業多く自営業についていう。「—を手伝う」

代々、その家に伝わってきた職業また、世襲的継承していく技術才能。「—を継ぐ」


なり‐わい〔‐はひ〕【生業/家業】

読み方:なりわい

生活を営むための仕事。「小説書くことを—とする」

五穀が実るようにつとめるわざ。農業また、その作物

「—は天下大きな本なり」〈崇神紀〉


家業

作者ジェシカ・サイキ

収載図書プルメリア日々
出版社西北出版
刊行年月1994.2
シリーズ名ジェシカ・サイキ短篇集


家業

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/12 01:21 UTC 版)

家業(かぎょう)

  • 一般的には、家族によって継承される一定の生業のことをいう[1]
  • 日本史(社会構成史)では、特定の氏族家系によって、特定の学問・知識・技芸・業種などが世襲的に継承される仕組みのことをいう[1]
  • 家庭用と業務用の略。食品・卸売業界で用いる業界用語。

一般的な概念としての家業

一般的には、家族によって継承される一定の生業のことをいう[1]。この意味の家業は世界のあらゆる時代、あらゆる地域にみられる概念である[1]

家業型経営の特徴は家業となっている会社の存続とそのビジネスの安定が特に重視されることであり、企業規模が拡大しても、創業家の目が行き届きにくくなることで一定の規模で成長を止める傾向がある[2]

家業型経営では一般にはオーナー経営者が経営を行う[2]。比較的狭い既存事業の分野で専門的な特化により高い競争力、収益力を誇る企業をグローバル・ニッチトップ企業(GNT企業)と呼ぶが、日本の家業型経営の企業には中小のモノづくりを行うGNT企業が多い[2]。ドイツのようにファミリー企業でもオーナーの一族は株式を所有するだけで経営はプロの経営者が行う形態の企業が多い場合もある[2]

日本史の概念としての家業

日本史(社会構成史)の研究においては、特に中世以降の日本社会にみられる、特定の氏族家系によって特定の学問・知識・技芸・業種などが世襲的に継承される仕組みをいう概念である[1]

公的な官職

家業という考え方は、特殊な分野における学問や技術が特定の氏族や家系に帰属してそこの専業と認識される状況下によって発生した。律令制の全盛期であった8世紀から9世紀にかけて既にその萌芽が見られ、礼家(れいけ、礼制・家族法)、薬家(やくけ、医薬)、法家(ほっけ、刑事法)などと呼ばれる家柄が出現している。

11世紀から12世紀の日本では律令制下の官制が事実上形骸化に向かいつつあり、残された官司間の統属(上下)関係も事実上崩壊していく。そのような中で機会の平等とも呼べるものは失われ本来公的なものであったはずの官職が私物化され、特定の氏族に委ねられるようになっていき(家職)、また特定の氏族に委ねられた官司による独立した業務運営が可能な態勢が構築されていった。このような、王朝国家における特定の氏族による官職の家職化及び権能の排他的継承を「官司請負制」と呼ばれている。その特定の氏族にとっては、先祖代々授けられる官職・任務は「家業」として認識されるようになったわけである。

例としては、弁官局小槻氏外記局における清原氏検非違使庁における坂上氏中原氏が挙げられる。

商工関係を司る官職を継承する家系では、自ら商業や工房を経営することをやめ、担当する業種の営業許可権を利用し、をはじめとするその業種の関係者の活動を支配することで、関係者から金品を得ることを以って業とするようになった。

現代では官民の有力な家系同士が複雑に結びついて閨閥を形成し、営業許可権に限らない利権を持つ[3]

学問・文化

ある学問・技術などが、特定の氏族のみに帰属し、他の氏族が持たない場合があったが、そのような場合、その学問・技術などは、一代で終わらせてしまうのではなく、子孫が継承することで存続させるべきであるという観念が自然に発生した。学問・技術が、二代、三代、四代、、、と無事に継承された場合、特定の一族で継承される「家業」として定着するようになった。

文化の分野では、華道茶道などの「道」と呼ばれるある種の技能体系が、やはり世代を越えて継承されるようになり、「家道」と呼ばれるようになった。これらの「道」の分野の世代間継承では、知識・技能(知的財産)それ自体だけでなく、権威性(ネームバリュー、ブランド、商標権)や、一門(弟子らの組織)と彼らを監督する権限(ある種の経営権)などが、ワンセットで子孫に継承されることになり、後の「宗家」や「家元」制度(ある種の永続的事業システムや法人システム)につながっていくことになった。

江戸時代の公家社会ではそれぞれの家が、自己の財政維持のための収入確保の意味も含めて先祖伝来の学問・芸術を家業化していき、同時にその家業をもって朝廷に奉仕することで家職化していった。また、江戸幕府からも各公家に対して朝廷への奉仕の一環として家業への専念を求められた。ただし、新家創設や旧家再興(当主急死による養子縁組も含む)の家業の扱いについては不明な点もあり、今後の研究課題とされている[4]

出典

  1. ^ a b c d e 『歴史学事典第8巻』山口和夫、弘文堂、2001年、83頁。 
  2. ^ a b c d 吉村哲哉、「1G01 グローバル・ニッチトップ企業の企業タイプの類型化(技術経営(事例・ビジネスモデル・事業化)(1),一般講演)」『年次大会講演要旨集』 2015年 30巻 セッションID:1G01, p.166-169, doi:10.20801/randi.30.0_166, 研究・イノベーション学会
  3. ^ 広瀬隆『私物国家-日本の黒幕の系図』 光文社 1997年 系図14 国家を私物化した一族の全系図
  4. ^ 佐竹朋子「一八世紀公家社会における学問と家業」『ヒストリア』235号(2012年)/所収:佐竹『近世公家社会と学問』吉川弘文館、2024年 ISBN 978-4-642-04357-1 2024年、P155-157.

参考文献

関連項目

外部リンク


家業

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 03:49 UTC 版)

望月圭介」の記事における「家業」の解説

1883年明治16年)あるいは1884年明治17年)、父・東之助により遊学止め帰郷せよ、と言われる望月家この頃三菱高島炭鉱からの石炭輸送一手引受けさらに石炭販売業務拡大しており、人出足りなくなったため呼び戻されたのであった長崎出向き叔父源九郎助手として働き始める。そして三菱支店長紹介で、松島炭鉱(現三井松島産業)での運搬販売加え採掘権を得ることになり、兄・俊吉と共に松島での業務勤めた望月の仕事鉱山業として資料があるが、それはここから来ている。 1895年明治28年)、ハル一度目の結婚をしているが、母・リツ折り合い悪かったためすぐに別居し1897年明治30年正式に離婚している。 1895年台湾へ旅立つこの年から台湾日本統治始まり広島県会議員および商工会議所有志らと一緒にその視察および県産物の販路拡大目指し渡航したのだった。また兄・俊吉甲申政変直前朝鮮渡り鬱陵島木材用いて造船請負販売する契約金玉均交わしたことがあり(甲申政変で金が失脚したため執行されず)、望月もこれを見習って台湾一旗揚げるつもりで渡航したという。ただ、台湾ではマラリア患い志半ばにして帰国した。このマラリア生死の境さまよった経験その後生き様大きく関係することになる。 1897年明治30年)、チサト二度目の結婚。そしてこの時期に兄・俊吉自由党属し政治活動始めるようになる。また望月時期不明だが、父・東之助に代わって東野村長を務めていたことがあった。

※この「家業」の解説は、「望月圭介」の解説の一部です。
「家業」を含む「望月圭介」の記事については、「望月圭介」の概要を参照ください。

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