クラス:Class
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/07 09:46 UTC 版)
「エバークエスト」の記事における「クラス:Class」の解説
16種類のクラスが存在する。クラスにも属性が存在し、選んだクラスによって信仰が限定される上にFactionにも影響する。 またクラスはその背景と役割から分別されており、背景では「魔法が使えない前衛職:ピュアメーレー(Pure Melee)」「魔法が使える前衛職:ハイブリッド(Hybrid)」「治療呪文で活躍する呪文職:ヒーラー(Healer)」「治療以外の呪文で活躍する呪文職:ピュアキャスター(Pure Caster)」、役割では「敵の攻撃を高い防御力で受け止めるタンク(Tank)」「高いダメージを繰り出して戦闘を手早く終わらせるアタッカー(Attacker)」「複数的に襲われた状況を鎮静させるサポーター(Suppoter)」「ダメージを請け負うタンクの治療を行うヒーラー(Healer)」と一般的には分けられる。なお略称に「メーレー(Melee)」「キャスター(Caster)」、サポーターの別称として「クラウドコントローラー(Clowd Controler)」等があり、これらの呼称は後続のMMORPG全体に引き継がれて用いられている。 Goodクラス ドルイド(DRU) 屋外(Outpost)で優位な呪文を扱えるキャスタークラスで、攻撃と治療を兼ね備えたヒーラー。防具の装備上限は皮鎧(Leather)まで。 呪文の火力はウィザードやマジシャン以下で、回復能力はクレリック以下。しかもクレリックの強化呪文(Buff)と効果が重複するものが多い(効果が共存できず、上書きする関係にある)ため、両者がパーティに揃った場合は微妙な立場になる事が多いが、しかし良質な装備やプレイヤースキルによってはクレリックを上回る資質も同時に秘めている。またパーティが上手いパラディンやシャーマンやネクロマンサーに恵まれた場合はドルイドでも十分にヒーラーを務められた。 最大の特長はパーティ全員を特定のエリアに転送できるグループゲート系の呪文と、ゾーンから緊急脱出できる「エバック(Evac)」の使い手である事、装備とプレイヤーが極まってくると、ある程度のレイド級Mobをソロで狩れてしまう程のバランスを無視した単独戦闘能力を持つ事。実際に日米関係なく各サーバーで心無いドルイドによるMobの「独占」が起き、それだけの装備を有した最上位ギルドは後続ギルドから心底嫌悪された。またグループゲート呪文を用いての「タクシー」として用いられ、チップの文化がある海外サーバーでは商売として成立するほどだったが、全ての大陸に誰でも直接移動できる街ができてしまった拡張版Plane of Powerによってその商売はほとんど成り立たなくなった。 Epic Weaponは刀身から緑葉のエフェクトが舞うシミター「Nature Walkers Scimitar」。 パラディン(PAL) 前衛と回復を器用なこなすハイブリッドクラスで、クレリック系列の呪文を扱えるタンク。防具の装備上限は板金鎧(Plate)まで。 火力は全クラス中でも最下位に近いが、高い防御力とそこそこの回復能力を併せ持つため被ダメージを恐れる事無く、しかも敵から瞬時に大量のヘイトを買う事ができる。つまりは「パーティーが危機的状況に陥るほど本領を発揮」し、その状況でプレイヤーが最高のパフォーマンスを発揮した場合「タンク・ヒーラー・クラウドコントローラーを兼ねた上、生き残った暁には死者の蘇生まで務める」という他のクラスでは実践できないほどの英雄的活躍を示す事になる。その華々しいイメージから極めて人気の高いクラスだが、このクラスに多くの差別称(loldin、また彼等に関係の深い堕落騎士に因んでSir Lucanなど)が付きまとっているように、その評価はプレイヤー次第で大きく変わった。 これは安定した戦況が続けば「ただの火力不足で終わってしまう」せいでもあるが、彼等の鼻にかけた立ち振る舞いによる所も大きかったし、何よりも「安定してヘイトを稼げない」ウォーリアーからの嫉妬も多大にあった。(上手いパラディン達は彼等にヘイトを「渡した」が、渡せない・渡さない者もまた多かった)。キャラクタークラスのイメージから連想される通り、慎ましく控え目にして騎士道を守り、危機に際して手堅く体勢を立て直す活躍を見せれば自然と人望を得る存在なのだが、そのカリスマ欲しさや一度の栄光に酔いしれて奢ってしまった者達も多く、パーティ編成では一番当たり外れの差が大きいクラスとなった。 特長として瞬時に対象(対象にしているなら敵味方関係なし)の体力を大幅に回復させる「レイハンド(Lay on hand)」と、敵の呪文詠唱を止めて莫大なヘイトを買う事になる豊富なスタン系呪文、そして聖騎士らしいアンデッドに対する一方的な殲滅力がある。 Epic Weaponは刀身から炎を放っているグレートソード「SoulFire」。 レンジャー(RNG) 火力に特化したハイブリッドクラスで、ドルイド系列の呪文を扱えるアタッカー。防具の装備上限は鎖帷子(Chain)まで。 二刀流(Dual Wield)とダブルアタック(Double Attack)によって、1サイクルに最大4回の攻撃を行えるため圧倒的な火力を誇る。「キック」を含めれば5連打になり、これに武器効果(Proc)が発動するとさらにダメージは増す。単純な瞬間攻撃力では接近職最高のダメージディーラーの片翼を担うが、もう片翼を担っているローグには若干劣っているため、その分の不利をドルイド系の呪文によって補う事になる。 またレンジャーの特長である一定範囲内に存在する敵をリストにして表示する「トラック」は、やはりローグが持つ偵察能力と甲乙付け難く、性質の近い両者は何かと比較されるが、戦闘での華々しい二刀流乱舞が魅力的だったのか、使用人口では大幅にレンジャーが押し勝っている。またキャラクタークラスが極まってくると、あまり有効な威力が出なかった弓による射撃(Trueshot)によって莫大なダメージを叩き出し、その威力はウィザードが最高位呪文でクリティカルブラストを発動させた時にも匹敵する程。弱さで知られる弓の冴える一矢でレイド級Mobにとどめを刺した時には仲間達から拍手喝采が起きた。 Epic Weaponは刀身から放電する二振りの剣「Swiftwind」「Earthcaller」。 Neutralクラス バーサーカー(BER) (expansion:Gates of Discordで追加) 拡張版Plane of Powerによる最盛期が終わり、開発が変わって以降の出鱈目な拡張によって多くの引退者を出した中、引退しなかったプレイヤー達に因れば「何のため存在するのか分からない」アタッカークラス。 バード(BRD) 独自の立ち位置を持つハイブリッドクラスで、バート固有の「歌(Songs)」を習得する。防具の装備上限は板金鎧(Plate)まで。 呪文と同じシステムながらも完全に区別されたエフェクトとして扱われる「歌」によって敵味方に干渉するテクニカルクラスで、直接的な戦闘能力は皆無に近い。しかし味方の戦闘能力の底上げ、微量ながらも治療、敵の鎮静化(Lull)・足止め(Rooting/Parking)、移動速度の大幅な向上など「数秒で切れる有益な効果」を状況に応じて展開する事でパーティに貢献する。 これらバード達が織りなす援護はジャグリング(Juggling)と呼ばれ、18秒を1サイクルとしている歌は最大3種類の効果を残す事ができるが、人間離れしたテクニックを持つ一部のバート達ば4種類の歌を味方に与えて支援し、万人から敬愛の念を勝ち取っている(「指が攣るほど辛い」との事)。また海外サーバーでは「レイドの戦況に応じた歌詞をチャットに打ち込んで味方を鼓舞する」バード達もいて、それが参加者達の一生の思い出になった事は最早語るまでもない。 バードの最大の特長は、基本性能こそ低いものの、プレイヤーの機転と発想によって「化ける」上、誰からも憎まれず愛されるその個性かもしれない。 Epic Weaponは刀身から青い音符を放つ「Singing Short Sword」。 ビーストロード(BST) (expansion:The Shadows of Luclinで追加) エバークエスト最盛期にバー・シアーと共に追加されたハイブリッドクラスで、モンクとシャーマンの特長を併せ持つ。防具の装備上限は皮鎧(Leather)まで。 1キャラクターの育成に膨大な時間を費やすシステム上、使用人口はごく限られたが、その名が示す通り、呪文で召喚するペットと共にダメージ叩き出すアタッカー系統で、召喚されるペットは「キャラクターの種族」によって異なった。(バーバリアンは狼、イクサーはステゴサウルス状の剣山を持つトカゲ、オーガは熊、トロルは鰐、バー・シアーは虎) 本体がレザー級の防具しか持てないため被ダメージに覿面に弱く、そのため「敵にペットを殴らせ、自分は敵の背後から殴る」という姿になるのだが、これがどうにも頼りなく映る上、他のペットクラスであるネクロマンサーやマジシャンの方が総合火力で勝るため、パーティに招かれ難い不遇なクラスだった。 そのため日本サーバーでも実装直後はそこそこ散見されたが、数ヶ月たたないうちに概ねその姿は消えている。 クレリック(CLR) 治療に特化したヒーラークラスで、エバークエスト最高の治療呪文の使い手。防具の装備上限は板金鎧(Plate)まで。 パーティとレイドの生命線であり、彼等がいなくては冒険にも出られないという必須職で、故にトラブルメイカーも多かったが、そこに目を瞑ってでも招かねばならない状況は多々あった。尤もパソコンの性能向上によるクライアントの多重起動や、エバークエストのために複数台パソコンを用意するようなヘビーユーザー達によって「自分による自分のためのクレリック」が用意されるようになると、トラブルメイカー達は徐々にパーティに招かれなくなった。 他の追従を許さない圧倒的な治療呪文と強力な強化呪文を誇るパーティの守護者で、死者の蘇生もこなせるため、何かとヘイトを稼ぎ易い彼等の生存が冒険の第一目的となる。いくら防御力の高いプレートが着られるからとは言え、当人もヘイトを稼がないように様々な工夫をこなさねばならず、その点ではテクニカルクラスに属する。 また、勝手にヘイトを稼いで勝手にダメージをもらうようなアタッカーや、敵の誘引(Pull)に失敗してピンチに陥ったモンク、方々から敵を引っ張って危機を楽しみたいパラディン、頑張ってクラウドコントロールしようとして死にかけているエンチャンターなど、冒険内で起き得る様々な状況を現在のマナと相談しながら上手く片付ける判断力、誰を生かして誰を見殺すか早々に決めるリーダーシップ、「お金あげるから蘇生しに来て下さい(行くのに数時間かかる秘境まで)」と毎日のように飛んでくるささやき(tell)に対応若しくは無視する社交性・忍耐力など、要求されるプレイヤースキルは数多い。 レイドにおいても「CCH(Chain Complete Healing)」と略称される戦術の根幹を務める事になり、これは10秒以内の数秒間隔で「10秒後に対象の体力を7500ポイント回復させる」Complete Healingを延々唱え続ける事でメインタンクを生存させ続ける攻略法なのだが、これは何事もなく安全に進んでいる通常の冒険内でも起こり得るのだが、クレリックにとって最大の敵は「回線切れ」「退屈が引き寄せる睡魔」になる。レイド対象のボスの中では「1時間CCH」という途方もない長時間の拘束を求めてくる手合いもいるため、これら事故によるレイド失敗は往々にして起きており、発生したトラブルにも手早く対応する機転も経験によって育まれていく。このような重圧と責任を共に克服していくヒーラー同士の結束と友情は極めて硬い。 Epic Weaponは最高位の蘇生呪文を無限に仕えるモーニングスター「Water Sprinkler of Nem Ankh」。 エンチャンター(ENC) 支援能力と絡め手に特化したキャスタークラスで、バードと双璧を成す最高のクラウドコントローラー。防具の装備上限は服(Robe)まで。 火力には大きく劣るものの、呪文中断効果を持つ範囲呪文や、敵の能力値を減少させる弱体化呪文(Debuff)、敵を眠らせたり鎮静化させる呪文、高レベルに至ると敵一体を丸々魅了して味方にしてしまう呪文など、他にない個性的な呪文を扱ってパーティに貢献する。 エンチャンターの呪文は極めて有効的なものが多く、その代名詞となっている「マナの回復速度を上げる効果」はその有無で冒険の快適さが激変するため、タンクとヒーラーに次ぐ冒険の必須クラスと広く考えられていた。とりわけマナの自家発電ができるシャーマンとネクロマンサー以外のキャスター達がエンチャンターを欲しがったし、制限時間内にクリアしなくては報酬がもらえない上、成否の成績が残ってしまう拡張版Lost Dungeon of Norrathの追加ダンジョンでは「エンチャンターを連れていくのが攻略の基本」となり、元々立場の被っていたシャーマンとネクロマンサーの立場を少なからず失わせてしまった。 これらの呪文はMobから特大のヘイトを稼ぐ一方で自身の耐久力・自衛力は皆無に等しいため、味方の支援がなければ後半は一撃即死するのも珍しくなくなる。特に複数MobをMez(Mesとも。睡眠呪文を維持した状態)した状況から起こす際、きちんとタンクにヘイトが移らなければエンチャンターやヒーラーが叩かれて崩壊する羽目になるため、敵を寝かしつけて危機を脱しても決して油断がならない。そのためエンチャンターはタンクとして「即時に莫大なヘイトを稼げる」パラディンやシャドウナイトを好み、予告なしに敵を起こして味方を殺すようなウォーリアー達を敬遠する傾向があったが、それは(なかなかパーティに招かれないローグ、モンク、シャドウナイト、パラディン、マジシャン、ネクロマンサー、シャーマンにしてみれば特に)どこからも引く手数多なエンチャンターの贅沢な悩みと言えた。 敵を麻痺させる範囲攻撃を多数持つため、一部のゾーンで敵すべてを一ヶ所に集めてもらい、それを範囲呪文によって吹き飛ばす遊びが楽しめる唯一のクラスでもあり、ごく稀にレベルの合わないゾーンで高レベルのエンチャンターがこの遊びに興じている様が見られ、その様は正に圧巻。 また、あらゆる種族に変身できる呪文(Illision)の使い手でもあり、これが他人にかけられるようになると冒険がより愉快になる。とりわけ多くのプレイヤーが愛しているフロッグロック変身の呪文はレアリティが高く、この呪文が街中で使われ始めるとプレイヤー達は冒険の事など綺麗に忘れて数時間はお祭り状態になった。この「お祭り」は所有者のノリ以外では拡張版導入直後やGM Eventに合わせて頻繁に行われ、GM EventではGM自身がこの呪文でプレイヤー達を変身させて場を楽しませ、データ上だけ実在するだけで通常ゲーム内では御姿を拝められない神々エロリッシ・マーもこの時期だけに見る事ができた。(この女神エロリッシ・マーについては多くのプレイヤー達を絶句・絶望させている) Epic Weaponは青色のコブラが飾られた杖「Staff of the Serpent」。 マジシャン(MAG) 火炎系呪文とペットを使役する召喚系呪文を誇るキャスタークラスで、ユニークな立ち位置を持つアタッカー。防具の装備上限は服(Robe)まで。 単純火力ではウィザードに劣るものの、用途の事なる火・水・風・土の四属性のペットを使役してパーティに貢献できる優秀なダメージディーラーで、召喚呪文によって包帯から装備に至るまで様々なものを召喚できる。尤も有益な召喚物は限定されるため役割は概ねペットを交えたアタッカーと、とりわけ有益な召喚物の配布が主となる。 ペットは火力特化の火、高い安定性を持つ水、攻撃速度が速くスタンを奪える風、耐久力が高く敵を一点に縛り付ける土の四種類があり、これらの特徴を用いてのソロプレイも可能。一方でペットによるダメージはとても目につきにくいため「マジシャンは総火力が低い」と(マンチキン思考の日本人達には特に)考えられ易かったためパーティが組めず、自然とソロプレイに流れる羽目になったマジシャン達も多く、マスタークラスまで大成するマジシャンの数は極めて少なかったが、彼等はレイドコンテンツでギルドに多大な貢献をする事になる。 その極めつけは「プレイヤー召喚」で、同じゾーンにいるプレイヤーを召喚者の元に呼び込めるという素晴らしい効果を持っている。この効果によって大幅に難易度を下げられるレイドもあり、また実社会の都合からレイドに遅刻した者達が途中参加できる可能性を産み出した。特にヒーラーとエンチャンターの途中参加はレイドの難易度を一層下げるので、苦境にめげずにマジシャンを育てたプレイヤーを持ったギルドは幸福だったし、マジシャン達に偏見の目を持たずパーティーに招いて共に冒険を楽しみ、ギルドに勧誘したプレイヤー達はその人格と行動を広く褒め称えられた。 Epic Weaponは四本の金色の角に飾られた宝石付きのワンド「Orb of Mastery」。 ウォーリアー(WAR) エバークエスト最堅のタンククラスにして、最もヘイトを稼ぎたいのにヘイトを稼げない生涯苦悩のクラス。防具の装備上限は板金鎧(Plate)まで。 成長によって莫大なヒットポイントを獲得し、被ダメージの低減率も最も高いのだが、呪文が一切使えず、さらに搦め手にも乏しいため「ヘイトが欲しい」にも関わらずヘイトが稼げず、仲間が殴られてしまう「タンクとしての未熟さ・力不足」に苦汁を舐めながら成長しなくてはならない。火力においてもレンジャーやローグに一歩譲るため、彼等が全力を出せば高確率でそちらに跳ね、パラディンとシャドウナイトが敵に回ったら一生ヘイトを奪い返せないまま終わるほど。 ウォーリアーはこの弱点をレベルアップとアイテムの克服によって補っていく。特に後者が重要で、呪文効果付きの武器の探求はウォーリアーにとって人生に等しい。また苦悶と忍耐の生活の中で「ヘイトを上手く渡してくれる」パラディンやシャドウナイト達、ヘイトを取らないよう工夫してくれるレンジャーやローグとの出会いがウォーリアーとしての活動の中でアイテム以上の宝となってくれる。ウォーリアーの多くが「レイドのメインタンクを務めるウォーリアーを育てているギルドマスター達」である場合が多いので、彼等が優秀な仲間になってくれるのは間違いないし、そうでなかったとしても今後の成長を彼等は喜んで手助けしてくれる。 呪文が使えない半面、チャットコマンド入力によって発動する豊富な戦闘奥義(Discipline)を持っており、攻撃力を犠牲に防御力を得る「difensive」、接近攻撃のダメージを無効化する「fortitude」など、使用するタイミングを見切りさえすれば最悪の危機を乗り越えられる究極の生存性を誇り、これはパラディンもシャドウナイトも到底真似できない。ある程度成長するとダブルアタックの上位であるトリプルアタック(Triple Attack)を獲得して攻撃面でも目覚ましさを見せ、さらにクラスの特長としてクリティカルヒットを持ち、この倍打は特別なダメージとしてチャットに刻まれるため、その最高得点を求めてウォーリアー達は切磋琢磨し、仲間達はその数値に目を瞠って持て囃す事になる。 Epic Weaponは鞘に納める事で一本の両手剣、若しくは二本の剣と化す「Jagged Blade of War」。剣の分離状態の名称は「Blade of Strategy」「Blade of Tactics」。 モンク(MNK) 独特のスキルでパーティに貢献するピュアメーレーで、極めて個性的な立ち位置を持つアタッカー。防具の装備上限は皮鎧(Leather)まで。 中国の拳法僧をモチーフにしており、全クラスの中で唯一「所持品の重量が限界に達してなくても、少々重いだけで防御力が落ちる」という尖った特性を持っているため、他のクラスならばある程度おざなりでも全く問題ない「インベントリの整理」から彼等の戦いは始まっている。この特性はレベルアップによって徐々に緩和されていくが、しかし微々たる変化なので「荷物の軽量化」は生涯の命題となる。また「タイガークロウ」「飛び蹴り」等の固有スキルを交えてダメージを与えていくアタッカーなのだが、優秀な武器を持てるレンジャーとローグには遠く及ばない。 モンクの立ち位置を強烈に個性しているのは、スキルを発動させると絶叫して地面に倒れる「死んだふり(Fake Death)」を交えた敵の寸断・誘引(Pull)で、後半どうしても敵が一塊となって押し寄せてくる状況をこのスキルによって上手くコントロールし、一匹だけをこちらに誘い出す事が重要な役割となる。レイドにおいてもこの技術によって楽に攻略できる対象が少なからずいるため、彼等は何回も失敗して死んで覚えながらこの技に磨きをかけていく事になる。非常にテクニカルにしてパーティにも招かれ難い事から極めて希少で、50人単位のギルドに一人いるかいないか程度しか存在しなかった。そのため優秀なモンクの獲得が多くのギルドにとって最大の問題となって立ちはだかっており、已む無く代役をシャドウナイトやネクロマンサーが果たす事になるが、仕様上モンクほどの安定性は得られないため彼等は大いに苦労する事となる。 特長としては上記の「死んだふり」以外にも、自身の体力の1/4を一瞬で回復させる「メンド(Mend)」がある他、ウォーリアーに次いで豊富な戦闘奥義を持っている。 Epic Weaponは黄土色のオーラを放つ拳「Celestial Fists」。 ローグ(ROG) 爆発的な火力を誇るピュアメーレーで、レンジャーとダメージディーラーの双翼を成すアタッカー。防具の装備上限は鎖帷子(Chain)まで。 威力に欠けるものの攻撃速度に長ける突刺剣の使い手で、盗賊よりは暗殺者のイメージに近い。敵の背後に常に回り込む事で発動するバックスタブ(Backstab)によってMobの体力を削り、戦闘を手早く終わらせる事がローグの仕事になる。攻撃力が高いため敵のヘイトを買い易いが、レンジャーとは異なって呪文が使えないため、攻撃中断した後「ハイド(Hide)」する事でヘイトを消したりするなどの小技を挟みつつヘイトを逸らせる工夫を学んでいく。つまり「敵から殴られずに殴り続けるローグ」は極めて優秀である。 ローグの特長として「ハイド」と「忍び足」があり、これらを用いる事で敵に気取られるまでゾーンの中を自在に歩き回る事ができる。発展途上中はあまり充てにならないが、成長する事によって徐々に本格化し、やがては全ての敵を欺いて超難度ゾーンのはるか奥地まで侵入できるようになり、やがてはこの特性を生かした偵察によって「レイドMobのPop視認」等を行うのが重要な仕事となる。またゾーン奥地でパーティが全滅し、現地での復活がままならない状況に於いては彼等がこの潜伏能力を生かして安全地帯まで死体回収を引っ張り、再チャレンジなり撤退の判断が下されるのだが、彼等がいなければそれすらも覚束ない。ネクロマンサーによる死体召喚でローグの仕事を請け負う事も可能だが、一体の召喚につきとてつもなく高価な触媒が要求されるため、ローグの存在は極めて有難い。 Epic Weaponは石器に見えなくもない地味な姿ながらも強烈な突刺剣「Ragebringer」。 シャーマン(SHM) パーティの能力を底上げする強化呪文を使うヒーラーで、毒と病気の呪文も扱える独自の立ち位置を持つ。防具の装備上限は鎖帷子(Chain)まで。 唯一バーバリアンを除けばEvil種族しかなれないクラスである事から、Neutral扱いながらも若干邪悪なテイストにあるようで、エンチャンターと被る味方強化能力と弱体化呪文、ドルイドより若干高いヒール能力、そして何よりもCannibalize系列の呪文によって「ヒットポイントを犠牲にしてマナを得る」事ができる(Cannibalizeは「屍食」を意味するので、Mobの死体をいじくってマナと化しているものと想像できる。Good種族や近代的なヒューマンがシャーマンに「ならない/なれない」所以か)。シャーマンの強化呪文はクレリックやドルイドのそれらと共存できるため、ドルイドよりも貢献の幅は広いが、より相性の広いエンチャンターと被ってしまった事がシャーマンの人口を狭める事となる。 レイドにおいても彼等の強化呪文は大いに役立つが、しかしそれでも大人数を要望されるようなクラスではないため、彼等がパーティを組める機会はとても限られた。一方で豊富な弱体化呪文を持ち、ペットとして熊を召喚でき、ヒットポイントさえ残っていればマナが簡単に補充できるためソロプレイがし易く、人の往来のあまりないゾーンでシャーマンが細々と狩りを楽しんでいる様はよく見られ、不遇のEvil種族が多かっただけにその姿は哀愁を帯びていた。一方パーティに参加したシャーマンは自身をクマの姿に変身させる呪文を用いた上で身体を小型化する呪文Shrinkで手乗りサイズほどになり、方々走り回ったり人の合間に座ったりと愛嬌を振りまいていた。 Epic Weaponは赤い羽根で飾られた槍「Spear of Fate」。 ウィザード(WIZ) 純粋にダメージを与える事に長けたピュアキャスターで、瞬間火力においては全アタッカー中最強。防具の装備上限は服(Robe)まで。 キャスターの中では最も「テレビゲームに登場する一般的な魔法使い」のイメージに近く、豊富な属性の呪文を使って敵を瞬時に葬る事ができるが、同時に呪文抵抗されるだけで一切ダメージを与えられないどころか、大量のヘイトを買って一発でのされるような脆さを併せ持つ。これらを都合よく回避できるような他のゲームにありがちな防御手段がないため、ウィザードはより知的かつ冷静にヘイトコントロールして最大火力を発揮しなくてはならない。 知恵者・天才たるウィザードらしからぬ愚か者には到底勤まらないテクニカルクラスとして上手く仕上がっており、むやみやたらと呪文を連射してマナ切れに陥るようでは様にならないし、延々座っているようでは乞食(Leecher)として二度とパーティには招かれない。搦め手も少なく強化や治療でもまるで役に立てない。そのような中で敵と味方の能力を分析・把握して、一発も殴られないままMobの体力の大半を消し飛ばし、その上でとどめまで奪い続けるのが知恵者ウィザードの真骨頂となる。特長として呪文威力が倍増する「クリティカルブラスト(Critical Blast)」を持っており、ウォーリアーのクリティカルヒット同様に特別なダメージとしてチャットに残るため、その数値の上限を目指す楽しみもあるし、レイドMobへのとどめの一撃は比類なき快感をもたらしてくれる。またドルイドとは若干毛色が異なるグループゲートとエバック系呪文を持っており、危機的状況下では攻めるか逃げるかの好判断でウィザードの名に恥じない活躍を示す事ができる。 Epic Weaponはマジシャンのものと似ている四本の青色の爪で飾られたワンド「Staff of the Four」。 Evilクラス ネクロマンサー(NEC) 生命をもてあそぶピュアキャスターなのだが、意外にもヒーラーとしての側面も併せ持っている個性的なクラス。防具の装備上限は服(Robe)まで。 敵の生命力を吸い取ったり、毒や病気を打ち込む事を得意とし、召喚できる骸骨や死神のような姿のペットからは想像もつかないが、仲間にヒットポイントやマナを譲り渡す呪文をも持っており、使いこなすほどに活躍範囲の広いキャラクタークラスである事がわかる。実際にソロプレイでも然程不自由せず、高価な棺を要するものの同じゾーンの中にある死体を手元に召喚でき、クレリックほど優秀ではないものの蘇生呪文まで使いこなす。対アンデッドならばパラディン以上に一方的に仕留める事ができ、詠唱時に多大な隙ができるもののモンクの特長である「死んだふり」さえ真似できる。 飛び抜けた破壊力や回復力、目立った形で仲間達を強化する呪文やパーティ全員をどこかに移動させるような派手な呪文はないが、極めて広範囲の「痒い所に手が届いた」呪文を数多く抑えており、この器用貧乏感は光と闇で対極を成すパラディンに近い。テクニカルクラスとしてはモンクと分けるほどで、実際にこのクラスの強さの真髄を見抜けないまま成長を放棄する者が多かったため、育ち切ったネクロマンサーは極少数だったが、彼等は概ねパーティに入っても期待以上の活躍を見せ、プレイヤー自身も含めたシニカルなキャラクターで魅せた。一方でソロプレイが長過ぎたためパーティプレイのコツを掴まないまま育ち、除け者にされた挙句に来るもの拒まずの大手ギルドに入ってはその看板を汚していくトラブルメイカー達も決して少なくなかった。 Epic Weaponは竜の頭骨状(アヒルとも揶揄される)の刃がついた鎌「Scythe of the Shadowed Soul」。 シャドウナイト(SHD) パラディンと対極を成すハイブリッドクラス。ウォーリアーとネクロマンサーの中間に位置する。防具の装備上限は板金鎧(Plate)まで。 パラディンとは異なるアプローチで高い生残性を持っており、敵を弱体化させながらじわりじわりと命を削り取っていく様は拷問者のイメージに近く、もし自分が負けそうな場合はネクロマンサーの呪文による「死んだふり」で仕切り直す事ができ、イメージ的にもシステム的にも嫌われる表現が見事に成立している。しかしライトファンタジーで散見される「あらゆるものを破壊する悪の魔法戦士」のイメージを強く持っていたプレイヤーが多かったため、下から数えた方が早い脆弱な火力に絶望して辞めていくプレイヤーが後を絶たなかった。しかしモンク不在の場合はシャドウナイトがその穴を埋めるなど活躍の場はとても広く、同じサブタンク候補であるパラディンと全力でヘイトを奪い合った場合、パラディンからヘイトを奪わせないほどのヘイトを稼ぐ事ができた。つまりMobから憎まれる事においては最強で、殴られたくないキャスター達にとってはとても有難い存在であり、決して辞めていった者達が思ったような「弱いクラス」ではない。 特長としてレイハンドと対極を成す「ハームタッチ(Harm Touch)」を持っており、これは初期のエバークエストであれば敵に十分なダメージを与えられた。しかし拡張版によって恐竜的な強化を遂げたMob達を相手には慢性的な威力不足になり、再使用時間も長ければMagic耐性次第でレジストされてしまう仕様のため「肝心な時に外す」「使える場面のない」不甲斐無いスキルとなっていた。しかし後日追加された威力向上のスキルを満遍なく習得していくと目を瞠るような威力を叩き出す決着級のスキルに化けたので、レイド級Mobをハームタッチによって葬った瞬間、シャドウナイト達の苦節の日々は報われる事となった。 Epic Weaponは漆黒のオーラを帯びた両手剣「Innoruuk's Curse」。
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