尚文たちの担当世界
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「盾の勇者の成り上がり」の記事における「尚文たちの担当世界」の解説
主人公の岩谷尚文が召喚された異世界。人間の他に亜人や獣人が住んでいる世界。過去に「人間側」と「亜人/獣人側」に分かれて戦争をしており、現在でも差別や宗教による大きな溝が残っている。メルロマルクの女王の外交により、各国はひとまずは互いに争わずに波の対処を行う方針を取っている。絆たちの異世界と比べると波に関する記録も少なく、波の尖兵などによって重要な情報が紛失していることが多い。そのため当初は、波を単に魔物が大量に出現する災害だと思われていた。この世界では眷属器のことを「七星武器」、その所持者を「七星勇者」と呼ばれている。しかし後に八つ目の馬車の眷属器が明らかとなる。 主な魔物はフィトリアによって統制されており、当初は人里以外の土地の波の対処をしていた。 何故か海での経験値効率がかなり良く、尚文たちがLv上げに良く行っている。他の異世界や過去の世界では陸地と海との経験値の差はなく、尚文の異世界よりも経験値を得られており、尚文はこの世界の経験値の低さは、波の勢力の暗躍によるものと疑っている。 過去の勇者によって(極めて日本的な)クリスマスやバレンタインデーなども伝わっており、イベント化している。 通貨は金銀銅の貨幣のみ。比率は金貨1枚に対し銀貨100枚、そして銅貨10000枚となっている。 伝説の武器の同様の能力をもつ複製品も造られているが、オリジナルと比べて稼働させるのに数百人から数千人分の魔力を必要とするなどコストパフォーマンスが悪すぎるため量産には至っていない。それ以外の研究はされていなかったが、後述の絆の異世界で尚文が手に入れた「一部の機能に特化したアイテム」がもたらされたことで研究が再開している。 聖武器は盾、剣、槍、弓。眷属器(七星武器)は槌、斧、ツメ、杖、小手、鞭、投擲具、馬車。 守護獣は霊亀、鳳凰、麒麟、応竜。 メルロマルク 尚文たち四聖を召喚した国であり、主な活動の場となる国。杖の勇者であるオルトクレイが所属している国。 見た目は中世のイギリスのような国。城下町にはエルハルトの武器屋や奴隷商の店もある。女系王族の国であるため女王の方が立場があり、後継者も女王が決める習わしとなっている。亜人、獣人の国であるシルトヴェルトとは長年敵対関係であり、亜人を差別する人間至上国であるため亜人を奴隷にする傾向が強く、亜人の肩身が狭い。またシルトヴェルトが盾の勇者を信仰していたため、反対に剣・槍・弓の勇者のみを信仰する三勇教が国教となり、盾の勇者を悪魔扱いしていたため、盾の勇者である尚文は当初疎まれていた。しかし女王の亜人との共存の方針もあり、女王の右腕をしていた貴族の領地のセーアエット領で、友好の懸け橋となる村を作るなどの活動もしていた。しかし、最初の波でその貴族が亡くなり、考えを同じくする者はオルトクレイによって左遷されていた。また盾を扱う武器屋が少ない。 三勇教によって勇者召喚の儀式に必要な聖遺物のすり替えや、四聖勇者を勝手に召喚。さらにメルロマルク以外の波に関しては放置していた。そのため、他国への賠償として杖の勇者であるクズを除く七星勇者の権限を全て破棄している。 女王が外交から帰還した後、様々な問題を起こした三勇教は邪教指定を受け、国教も盾を含めた四聖の勇者を等しく信仰する四聖教に替わり、少しづつだが亜人と盾の勇者への差別がなくなっていく。後にシルトヴェルトと同盟を組み、連合軍を作り、共に鳳凰と戦った。タクト一派の世界征服の際はシルトヴェルトと共に戦い女王を始めとした犠牲を出しつつも勝利した。オルトクレイが考えを改めたこともあり、完全に過去の溝がなくなる。そして新女王が即位したこととフォーブレイが敗戦国となったことで世界で一番大きな国となる。 外伝ではクズの暴走でシルトヴェルトに戦争を仕掛けたり(5周目)、尚文たちが善行を積み国内での評判を高め過ぎた結果、革命騒ぎが起きた(6周目)。ルロロナ村 ラフタリアの故郷だったセーアエット領の村。元々はメルロマルクの亜人友好のための村だった。しかし最初に起こった波の災害で廃村になっていた。波が起きた際にメルロマルク側は何もしなかったどころか、波が終息した後に生き残った村人を国の騎士・兵士が拉致して奴隷として売り飛ばした。 尚文の村 ラフタリアの故郷ルロロナ村を尚文が霊亀討伐の報酬として授かり、復興させた村。物語中盤の拠点。 旧ルロロナ村の住人を中心に集めており、勇者補正をかけるため大半が尚文の奴隷。表向きは波に対応する私兵の育成としているが、尚文がいなくなった後にラフタリアの居場所を作るためである。尚文の指導で行商や薬の調合・アクセサリー作りなどをさせており、畑ではバイオプラント製の植物で食料生産をしている。またバイオプラントによって、キャンピングプラントが作られ、村の住民たちの主な家屋になる。尚文の盾の技能により、クテンロウ以外で植え付けることができない桜光樹が植え付けられており、その影響で村の近くの経験値の習得数が上がっている。 霊亀戦後に和解に至ってからは四聖勇者全員の拠点となっており、ラフタリアやリーシアなど、多くの眷属器の勇者の拠点でもある。 20巻では、謎の異変によって、異変当時に村にいた者たちごと過去に飛ばされてしまう。 ラファン村 メルロマルクの城下町近くの草原を抜けた森の先にある村。その村を抜けた先辺りに初心者冒険者用のダンジョンがある。 尚文の仲間になったマルティ(マイン)が次の目的地として勧めたところだが、その次の日に冤罪事件が起こり、その後もマルティが勧めた場所だと行くのを嫌がり、ダンジョンと同等の魔物がいるリユート村に行ったため、尚文は実際に行ったことはない。 リユート村 メルロマルクの街道の先にある村。鉱石が採れる廃坑寸前の炭鉱があり、波が来る前は若干活気があった。宿は一つしかないが、宿泊費は食事込みで銀貨一枚。村内で生活するには大人でも銅貨20枚で賄える。飯屋は激辛料理で有名な店で、制限時間内に食べきれば無料でご褒美までもらえる。 尚文にとっての最初(メルロマルクにとっては二回目)の波があった場所で、尚文によって村が守られたことで村人たちは尚文に対して信用するようになる。その後マインによって領主が解雇され、元康が新領主に任命される事件が起きる。村人の経済状況を無視した復興特別税をでっち上げ、徴収されそうになった所を尚文に助けられる。元康の新領主の話もなくなり、その礼として行商の役に立つ商業通行手形を与えた。 外伝『槍の勇者のやり直し』のシルトヴェルト編(5周目)では、尚文と元康が波に参加しなかったため壊滅しており、親戚も亡くなるかケガをしてしまったのか薬屋や魔法屋は閉店していた。 メシャス村 ラファン村の南東にある村。変幻無双流のエルラスラが住んでいた。メルロマルク三度目の波は、この村の近辺で発生した。 レルノ村 城下町から南西にかなり離れた村。飢饉でおり、それを解決しようとした元康が持ってきたバイオプラントの種の影響で、村全体が寄生能力を持った魔物の植物でおおわれてしまった。除草剤を売りに村に来た尚文たちが駆除し、さらに盾の力で安全な種を作った事で解決した。その後、尚文たちが謎の魔物(霊亀の使い魔)の調査に来た際は、異常な成長によって畑が密林のようになったものの、大規模な農作事業を展開できるまでになった。 ミルソ村 東にある村。近くの山に根城にしていたドラゴン(親ガエリオン)を錬が倒し、その死骸によって疫病が蔓延し、さらに山の魔物の生態も変化した。噂を聞き薬を売りに来た尚文が村民の治療とドラゴンの死骸を駆除した事で救われる。その後、暴走したガエリオンが力を得るために不浄な流れを吸収したことで、結果的に汚染された大地が元に戻る。しかし実際は、死骸を後処理を引き受けた上で観光資源として放置し続けていた事がわかり、村民の自業自得でもあった(しかも尚文にはそのことを黙っていた)。またウィンディアによると親ガエリオンが蓄えていた宝を奪っていたらしく、それらのことを知った尚文から評価が下がっている。 『槍の勇者のやり直し』のメルロマルク編では、ドラゴンの死骸を観光資源として金儲けをしている様子が書かれ、尚文が疫病を心配して早めに死骸の処分するように村人に注意するも、金に目がくらんで聞こうとしなかった。 アイヴィレッド領 東にある村。メルロマルクの北方にある村。リーシアの故郷で彼女の両親が治めていたが、没落貴族であったためお金がなく、さらに悪政を行っていた隣の領地の貴族に妨害工作を受けていた。後に樹によって隣の領地の貴族が成敗された事で救われる。 ライヒノット領 南西部の国境近くにある地方領地の一つで、「優男の貴族」ことヴァン=ライヒノットが治めている町。亜人穏健派のヴァンが治めているため、亜人の冒険者が多く滞在している。メルロマルクが人間至上国であるため、肩身が狭く、村に毛が生えた程度の小さな町となっている。亜人の冒険者はヴァンをとても慕っており、ヴァンがイドルに連れ去られた際、彼を慕う冒険者がレイビア領に大勢押し掛けている。漫画版では、亜人の差別が厳しいレイビア領に対して強い不満を持っており、後述の救助活動にも当初反対していた。 レイビア領 ライヒノット領の隣にある、ラフタリアを虐待した貴族・イドル=レイビアが治めている町。亜人排斥派のイドルが治めているためか、亜人の差別が特に厳しい。町の高台にあるイドルの住む城の中庭には、タイラントドラゴンレックスが封印された石碑がある。漫画版では、イドルによって封印が解かれたタイラントドラゴンレックスによって被害を受けたところ、ヴァンの指揮のもと救助活動が行われた様子が描かれている。 港村ロラ 南部沿岸にある港村。ルロロナ村の東側にあり、そう遠くない距離。メルロマルクの海上交易を担う拠点の一つで、カルミラ島への定期船もここから出ている。 カルミラ島 正式名はカルミラ諸島。メルロマルクの近海に位置し、経験値上昇の活性化現象の舞台である火山島。海の底には龍刻の砂時計がある水中神殿がある。 伝説の先住民であるペックル、ウサウニー、リスーカ、イヌルトが開拓したとされる。四聖勇者が残した勇者専用魔法が秘められた碑文が残されている。重度の呪いを癒す効能がある温泉があり、和風な造りの露天風呂となっている。島の奥にはストーンヘンジのようなオブジェとその中心にレンズ状の黒い球体があり、そこから先住民を模したような魔物のボスとファミリアが出現する。ドロップ品の中には先住民を象った「着ぐるみ装備」が出ることがある。この装備は見た目の割りに高性能で、ステータス補正だけではなく一時的に種族を変える効果をもつ。リーシアが気に入っているほか、ペックル型はカナヅチの錬でも泳げるようになる。 尚文たち四聖勇者一行が訪れた時期に波が発生したが、Web版では発生していない。そのため、レベリングの際に勇者同士の交流目的で仲間交換が行われている。 外伝では、ここ以外にも数か所活性化が起きる場所があることが記されており、カルミラ島の石碑に「ツヴァイト」の魔法が記されていたように、他の場所には「ファスト」や「ドライファ」の記された石碑があり、倒した魔物で解放した武器には「先住民の補正」があるほか、前述の着ぐるみやフードなどといった「先住民シリーズ」のドロップ装備がでる。 三勇教 人間種至上主義のメルロマルクで成立した宗教。元々は四聖教から分派しただけだったが、英知の賢王として名を馳せたクズによってシルトヴェルトとの戦争に勝利したことから、傲慢な考えが浸透していった。最終的には自分たちの期待通りに動かない三勇者すら偽物呼ばわりして処分しようとした結果、盾の勇者に教皇が倒され、邪教として禁止された。ライノの調査報告によると、残党の一部がマインと共にセインの姉が属する勢力に参加している。 霊亀国 封印されていた霊亀の上にあった東側にある国。 百年以上前から鎖国気味な国であり、中華風な街並みをしていた。オストによって治水工事に力を入れていた。霊亀の絵と過去の勇者の桂一が書いた霊亀の詳細が書かれた壁画があったが、かなり掠れており、あまり読める状態ではなかった。過去に国自体が危うくなる内乱があったがオストによって解決した。霊亀が復活したことで壊滅する。 ゼルトブル 傭兵の国。斧の勇者が所属していた国。 石造りの建物が多い国。冒険者業の統括を行っているギルドとも深いパイプを持ち、武器防具の流通から薬などの消耗品も一挙に引き受ける商業都市の側面も持っている。王は存在せず、大商人が議員となって運営している。戦争にはゼルトブルの影ありと言われているほど闇の深い国でもある。国の名物として様々な場所で開催されるコロシアムがあり、腕試しや賞金目当てで参加する冒険者や傭兵が多く、賭博も行われている。他にも大食い大会やフィロリアルレースも行われている。三勇者のゲーム知識によれば、この国の武器屋の武器は優秀で隕鉄シリーズはここに来なければ手に入らないとされていた。 タクト一派の世界征服の際は、斧の勇者が殺されたこともあり、メルロマルク・シルトヴェルトの陣営に協力していた。戦争後は闇ギルドによるタクト一派の大々的な処刑が行われた。 シルトヴェルト 北東に位置する亜人や獣人の国。ツメの勇者が所属していた国。夜行性の亜人/獣人も多く、ゼルトブルと並んで「眠らない国」とも呼ばれている。 盾の勇者(先代盾の勇者の城野守)を信仰することによって建国した国。メルロマルクと長年戦争を続けてきた国で、メルロマルクとは逆に盾の勇者を神と崇める盾教が国教となっている。亜人至上主義であり人間を奴隷とし、そうではない人族も差別しているため、方向性が違うだけで本質的にはメルロマルクとは大差ない。また、伝承にわずかに出て来るためか、弓の勇者に対しては盾の勇者ほどではないが寛大となっている。かつての盾の勇者が多様性を重視する言葉を遺したため、様々な種類の亜人種族ごとに建築様式を変えており、野性的な雰囲気がある。血筋が重要視し、最上層にハクコ、アオタツ、シュサク、ゲンムという四神に似た亜人がいる。しかしハクコは過去の大戦の責任を負って勢力的に弱体化し、アオタツ種は過去のハクコ種が追い出したことで権力は低く、現在はシュサク、ゲンム種が仕切っている。双方とも穏健派であるため、尚文の方針もあり、メルロマルクに対して昔ほどの敵視はしていない。鎖国していたクテンロウと交易関係にあった。 不遇な扱いを受けていた尚文を勧誘しようとしたが、当時の尚文は極度の人間不信となり「俺に関わるな」と言われたため、その発言を忠実に守っていた。その後も奴隷商などを通して間接的に接触を図っており、勇者以外で尚文に明確な危害を加えた者を暗殺していたらしい報告がメルロマルク側からも出されている。しかし一方で、敵国のメルロマルクに召喚されてから、いつまでもやってこないことに不満を持ったり、勢力争いに利用しようとしたり、暗殺しようとする勢力もいる。その勢力の中心のような存在のジャラリスが倒されて以降は、尚文に全面的に協力するようになり、仇敵のメルロマルクと連合軍を組むことになる。 タクト一派の世界征服の際はメルロマルクと共に戦い勝利し、クズが考えを改めたこともあり、完全に過去の溝がなくなる。 クテンロウ シルトヴェルトから東にある島国。ラフタリアの両親やサディナの故郷。 天命と呼ばれる国主によって統治されている国で、日本の江戸風の街並みや風景となっており、国民は和風な着物を着ている。しかし中国っぽい山があったり、竹のような植物を使った建物もあったりと完全に日本というわけでもない。「桜光樹」という国のエネルギーを生産する桜のような植物が生えている。和風の国らしく魔物や亜人も妖怪のような種族がいる。また、国の守り神のような存在である海のドラゴンの水竜を称えている。フィーロと同じ白と桜色を基調としたフィロリアルが神鳥として天命に掲げられており、尚文は過去に訪れたフィトリアが、桜光樹の花の色によって、色が異なって伝えられたのではないかと予想していた。 鎖国をしており、船でなければ行けない海域が続いており、海流も複雑で入ることができない。さらに国全体にかけられた結界によって水に強い亜人でも入れず、空からの侵入もできない。入国手段はクテンロウと交易関係にあるシルトヴェルトの、海流を抜けられるランタンが付いた交易船のみとなっている。結界は桜光樹と代々の天命によって封印された魔物の力によって張られ、水竜や水竜の巫女によって維持されており、外部の侵入者だけでなく転生者の魂の侵入を防ぐ役割もある。各地に魔物が封印された古墳があり、それらの古墳や都にある龍刻の砂時計には聖武器の強化方法を記した石碑がある。 天命は聖武器や眷属器(この国では勇者の武器を「精霊具」と呼んでいる)の所持者である勇者の調停者の役割を持っており、役割を放棄し悪行などをする勇者に調停し裁く権利がある。そのための天命独自の技があり、武器の使用を制限したり、過度の負荷をかける技などがある。また、桜天命石という勇者に特化した鉱物があり、それを基に作った武器によって戦う。国内外で危険な魔物の討伐や封印も行っている。このような特殊な役割もあり、鎖国し入国を制限する結界が張られており、勇者は許可がない限りは容易に入れなくなっている。逆に天命が悪行に走れば、尚文たちの一件のように侵入や討伐などが許可される。代々の天命が住む都で天命就任の儀式が行われており、以前はそこが首都であったがマキナによって別の場所が首都となり、旧都と呼ばれるようになった。他に水竜を祭る水竜の巫女と天明の威光を示すための処刑などの汚れ仕事を行う殺戮の巫女の役割を兼用する一族もいる。 シルトヴェルトから来たマキナによって国が荒らされ、天命一族がラフタリアとルフト以外は壊滅してしまう。そしてルフトが傀儡にされ、さらに国を荒らされていたが、尚文たちによる革命や過去の天命によって黒幕たちは討ち取られ、シルトヴェルトと共同で国内の制度の改善が行われるようになる。 鳳凰国 鳳凰が封印されている西側の土地の国。小手の眷属器がある国でもある。 シルトヴェルトとも異なる中華風の国。一昔前は小手の勇者の伝説によって繁栄を極めていた。霊亀の騒動で住民や国王が逃げ出し、当代は少年の王が即位している。山水画に出て来るような山に鳳凰が封印されている。鳳凰を倒した勇者の日記などの資料は残されているが、肝心なところが抜けてたり、解読不能な状態だった。寺院に残された鳳凰の書かれた壁画はちゃんと残されており、どのような攻撃があるのかを知ることができる。小手の眷属器が埋め込まれた石碑がある寺院があり、新たな勇者を選ぶため一般に公開され、挑戦者を募っている。 フォーブレイ 尚文たちの異世界で一番大きい国。近隣に麒麟が封印された地がある。四聖勇者全てを平等に崇める「四聖教」の教会本部があるほか、七星勇者を崇める「七星教会」がある。 スチームパンクっぽい近代化した街並みの国。古来より王族は四聖、七星勇者の血筋を取り入れる慣わしがあり、王族には勇者の末裔が多い。勇者に対して信仰心も厚く、国力も発言力もあり世界の中心とも言える国。タクトなどの転生者によって技術が一番発展しており、車や飛行船、銃器などがあり、路面の舗装もされている。四聖教によるものかメルロマルクよりも亜人と人間の扱いの差は無い。四聖教会と七星教会には勇者が生存と選定者が現れたことを証明するステンドグラスがある。鞭のタクト、ツメのルハバート、槌、斧、投擲具5人の七星勇者を抱えているが、正確には各国へ援助・派遣をして、指示などをする連合軍のような体制をしている。 王子であるタクトがクーデターを起こし、フォーブレイの王や自身の派閥以外の王族、ツメ、槌、斧、投擲具の勇者は殺害される。その後メルロマルクに戦争を仕掛けるがタクト一派が敗北したことで敗戦国となる。権力を失い、フォーブレイの王族の血を引くオルトクレイに支援を受けることとなる。 国内に経験値活性化地域のノースフェラト大森林が存在する。カルミラ島と同じく石碑があり「ドライファ」の魔法を覚えられる。四聖教会、七星教会 尚文たちの異世界で神格化された勇者を崇める宗教。教会には勇者の真贋を判定する道具や存在を感知する魔法の仕掛けがあり、勇者が行方知れずになってもその仕掛けで「生存確認」はできる。このような宗教があるため、勇者を詐称した罪は極めて重いものとなっている。 四聖教会地下には召喚された勇者のために予言の石碑や資料が残されている。Web版槍の勇者のやり直しにおいて何代か前の教皇が発狂して破壊を仕掛け作中ではもぼろぼろの状態になっている。また本編においては、20巻でタクトによって破壊されていると判明している。 シルドフリーデン 南東に位置する人間と亜人の国。槌の勇者が所属していた国。作中では一度も訪れたことがない。 シルトヴェルトの血筋重視に異を唱えた亜人たちによって建国した。設立して百年かそこらの新参の国で、シルトヴェルトからは下賎な種族が伝統な方針に従えず国を出て建国したとやや見下されている。国内で昔、人間と亜人で奴隷戦争を行い、表面上は差別が無い国となっている。亜人であるアオタツ種の族長が国の指揮を執っていることもあり、やり直しの尚文からは本当なのか怪しまれていた。フロンティア精神の名のもとに移民先の原住民を虐殺して土地を奪って作り上げるなど、血塗られた歴史を歩んでいる。召喚された尚文を勧誘しようとしていた。 現在の族長がタクトのハーレムメンバーのネリシェンであるため、フォーブレイの次に科学力がある。そしてタクト一派の世界征服に便乗するが、ともに敗戦国となり、上層部で責任の擦り付け合いが行われる。信用を失い、尚文からは今後も金銭を請求され続けられるだろうと予想された。 外伝『槍の勇者のやり直し』では、勧誘を断られた際に使者が態度を悪くしている。実はアオタツ種を中心とした上層部にドラゴン(竜帝)に対する信仰があり、そのためかシルトヴェルトと比べて盾の勇者に対する信仰が高くない。一部の地域は汚職が常態化していて、住民は食糧が不足しているのに配布されたバイオプラントを実が生る前に伐採して薪にして売り払ってしまい、それを問いただされると飢えた子供を盾にして言い訳するほど民度が低い。 フィロリアルの聖域 フィトリアが管理している遺跡。人が入らないよう結界が張られており、フィトリアの転移によって出入りしているため正確な場所は不明。かつて最初の勇者たちが守った場所の跡地であるらしく、フィトリアの生まれる前の事であるため、管理している本人も詳しいことはわかっていない。現在はフィトリアとその配下のフィロリアルの住処となっている。 劇中では、三勇教事件の際に、フィトリアが尚文たちを連れていった場所と、本拠地の二つの場所が確認されている。本拠地にはフィロリアルたちが集めた強力な武器やゴミなどが散乱している。遺跡の奥には、時計を模した装飾がされた祭壇があり、その床の真ん中に武器を差し込むと一人だけ、竜谷の時計の武器が手に入る。過去の天命によると、時間を司る神殿とのこと。 ドラウキューア山脈 メルロマルクから北西の方角にフィロリアルの足で一カ月の所にある場所でカルミラ島と同じく吸血鬼の名前のもじりと経験値活性化と温泉と勇者の石碑が存在する。覚えられる魔法は『ファスト』。 プラド砂漠 メルロマルクとシルトヴェルトの境界にある砂漠で常に赤い輪郭が浮かびあがっている土地。波の先兵によって空間の幻覚によって隔離され悪魔に守られた古代都市プラドが存在する。その置くには伝説の武具と石碑が置かれており『疑似リベレイション』を修得可能。残った竜帝の欠片を所有する悪魔ドラゴンと経験値収集装置が置かれている。
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