円盤投
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 15:47 UTC 版)

円盤投(えんばんなげ、英語: discus throw)は、陸上競技の投擲競技に属する種目で、円盤を遠くに投げる能力を競う競技である。
陸上競技における正しい表記は円盤投であるが、学校教育や新聞記事など陸上競技関係者以外が多く関わる場面では円盤投げと表記されることもある。
起源

やり投と同じく、古代オリンピックから種目だったとされる。また、もう一つの起源としてネアンデルタール人のムスティエ文化の中でも円盤型の石が使用されていたことが確認されている。
ルール
2.5メートルの円形の場所(サークル)から投げ、水平面34.92度の角度のライン内に入ったものだけが有効試技(良し)となり、ラインに触れる、またはサークル外(サークルの1.25mにあるライン前)に出る、もしくはラインの後ろからであっても投げた勢いを殺せずそのままサークルから出てしまうと無効試技(ファール)となる。 また、円盤投では落ちた地点にペグ(地面に突き刺し、選手・審判にどこに落ちたかをわからせる道具。数字が書かれている。)を使うこともある(特に高校・中学校の大会で多い)。
重さ
- 一般男子:2キログラム
- 一般女子:1キログラム
- 高校男子:1.75キログラム(旧1.5キログラム)
- 高校女子:1キログラム
- 世界ジュニア規格男子:1.75キログラム
- 中学男子:1.5キログラム(2012年度から1.5キログラムに変更された。それ以前は1キログラムで試技されていた。)
- 中学女子:1キログラム
男子・記録
記録 | 距離 | 名前 | 所属 | 日付 | 大会名 |
---|---|---|---|---|---|
世界 | 75m56 | ミコラス・アレクナ | ![]() |
2025年4月13日 | |
アジア | 69m32 | エサン・ハダディ | ![]() |
2008年6月3日 | |
日本 | 62m59 | 堤雄司 | ALSOK群馬 | 2020年3月27日 | 国士舘大学競技会 |
学生 | 60m69 | 幸長慎一 | 四国大学院(M2) | 2021年5月29日 | 徳島県チャレンジ記録会 |
Jr日本(1.75kg) | 58m80 | 安藤夢 | 東海大学(2) | 2016年6月6日 | アジアジュニア |
Jr日本(2.00kg) | 54m92 | 安藤夢 | 東海大学(2) | 2016年5月4日 | 東海大競技会 |
高校(1.5kg) | 61m53 | 堤雄司 | 北海道札幌拓北高等学校(3) | 2007年6月22日 | 北海道高校総体 |
高校(1.75kg) | 58m38 | 山下航生 | 岐阜市立岐阜商業高等学校(3) | 2018年10月20日 | U20日本選手権 |
中学(1.0kg) | 69m08 | 石山歩 | 福崎町立福崎東中学校(3) | 2011年7月21日 | 中播地区中学総体 |
中学(1.5kg) | 51m49 | 大谷勇翔 | 河南陸上クラブ(3) | 2024年7月7日 | 大阪府中学通信 |
女子・記録
記録 | 距離 | 名前 | 所属 | 日付 | 大会名 |
---|---|---|---|---|---|
世界 | 76m80 | ガブリエレ・ラインシュ | ![]() |
1988年7月9日 | |
アジア | 71m68 | 肖艶玲 | ![]() |
1992年3月14日 | |
日本 | 60m72 | 郡菜々佳 | サトウ食品新潟アルビレックスランニングクラブ | 2024年8月3日 | 九州共立大学競技会 |
学生 | 59m03 | 郡菜々佳 | 九州共立大学(3) | 2019年3月23日 | 九州共立大学競技会 |
Jr日本 | 55m53 | 齋藤真希 | 東京女子体育大学(2) | 2020年10月25日 | 北九州カーニバル |
高校 | 54m00 | 齋藤真希 | 山形県立鶴岡工業高等学校(3) | 2019年3月29日 | 東海大種目別競技会 |
中学 | 44m57 | 齋藤真希 | 庄内町立余目中学校(3) | 2015年10月10日 | 酒田市秋季記録会 |
男子・世界歴代10傑
位 | 距離 | 名前 | 所属 | 日付 |
---|---|---|---|---|
1 | 75m56 | ミコラス・アレクナ | ![]() |
2025年4月13日 |
2 | 74m78 | マシュー・デニー | ![]() |
2025年4月13日 |
3 | 74m08 | ユルゲン・シュルト | ![]() |
1986年6月6日 |
4 | 73m88 | ウィルギリウス・アレクナ | ![]() |
2000年8月3日 |
5 | 73m38 | ゲルド・カンテル | ![]() |
2006年9月4日 |
6 | 71m86 | ユーリ・ドゥムチェフ | ![]() |
1983年5月29日 |
ダニエル・スタール | ![]() |
2019年6月29日 | ||
クリスチャン・チェー | ![]() |
2023年6月16日 | ||
9 | 71m84 | ピョートル・マラチョフスキ | ![]() |
2013年6月8日 |
10 | 71m70 | ローベルト・ファゼカシュ | ![]() |
2002年7月14日 |
女子・世界歴代10傑
位 | 距離 | 名前 | 所属 | 日付 |
---|---|---|---|---|
1 | 76m80 | ガブリエレ・ラインシュ | ![]() |
1988年7月9日 |
2 | 74m56 | ズデンカ・シルハバ | ![]() |
1984年8月26日 |
イルケ・ヴィルダ | ![]() |
1989年7月23日 | ||
4 | 74m08 | ディアナ・ガンスキー | ![]() |
1987年7月20日 |
5 | 73m36 | イリーナ・メシンスキ | ![]() |
1984年8月17日 |
6 | 73m28 | ガリーナ・サヴィンコワ | ![]() |
1984年9月8日 |
7 | 73m22 | ツベタンカ・フリストワ | ![]() |
1987年4月19日 |
8 | 73m10 | ギゼラ・バイヤー | ![]() |
1984年7月20日 |
9 | 73m09 | ヤイメ・ペレス | ![]() |
2024年4月13日 |
10 | 72m92 | マルティナ・ヘルマン | ![]() |
1987年8月20日 |
男子・日本歴代10傑
位 | 距離 | 名前 | 所属 | 日付 |
---|---|---|---|---|
1 | 62m59 | 堤雄司 | ALSOK群馬 | 2020年3月27日 |
2 | 62m52 | 幸長慎一 | 四国大学職 | 2023年4月8日 |
3 | 62m16 | 湯上剛輝 | トヨタ自動車 | 2018年6月24日 |
4 | 60m22 | 川崎清貴 | 大昭和製紙 | 1979年4月22日 |
5 | 60m10 | 畑山茂雄 | ゼンリン | 2007年6月3日 |
6 | 59m95 | 北原博企 | 新潟医療福祉大学 | 2024年6月16日 |
7 | 58m53 | 米沢茂友樹 | オリコ陸上部 | 2017年6月25日 |
8 | 58m36 | 知念豪 | ゼンリン | 2016年6月26日 |
9 | 58m08 | 山崎祐司 | 竜ヶ崎一高教 | 1986年4月12日 |
10 | 57m18 | 小林志郎 | 新潟日報社 | 2009年6月25日 |
女子・日本歴代10傑
位 | 距離 | 名前 | 所属 | 日付 |
---|---|---|---|---|
1 | 60m72 | 郡菜々佳 | サトウ食品新潟アルビレックスランニングクラブ | 2024年8月3日 |
2 | 58m62 | 室伏由佳 | ミズノ | 2007年5月13日 |
3 | 58m47 | 齋藤真希 | 東海大学院 | 2024年3月30日 |
4 | 56m51 | 中西美代子 | ミキハウス | 2000年10月18日 |
5 | 56m08 | 北森郁子 | 添上高教 | 1987年6月13日 |
6 | 55m17 | 山口智子 | 呉市体育振興 | 2005年10月2日 |
7 | 54m46 | 辻川美乃利 | 筑波大学院 | 2019年5月1日 |
8 | 54m22 | 髙橋亜弓 | 筑波大学院 | 2012年9月12日 |
9 | 54m05 | 川口紅音 | 第一学院高等学校 | 2022年3月26日 |
10 | 53m67 | 池田理恵 | 原町高教 | 2001年4月22日 |
五輪・世界選手権における日本人入賞者
年 | 大会 | 開催国 | 選手名 | 成績 | 記録 |
---|---|---|---|---|---|
1936 | 第11回オリンピック競技大会(ベルリン) | ![]() |
中村コウ | 4位 | 38m24 |
峰島秀 | 5位 | 37m35 | |||
1952 | 第15回オリンピック競技大会(ヘルシンキ) | ![]() |
吉野トヨ子 | 4位 | 43m81 |
- 現在日本においては、男女ともに選手層の薄い種目の一つであるが、戦前のベルリンオリンピックでは、女子で中村コウが4位、峰島秀が5位と2名の入賞者を出し、ヘルシンキオリンピックでは吉野トヨ子が4位入賞したことがあるかつての日本女子投擲伝統の種目でもある。女子は1928年から日本記録として公認されている。[1] 男子では、荒木紀一(中央大学)が唯一1964年東京オリンピック代表候補選手に選出されている。
脚注
関連項目
- 陸上競技の世界記録一覧
- 陸上競技のオリンピック記録一覧
- 世界陸上競技選手権大会 大会記録
- ダイヤモンドリーグ
- 陸上競技の日本記録一覧
- 日本陸上競技選手権大会の記録一覧 (男子)
- 日本陸上競技選手権大会の記録一覧 (女子)
- オリンピックの陸上競技・男子メダリスト一覧
- オリンピックの陸上競技・女子メダリスト一覧
外部リンク
- 国際陸上競技連盟(IAAF)
- 日本陸上競技連盟(JAAF)
- マスターズ陸上競技
- 日本陸上競技連盟 ルールブック
円盤投
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 07:36 UTC 版)
「日本陸上競技選手権大会の記録一覧 (女子)」の記事における「円盤投」の解説
第15回大会(1928年)より実施。 優勝第15回1928年 彦坂正東京ポプラ 19m57 第16回1929年 大多よね体専 25m66 第17回1930年 吉田艶子御所高女 26m95 第18回1931年 石津光恵山中高女 34m32 第19回1932年 石津光恵山中高女 35m46 第20回1933年 石津光恵日女体専 36m73 第21回1934年 石津光恵日女体専 34m55 第22回1935年 中村コウ北海高女 35m90 第23回1936年 峯島秀体専出 37m37 第24回1937年 児島フミ中京高女 37m75 第25回1938年 児島フミ中京高女 36m89 第26回1939年 児島フミ鳥栖高女教 39m90 第27回1940年 児島フミ鳥栖高女教 39m34 第28回1941年 中止 第29回1942年 本多アイ光華高女 29m81 第30回1946年 児島フミ鹿児島陸協 33m96 第31回1947年 児島フミ鹿児島陸協 35m10 第32回1948年 児島フミ鹿児島陸協 36m18 第33回1949年 吉野トヨ子山梨 36m02 優勝第34回1950年 吉野トヨ子山梨陸協 40m83 第35回1951年 吉野トヨ子山梨陸協 43m24 第36回1952年 吉野トヨ子山梨陸協 40m61 第37回1953年 吉野トヨ子山梨陸協 42m48 第38回1954年 吉野トヨ子埼玉教委 43m16 第39回1955年 吉野トヨ子埼玉教委 43m08 第40回1956年 吉野トヨ子埼玉教委 43m19 第41回1957年 内田弘子日本大学 45m42 第42回1958年 内田弘子大洋デパート 41m11 第43回1959年 内田弘子リッカー 42m54 第44回1960年 小保内聖子日本大学 46m68 第45回1961年 横山弘子リッカー 46m50 第46回1962年 村瀬慶子日本女子体育大学 43m72 第47回1963年 T・プレスソビエト連邦 53m21 第48回1964年 横山弘子リッカー 44m06 第49回1965年 杉山亮子中京大学 43m26 第50回1966年 角田悠子リッカー 44m52 第51回1967年 横山弘子リッカー 46m62 第52回1968年 八木下てる子日本女子体育大学 47m28 優勝第53回1969年 八木下てる子日本女子体育大学教 44m78 第54回1970年 八木下てる子日本女子体育大学教 46m84 第55回1971年 八木下てる子越谷陸ク 41m08 第56回1972年 八木下てる子越谷陸ク 46m70 第57回1973年 宇住庵節子中京大学 48m42 第58回1974年 高橋真津子日本体育大学 47m16 第59回1975年 林香代子熊本陸協 48m22 第60回1976年 上野せい子大昭和 47m74 第61回1977年 浅利由美子日本女子体育大学 49m26 第62回1978年 高橋真津子両津高校教 47m26 第63回1979年 瀬尾ゆかり宮崎商業高校教 49m60 第64回1980年 山中みど里筑波大学 47m90 第65回1981年 川那子房江日本女子体育大学 47m52 第66回1982年 鈴木治美大昭和 48m58 第67回1983年 北森郁子天理大学 48m28 第68回1984年 北森郁子天理大学 52m22 第69回1985年 北森郁子添上高校教クラブ 49m66 第70回1986年 北森郁子添上高教クラブ 50m96 優勝2位3位第71回1987年 北森郁子添上高校教 56m08 李暁恵日健 55m54 鈴木治美大昭和 47m10 第72回1988年 北森郁子添上高校教ク 55m16 李暁恵日健 53m24 鈴木治美大昭和 46m16 第73回1989年 李暁恵日健 51m34 北森郁子添上高校教ク 50m28 影山富子大昭和 47m28 第74回1990年 肖艶玲中華人民共和国 54m28 李暁恵日健 50m72 北森郁子添上高校教員ク 48m60 第75回1991年 閔春鳳中華人民共和国 59m94 グーマフティオランダ 55m80 北森郁子添上高校教ク 47m52 第76回1992年 北森郁子添上高校教員ク 52m46 鈴木治美大昭和製紙 45m62 鍋倉由紀チチヤス乳業 45m58 第77回1993年 北森郁子添上高校教 53m12 小山裕子ゼンリン 48m98 鍋倉由紀チチヤス乳業 45m48 第78回1994年 中西美代子中京大学 47m90 井上弥子筑波大学 46m74 小山裕子ゼンリン 46m72 第79回1995年 小山裕子ゼンリン 52m68 中西美代子中京大学 51m66 鍋倉由紀チチヤス乳業 49m58 第80回1996年 中西美代子ミキハウス 54m16 室伏由佳中京大学 52m80 小山裕子ゼンリン 50m34 第81回1997年 中西美代子ミキハウス 54m22 室伏由佳中京大学 52m02 山口智子呉市陸協 49m12 第82回1998年 中西美代子ミキハウス 50m38 室伏由佳中京大学 50m10 高間麻里熊本陸協 48m50 第83回1999年 室伏由佳ミズノ 50m57 中西美代子ミキハウス 50m18 山口智子呉市陸協 48m15 第84回2000年 室伏由佳ミズノ 52m71 中西美代子ミキハウス 52m13 影山富子スズキ 47m75 第85回2001年 中西美代子ミキハウス 54m09 室伏由佳ミズノ 51m98 池田理恵相双陸協 47m20 第86回2002年 室伏由佳ミズノ 52m42 成瀬美代子ミキハウス 51m11 伊藤あいかヒロマツ 49m01 第87回2003年 室伏由佳ミズノ 54m24 山口智子広島呉市陸協 51m90 横山幸代ユニチカ 45m13 第88回2004年 室伏由佳ミズノ 56m36 山口智子呉市陸協 51m41 平沢晶子東京女子体育大学 49m21 第89回2005年 室伏由佳ミズノ 54m88 敷本愛国士舘大学 51m46 山口智子Team BIG STONE 48m64 第90回2006年 室伏由佳ミズノ 53m77 山口智子Team BIG STONE 50m83 江島成美中京大学 48m39 第91回2007年 室伏由佳ミズノ 53m81 林田真那美筑波大学 49m38 鈴木鶴代国士舘大学 48m49 第92回2008年 室伏由佳ミズノ 53m36 鈴木鶴代国士舘クラブ 47m96 山口智子TeamBS 47m78 第93回2009年 室伏由佳ミズノ 54m80 鈴木鶴代国士舘クラブ 49m89 糸満みや那覇西高校 49m48高校日本新 第94回2010年 室伏由佳ミズノ 53m64 敷本愛アーベント 51m51 本田綾花茨城茗友ク 49m19 第95回2011年 室伏由佳ミズノ 51m85 高橋亜弓筑波大学 51m31 敷本愛アーベント 49m17 第96回2012年 敷本愛国士舘クラブ 52m74 室伏由佳ミズノ 52m37 高橋亜弓筑波大学 51m63 第97回2013年 敷本愛国士舘クラブ 52m86 高橋亜弓筑波大学 52m74 東海茉莉花I most 50m28 第98回2014年 東海茉莉花Imost 51m28 高橋亜弓S.T.T. 51m03 敷本愛国士舘クラブ 50m48 第99回2015年 坂口亜弓S.T.T. 53m58 藤森夏美順天堂大学 49m57 中田恵莉子四国大クラブ 49m23 第100回2016年 坂口亜弓S.T.T. 53m89 中田恵莉子四国大クラブ 53m21 藤森夏美順天堂大学 50m46 第101回2017年 辻川美乃利筑波大学 51m27 郡菜々佳九州共立大学 49m87 敷本愛新潟アルビレックスRC 49m21 [先頭へ戻る]
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