スロープスタイル【slopestyle】
スロープスタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/01 15:17 UTC 版)


スロープスタイル(英語: Slopestyle、略称:SS)は、スノーボード、フリースタイルスキーの競技の一つ。
歴史
- 1997年のX Games大会の衝撃
- スノーボードのスロープスタイルは1997年のX Games大会のおかげで多くの人々に知られるようになった。1997年のX Gamesは(それまであまり人々に知られていなかった)スロープスタイル競技を含んでおり、38000人を超える観客が参加し、スロープスタイルというものを初めて大規模に放送し、21の言語で、198もの国で放送された。
- 1997年のX Gamesの放送が、スロープスタイル競技に大きな影響を与えたことは間違いない。その放送の視聴者の人数が膨大だったということだけでなく、視聴者たちはこの放送で、それまでに見たことがない、新しいスポーツ表現を眼にすることになり、強い衝撃を受けた。ダニエル・フランクがフロントサイドのロデオを飛び、ジム・リッピーやロブ・キングウィルが技をキメ、バレット・クリスティがスロープスタイルとビッグエアでダブルで金を獲得したのを目撃し、当時の人々の感覚で言うと、まるで「サーカス」のようなものを視聴者たちは目撃したのである。その自由さ、各自が工夫できる面白さ、熱気などを感じとり、人々はスロープスタイルに熱狂しはじめた。[1]
日本では2000年2月に上越国際スキー場で初の国内大会「SlopeStyle Y2K in 上越国際」で開催された。
2014年冬季オリンピックよりスノーボード、スキーともに新種目に採用された。
コース

ジブと呼ばれるレールやボックスと、エア(技)を見せるジャンプ台を複数設置する。
主な大会
- Winter X GAMES
- オリンピックのフリースタイルスキー競技
- フリースタイルスキー・ワールドカップ
- フリースタイルスキー世界選手権
- フリースタイルスキージュニア世界選手権
- コンチネンタルカップ
- スノーボード世界選手権
- スノーボード・ワールドカップ
- ナショナルチャンピオンシップ
- 全日本スノーボード選手権大会
- 全日本学生スノーボード選手権大会
- 全日本スノーボードテクニカル選手権大会
- PSA ASIAスノーボードプロツアー
- 全日本スキー選手権大会スノーボード競技
- エアーミックス
- JSBAナショナルチャンピオンシップ
- ISA全日本学生スノーボード大会
- USASA全米選手権
- BURTONグローバルオープンシリーズ
- The Slope(現在のSLOPESTYLE)
- デューツアー
- アークティックチャレンジ
- USスノーボーディンググランプリ
- ビラボンフラントイット
- レッドブル南山オープン
- オニールプレジャージャム
- ザ・マイルハイ
- スウォッチTTRワールドスノーボードツアー
主な選手
スノーボード選手
- 男子
- アレクサンダー・オーストレング
- イェルムン・ブラーテン(w:Gjermund Bråten)
- 稲村奎汰
- 稲村樹
- エミール・ウルスレッテン(w:Emil André Ulsletten)
- エリック ウィレット
- エリック・ボーシュマン
- カイル・マック(w:Kyle Mack)
- 角野友基
- クリス・コーニング
- ジェイミー・ニコルズ(w::Jamie Nicholls (snowboarder))
- スヴェン・ソーグレン(w:Sven Thorgren)
- スコット・ジェームス(w:Scott James)
- ステール・サンドベック(w:Ståle Sandbech)
- セージ・コッツェンバーグ(w:Sage Kotsenburg)
- セッペ・スミッツ(w:Seppe Smits)
- セバスチャン・トータント(w:Sebastien Toutant)
- ダーシー・シャープ(w:Darcy Sharpe)
- タイラー・ニコルソン
- チャールズ・リード(w:Charles Reid (snowboarder))
- チャズ・グルデモン(w:Chas Guldemond)
- デイヴィス・ブランドン
- トースタイン・ホグモ(w:Torstein Horgmo)
- トルゲイル・バーグレム(w:Torgeir Bergrem)
- ニコラス・バーデン
- ニクラス マットソン(w:Niklas Mattsson)
- ブランドン・デイヴィス
- ブレージ・リッチンバーグ
- ビリー・モーガン(w:Billy Morgan (snowboarder))
- ピートゥ・ピロイネン(w:Peetu Piiroinen)
- マーカス・クリーブランド
- マーク・マクモリス(w:Mark McMorris)
- マックス・パロット(w:Maxence Parrot)
- マルクス・オリムスタッド
- マンズ・ヘッドバーグ
- 宮澤悠太朗
- モンス・ロイスランド
- ライアン・スタッセル(w:Ryan Stassel)
- ローペ・トンテリ(w:Roope Tonteri)
- 渡邊隆志
- 脇田壮希
- 脇田朋碁
- 大塚健
- 大崎雅人
- 女子
- アンナ・ガッサー(w:Anna Gasser)
- イザベル・デルングス(w:Isabel Derungs)
- エイミー・フラー(w:Aimee Fuller)
- エニ・ルカヤルビ(w:Enni Rukajärvi)
- エレナ・ケンツ(w:Elena Könz)
- 鬼塚雅
- カーリー・ショー(w:Karly Shorr)
- クリスティー・プライア(w:Christy Prior)
- ケイティ・オーメロッド
- 佐藤亜耶
- 佐藤夏生
- サム・デニーナ
- シーナ・キャンドリアン(w:Sina Candrian)
- シャールカ・パンチョホヴァー(w:Šárka Pančochová)
- ジェイミー・アンダーソン(w:Jamie Anderson)
- ジェシカ・ジェンソン(w:Jessika Jenson)
- ジェニー・ジョーンズ(w:Jenny Jones)
- シェリル・マース(w:Cheryl Maas)
- シリエ・ノレンダル(w: Silje Norendal)
- ジュリア・マリノ
- シルビア・ミッターミューラー
- スペンサー・オブライン(w:Spencer O'Brien)
- タイ・ウォーカー(w:Ty Walker)
- チャースティ・バース(w:Kjersti Buaas)
- 冨田せな
- 斗鬼雅美
- 広野あさみ
- 藤森由香
- ヘイリー・ラングランド(w:Hailey Langland)
- 星野文香
- マリカ・エンネ(w:Merika Enne)
- 村瀬心椛
- 芳家里菜
- 吉沢こずも
スキー選手
- 男子
- アレックス・シュロピー
- アレックス・ベルマール
- アンティ・オリア
- アンティ=ユッシ・ケンパイネン
- アンドリ・ラゲットリ
- アンドレアス・ホートヴェイト
- アントワーヌ・アドゥリス
- クリストファー・レイカー
- ジェスパー・ジェイダー
- ジェレミー・パンクラス
- ヴィンセント・ガニエ
- エリアス・アンビュール
- オーステン・ブラーテン
- オスカー・ウェスター
- カイ・マーラー
- ガス・ケンワージー
- キャンディッド・トベックス
- クリストファー・レイカー
- サイモン・デュモン
- サミー・カールソン
- ジェームズ・ウッズ
- ジョサイア・ウェルズ
- ジェスパー・ジェイダー
- ジョス・クリステンセン
- シリル・ハンツィカー
- ターナー・ホール
- ティール・ハール
- ティル・マッティ
- デービッド・ワイズ
- トム・ウォリッシュ
- トリン・イェーター=ウォレス
- ニック・ゲッパー
- ノア・ウォレス
- ノア・モリソン
- ピーケー・ハンダー
- ファビアン・ベッシュ
- フェリックス・ストリッズバーグ=ウステルッド
- ヘンリク・ハーロウ
- ボー=ジェームズ・ウェルズ
- ボビー・ブラウン
- マクレイ・ウィリアムズ
- マット・ウォーカー
- ライマン・カリアー
- ライリー・カルバー
- ラス・ヘンショー
- ラス・ヘンショー
- ルカ・シューラー
- ロビー・フランコ
- 山本泰成
- 米谷優
- 女子
- アンナ・シーガル(w:Anna Segal)
- エンマ・ダールストローム(w:Emma Dahlström)
- カヤ・トゥルスキ(w:Kaya Turski)
- キム・ラメーア(w:Kim Lamarre)
- 佐藤瞳
- ケリー・シルダル
- ケリー・ハーマン(w:Keri Herman)
- シルヴィア・ベルターニャ(w:Silvia Bertagna)
- ダラ・ハウエル(w:Dara Howell)
- ティリル・ショースタ・クリスティアンセン(w:Tiril Sjåstad Christiansen)
- デヴィン・ローガン(w:Devin Logan)
- リサ・ツィマーマン(w:Lisa Zimmermann)
- 高尾千穂
- ユキ・ツボタ
- ヨハンネ・キリ(w:Johanne Killi)
脚注
関連項目
外部リンク
- スノーボード団体
- スキー団体
スロープスタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 16:09 UTC 版)
2月4日、試合が行われる河北省のゲンティンスノーパークで公開練習が行われた。日本チームの西田崇テクニカルコーチによると、今回のコースはすべて人工雪で氷のように硬く、難易度も高いと分析した。村瀬はそのようなコンディションにも臆することなく順調に調整を行い「自分のやりたい技のことだけを考えて、初めてのオリンピックを楽しもうと思う」と語った。 2月5日、予選が開かれ、選手28人の滑走に対し、決勝に進めるのは上位12人。1本目を8番目でスタートした村瀬は74.95点を記録し暫定1位。続く2本目も高さと距離のあるジャンプを決めて81.45点を記録し、予選を2位で通過した。80点台を記録したのはゾイ・サドフスキシノット(ニュージーランド)のみで、点差は5.30だった。日本勢の岩渕麗楽は11位で決勝進出、鬼塚雅は15位で予選敗退となった。 予選通過について村瀬は「初めてのオリンピックということで楽しもうという気持ちでこの2本を滑った」「2本とも自分がやりたい技を着地できて、本当にうれしい。めっちゃ楽しかった」と満面の笑みで振り返った。コース前半に設置された『チャイナハット』と呼ばれる万里の長城をモチーフにした障害物に挑んだのも「かっこいいし、点数が高いと聞いたので挑戦した」と語った。翌日の決勝に向けては「自分の滑りを出し切って、表彰台を狙いたい」とメダルに照準を合わせた。 2月6日、決勝では史上最年少のメダル獲得への期待が高まる中、1本目から攻めの姿勢で滑走したが、最後のジャンプで転倒。48.50点となり6位発進。2本目もバックサイドで3回転半のジャンプに挑むも着地で尻もちをついてしまい49.05点と伸び悩み暫定9位に後退。3回目に逆転を狙うも、最後のジャンプで挑んだ縦2回転、横3回転半の大技「ダブルコーク1260」に失敗転倒して48.0点。最終10位に終わった。 決勝での滑りについて「これまで練習してやってきたから大丈夫という気持ちで挑んだが、最後にスピードの調整ができなかった。2本目は飛びすぎてしまったので、3本目は少し(スピードを)落としたけれど、落としすぎた。」と振り返った。この失敗要因については西田崇はその裏側を語っている(尚、北京大会は男女別々のチームだったので西田は直接村瀬をコーチングしてはいない)。公開練習の際、村瀬はチャイナハットを通過する時に失敗して顔面を強打し鼻血を出す負傷をしてしまった。止血と治療に時間がかかったことで練習時間が残り5分しかなくなってしまい、最後に飛ぶ予定だったバックサイド12の練習ができずスピード調整など感覚のすり合わせができないまま、ぶっつけ本番で挑むことになった。西田曰く、バックサイド12は回転力を要するため村瀬は踏み込みすぎてしまい飛びすぎて回転が余ってしまったことが原因で転倒に繋がったという。 結果について「3本とも失敗した。自分の力を出せなくて悔しい。次のオリンピックも頑張って出たい。」と笑顔なく語り悔しさを嚙み締めた。同じく決勝に駒を進めた岩渕麗楽は80.03点を記録し5位。日本勢のメダル獲得とはならなかった。
※この「スロープスタイル」の解説は、「村瀬心椛」の解説の一部です。
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