エスキー‐テニス【ESCIテニス】
エスキーテニス
はじめに
お正月の羽根つきに使う羽根には、黒い玉がついています。「むくろじ」と呼ばれます。このむくろじの部分をゴルフボール大のスポンジボールに替え、これを羽子板ならぬ木製ラケットで低層のネット越しに打ち合うゲーム、といえば大まかなイメージがつかめるでしょう。当初はハネツキテニスと呼ばれていたくらいですから。
エスキーテニスは、日本生まれのスポーツです。
重さ20グラムの羽根付ボールは、テニスやバドミントンのようなスピードとは無縁で、4m×8mの小さなコートでもダイナミックなプレーが可能です。競技性も高く、技能が高まるにつれて、さまざまなテクニックや戦術を駆使できます。身体能力以上に頭脳プレーが有効な点から、文科系スポーツと評されることもあります。
体力に応じて作戦パターンを練ることができるため、老若男女が対等に闘え、生涯スポーツにも適しています。なお、球技には珍しく、段級位制度が確立されています。
歴史
エスキーテニス発祥の地は被爆地・広島です。ユネスコ憲章の「戦争は、人間の心の中に始まるものであるから、平和の防衛も人間の心の中に築かねばならない」という精神に則り、スポーツを通じて平和を表現していこうする活動が提唱され、当地に教育科学文化研究所(Education, Science snd Culture Institute=ESCI/エスキー)を創設しようとしていた実業家や体育の専門家らによって開発されました。
廃墟と化した街、疲弊した人々に活気を取り戻してもらうには、手軽で、広い場所を必要とせず、誰もが楽しめるスポーツが必要だったのです。 1948年に誕生大会を開催、同時に日本エスキーテニス連盟が結成されました。
競技方法
競技方法はテニスや卓球とほぼ同じです。サービスでゲームがスタートし、得点を競います。 | |
1. | サービス コートの後方に立ち、ボールを手の平にのせ、肩の高さから自然落下させてワンバウンドしたボールを対角の相手サービスコート(対角のシングルスコートのエリア)ヘ打ち込みます。 同一セット中のサービスは、1回ずつネットに向かって、右から左右交互(ダブルスでは,パートナーと交互)に行い双方の得点合計が5点(7点ゲームでは3点)ごとに相手とサービスを交替します。 サービスのネットイン(ネットに触れて相手コートに落ちた場合)は無効で、やり直しとなります。 サービス時には、すべてのプレーヤーはコートの外に位置し、サーバーがボールを打った後でなければ、コート内に入れません。 |
2. | レシーブ サービスのレシ-ブは、ボールをワンバウンドさせてから打ち返します。 |
3. | ラリー レシーバーから打ち返されたボールを、ノーバウンド(ダイレクト)またはワンバウンドさせて相手コートに打ち返します。ここからラリーが始まります。ただし、ラリー中に連続してダイレクトで打ち返すことはできません(ダブルスでは、ペアのどちらが打ってもよいが、同一のプレイヤーが連続してノーバウンドで打ち返すことはできない。交互であれば可) |
主なルール
用具・コート

大会・イベント
・全国選手権大会(年1回) ・中国地区大会(春・秋) ・福井地区大会(春・秋) ・山口地区大会(年1回) |
・段級位審査会(春・秋) ・指導者講習会 ・学生リーグ戦 |
エスキーテニス連盟事務局 宇野本 習
http://www.hbs.ne.jp/home/miyo-344/
エスキーテニス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/09 08:24 UTC 版)
エスキーテニス (ESCI tennis) とは、鳥の羽をつけたスポンジのボールを木製のラケットで、テニスと同じように打ち合うスポーツである。広島の事業家、宇野本信によって考案された。当初「ハネツキトリオゲーム」、「ハネツキテニス」と呼ばれていたが、1947年頃から第二次世界大戦後の広島の復興に寄与した教育科学文化研究所 (Education Science and Culture Institude) の頭文字をとって「エスキーテニス」と呼ばれるようになった。カレッジスポーツとして広島県を中心に広まり、現在では老若男女問わず楽しまれている。[1] また、アウトドア(屋外)、インドア(屋内)どちらでもプレーが可能であるが、天候(雨,風等)の影響を受けず、四季を通じてできるインドアスポーツとして発展してきている。
ルール
試合は3セットとし、2セットを先取した方が、その試合の勝者となる。セットは得点で競い、原則として11点を先取した方がそのセットの勝者となる。ただし、双方の得点が10点以上で同点になった場合はジュースとし、その後連続して2得点した方がそのセットの勝者となる。 基本的なルールはテニスと同じだが、サービスは肩の高さよりも低い位置からそのサービス所定位置内にボールを自然に落下させ、ワンバウンドしたボールがツーバウンドする前までにラケットで打たなければならない。 また、サーバーは飛びあがってサービスすることはできない。
コート
コートのサイズは8×4メートル(テニスコートの1/8のサイズ)
用具
ラケットは、卓球のラケットを少し大きくした感じで、木製でグリップを含めた長さは38cmである。ボールは球速を落とすために、直径4cmのスポンジボール(重量は20g以内)に羽根がついている。 [2]
段級位
エスキーテニスではエスキーテニスに関する技量、功績等について段位又は級位を日本エスキーテニス連盟又はその委任を受けたものが認定することができる。 現在3級から3段まである。 またこの段級位を持っていないとシングルスの大会に参加できない事がある
参考文献
- 『ニュースポーツ百科』清水良・紺野晃編、大修館書店、1995年 pp.616-619. ISBN 978-4469263183
- 『ニュースポーツ用語事典』野々宮徹著、遊戯社、2000年 pp.28-29. ISBN 978-4896596250
出典
関連項目
外部リンク
エスキーテニスと同じ種類の言葉
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