フラッグ‐フットボール【flag football】
フラッグフットボール
歴史と沿革
フラッグフットボールは、アメリカンフットボールをもとに米国で考案されたスポーツです。アメリカンフットボールで行われる「タックル」を、プレーヤーの腰の左右につけた「フラッグ」を取ることに置きかえたことからこの名前がつきました。
アメリカンフットボールは米国で最も人気の高いスポーツですが、激しい身体接触を伴うため、日本では男性のスポーツ、特に大学生・社会人のスポーツという認識が強く、多くの人にとって「見る」スポーツではあっても「する」スポーツとなるのが難しいものでした。またプレーの激しさのほかにも、広い競技スペース、ヤードの測定、正確な時計、ヘルメット・プロテクターなどの装具といった揃えるものの多さからも、気軽に楽しむには難しいといえます。
そこで、さまざまな点を変更・簡素化し、ケガの心配を極力なくし、老若男女が楽しめるスポーツとして考案されたのがフラッグフットボールです。とりわけ日本では、作戦づくりなどのスポーツ特性がクローズアップされ、簡易化された形で小学校を中心に教育教材として取り扱われています。
競技方法・ルール
フラッグフットボールは、5人対5人で行います。競技スペースは縦60ヤード(約55m:1ヤード約0.91m)、横30ヤード(約27.5m)のフィールドです。また、選手交代は何度でも自由に行うことができます。
攻撃側は、ボールを相手のエンドゾーンまで運び込めば得点(6点)が入ります(タッチダウン)。
攻撃側には4回の攻撃権が与えられます。ランプレー(ボールを持って走る)やパスプレー(ボールを前や横、後ろに投げる、手渡す)などの攻撃を、事前の作戦に基づいて選択して、4回以内にハーフラインを越えることができれば、さらに4回の攻撃権が与えられます。攻撃権を使い切ると、攻守が交替となります。
守備側はパスをカットする、ボールを持っている攻撃選手のフラッグを1本でも取る、ボールを持っている攻撃選手をサイドラインに追い出すことで1回の攻撃を終了させることができます。また、守備側の選手が攻撃側のパスを空中でキャッチした場合(インターセプト)、その瞬間に攻守が交替します。次の攻撃はそのプレーが終わった地点から、そのまま守備側だったチームが4回の攻撃をスタートすることができます。 このように同人数で向かい合い、陣取りをしながら相手のエンドゾーンを目指すスポーツです。
フラッグフットボールをさまざまなレベルの人が楽しめるように、いくつかのルールが考案されています。
フラッグフットボールの概要及びイメージをつかむために最適な、簡略化されたルールです。
【応用ルール】
入門ルールにハーフラインなどを加え、より公式ルールに近づけたルールです。
※入門ルール、応用ルールについて詳しくはこちらをご覧ください。
各カテゴリー(世代や年齢など)によって異なり、競技用のアメリカンフットボールをフラッグフットボールに置き換えたルールです。詳しくはこちらをご覧ください。
【小学校用・レクリエーションゲーム】
フラッグフットボールは日本では教育教材として取り扱われており、小学校の教育現場やレクリエーションの現場では、得点型のゲームで実施されはじめています。
用具など
フラッグフットボール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/12 09:10 UTC 版)
フラッグフットボールは、スポーツの種目。アメリカンフットボールで行われる「タックル」に代わり、プレイヤーの腰の左右につけた「フラッグ」を取ることに置き換え、敵味方の選手同士の身体的接触は原則として禁止(反則)とした、より安全で幅広い層が参加出来ることを目指したフットボールである[2]。
注釈
- ^ 但し、アメリカンフットボールの世界観に基づいたルールで行う大会などでは、「スナップ(攻撃開始)時に7ヤード以上離れていた守備選手」のみがパスラッシュ(ブリッツ)出来ると規定しているケースもある。
出典
- ^ “28年ロス五輪で野球・ソフトボールの復活が正式決定 フラッグブットボール、クリケット、ラクロス、スカッシュも”. 報知. 2023年10月16日閲覧。
- ^ フラッグフットボールとは? | 日本フラッグフットボール協会 2017年7月14日閲覧
- ^ フラッグフット普及加速 タックルの代わりに旗奪うアメフット 朝日新聞2002年8月27日夕刊3ページ
- ^ フラッグフットボール作戦審査全国V読売新聞2015年3月13日朝刊27ページ
- ^ 新球技、苦手な子も楽しく小学校の体育で「フラッグフット」毎日新聞2016年5月9日朝刊18ページ
- ^ 小学校学習指導要領 (PDF) 平成29年3月告示、令和2年度より施行のもの p.134 2017年9月15日閲覧
- ^ “Phuket 2014 - Flag Football”. Olympic Council of Asia (2014年). 2022年8月19日閲覧。
- ^ 作戦タイム(ハドル)の時間は各大会規則で定める
- ^ ただしこの点については必ずしもルールで定まっているわけではなくアメリカンフットボールのようなプレーごとの計時を、試合の終盤のみ行ったり試合開始から終了まで行う場合もある。
- ^ 但し、アメリカンフットボールの世界観に基づいたルールで行う大会などでは、攻撃回数を3回としたり、ハーフラインを設定し「ハーフラインを越える」と攻撃権を更新できるとしたりしているケースもある。
- ^ 但し、アメリカンフットボールの世界観に基づいたルールで行う大会などでは、1人の選手だけ横、後ろに移動しながらプレーを始める事ができるモーションを認めている大会もある。
- ^ 3回の攻撃の場合は15ヤード及び6.6ヤード
- ^ 公式規則(小学生編)では攻撃側が相手プレーヤーと接触をせずに、相手選手の動きを遮り味方選手の走るスペースを創出するブロックを認めている。
- ^ 但し、ブリッツを認めている大会では、ブリッツをかけるディフェンスの選手はスナップ前に一秒間静止しなければならない。
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