ラプター_(競技)とは? わかりやすく解説

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ラプター (競技)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/02 09:40 UTC 版)

ラプター (ロシア語: лапта́) は、ロシアに発祥するバット・アンド・ボール・ゲーム英語版[1]

中世の古文書においてもラプターについての言及があり、ノヴゴロドのある発掘現場からは、14世紀の地層からバットとボールが見つかっている。

クリケット野球ラウンダーズペサパッロ、brännboll、oină などと似ているところがある。

ルール

以下、ルールの一例を紹介する。ラプターは戸外で行う競技である。フィールドの境界は平行なラインで示される。このラインのことを salo と呼ぶ。バッターは、サーブされるボールを打って、できるだけ遠くへ飛ばし、フィールドの反対側の kon ラインまで走る。可能ならばフィールドのこちら側の gorod ラインまで走って戻ってくる。守備側がランナーにボールを投げて、あたるとアウトになる。うまく走るとチームに点が入る。制限時間内にできるだけ多く点を取れば勝ち。あるいは、すべてのプレイヤーが一度もアウトを取られることなく走ってしまえば勝ち[注釈 1]

2003年に雑誌 Times に掲載された記事によると、次に述べるようなルールが紹介されている。普通のサッカーのピッチの半分程度のサイズ、20 x 25 サジェニ英語版(43 x 53 m)のフィールドで行う[2]。フィールドには、守備側チームのプレイヤーが計6人、フィールド内に5人立ち、ピッチャー/サーバーが1人、攻撃側チームのバッターの近くに立つ[2]。ピッチャー/サーバーは、攻撃側チームのバッターの方へボールを投げる[2]。攻撃側チームは6人で構成される。各打者には10メートルのラインを超えるボールを打たなければならない[2]。チャンスは2回まで与えられる[2]。バッターの打ったボールが10メートルラインを超える場合、ランナーたちはピッチの反対側の端まで走ることができる[2]。ランナーがピッチの反対側から戻ってくることができたら、1人につき2点が攻撃側に入る。1試合は1時間。前半と後半で守備と攻撃を入れ替える[2]

ロシアの作家、アレクサンドル・クプリーンは、ラプターについて次のように書いている。

この民衆の遊びは、最もおもしろく有益な遊びの一つだ。ラプターに要求されるものは、智略、深呼吸、仲間に忠実であること、注意力、俊敏さ、足の速さ、うまく狙って得点に繋げること、強打力、そして決して負けないという、粘り強く固い思いだ。この競技には、怠け者と臆病者の居場所はない。

野球の起源説

ロシアの雑誌 Little Light と『イズヴェスチヤ』によると、野球は18世紀にロシア系アメリカ人により、ラプターから開発されたものであるという[1][3][4]

脚注

注釈
  1. ^ 訳注:完全試合。攻守交代を1回だけ行うルールにおいては、一方のチームが前半で取得し得る点数をすべて取りきってしまうと他方のチームの攻撃をするまでもなく勝ち負けが決まる。
出典
  1. ^ a b Chetwynd, p. 133.
  2. ^ a b c d e f g Chetwynd, p. 313Times St.Petersburg edition October 23, 2003 より孫引き。
  3. ^ Povich, Shirley (1959). Baseball Digest. 18. Lakeside Publishing Co.. p. 57. ISSN 0005-609X. https://books.google.co.uk/books?id=hC8DAAAAMBAJ&pg=PA57&dq=lapta&hl=en&ei=dzs2TPfFFtOkOPbnmNUE&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=1&ved=0CC0Q6AEwAA#v=onepage&q=lapta&f=false 2010年7月8日閲覧。 
  4. ^ Povich, Shirley (1987). Time. 130. Time Inc. p. 98. https://books.google.co.uk/books?id=g07uAAAAMAAJ&q=lapta&dq=lapta&hl=en&ei=dzs2TPfFFtOkOPbnmNUE&sa=X&oi=book_result&ct=result 2010年7月8日閲覧。 

参考文献

外部リンク


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