銀帝軍ゾーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 07:36 UTC 版)
「地球戦隊ファイブマン」の記事における「銀帝軍ゾーン」の解説
読みは「ぎんていぐんゾーン」。全銀河宇宙の制覇を目論む混成エイリアン軍団。銀河皇帝メドーの下、今まで999個の惑星を滅ぼしており、地球を1,000個目の標的に選んだ。銀河戦艦バルガイヤーを根拠地とし、多脚形態に変形する戦闘機バルゴールを繰り出す。共通通貨としてドルエンという単位が使用されており、日本円に換算して1ドルエン=約100円となる。組織のマークは交差するように重ねた2本のサーベルの上にエイリアンの顔が置かれているという海賊旗のようなものとなっている。最高支配者であるメドーに対する配下たちの忠誠心は絶対的なものであり、後に登場したシュバリエと、ガロアとの間の内部対立はあっても、それが軍全体の統率に影響するまでには至らなかった。 各キャラクターの身長・体重などの設定はない。 東映プロデューサーの鈴木武幸は番組に変化を与えるため、途中から敵側をコメディタッチにしたが評判は悪く、初代艦長シュバリエを登場させて、シリアスな方向へ戻したと述べている。 銀河皇帝メドー(ぎんがこうていメドー) ゾーンの支配者である女性。 幹部たちが呼ぶと空にオーロラと共に姿を現し、顔のみが見える。目から電撃を放って失敗を犯した部下に制裁を加えることも。第42話でファイブマンを倒せない怒りにより、恐ろしい顔に変化する。 その正体は、バルガイヤーがゾーンを手先として利用するために王女メドーの顔に似せて作り出した隠れ蓑の偶像に過ぎず、第46話でシドンの花の影響で断末魔の悲鳴と共に消滅している。デザインは篠原保が担当。篠原は武骨なガロアより上位の存在であることから「お母さん」をコンセプトとしている。 王女メドー その昔バルガイヤーが愛したとある星の王女で、銀河皇帝メドーの本来の姿。彼女はバルガイヤーの求愛を拒むがなおも追いかけてくるバルガイヤーから逃げているうちに崖から転落してしまい命を落とす。 それでもバルガイヤーの思いは今なお変わることなく、彼女の亡骸は戦艦内にて祭壇と共に安置されている。それにより、彼女の魂は救われずにいたが、ファイブマンが持ち込んだシドンの花の力により、ついに魂が解放され、魂の抜けた亡骸はミイラとなり消滅した。これにより、それまでファイブマンが全く歯が立たなかったバルガイヤーを著しく弱体化させるほどのダメージを与え、ファイブマンの勝利に繋がった。 銀河超獣バルガイヤー(ぎんがちょうじゅうバルガイヤー) ゾーンの真の支配者。 1000個の星を滅ぼして神にも等しい力を得ることを目論み、メドーの幻を影武者に仕立上げて、銀河戦艦バルガイヤーとして幹部を欺き続けていた。 ファイブレッドが戦艦の床にVソードを突き立て悲鳴を上げたことから正体が発覚。自らの正体を明かした後、シュバリエを最高極上の死のエキスとして吸い取り銀河超獣への大脱皮を果たす。 植物のような姿でマグマベースを圧倒的に凌ぎ、スーパーファイブロボを丸呑みしてしまうほどの途方も無い巨体で、かつ銀河超獣であるにもかかわらず体内構造は銀河戦艦のそれを維持しているという特異体質。触手による打撃や翼で巻き起こす強風、さらに火球や光線などを武器とする。 ファイブマンの誇る最強の要塞ロボ、マックスマグマをもいともあっさりと大破させるほどの圧倒的な強さを見せたが、シドンの花の力で解放されたメドーの魂の攻撃で一気に弱体化してしまい、スーパーファイブロボの特攻を受けて敗北、消滅した。デザインは大畑晃一が担当。脚をつけるために下にこぼれた内臓を引きずったデザインとなっている。 ガロア艦長 ゾーンの大幹部で銀河戦艦バルガイヤーの2代目艦長。 ファイブレッドをも圧倒する剣の腕の持ち主であり、必殺技は片手で剛剣を振り回し、敵に向かって台風を起こすガロアハリケーン。ガドラスネークと呼ばれる鞭も使用。何でもOK免許証の持ち主であり、様々な乗り物を操縦できる。 シドン星の襲撃時、学にレーザーガンで顔を傷つけられたことから、学 = ファイブレッドにライバル心を抱く。 初期はそれまでの作戦失敗に怒り狂うメドーに対して「全て自分の責任」と部下を身を挺して庇うなどの威厳を見せたが、毛虫が苦手な面を皮切りに艦長としての威厳に乏しい面が見られ、銀河時計が示す20年に1度、メドー以外の幹部と戦闘員の上下関係が普段と逆転する「さかさまデー」や、シュバリエの登場をきっかけに、その立場が危うくなっていき、メドーに見限られ、掃除係に降格されてしまった。そのシュバリエとは仲が悪い。降格後の第38話では幹部が総出で偽兄妹先生に扮した際、学に化けたが口ひげを生やしていたため、文矢にバレてしまった。第44話で掃除のために入った部屋で謎のエネルギーを発見し、これを利用して作り出したビッグガロアンでスーパーファイブロボを破壊した功績をメドーに認められ、復権を果たした。 第47話で目の敵であったシュバリエが倒れ、自身の地位を脅かすものがいなくなった反面、バルガイヤーの正体が巨大な怪物であることに強い衝撃を受ける。最終回では遂に半ば発狂してしまい、バルガイヤーの体内にある艦長席で地球の破壊活動を眺めていたが、スーパーファイブロボで突入したファイブマンと対峙した際、メドーの魂の開放と肉体の消滅をファイブマンと共に目撃。崇拝の対象であったメドーの消滅に強いショックを受け、彼女が眠っていた棺桶に嵌り込んでしまい、身動きが取れないまま、最期まで艦長の地位に固執しながら、バルガイヤーの爆発に巻き込まれ、ドンゴロスと共に死亡した。デザインは大畑晃一が担当。決定稿となった船長風のデザインのほか、悪魔風、魔王風、サイボーグ風などのラフデザインも存在した。 銀河剣士ビリオン(ぎんがけんしビリオン) 剣と酒を愛し、戦いを無上の喜びとする左利きの剣士。レイピアを武器とする。 自分より少しだけ弱い敵を見つけては戦いを挑んで倒している。最終的に敵を倒すことができれば手段は選ばず、パートナーでも傷付けば見捨てる冷酷非情な性格だが、元相棒のトラルギンの話では出世する前は非情な一面はあまりみられなかったらしい。感情が高ぶると酒を口に含み、自らのレイピアに吹きかける癖がある。ドルドラからは「様」付けで呼ばれており、そのドルドラがバラドルギンに変えられた際は何とも言えない表情を見せた。基本的にはシリアスだが、ゴルリン12号が転んだ時には川柳を詠んだり、さかさまデーでは偉ぶってガロアに下命し、テラノTVギンのテレビに自分の姿が映し出された際はピースサインを連発していた。偽兄妹先生に扮した際は文矢に化けていた。 第40話では銀河魔神剣サーベルギンの力でサーベルビリオンにパワーアップするも、ファイブロボに敗北し、サーベルギンを失った。 第46話ではバラドルギンと共にファイブマンに戦いを挑み、ファイブレッドとの一騎討ちを展開。ファイブレッドの動きを投げ付けたマントで封じて攻撃を仕掛けるがファイブテクターで防御されてしまい、必殺ファイブテクター(Vソード仕様)を受けて敗北。真昼の月に看取られながら「いい月だぜ……。酒よ!」と言い残して最期を迎えた。デザインは大畑晃一が担当。ラフデザインではがっちりとした体格であったため却下となり、ビリオンの部下として描かれたラフデザインが採用された。 銀河博士ドルドラ(ぎんがはかせドルドラ) 冷酷なゾーンの女科学者。独身。ゾーンには最初の侵略のターゲットとした第8銀河系のロマノ星を侵略したころから所属していた。 兵器開発などを担当する作戦参謀だが、戦闘用サイボーグさえも圧倒する非常に高い戦闘能力も合わせ持ち、そのために自ら戦場に赴く。自分の作戦に絶対的な自信を持っており、その作戦がファイブマンに破られる度に「おのれ……!」と口癖のように言う。 変装を得意とし、文矢を完全に騙したり、偽兄妹先生に扮した際には数美に化けていた。第41話ではザザと共に人間に化けていた。 意外にも少女マンガチックな絵が得意。 メドーに絶対的な忠誠を誓っていたため、第46話でメドーの正体がバルガイヤーが作り出した虚像だったことを知った際には大きなショックを受け、バルガイヤーを「化け物」と罵って発狂。正気に戻ることは不可能とバルガイヤーに判断され、合身銀河闘士 バラドルギンとして、ザザと共に改造された。ファイブマンと戦い、巨大化後はスターファイブに倒された。デザインは大畑晃一が担当。モチーフは毒虫。 銀河の牙ザザ(ぎんがのきばザザ) 生まれたばかりで死に掛けていたところをドルドラの生体改造によって命を救われた改造生命体で、自分の命を救ってくれたドルドラに絶対の忠誠を誓い常につき従っているが、ビリオンやドンゴロスと行動を共にすることもある。さかさまデーではドルドラとの序列も逆転するはずだが、共にガロアに命令しても2人の関係に変化は無かった。ドルドラと同じく独身。卵生の生物である。 ドルドラとは違い、おっとりした面があり、ゴルリン12号が転び、コウモルギンを巨大化できなかった際は悔しがるドルドラの横で「人生いろいろでございます」と呑気に言っている。 ピンク色の鉱石でできた2本のクリスナイフ風の短剣(設定上はヌンチャク型への変形も検討されていた)と格闘技を武器とする。戦闘力は単体では銀河闘士に及ばないことがドルドラによって語られている。レミとはライバル関係にあり、偽兄妹先生に扮した際もレミに化けている。 最期は第46話でメドーの正体を知ったショックで発狂したドルドラを蔓から救おうとして、クリスナイフで蔓に切りつけていたところにバルガイヤーのエネルギーを浴びて、ドルドラ共々、バラドルギンに変えられてしまう。デザインは篠原保が担当。元々はエイリアンの一体としてデザインされていたが、幹部に採用されプロテクターなどが追加された。 銀河商人ドンゴロス(ぎんがしょうにんドンゴロス) 腹黒い守銭奴であり、金儲けのことしか考えていない商人。エセ関西弁を話す。 作戦を立てる時は打算的で、メドーから「お前が一番 信用できん!」と冷たく言われていた(第18話)。そろばんの形状をしたマシンガン「そろばん爆弾」が武器だが戦闘能力は高くない。Dr.サイシアルと看護婦のフリンダというメジカル星人を従えている。 カラオケが趣味だが、音痴である。当初はガロアをおだてていたが、シュバリエが登場してからは彼に媚びるようになる。ガロアが終盤で復権を果たした際には彼を再度おだてていた。 第47話で逃亡を図ったサイシアルとフリンダをバルガイヤーに粛清され、最終回ではバルガイヤーとガロアがファイブマンと戦っている最中、バルガイヤー内部の金庫の金を漁って逃亡しようとしたが、その強欲さが仇となって逃げ遅れ、崩落するバルガイヤーの柱の下敷きとなって身動きが取れなくなり、最期まで金に執着しながら、ガロアと共に死亡した。デザインは大畑晃一が担当。当初は中東の商人をイメージしていたが、ラフデザインで大黒天がモチーフと誤解され、それで通している。 初代艦長シュバリエ 第28話より登場する、バルガイヤーの初代艦長。 銀河制圧戦争で数多くの手柄を立て、多くの褒美を得て、引退後は故郷の星で悠々自適の生活を送っていたが、そんな生活に飽きたのとガロアが地球侵略に手間取っていると知り、戦地に再び戻ってきた。その復帰はメドーに嬉し涙を流させたほど。ほどなく、ガロアに代わって艦長に復帰する。 戦闘能力は非常に高く、ガロアを遥かに凌ぐ剣の達人であり、射撃や鞭、格闘技の腕前も超一流。歌が大好きな自称「銀河のヒーロー」。即興で歌を作ることもある。運動も得意なのか、偽兄妹先生に扮した際は健に化け、分校の子供に跳び箱を教えている。 初登場した際には甲斐バンドの「HERO(ヒーローになる時、それは今)」を歌いながら登場。その姿と歌声はドルドラとザザ、数美とレミを一時的に虜にした。第34話では和風の陣幕を張った本陣を構え、ファイブマンの缶詰を台に並べて飾るなど、独特の美意識も見せた。 武器はタクトのバロックスティックで剣のバロックフェンサー、銃のバロックシュート、鞭のバロックビュートに変形する。それまでのゾーン幹部たちと違い、部下やゴルリンを呼ぶ時は語尾に「カモン!!」と付け加える。 艦長に復帰してからはファイブレッドをライバル視し、ヒョウコブラルギンを作り出して、刺客として差し向けたり、最終決戦ではファイブレッドとお互いの腕を鎖で繋ぎ、どちらかが死ぬまでは決して切れないチェーンデスマッチを行うなど、並々ならぬ対抗意識を見せた。ファイブレッドにVソードで胸を刺されて怯んだ隙にVソードアタックをバロックフェンサーでガードするものの折られてしまい、直撃を受けた後に吐血して死亡。その亡骸は最高極上の死のエキスとして、バルガイヤーの体内に吸収された。鈴木はキャラクターを際立たせるため、徹底的にキザな人物とし、衣裳も派手でアクションも理屈抜きの強さとした。彼の登場と共に低迷気味だった視聴率が一気に上昇し、最終回では未登場にもかかわらず、演者の植村喜八郎の名がオープニングにクレジットされた。 デザインは篠原保が担当。デザインイメージは「宇宙の清水次郎長」「蠍座から来た男」。 銀河戦隊ギンガマン(ぎんがせんたいギンガマン) 5人のエイリアンによって構成される悪の戦隊。当初から登場していたゾーンのエイリアン 6人のうち、初期エピソードで倒された1人を除く5人が後にドルドラの作戦に参加する際に結成。その際に出身惑星名とギンガマンの名を名乗り、以後はファイブマンに倒されるまでの間、ギンガマンを名乗り続けた。 序盤は銀河闘士のサポート役などとして登場した後、第28話からはシュバリエ直属の部下として、準レギュラーとなる。実力はファイブマンに一歩及ばず、同色のファイブマンとの個人対決では敗北を毎回喫している。第40話ではバイカン星人とフジミン星人がドルドラの作戦に従った。シュバリエが初登場した際にバックコーラスを務めた他、弦楽器と打楽器を演奏した。シュバリエの本陣で旗持ちを務めていた。 第42話ではヒルアゲハギンがファイブマンから奪ったエネルギーで偽ファイブマンに変身した。 個人の武器を用いた技以外に必殺技「ギンガマンアタック」があり、結成された際は個人の名乗りポーズを含むロングバージョンの「銀河戦隊ギンガマン」の名乗りとポーズ、名乗りの際の5色の爆発、最終決戦前にも簡略バージョンの名乗りとポーズを披露するなど、作中での描写は優遇されていた。 最期は5人全員がファイブマンに敗れ、シュバリエに別れを告げて爆死。この時はシュバリエが怒りを露わにしている。 『轟轟戦隊ボウケンジャー』の「全戦隊大全集」では、悪の戦隊として紹介された。デザインは大畑晃一と篠原保が分担している。元々はノッペリ星人やメジカル星人とともにバルガイヤーの乗組員としてデザインされた。 バイカン星人(ギンガレッド) ギンガマンのリーダーで頭部に赤いバンダナ、首に赤色のマフラー、体に弾帯を巻いている。剣が武器。 第47話でファイブレッドと戦い、Vソードで胴体を薙ぎ払われて死亡した。 モノメ星人(ギンガブルー) 一つ目のエイリアンで首に青いマフラーを巻いている。武器は丸ノコに似たギンガフリスビー。第47話ではコンバットナイフを使用した。 第9話では自分のことを「ミー」と言っている。第47話でファイブブルーと戦い、ツインフリスビーで胴体を薙ぎ払われて死亡した。 グラチス星人(ギンガブラック) 首に黒いマフラーを巻いている。右手が鋏になっている。 格闘術に優れている。ギンガマンアタックを繰り出す際は敵に飛びかかって攻撃する。 第47話でファイブブラックと戦い、逆腕から襲いかかろうとするところを胴体に裏拳を撃ちこまれて死亡した。 フジミン星人(ギンガピンク) 首にピンク色のマフラーを巻いている。武器はギンガブラスター。第47話では柄の長いレイピアを使用している。 ギンガブラスターは第41話など、数美が奪って使用したことがある。 第47話でファイブピンクと戦い、すれ違いざまにキューティーサークルで胴体を切り裂かれて死亡した。 グリンカ星人(ギンガイエロー) 植物系エイリアンで黒いローブをまとい、首に黄色のマフラーを巻いている。武器はギンガムチ。第47話では植物に似たワンドを使用している。 第47話でファイブイエローと戦い、メロディータクトの一撃を胴体に食らって死亡した。 サイシアル、フリンダ ドルドラの助手の科学者。 バツラー兵 ゾーンの下級兵士。胸にゾーンの紋章が描かれた黒いタイツに甲殻類のような肩当て、×(バツ)の字のような模様が刻まれた顔という姿。カニのハサミのような剣が武器。銀河忍者バツラギンをリーダーにしている。一族を挙げて、ゾーンに仕官しているが最低の兵隊一族として扱われている。言語を話し、第26話では阿部渡と篠田薫が声をあてている。死ぬと跡形もなく消滅する。 さかさまデーでは幹部への命令と死刑宣告を行い、さらには幹部の殺害未遂まで行った。 修行を積むことで能力を高め、昇進できる可能性が示されている。同話ではバツラギンによる忍者修行でバツラー兵が動物に変化できる能力を得ている。デザインは篠原保が担当。 銀河闘士(ぎんがとうし) ゾーンの主力怪人。地球の昆虫や動物に似た姿と能力を持っている。名前の末尾には「〜ギン」と付く。知能は人語(日本語)を解する者から獣のような咆哮しか上げない者まで様々である。 第29話以降、戦力が合身銀河闘士に代わってからは、第29話のカニギンとアリギン、第33話のゴリラギンとワシギンのように合身銀河闘士の素材として登場する程度だったが、第45話ではシュバリエが召還した銀河化石をバルガイヤーのエネルギーで変身させたイワカセキギンが久々の銀河闘士として登場している。デザインは篠原が当初提示した「動物を甲殻類のようにアレンジする」というコンセプトの元にデザインされていたが、大畑はあまり意識しておらず懐疑的な意見も出しており、1クール目以降からはそのコンセプトから次第に外れたデザインが多くを占めるようになっていった。大畑は5対1での釣り合いや子供たちの印象への残りやすさを考慮して怪獣的な要素を意識していたが、シリーズの作風や造形上の問題から従来の怪人型に修正されることが多かった。 合身銀河闘士(がっしんぎんがとうし) ガロアの命令でドルドラが開発したフランケンカプセルによって、2体の銀河闘士を合体させたもの。 スーパーファイブロボを圧倒した第1号の合身銀河闘士 カニアリギンやシュバリエと共闘して、ファイブレッド殺害に成功したワニカエルギン。スーパーファイブロボすら追い込んだサザエマジロギンなどのように、多くは銀河闘士の2倍の能力により、ファイブマンを苦戦させている。 形状は素体となった銀河闘士が左右に別れているのが大半だが、背中合わせのゴリワシギンやプテラノドンの胴体にテレビが備えてあるテラノTVギン。ドルドラをベースにしたバラドルギンといった変わり種もある。2体の怪人の半身を合わせるという案は企画者104によるもの。デザインは「とにかく馴染ませず、徹底的に真ん中で真っ二つに」というオーダーの元に描かれ、異なるモチーフの怪人の半身同士がそのままの形で結合されたデザインとなっている(さらに縫い目まで造形される)。篠原は「事実上、毎回2体分デザインしているようなものであり、組み合わせたときのバランスにも苦労し、きつい作業であった」と述懐している。 その他の異星人・宇宙生物 銀河魔神バールギン(ぎんがまじんバールギン) 第20話に登場。グンサーとスターファイブをメドーが結託したことに不満を抱いたガロアが、ファイブマンとグンサーを共倒れにすべく送り込んだ。木をヘビに変化させたり、相手の動きを封じるリングを作るなどの超魔力の持ち主で、ゴルリンを使わずに自力で巨大化が可能。だがグンサーと学の間を襲ったことで、両者の間に友情が芽生える結果を招き、やがてグンサーを石化させて追放させるも、ファイブマンはスターファイブを取り返し、初合体させたスーパーファイブロボのスーパーペクトルパンチを食らって倒された。デザインは篠原保が担当。デザイン画では体色は白主体で一部が緑色であったが、スーツでは全身緑色となった。 放浪剣士クイーンキラー(ほうろうけんしクイーンキラー) 第22話に登場。宇宙の植物エネルギーを食い荒らす女剣士。ハチのような外見で、口から針を出して植物の養分を食い荒らす。武器は手に持つフルーレと目からのビームで、フェンシングの腕は数美を凌ぎ、初戦で数美を川に突き落とした。その後ゾーンと結託し、ソーラーパワーを奪おうと企んだが、助かったピンクのサークルフィニッシュで瀕死の重傷を負う。直後にビリオンが召還したゴルリン18号に強制吸収されて巨大化し、ファイブロボと戦うが、最後はピンク担当の超次元ソード一刀流で撃破される。デザインは篠原保が担当。 ノッペリ星人 第23話に登場。ゾーン配下の宇宙人で、その名の通りノッペリした顔を持つ。文矢たちが5くん人形やガロアどん人形と共に作った「怪獣どん人形」の魂を吸って、銀河怪物カイジュルギン(ぎんがかいぶつカイジュルギン)に変身、ドンゴロスが奪った5くん人形を使った「悪魔のゾーン劇場」(人形に与えたダメージをファイブマンに転送する作戦)を開始するが、ブラックの妙案で変身を解いたためにダメージが受け付けなくなり、アースカノン→スーパーペクトルパンチに破れる。 銀河獣アンモナイトン(ぎんがじゅうアンモナイトン) 第38話に登場。様々な星の生命体を滅ぼす「歩く細菌兵器」と言われ、海水を浴びるとペスト菌を発することができる。鎌首状の右手からはビームを発射する。地球にペストを蔓延すべく、シュバリエが召還したが、事故で山之神分校地下に埋没したため、ゾーン幹部が星川兄妹(ガロア→学、シュバリエ→健、ビリオン→文矢、ドルドラ→数美、ザザ→レミ)に変装して発掘。海を目指したが、ファイブマンに阻まれ、必殺・ファイブテクターで体を貫かれ、撃破された。デザインは大畑晃一が担当。 ミリア星人ソーラ / ダークソーラ 第39話に登場。棒術の使い手で、「銀河乱舞」という棒を旋回させて竜巻を起こし相手を吹き飛ばす技を持つ。 故郷のミリア星に住んでいたころ、目の前で銀河盗賊に両親を殺され、彼女も命を奪われかけた際にビリオンに助けられた過去がある。ただしビリオン曰く「あのころの俺は血に飢えていた」だけであり、たまたま戦える相手だった盗賊たちを斬り、非戦闘要員だったソーラには興味もなく単に見逃しただけだったが、ソーラはそれを恩義に感じると共にビリオンを慕い、彼を追って地球に来訪した。その後ビリオンが彼女に「地球の平和のためにファイブマンと戦っている」という嘘を吹き込んだため、それを真に受けて変身薬を飲んで怪人態「ダークソーラ」に変身し、ファイブマンに挑むが1分持たずに元に戻った。その後、2つ目の薬を飲もうとするも、その薬は強大な力を生む代わりに、死ぬまで戻れないという副作用があるため、ファイブマンを探していた際に地球の恋人を見た彼女が「決戦前に1日だけ人間の姿でビリオンとデートをしたい」と願い出て、人間の姿となったビリオンと夢のような1日を過ごした後、再び服薬してダークソーラに変身しファイブマンに再戦するも敗北。さらにビリオンに「ドジな奴」と見限られた上に、彼の口からミリア星での出来事の真相を暴露されたことでようやく騙されていたと気付きビリオンを襲うが、それでも愛したビリオンを殺せず、最後は「お前の手にかかって死にたい」と、自らビリオンのレイピアに突かれて致命傷を負う。その後、元の姿に戻り、朦朧とした意識の中で自身を介抱した学をビリオンと思い込んだまま、幸せそうな笑みを浮かべて息絶えた。ダークソーラのデザインは篠原保が担当。モチーフは植物。 銀河魔神剣サーベルギン 第40話に登場。自我を持つ剣で、持った者の欲望や邪心を吸収してパワーにする。さらにその者を邪悪な姿に変貌させることが出来る。銀河一の剣豪になるべく、ビリオンが宇宙から呼び出した。その後、気の弱いマナブ少年が学と剣道の特訓をしていると知ると、ビリオンはサーベルギンにマナブの「強くなりたい」という欲望を吸収させようと画策し、マナブに手渡す。その結果マナブは邪悪な姿に変貌し、欲望を吸収させて大暴れ、学は決死の思いで取り外し、マナブを元に戻すが、ビリオンが今だとばかりに奪い返し、欲望や邪心を吸収させることでサーベルビリオンに変身、レッドに戦いを挑んだ後に巨大化(ゴルリンは使わず)して、ファイブロボと戦うが、超次元ソード一刀流にサーベルギンは撃破され、ビリオンは元に戻った。デザインは大畑晃一が担当。サーベルビリオンの後にデザインされた。
※この「銀帝軍ゾーン」の解説は、「地球戦隊ファイブマン」の解説の一部です。
「銀帝軍ゾーン」を含む「地球戦隊ファイブマン」の記事については、「地球戦隊ファイブマン」の概要を参照ください。
- 銀帝軍ゾーンのページへのリンク