銀幕のスターへとは? わかりやすく解説

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銀幕のスターへ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 14:56 UTC 版)

ローレン・バコール」の記事における「銀幕のスターへ」の解説

脱出』(1944年)のスクリーンテスト間中バコール自身身震いをひどく気にするようになり、震え抑えるために顎を胸に押し付けた姿勢でいたために、上目づかいカメラに向かうようになった期せずしてこの目線が「The look(ザ・ルック)」と呼ばれるようになり、その低い声と共にバコールトレードマークとなっていった。『脱出』でバコール演じたのは、ハワード・ホークスの妻ナンシー同じくスリム」というあだ名呼ばれるマリー・ブロウニング役で、ハンフリーボガートハワード・ホークス同じくスティーヴ」というあだ名呼ばれるハリー・モーガン役だった。バコール自叙伝では、撮影現場での二人はすぐに仲良くなったとされている。バコール当時メイヨー・メソット (en:Mayo Methot) と結婚していたボガートは、数週間撮影期間親密になり、互いに意識するようになっていった。 当初の脚本では『脱出』でバコール演じたマリー・ブロウニングはもっと小さな役どころだったが、撮影が進むにつれてどんどん重要な役どころとなり、最終的にヒロインとなっていった。『脱出』の公開後バコール一躍スターダム登りつめ、『脱出』での演技その後バコールイメージ重要な役割を果たすこととなったバコール大衆文化だけでなく、他の有名な映画スターたちと同様にファッションにも大きな影響与え存在となっていったのであるバコール演じたスリム役は、ホークス的女性像典型例と言われている。 『脱出』の配給元だったワーナー・ブラザースは、映画宣伝バコール映画スターとしての地位確かなものとするために、大々的一連のキャンペーン展開したバコールが、アメリカ合衆国副大統領ハリー・S・トルーマンが弾くピアノ寝そべっている有名な写真存在する。これもワーナー・ブラザースによるキャンペーン一環で、バコール大衆へのアピール狙ったのである1945年2月10日に、ワシントンD.C.ナショナル・プレス・クラブ (en:National Press Club (USA)) をバコール訪れた。このときはバコール広報担当だったワーナー・ブラザース宣伝主任同席している。チャーリー・エンフィールドという記者が、当時20歳だったバコールに、ハリー・S・トルーマンが弾くピアノ座ってくれるよう依頼して撮影されたのがこの写真である。 『脱出』のあとに、バコールは『密使』(1945年)でシャルル・ボワイエ相手役演じたが、この作品批評家たちから酷評され結果となったバコールにとっても密使』の失敗自身キャリア大きな傷を残す可能性があり、翌年に再びボガート共演したフィルム・ノワール作品三つ数えろ』(1946年)でのミステリアス辛辣なヴィヴィアン・スターンウッド役も、バコール人気すぐさま取り戻す特効薬にはなり得なかった。 『三つ数えろ』はフィルム・ノワール作品における象徴としてバコール地位決定づけた作品である。その後女優としてのキャリア通じてバコールはこのジャンル作品と強い関係性保ち続け、『三つ数えろ』のヴィヴィアンのような独立心強く官能的な運命の女の役を演じることも多かった映画評論家ジョー・マクエルヘイニーは「(『三つ数えろ』の)ヴィヴィアンにはほとんど完璧な身のこなし立ち居振る舞い表現されている。彼女にとってぶざまに這いつくばることは決しありえない」としている。 『脱出』と『三つ数えろ』以外に、バコールボガートは2本の映画作品共演している。そのうちの1本であるフィルム・ノワール作品潜行者』(1947年)では、バコール謎めいたサンフランシスコ芸術家演じている。ニューヨーク・タイムズボズレー・クラウザーはこの作品での演技を「バコールは、鋭い目つき自分欲するものを十分に理解している女性を、重圧感たっぷりに演じて見せた」と評している。バコールボガート共演した最後の映画作品が、1948年公開された『キー・ラーゴ』である。この作品ジョン・ヒューストン監督のメロドラマ・サスペンスで、エドワード・G・ロビンソンギャング役で出演している。映画評論家ジェシカ・キアンは「バコールぎりぎり二面性持ち独立心富んだ役を演じて見せた今まで作品よりもさらに興味深い役柄だったと言える」としている。

※この「銀幕のスターへ」の解説は、「ローレン・バコール」の解説の一部です。
「銀幕のスターへ」を含む「ローレン・バコール」の記事については、「ローレン・バコール」の概要を参照ください。

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