タイラー一家
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タイラー一家(アニメ版では「そよかぜ」クルー)のキャラクターについて解説する。 ジャスティ・ウエキ・タイラー 声 - 辻谷耕史(カセット文庫版:山本正之) 本編の主人公。 原作では三流の銀河産業大学に一浪・一留し、卒業後は「楽がしたいから」という理由で宇宙軍に二等兵として志願入隊する。奇想天外な作戦と強運によって二等兵→少尉→少佐→中佐→大佐→少将→二等兵(「信濃」事件による降格)→大将→元帥と怒涛の大出世を遂げ、最後には大統領にまでなる。若くして第一線を退いたかに見えたが、その後も晩年に至るまで隠然たる(ある時期からは公然と)影響力を持ち続けた。初期は強運と山勘、おべんちゃらの上手さ(ただし他人の陰口だけは絶対に言っていないため「裏表のある人間」という評価は皆無であった)だけの存在で、それ以外の評価は最低レベルだったが、中盤以降は強運と智謀を兼ね備えた絶対的な存在になっていく。 実戦では負け知らずだが、ミフネ中将に命じられたコンピュータ相手の模擬戦では、一度も勝ったことがない。 ハイスクール時代に手相占いで130歳まで生きると言われたが本当に生き延びた。ユリコとの間に一男二女あり。「無責任キッズ」シリーズでは、孫かわいさに孫をいじめた同級生の父親を僻地へ左遷させる。 実はカトリも舌を巻く程の操舵の名手だが、そうと知らないヤマモトは絶対に彼に舵輪を握らせようとはしなかった。 名前の由来は「植木等」と、植木が映画で演じた「平均(たいらひとし)」(父親のアベレッジ・ウエキ・タイラーがより「平均」に近い)。また、植木等の父・植木徹之助が住職であり、等も小僧としての修行経験があることから、タイラーもかつて僧にさせられそうになった過去があるという裏設定があった。しかし、巻が進むにつれ、植木等(とクレイジーキャッツ)の要素は薄れて行く。また、明治時代にタイムスリップした時(『明治一代無責任男』参照)は「日本一(ひのもと はじめ)」と名乗った。 作者はベルファルドに「タイラーのクローンである」という設定を付与したことから、「タイラー自身も誰かのクローンであるという設定を付与しようとしたがやめた」とあとがきで語っている。『真』での変更点 富士見版の外見は黒髪&黒眼と典型的なモンゴロイドだが、真では金髪碧眼の美形に変更されている。他には出身地が惑星「天神」に、宇宙軍への志願動機が「借金逃れのため」に変更、大学も中退している(しかし、結局給料を差し押さえられている。大学は後に卒業扱い)。 亡き父親は一介のサラリーマンから国宝級の名跡である寺の住職(物語開始時はまだ生存)に変更(ちなみに植木等の家は真宗大谷派であるが、タイラーの家は真言宗と設定されている)。父の他界後はタイラーの姉が僧侶である従兄を婿を取る事で継いでいる。 富士見版では心理描写がほとんど無く、つかみ所のない人物として書かれているが、『真』では内面がかなり語られるようになっている。 ユリコ・スター(原作ではのちにユリコ・タイラー) 声 - 天野由梨(カセット文庫版:川村万梨阿) 宇宙軍を狙った反政府テロの人質にされるが、二等兵だったタイラーに救出されたのが出会い。当初は毛嫌いしていたが、いつの間にか相思相愛の関係に。タイラーとの結婚前はミフネの秘書を務める。事務作業では右に出るものはなく、オペレーターとしても優秀である。また、お茶を入れる技術は職人芸あるいは芸術とさえ呼べる程である。結婚後はタイラーを掣肘できる数少ない1人として支え、一族の長老的存在になっていった。タイラーよりも長く、150歳まで生きている。 名前は星由里子から。『真』での変更点 富士見版では最初からミフネ中将の秘書官だったが、『真』では戦艦摂津の政治将校として登場。また、富士見版ではほとんど詳しい説明もなくタイラーに惹かれているが、エピソードを増やす事(タイラーの心情をユリコが知るシーン、プロポーズの挿入等)で彼女の心情の変化が富士見版以上に描かれている。性格はアニメ版に近い。 マコト・ヤマモト 声 - 速水奨(カセット文庫版:松本保典 ラジオドラマ版はTVアニメ版と同じ) タイラーの生涯の副官にして最大の犠牲者。山本権兵衛の子孫。漢字では「山本誠」。代々軍人の家系で、ハイハイの頃から軍人となるよう教育されていた。初期はタイラーを激しく嫌っていたが、やがて彼を補佐することが自分の使命と割り切り、以降は徹底して忠誠を尽くす。しかしタイラーに忠誠を誓ってからも、その規格外の行動は負担が重く、ストレス性の慢性胃炎で3日と置かずに神経洗浄の世話になっている。一時はタイラーとの付き合い方にも慣れたように見えたが、アニメ版の影響で、『無責任キッズ』シリーズ以降は神経質さが再び強調されている。提督・司令官としても優秀ではあるが、タイラーやドムには決して敵わない存在として書かれる。 原作ではシア・ハスと結婚、『無責任シリーズ』ラストで長男シゲチヨを儲ける。その後子供を1ダース儲け、「子宝元帥」として歴史に名を残す。シアからは「マコちゃん」と呼ばれているが、本人は嫌がっている。 アンダーソン最高司令長官の次の最高司令長官になり、イサム・フジへと引き継ぐ。 空手の達人であり、アシュラン編ではその片鱗を披露する。『真』での変更点 タイラーとの出会い、シア・ハスとの出会いが大幅に変更。特にタイラーに対する反発はキクチヨの戦死のエピソードを絡める事でより強いものになっている。ハスとの結婚も富士見版ではアシュラン戦役後だが、『真』では信濃事件後に変更。 キョンファ・キム 声 - 三石琴乃(カセット文庫・ラジオドラマ版:水谷優子) 朝鮮「島」の出身。漢字では「金京和」。通信担当。ハッカーとしての才能に長け、情報収集も得意とする、ユリコの親友。 婚約者のオドン・ベクが艦長だった駆逐艦「ゆうなぎ」を「あさなぎ」艦長だったタイラーが身代わりに利用し、ラアルゴン軍に攻撃させたことを突き止めた。そのため間接的にとはいえ死に追いやったタイラーを憎んでいたが、いつしかその気持ちは薄れていった。後にグエン・ホー・ミンと結婚。50歳の時に娘を出産、ユリコがノリカを出産した時期と重なり、出産した病院まで同じだったため周囲に「何もそこまで一緒でなくても…」と言われる。 名前はチョン・キョンファから。 ハロルド・カトリ 声 - 成田剣(カセット文庫版:子安武人) 操舵手。車も宇宙船も操縦できる名手。アンドレセンが艦長を務める戦艦「フェンリル」の操舵手だったが、「汎アルデバラン会戦(別名・ミフネ家の弔い合戦)」で品定めをしていたタイラーに引き抜かれた。 外見は金髪だが中身は日本人で、和食好き。また、B級ニンジャムービーが好みらしい。 女たらしで有名だったが、従軍看護師クレアに一目ぼれされ結婚する。退役後はタイラー家お抱えの運転手になる。 アンドレセンからは「ハリー」と呼ばれる。『真』での変更点 同性愛者であり、アンドレセンとは公私に渡り深い関係にあり軍では有名。のちにタイラーにも、想いをよせることとなる。 先祖のジョセフィーヌ・キャロン=カペーはタイラーの先祖の1人である平松巌と子をもうけているため、タイラーとは遠い親戚である。 ユーミ・ツキコ・ハナー/エイミィ・ヒデヨ・ハナー 声 - かないみか(カセット文庫版:ユーミ:志村佳名子、エイミィ:太田薫 ラジオドラマ版はTVアニメと同じ) タイラーの恩人・ハナー提督の双子の遺児。ネーミングはザ・ピーナッツの伊藤エミと伊藤ユミから。父親・ハナー提督を含めて、シャボン玉ホリデーの名作コントのパロディである。 原作では戦闘機を操り『バブルボール・ジェミニ』のチーム名で戦場で大活躍する。 ユーミはサカイと、エイミィはヒラガーと結婚する。『真』での変更点 両名ともミドルネームを付与される。入隊前に、ゲームセンターでサカイと出会っている。フライトシミュレーションで対戦するが、素人ながら既にサカイを上回る技量を持ち、「勝ちを譲る」余裕を見せている(もっとも、超能力に近い双子の精神感応によって、外から見ていたエイミィの支援もあったが)。 ミッキー・クライバーン 声 - 中田和宏 海兵隊の一員でキーナンの直接の部下。タイラーファミリーの一員として大出世をする。キーナンの死後はその職を継ぐ。ネアンデルタール人風の巨漢。 退役後は警備会社の社長となる(実質的にタイラー家のお抱えで、タイラーの個人護衛)。 キーナンともに、「パンツァー・リート」を意外なまでの上手さで謡うことが出来る。『真』での変更点 莫大な借金を踏み倒すために軍へ入隊したタイラーの借金を立て替えることで彼に付きまとう。しかし特にタイラー個人に強い思い入れがあるわけではなく、タイラーと同じ行動を取る人間が多かったため、副業のような形で建て替えたにすぎない。 カール・ビョルン・アンドレセン 声 - 柴本浩行(カセット文庫版:古田信幸) 元カトリの上司。赤髪・赤髭の巨漢で、ラアルゴンの血が入っていると言われる程、ラアルゴン人の中に入っても全く違和感がない。そのためか、後にラアルゴン駐在武官に任命される。 原作では「信濃」事件でタイラー達と懇意になり、ファミリーの一員となる。「提督・タイラー、参謀・ヤマモト、艦長・アンドレセン」のチームは最強と呼ばれる。 颱宙ジェーン事件のさなか、ラアルゴン帝国の恒星であり信仰の対象であるARA-IIIを犠牲にするプロジェクトに反対するテロリストが仕掛けた爆弾からアザリンを庇い絶命。その眼球は、失明したアザリンへと移植された。 しかし「脳死には至らなかった」ため(『宇宙戦艦ヤマト 完結編』のパロディ)、ドクター・キタグチとヒラガーにより軍艦へと人格が移植される。これはタイラーにも内密に行われ、彼とキーナンの思いがけない復帰を知ったタイラーは、喜びの余り涙を流した。 カトリからは「カール」、アザリンからは「アンドレ」と呼ばれる。 アニメ版では艦長職に就くことはなく、海兵隊の一員、クライバーンの同僚という扱いになっている。赤髪だが、ヒゲは生えていない。『真』での変更点 カトリの項で触れたように、同性愛者になっている。また、富士見版では単なる地球人だったが、『真』では実際にラアルゴン人の血が入っている(ラアルゴンからの帰化人、ピエル・アル・ドレスの子孫)。 コジロー・サカイ 声 - 岩田光央(ラジオドラマ版:西村朋紘) 漢字では「坂井虎獅狼」。モデルは坂井三郎。惑星フレスコ出身。家業は農家だったが、パイロットに憧れ、父の死を機に宇宙軍に入隊。パトロール艦の偵察機パイロット時代に負傷し、右足を失う。ちなみに義足はドクター・キタグチが製作した(『銀河無責任時代』を参照)。「汎アルデバラン会戦」にて空母航空戦隊に復帰したが、その戦いぶりをタイラーに買われて「阿蘇」の艦載機パイロットとなる。 ヴィクトリア・イヤハートを失ったことが原因で女が苦手になるがやがて克服、ユーミと結婚する。2人の間に双子の姉妹と男が1人。パイロットの道を歩んだのは息子のみのようである。退役後は農場を営み晩年を過ごした。『真』での変更点 富士見版では軍人としてハナー姉妹を鍛えるうちにユーミと深い関係になったが、『真』ではゲームセンターで出会いフライトシミュレーションで対戦までしている。後に双子が入隊した事により何かと気にかけてゆく。 ヒデサブロー・キタグチ 声 - 八奈見乗児 大破したパトロール艦の中を脱出カプセルで漂っていたところを、タイラーが艦長を務めていた駆逐艦「あさなぎ」に拾われて以来そのままタイラー一家に加わる(『銀河無責任時代』を参照)。 かなりの酒豪(というよりアル中)で、長い航海の中、こっそり持ち込んだ酒と酒保から盗んだ酒を全て飲み尽くし、メチルアルコールにまで手を出したために失明、ゴーグルの様な義眼を着ける事となる。医者としての腕は酔った時のほうが確かである(逆に酔っていない時は手元が狂う)。 彼の義眼はただの義眼ではなく、アルコールを燃料とする様々な機能が組み込まれており、拡大と照明の機能はアザリンの手術の際に威力を発揮した。また、ブラスターが仕込まれており、その「戦果」は美人アンドロイド1体と巡洋艦1隻とゴキブリ数匹。ただし、発射すると自分も猛烈に眩しく、しばらく行動不能になるという欠点がある。 ハルミ・ナカガワ 声 - 岡本麻弥 伍長。衛生兵(看護婦)であるが、その実体はラアルゴンのスパイ・ゲッショウのパートナーで、アンドロイドである。モデルはゲッショウの母親。 アニメでの活躍が目立つが、原作においては殺人を犯すこともためらわない冷酷非情さを見せる。タイラー暗殺に失敗した後、彼の乗艦「阿蘇」に潜入し、乗員の殺戮を試みるが、サカイとキタグチの手で阻止され、破壊された。その時限りの登場で、アニメとは違いレギュラーではない。後にタイラー家によって、予備の記憶チップを用いて再生される(『キッズ』および『三国志』を参照)。『真』での変更点 最初から最後まで殺人兵器としてのアンドロイドの立場を貫く。初登場時は幼い姿で軍の施設の廊下で言い合いをしていたタイラーとヤマモトの前に現れ年金課の場所を尋ねるが、直後年金課に爆弾テロを仕掛け職員の命を奪う。 タケオ・シラギク アニメには登場しない、サカイの最後の同期。「汎アルデバラン会戦」後タイラーに引き抜かれ、サカイともども「阿蘇」の艦載機パイロットとなる。堅実な性格で、血の気の多いサカイの良き女房役を務めていたが、アシュラン戦役「南十字星の戦い」でサカイを庇って戦死する。タイラーファミリーの中で唯一はっきりとした戦死者。 イラストでは坊主頭の地味な顔であり、サカイと比較して扱いが軽いのはそのせいとも言われる。 ボブ・キーナン 海兵隊の隊長。タイラーファミリーの一員として活躍する。ホロシリの鎮圧時においては既に将官であったためか留守番を言い渡され、スネるという可愛い一面を見せる。 颱宙騒動のさなか、ワープ装置に仕掛けられた爆弾を自ら抱え込んで絶命するが、アンドレセンと同様、脳死に至っていなかったため、アンドレセンとは別の艦に人格が移植される。 なお一部の版では、絶命の際の記述で、名前が「ミッキー・クライバーン」になっているというミスがあった。『真』での変更点 ボブはあだ名で、本名ロバートとなる。それ以外はほぼ富士見版と同じ。 イツァーク・ハイフェッツ タイラーファミリーの重鎮。かつてはハナー提督の部下であった。三次元軍人将棋の達人で、タイラーに将棋にかこつけて正規の戦略戦術のイロハを伝授した。タイラーはその返礼として、自分が艦隊を率いる時は彼をその後衛にすえることを約束し、後に果たされる。アンダーソンらと並ぶタイラーのよき理解者で後見人である。 アシュラン戦役で別働隊を指揮していたが、ティン・シュン率いる10倍の敵艦隊に奇襲を受け、奮戦するも衆寡敵せず艦隊は壊滅。残存艦を脱出させるために敵を道連れにして旗艦ごとランダムワープを決行、行方不明となる。そんな彼の最後の心残りは、生まれたばかりのタイラーの娘(キサラ)をその手に抱けなかった事だけだった。タイラーは彼を戦死と認定せず、今もその帰還を待ち続けている。 本編では妻も子もないためキサラを実の孫のように考えていたと書かれているが、外伝では子供が最低女子2名以上いることが言及されており、無責任カルテットでも孫(ドミトリー)が登場する。 名前は、イツァーク・パールマンとヤッシャ・ハイフェッツから。『真』での変更点 ユダヤ人で、旧姓はシャイロック。ミドルネームを付与され、イツァーク・シャイロック・メンデルスゾーン=ハイフェッツがフルネームとなった。「ラアルゴン帝国を3つ買い占められる」と豪語するほどの実業家。 ジェット・シン・ヤスダ 声 -(カセット文庫版)古田信幸 ヤマモトに先立つタイラーの副官。原作では「そよかぜ」の副長で、突然現れたタイラーに奇跡を見せつけられ心酔する。駆逐艦「あさなぎ」でもタイラーの副官を務めるが、タイラーが「阿蘇」の艦長に就任した際にはタイラーと別れ、「そよかぜ」に艦長として戻った。 実直だが結構抜け目のない性格。三次元軍人将棋の名人で、彼に勝とうとタイラーが発奮したことがハイフェッツとの出会いのきっかけとなった。 アンダーソン長官の従兵時代にタイラーは、ヤスダの投書を元に、前艦長の公私混同を告発し失脚に追い込んでいたため、ヤスダと「そよかぜ」を間接的に知っていた。 軍籍を離れて失踪し、隠遁生活を送っていたタイラーを捜索・発見したのは彼である。のちにタイラーの下で宙雷戦隊司令官となる。 タイラーからは「ヤスダー!」と呼ばれる。 @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}名前の由来はクレージーキャッツの安田伸とプロレスラーのタイガー・ジェット・シンから。[要出典] グエン・ホー・ミン インドシナ「島」の出身(ファミ通板では惑星ヤンマイに変更)。これと言った活躍はなかったが、随所で存在感を出す。『明治一代無責任男』で九十九里浜でキムの背中にオイルを塗った縁で交際を始め(ファミ通板ではキムの婚約者が戦死した隙をついてグエンが接近、当初は邪険に扱われるものの結局交際開始、という流れ)、後に結婚。 イサム・フジ フジ参謀の一人息子。父親を反面教師とし、タイラーを尊敬している。タイラーの一番弟子。 アシュラン戦役時には幼年学校を中退、一兵卒としてタイラーに付き従う。この際にアザリンと出会い、親しくなったことが、その後の彼の人生を大きく変えることになる。 ユリコ、キサラ奪回作戦にも参加して地球に降り立つが、その時の経験がトラウマとなり、その後は生涯、デモンストレーションの時ですら戦車にだけは乗らなかった。理由をマスコミに聞かれ「暗い!狭い!怖い!」と答えたという。 アシュラン戦役後は幼年学校に復学を認められ翌年卒業、士官学校に進学してすぐ卒業扱いになり、大佐に昇進。同時に、ラアルゴンにてフォーマルアウト侯爵の地位を得る(アザリンとの釣り合いを考慮)。颱宙ジェーン事件のさなか、「銀河解放同盟」を自称し反乱を起こすが、実は颱宙から世間の目をそらすための彼なりの陽動作戦であり、不満分子を自分の配下として囲ってしまう意図もあった(とはいえ、鎮圧に差し向けられたザンギエフと、父のススムの艦隊を一蹴している)。また、途中からは実質タイラーの非公然部隊、工作員として活動した。階級も剥奪されないどころか昇進し、10代で少将になった。 颱宙問題解決後に帰順。いったん辺境勤務に回されるが、復帰後はタイラーに負けない程の大出世を遂げ、20代で最高司令長官に登りつめ、「百勝元帥」として名を残す。彼の在任期間は惑星連合宇宙軍の第二次黄金期といわれた。しかし最後までタイラーには頭が上がらず、以降の惑星連合宇宙軍はタイラー一族の傀儡になっていった。 アシュラン戦役での縁から、後にアザリンと結婚する。異例の早い出世は、アザリンの皇配として釣り合うには将官でなければならないという政治的配慮もあった。『真』での変更点 家庭環境などが原因で不良になっている。また、幼年学校に入らず、いきなり一兵卒として志願している。アザリンには、信濃事件の際に一目ぼれしている。 トオル・ジョーニアス・ヒラガー 名前は平賀譲から。作者いわく「何にでも隠しコマンドと自爆装置をつけたがる危険人物」。モデルは作者自身という説もある。自他共に認めるおたく。 元は軍用ソフトハウス「タムコ」の社員だったが、その才能から軍に引き抜かれる。人工知能を搭載した新鋭戦艦「信濃」を作り上げるが、その知能があまりにも精密すぎた為に自我が芽生えて暴走、大事件へと発展する。 「ハードはヒラガー、ソフトはタイラー」と呼ばれる程の実力者で、タイラーとは違う意味での救世主だが、その性格が災いしてか誰にも感謝されていない。特にアンドレセンには嫌われている。 後にエイミィと結婚。男女1人ずつをもうける。2人の血が混ざりあった結果、父親そっくりの息子は戦闘機の設計、娘は戦艦の操縦という、親とは微妙に食い違った希望進路を持つに至る。『真』での変更点 富士見版では低身長に太った体型と一昔前のオタク風だったが、『真』では二枚目・長身と一変している。しかし性格はほとんど変更がなく、白衣のポケットには常に人形数体を入れている。
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