対戦まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 10:25 UTC 版)
2月9日に両チームはマディソン・スクエア・ガーデンでエキシビションゲームを行い、ソビエト連邦が10-3で勝利していた。アメリカ合衆国はオリンピックに出場した12チーム中世界ランキング7番目であったが、初戦は1960年以降アメリカ合衆国が勝利したことのないスウェーデンとの試合であった。残り30秒からゴールテンダーのジム・クレイグを下げて6人攻撃の末、ディフェンスマンのビル・ベイカーのゴールで2-2の引き分けに持ち込んだ。続くチェコスロバキア(ソビエト連邦に次いで銀メダルを獲得するのではと予想されていた。)を7-3で破り、タフな相手であった2試合を乗り切ったアメリカ合衆国は続くノルウェー、ルーマニア、西ドイツとの3戦を連勝して4勝1分でグループリーグを突破し決勝ラウンドに進んだ。一方のソビエト連邦は日本に16-0、オランダに17-4、ポーランドに8-1で勝利して、グループリーグの強豪でもあるフィンランド、カナダとの対戦を待たず決勝リーグへの進出を決めた。上位4チームによるメダル争いとなる決勝ラウンドにはアメリカ合衆国、ソビエト連邦の他にスウェーデン、フィンランドが勝ちあがった。アメリカ合衆国とソビエト連邦は2月22日に激突する事となった。 ソビエト連邦のヘッドコーチだったビクトル・チーホノフは、選手をベストの状態に保とうと休養を取らせた。一方、アメリカ合衆国のヘッドコーチだったハーブ・ブルックスは猛練習を行った。試合前日、ニューヨーク・タイムズのコラムニスト、デイブ・アンダーソン(英語版)は氷が溶けるかアメリカ合衆国や他チームが奇跡を起こさない限り1960年のスコーバレーオリンピック以来の金メダルをアメリカ合衆国が獲得することはなく過去7回中6回金メダルを獲得しているソビエト連邦が優勝するだろうと書いた。 コーチのブルックスはボリス・ミハイロフの容姿がコメディアンのスタン・ローレルに似ていることを指摘し、選手たちに "You can beat Stan Laurel, can't you?" と問いただした。
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