山形県 文化・スポーツ

山形県

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/26 08:49 UTC 版)

文化・スポーツ

方言

概要

山形県の方言は中央部を縦断する朝日・出羽山地を境に、大きく庄内方言北奥羽系)と内陸方言(南奥羽系)とに分けられる。内陸方言はさらに最上・村山・置賜の各地方境界にほぼ沿いつつ3区分される[13]

現在、全国的には主に「山形弁=山形県の方言」として一括りにまとめられて認知されているが、正確には山形県内の方言には上記のように細かくいくつかの種類がある。そのため、地域によってはその地域のみでしか使われていない方言もあり、同じ山形県民同士でも住んでいる地域次第ではほとんど通じないこともある。

発音

発音では、庄内(小国町を含む)・最上地方(舟形町最上町を除く)に東京式アクセント、最上町に特殊アクセントが分布するが、村山(舟形町を含む)・置賜地方は無アクセントである。また、庄内・最上方言では連母音の融合が盛んだが、村山・置賜方言では目立たないなどの特徴もある。

文法

文法では動詞の命令形が庄内ではレ語尾、内陸ではロ語尾となるほか、推量・意志表現ともに内陸で「オギンベ」を用いるのに対して、庄内では「オギロ」(意志)・「オギンデロ」(推量)となり対立する。また、庄内・最上方言では形容詞は無活用に近い。

他県の方言との関連性

庄内方言は新潟県秋田県との共通性をもち、上方語の影響も目立つのに対して、内陸方言は宮城県福島県との関連性が高い。その中でも村山方言は小藩が幾分にも分立した歴史背景もあり、さらに複雑な分布形態を示す語が多い。

方言にまつわる逸話

①の読み方

標準語では①は「まるいち」、(1)は「かっこいち」と読むが、山形では①を「いちまる」②を「にまる」と読み、(1)を「いちかっこ」(2)を「にかっこ」と読むなど、中の数字を先に読むのが一般的である。同じ東北地方でも他県では「まるいち」であり、「いちまる」と読むのは山形県のみである。学校や企業でも「いちまる」と読まれるなどあまりにも強く一般的に定着しているため、山形独自の「方言」であることを知らずに県外へ出た人が①を当たり前のように「いちまる」と読んでしまい他県出身の人から不思議がられるということがしばしば起きている。最近は標準語を使う人、方言を使う人、混ぜる人にはっきりとわかれつつある。

その他
  • A組を「えーくみ」、7時を「ななじ」、3階を「さんかい」と読む。
  • 「こわい」=疲れた、「マンマ」=ご飯、「あいべ」=行こう (Let's go) 、「投げる」=捨てる、という意味で用いることがある。
  • 日本一短い会話がある。「け(食べなさい)」「く(食べます)」「こ(食べましょう)」がそれであり、これを使った日清食品の地方 CM が作られたこともある。
  • 山形弁(特に村山弁)では、語尾に「ッス」、「ッシ」を付けることで全ての言葉が丁寧な表現になる。
たとえば「んだね」(そうだね)を丁寧にすると「んだねっす」(そうですね)となる。同様に「 - してけろ」( - してくれ)は「 - してけろっす」( - してください)となる。促音は話者によってしばしば聞き取れないほどに短くなるため、「んだねす」「してけろす」と聞こえることも多い。

県内の代表的な方言

関連番組

NHK山形放送局は、山形市出身の柴田徹アナウンサーが2006年に“凱旋”したこともあり、その柴田がプロデューサーとなり2007年から『今夜はなまらナイト』という番組を随時放送している。

番組は始めから終わりまで山形弁で喋り通すことをモットーとしているが、レギュラーの県内出身者が村山地方に偏っていることから、番組で飛び交う言葉はほとんどが村山弁である。そのため、ゲストに米沢市出身の俳優・眞島秀和や庄内代表として上々颱風のヴォーカル・白崎映美らを起用するなどして、県内他地域の方言・習慣についても取り上げるよう努めている。

山形県内における同番組の反響は常に大きく、最近では全国的に地域の方言文化を見直す契機となっている。

食文化

郷土料理
特徴

山形県の食文化の特徴に挙げられるのが、魚の塩焼きや漬物に醤油を掛けるほどの塩分が濃い味付けである。これは、東北地方の他県と同様に四季の気候、特に冬場の厳しい気候によるところが大きい。他県と違うのは、県内の方言などと同様にその地理的・歴史的背景の影響を大きく受けていることである。例えば、同じ山形県の郷土料理でも味付けや材料が異なる場合がある。代表的な郷土料理の一つに挙げられる「芋煮」は、芋煮会が開催されるほどの郷土料理であり、県内4地方によってそれぞれ味付けや材料(里芋だけは全地域共通)が異なる。全国的に連想される山形の芋煮は、村山地方(醤油味・牛肉・長ねぎ・平こんにゃく)の形である。[14]

麺文化

山形県は全国でも有数の麺類、特にラーメンの消費地として知られている。これは、県内では終戦直後辺りから来客へのもてなしや外食の際によく食されていたのがラーメンだった名残である。「酒田のラーメン」や「米沢ラーメン」などが知られている。近年では山形の厳しい夏場の気候から生まれた「冷やしラーメン」が新たな山形の郷土料理として有名になりつつある。また、ラーメンに次いで消費される麺類として蕎麦が挙げられる。これは、県内の激しい寒暖の差を利用して古来から蕎麦粉が盛んに作られてきたからである。昔から「板そば」が有名で、近年になって徐々に知名度を上げつつあるのが、大正時代に河北町で生まれた「冷たい肉そば」である。

漬物文化

漬物は、冬場の重要な栄養源として、内陸部の山間地域に位置する豪雪地帯を中心に古来から盛んに食されてきた。おみ漬け青菜漬けが元来有名な郷土の漬物であったが、近年は同県に縁のあるダニエル・カールがNHKの料理番組で紹介したのをきっかけに知名度を上げた「だし」の方が有名である。

その他

県内には他にも様々な郷土料理がある。

  • 近年、他県にも広く知られるようになったものに「だだちゃ豆」がある
  • 県内の祭りの屋台ではお好み焼きに似た、「どんどん焼き」の屋台が数多く出店されている
  • 県内では納豆も他県と比べると盛んに食されており、納豆を使った郷土料理として「納豆汁」「ひっぱりうどん」などがある
  • 季節限定の郷土料理としては、冬場の庄内地方を中心に食されている郷土料理の「寒鱈汁(どんがら汁)」や正月の置賜地方でおせちとともに食される「鯉の甘露煮」や「鯉こく」といった鯉料理がある
  • 変わった郷土料理(珍味)として、マスコミにたびたび報道されるのが「もってのほか(食用菊)」を使った郷土料理や「いなごの佃煮」である
  • 山形県はコンニャクの消費量が全国1位である[15]。また、郷土の食材としてコンニャクを丸型に加工した「玉こんにゃく」という食材があり、山形県では鍋物や煮物の中に入れたりの他に、数個の玉こんにゃくを串で刺して醤油で味付けただけ(好みで薬味のからしを付けることがある)の「玉こんにゃく(他県では「山形おでん」と呼ばれている)」という郷土料理がある。なお、県内にはコンニャクを使った懐石料理を出す飲食店もある。

伝統工芸

経済産業大臣指定伝統的工芸品
伝統工芸品

スポーツ




注釈

  1. ^ 1997年に同社がパッシブ駆動方式有機ELディスプレイに量産成功して以来、最近では有機ELを核とした有機エレクトロニクス関連産業集積による産業おこしを行っている。これは、有機EL研究の世界的権威である山形大学工学部城戸教授の基盤研究を活用するためである。
  2. ^ 山形県の民放TVが4局出揃ったのはさくらんぼテレビが開局した1997年4月1日で、日本国内で最後に民放TV4局化が完了した(東北6県では宮城・福島・岩手に次いで4番目)。

出典

  1. ^ 全国都道府県市区町村別面積調 国土地理院 2013年11月28日閲覧
  2. ^ 平成27年 山形県の人口と世帯数について(山形県)
  3. ^ 横山昭男・誉田慶信・伊藤清郎・渡辺信『山形県の歴史』p.21-22
  4. ^ 横山昭男・誉田慶信・伊藤清郎・渡辺信『山形県の歴史』p.26
  5. ^ 誉田慶喜「山形の夜明け」28-30ページ(横山昭男・誉田慶信・伊藤清郎・渡辺信『山形県の歴史』山川出版社 2003年2月)
  6. ^ 『続日本紀』
  7. ^ 誉田慶喜「出羽国のはじまり」38-40ページ(横山昭男・誉田慶信・伊藤清郎・渡辺信『山形県の歴史』山川出版社 2003年2月)
  8. ^ 保角里志『東北の歴史』
  9. ^ 東北運輸局『管内高速バス輸送実績』
  10. ^ 総務省『国勢調査』(平成17年)
  11. ^ 厚生労働省『病院報告』(2006年)
  12. ^ 平成28年度学校基本調査 - 文部科学省、平成28年12月22日発表。
  13. ^ 全国方言一覧辞典 学研
  14. ^ 『47都道府県うんちく事典』263頁出版社-PHP文庫・執筆者-八幡和郎
  15. ^ おらほの自慢【蒟蒻(こんにゃく)】 山形県ホームページ
  16. ^ 山形県のインバウンド需要” (日本語). 訪日ラボ. 2020年6月26日閲覧。
  17. ^ 山形県観光振興課『山形県観光者数調査』
  18. ^ a b c 山形県名誉県民条例 (PDF) - 山形県、2019年7月28日閲覧。
  19. ^ 山形県の名誉県民・県民栄誉賞制度について - 山形県、2019年7月28日閲覧。
  20. ^ a b c d e f g h i j k 山形県名誉県民・山形県県民栄誉賞 - 山形県、2019年7月28日閲覧。
  21. ^ a b 山形県県民栄誉賞規則 (PDF) - 山形県、2019年7月28日閲覧。





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