民放テレビ全国四波化とは? わかりやすく解説

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民放テレビ全国四波化

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/06 22:08 UTC 版)

民放テレビ全国四波化(みんぽうテレビぜんこくよんぱか)は、1986年1月17日に当時の郵政省(現:総務省)が打ち出した情報格差是正事業である。


  1. ^ 熊本県を除けば昭和期
  2. ^ 政令指定都市を持つ地区で最初に開局したラテ兼営局の併設テレビは全てJNN系列。
  3. ^ ラテ兼営第一局の併設テレビ系列はマイクロ回線構築の経緯から北海道・東北太平洋側・新潟県・長野県・静岡県・中京・石川県・近畿・鳥取県&島根県・岡山県・広島県・九州地方・沖縄県がJNN、東北日本海側・山梨県・富山県・福井県・山口県・四国地方がNNNとなっている。このうち民放テレビが4局以上出揃った地区は先発ラテ兼営局併設テレビがJNNの地区に集中しており(先発ラテ兼営局の併設テレビがJNNの地区で4局未満なのは鳥取&島根・大分・宮崎・沖縄の4地区5県)、先発ラテ兼営局併設テレビがNNNの地区で4局化されたのは山形・香川・愛媛の3県に留まっている(香川県は岡山県と放送区域を統合)。
  4. ^ ただし市外局番や地域番号は各都道府県庁所在地や大都市圏のみが設定され、それ以外の地区は従来通り手動で合わせる形
  5. ^ ただし人口減・不況によるCM収入減などのため、テレビ東京を除いた在京キー局各社は民放TV4局未満地区への地デジ新局開局を現時点で全く予定していない
  6. ^ アナログ放送時代のチャンネル設定は本体或いはリモコンのボタンを用い、画面を見ながら当該チャンネルを手動で合わせる方式が殆どだった。80年代後半になると「市外局番」或いは各メーカーが独自に定めた「地域番号」を入力すれば当該地域の全チャンネルが自動設定される機種も登場し、チャンネル設定の負担は以前より軽減した[注釈 4]。完全地デジ化された現代では初期設定画面で居住地域の郵便番号を入力し、「初期スキャン」又は「再スキャン」を選べば当該地区の地デジ全チャンネルが自動設定される方式に統一され、チャンネル設定負担はアナログ時代より大幅に軽減されている[注釈 5]
  7. ^ この政策とは直接関係ないものの、愛知県全域と静岡県浜松地区を公式放送区域としていたMegaNet系列のFMラジオ局・RADIO-iは、2000年(平成12年)4月1日の開局当初からCM収入の伸び悩みにより赤字が膨らみ経営、経営破綻寸前までになった上に、単年度黒字計上と累積赤字解消が一度も果たせないまま、2010年(平成22年)9月30日を以て10年半にわたる放送事業を終了し(会社更生法民事再生法適用を申請しての経営再建や他社への経営譲渡は行われず)、日本の県域地上波民放で史上初の「閉局」(廃局)に追い込まれた(同局の放送免許は同年10月7日付で総務省東海総合通信局へ返上され、清算手続きを経て法人としての「愛知国際放送」は消滅。なお、会社解散は経営破綻=倒産によるものではない)。
  8. ^ 山形県が国内で最後に民放テレビ4局化。
  9. ^ 鳥取・島根両県は経営面や人口規模を考慮して、民放FM・民放AMも含め2県を合わせて単一の放送区域としている(山陰両県の民放局本社・演奏所は開局当初の放送区域の経緯から各局が山陰の各主要都市に分散して置いており、山陰放送(BSS)は米子市日本海テレビジョン放送(NKT)は鳥取市山陰中央テレビジョン放送(TSK)・FM山陰松江市に設置)。1972年(昭和47年)9月22日より実施、ただしNHKの総合テレビ・ラジオ第1・FMは従来通り1県1局。その後、岡山香川両県の民放テレビも電波事情から1979年(昭和54年)4月1日より2県を合わせて単一の放送区域としている(RSK山陽放送(RSK)・岡山放送(OHK)・テレビせとうち(TSC)は岡山市に本社演奏所を高松市に支社を設置しているのに対し、西日本放送(RNC)・瀬戸内海放送(KSB)は高松市に本社演奏所を、岡山市に支社=RNCは岡山本社を設置)。ただしNHKの総合テレビ・ラジオ第1・FM、民放FMは1県1局単位で設置。民放AMも1997年(平成9年)にRSK山陽放送(RSK)がNRNに、西日本放送(RNC)がJRNにそれぞれ新規加盟したが、現在でも免許上の放送区域は1県1局であり、ラジオの両県相互乗り入れは一度も行われていない。
  10. ^ 過去には報道以外の番組において例外的にJNN系列と他系列とのクロスネット状態となっている系列局があった。
  11. ^ なおJRNのシングルネット局は(加盟34局中)TBS・CBC・RKB・RBCの4局のみで、残り30局は全てNRNとのクロスネットとなっている。
  12. ^ 八戸テレビ放送:有料、NHK盛岡総合を含む在盛5局。三沢市ケーブルテレビ:無料、めんこいのみ。田子町ケーブルテレビジョン:無料、NHK盛岡総合を含む在盛5局。五戸町ケーブルテレビ:有料(町民税非課税世帯は無料)・FTTH、めんこいのみ。東北町テレビ:工事費一部自己負担・FTTH、めんこいのみ。六ヶ所村:工事費一部自己負担・FTTH、めんこいのみ。
  13. ^ 札幌市で受信したアナログ放送をデジタルに変換して再送信していたが、2011年7月24日より大間町で受信した函館局の放送波を受信契約世帯に再送信が開始(同年7月19日からはテスト信号として試験放送。大間町から青森市までは光ファイバーで伝送し、契約世帯へはパススルー方式で配信。)される。
  14. ^ 特にFNN・FNS系番組については3局目の開局以前よりニーズが強く、フジテレビは平成新局への消極的な姿勢から青森県にFNN・FNS系列局を開局することに難色を示していた(結果的に3局目は青森朝日放送(ABA)=ANN系列での開局となった)。しかし1990年頃までには地元紙の東奥日報の購読者投稿欄「明鏡」に FNN・FNS 系列局の開局を希望する投書が何度か掲載されたり、期待の高まりが記事として掲載されたりと FNN・FNS 系列の開局を待望する県民の声が根強かったが、1996年頃にはフジテレビが新規系列開局を事実上凍結したことも報じられている。
  15. ^ 以前はTUYを再放送していたが、海水温上昇等の影響で受信状態が年々悪化していたため、光ファイバー経由によるIBCの再放送に切り替えて現在に至る。
  16. ^ 在青局も第2テレビ面に極小サイズで掲載されているが、白神山地で隔てられている地形的要因により秋田県内における在青局の直接受信は鷹森山および馬ノ神山が見通せる大館市周辺などを除いてほとんど出来ない。なお、大館ケーブルテレビではATVのCATV再放送をデジタル放送のみ実施している。また、鹿角郡小坂町十和田湖和井内地区では休屋中継局経由でATVを直接受信可能(但し地元在秋局は十和田湖地区に中継局を置いていないため、十和田市の十和田湖畔地域におけるAKT直接受信は不可)。
  17. ^ 2010年時点での山梨県内のケーブルテレビの加入率は83.7%に及んでいる[7]
  18. ^ FBCは(当該地区で最初に開局した)先発ラテ兼営局で唯一の「兼営テレビ・クロスネット局」である。
  19. ^ MROは福井支局を設置している。MROが対応できない時は、CBCテレビが対応する場合有り。
  20. ^ ニュースはJNNのみ(JNNは他のニュース系列とのクロスネット禁止)、その他系列番組は高視聴率で健全なものを3キー/準キー局(主にJNN)からネット
  21. ^ ラジオは開局当初NRNシングルネット、(隣県のRKB毎日放送との放送区域調整が難航したことから)JRN加盟は1982年10月26日。なお第1局の山口放送は他の県内各局と異なり開局当初から今日まで本社演奏所を県庁所在地の山口市ではなく周南市(旧・徳山市)に置いており、ラジオ送信所は周南局が親局となっている(テレビ・FM親局は在口全局共に防府市大平山だが、山口放送のみ「周南局」を名乗り、他局は「山口局」を名乗る)。
  22. ^ tssの広島ローカルニュースで山口県東部のニュースを一部報道
  23. ^ TNCが要員不足や物理的理由により取材対応できない場合。
  24. ^ TNCやTVQでは、福岡ローカルニュースでも山口県のニュースを一部報道
  25. ^ アナログ放送時代は四国放送と同じNNN・NNS系列局の読売テレビは徳島県内でも視聴可能で、実質的にNNN・NNS系列局が2局存在することになっていたが、デジタル化後はひのきを除き、ytvは区域外再放送されていない。
  26. ^ 徳島県西北部では在岡・在高松局(RSK山陽放送(RSK)・岡山放送(OHK)・テレビせとうち(TSC)・西日本放送(RNC)・瀬戸内海放送(KSB))が直接受信或いはCATV加入で視聴可能な地域がある。
  27. ^ STSと同じFNN・FNS系列のテレビ西日本(TNC)は佐賀県内でも視聴可能である。
  28. ^ 佐賀県内のうち有明海沿岸で最初に受信できた民放テレビは熊本放送(RKK)だった。その経緯から、有明海沿岸(長崎本線沿線)では金峰山(熊本親局)と九千部山(鳥栖・久留米局)あるいは甘木山(大牟田局)両方にUHFアンテナを向けている世帯が多い。
  29. ^ アナログ放送では、太良町の大浦地区(※肥前大浦駅より南側では、在長崎局五家原岳の諫早中継局にUHFアンテナを向けていた世帯もあった。
  30. ^ 福岡との県境に近い県西部では在福岡局を直接受信可能(県内CATV局の多くもテレビ西日本(TNC)、福岡放送(FBS)、TVQ九州放送(TVQ)を再放送している)。さらに海沿いでは在口局や在予局を直接受信可能な地区もある。
  31. ^ 西臼杵郡五ヶ瀬町では在熊局が熊本親局あるいは蘇陽局経由で、串間市都城市えびの市の各一部では在鹿局が鹿屋・大口の各中継局や鹿児島親局経由で直接受信可能。
  32. ^ 沖縄の民放ラジオ第一号は1954年10月1日開局のRBCだが、民放テレビ第一号は1959年11月1日開局のOTV。RBCテレビの放送は1960年6月1日に沖縄で2番目に始まった。沖縄が日本に返還された1972年以降、RBCはテレビがJNN・ラジオがJRNにOTVはFNNに各々加盟。RBC・OTV両局は他系列とのクロスネットを一度も経験することなく(沖縄にない系列の番組を番販扱いで一部同時ネット及び時差ネットする程度で)今日に至っている。
  33. ^ ただし、先発VHF2局においても、久米島のRBC中継局〈米領からの返還前まではUS7→返還後は日本の4ch〉)を除きすべての中継局がUHFだった。
  34. ^ モバイル向け放送のNOTTVを除く
  35. ^ 鹿児島県南日本放送鹿児島放送は「兄弟会社」という位置付け(それぞれの項参照)であるとされ「1局2波」の概念とほぼ同じであるが、MBCがKKBに株式を出資したり中継局を共有したりする程度でRBC・QABの様な社屋共有や人材の相互派遣・出向という様な関係は皆無である。ただ、KKB開局時にMBCから従業員の出向はあった。
  36. ^ a b ニュースネットワークはNNNのみ加盟。
  37. ^ RABに9割方のANN系番組を移行させ、RABは1975年3月31日よりNNS・NNN/ANNクロスネット局となる。
  38. ^ 三八上北地区はmitのスピルオーバー対策がされないばかりか、同地区の全CATV局にmitデジタル放送の再送信が認められていることから、事実上のサービスエリアと化している。八戸市中心部では在青八戸中継局がある階上岳方向へ地デジアンテナを立てず、めんこいテレビなど在盛局を視聴する目的で岩手県二戸市折爪岳方向にしか地デジアンテナを立てていない世帯が多い(三沢市六戸町十和田市以北は1本の地デジアンテナで階上岳・折爪岳両方向からの地デジ電波を受信可能)。また在盛局のローカル生ワイド番組では(本来は自局サービスエリア外となっている)八戸からの生中継が時々行われている。
  39. ^ 津軽半島北部(外ヶ浜町今別町)と下北半島北部(むつ市大畑町・東通村尻屋地区・大間町佐井村)では、ほとんどの世帯が地元(今別・大畑・大間)中継局と函館山2方向へ地デジアンテナを立てている。
  40. ^ 毎年7月に開かれている夏の高校野球岩手大会実況生中継はかつてTVIが担当しており、同局での夏の高校野球岩手大会中継は1996年第78回大会まで続いた。翌1997年第79回大会以降は放映権がANN系列のIATへ完全移行されて現在に至っている。
  41. ^ (「小沢自身が産経新聞の拡版に協力し、その見返りにフジサンケイグループが当時の水沢市に系列TV局を開設する」というバーターがあったため=中川一徳著「メディアの支配者」より)
  42. ^ ABSは開局当初ラジオのみならずテレビでもTBSとの繋がりが深く、1992年まではJNN系列の番組を一部同時ネットしていた。現在は一部のドラマなどを遅れネットで放送している。
  43. ^ IBCは元々は秋田にも支局をおいていたが一時期盛岡本社より取材スタッフ(局アナ・記者・カメラマン等)を直接現地派遣していたが、2020年4月に取材力強化の一環として再設置された。さらに秋田ケーブルテレビではIBCの再放送をデジタル・アナログ共に実施。
  44. ^ YBCに8割方のANN系番組を移行させ、YBCは1980年4月1日よりNNN・ANNクロスネットとなる。
  45. ^ YBCがNNN・ANNクロスネットだった1980年4月1日 - 1993年3月31日は、YBCの編成から外れたNNN系列の一部番組はYTSで放送していた。
  46. ^ 先発ラテ兼営局がNNN系列の地区において民放テレビが最初に4局化された地区は広義では(岡山県と放送区域を統合し、テレビせとうち(TSC)の開局により5局化させた)香川だが、他県・他地方にまたがらず1県のみを公式放送区域としている地区に限ると1995年4月1日の愛媛が最初。山形は先発ラテ兼営局がNNN系列の地区としては全国で2番目(香川を含めると全国で3番目)に4局化され、同時に全国で最後の4局化となった。尚先発ラテ兼営局がNNN系列の地区における民放テレビ4局化は前述の山形・香川・愛媛の3地区のみに留まり、それ以外の先発ラテ兼営局がNNN系列の地区では4局化が実現しなかった(先発ラテ兼営局がJNN系列の地区で4局化が実現しなかったのは島根[鳥取県と放送区域を統合]・大分・宮崎・沖縄[ただし地域第1局ではない]の4地区のみ)。
  47. ^ a b JNN協定によりニュースネットワークはJNNのみ加盟。
  48. ^ KRYに8割方のANN系列番組を移行させ、KRYは1978年10月1日よりNNN・ANNクロスネットとなる。
  49. ^ RNBはitvが開局するまで(一部はitv開局以後1年以内)はJNN系列の番組を、eatが開局するまではANN系列の番組を番販扱いで一部同時ネット及び時差ネットしていた。
  50. ^ 岡山県との放送区域統合及びテレビせとうち(TSC)開局により5局化された香川県を含めない(他県及び他地方にまたがらず四国内1県のみを公式放送区域としている地区及び局のみを対象とした)場合は、愛媛が四国で最初に民放テレビ4局化が行われた地区となる。なお、これ(1995年4月1日)以降、香川・愛媛を除いた四国内で民放テレビが4局化された地区は出現していない(高知は3局、徳島は1局のみ。全国でも1995年4月2日以降に民放テレビが4局化された地区は岩手・山形の2県のみである)。
  1. ^ a b 民放ネットワークをめぐる議論の変遷” (PDF). NHK. p. 33. 2021年7月18日閲覧。
  2. ^ 参考文献:自由国民社発行「テレビ史ハンドブック」
  3. ^ 北日本新聞 1986年1月18日付朝刊1面『民放TVの3局化プラン 富山など7地区確定』より。
  4. ^ 『長野朝日放送の20年』(2011年4月1日発行)52ページ
  5. ^ 地方局の番組、複数県で放送 総務省が規制緩和検討(2022年2月16日・日本経済新聞)
  6. ^ 山梨県の情報通信基盤(情報インフラ)について”. 山梨県. 2020年8月1日閲覧。
  7. ^ 数字で見る山梨県の状況” (PDF). 総務省. 2020年8月1日閲覧。[リンク切れ]
  8. ^ 北陸管内におけるケーブルテレビの普及状況” (PDF). 総務省. 2020年8月1日閲覧。
  9. ^ 愛媛の民放も多局化へ(『南海放送社史 第一部 夢にはじまる 南海放送五十年史(1953年~2003年)』2005年9月、南海放送発行)
  10. ^ 民放テレビ局について”. 宮崎県. 2020年8月1日閲覧。
  11. ^ 日テレ系10番組 | OCN 沖縄ケーブルネットワーク | ケーブルテレビ・インターネット・でんわ”. 2022年6月5日閲覧。
  12. ^ 10月1日 START | 宮古テレビ9chが楽しくなる! | 日テレ系始まるよ” (PDF). 2022年10月5日閲覧。
  13. ^ 『青森放送二十五年史』(1980年9月、青森放送株式会社)より。
  14. ^ 『北日本放送十年史』(1962年4月17日、北日本放送株式会社)より。
  15. ^ 『山口放送三十年史』(1987年6月、山口放送株式会社)より。
  16. ^ 『地域とともに三十年 - 南海放送社史』(南海放送株式会社、1984年2月)より。





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