上山藩とは? わかりやすく解説

上山藩

読み方:カミノヤマハン(kaminoyamahan)

出羽村郡上山の藩名


上山藩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/07/02 10:33 UTC 版)

上山藩(かみのやまはん)は、江戸時代出羽国羽前国村山郡の上山(現在の山形県上山市)周辺を領有した1622年松平重忠が立藩。藩庁は上山城に置かれた[1]

概要

元和8年(西暦1622年)、能見松平家松平重忠が4万石で入部し上山藩を立藩寛永3年(1626年)に摂津三田藩へ転封となる。

寛永3年(1626年)、蒲生忠知会津藩蒲生忠郷の弟)が藩主となる。

寛永5年(1628年)、土岐頼行が2万5000石で入部。

元禄5年(1692年)、飛騨高山藩から金森頼旹が3万8700石で入ったが、元禄10年(1697年)6月に美濃郡上藩へ転封[2][3]

元禄10年9月15日1697年)、備中庭瀬藩から松平信通が3万石で入部。

明治元年12月7日1869年1月19日)、藩の属する村山郡出羽国から分割され、羽前国の所属となる。

明治4年7月14日1871年8月19日)、廃藩置県により上山藩は廃藩し、上山県となる。松平信安は藩知事を免官される。

藩史

上山は、北は山形藩、南は米沢藩に隣接する羽州街道の要衝であり、長禄2年(1458年)には上山温泉が発見され、温泉宿場町として早くから繁栄を遂げた。上山は最上氏が支配していた頃から重要拠点のひとつと見なされており、戦国時代には伊達氏と最上氏がこの地をめぐって争うことも少なくなかった。

  • 寛永4年(1627年)、一時的に山形藩主の鳥居忠政が治める。
  • 寛永5年(1628年)、土岐頼行が2万5000石で入部。寛永6年(1629年)、沢庵和尚が上山に配流され3年間在留。その間、土岐家より丁寧にもてなされたとされる。
  • 寛永18年(1641年)、蔵王山が大噴火したとされている。
  • 延宝6年(1678年)に土岐頼行は隠居し、次男の頼殷が家督を相続。頼殷は元禄4年(1691年)に1万石加増の上で大坂城代を務め、翌年2月に越前野岡藩へ転封となった。土岐家は2代にわたって上山を支配したが、その間に城下町と交通路(特に難所であった「がらめき峠」の改修工事)の整備、鉱業や新田の開発、神社仏閣の建立、産業の奨励、用水路の建設など、上山の発展に大きな治績を残している。

幕末になると幕府に重用され、大坂警備や江戸市中警備に出兵した。慶応2年には洋式兵学を採用した。慶応3年12月、江戸市中で浪人による放火が相次ぎ、その主犯が薩摩藩であることを突き止め、時の藩主松平信庸は自ら兵を率いて薩摩藩邸を攻撃した。これに出羽庄内藩、武蔵岩槻藩、越前鯖江藩が同行した(江戸薩摩藩邸の焼討事件[2]

  • 新暦1873年(明治6年)7月28日、地租改正法(上諭と地代の3%を地租とする旨を記載した1ヶ条で構成)と地租改正条例などからなる太政官布告第272号が制定された。明治政府は翌年1874年明治7年)から地租改正を具体的に進め、公有地や私有地が明確になっていく契機となった。
  • 1878年(明治11年)11月1日、郡区町村編制法が山形県で施行され、村山郡のうち山形など7町84村については南村山郡の行政区画となる。同日、村山郡は消滅。
  • 1881年(明治14年)10月1日、明治天皇巡幸で上山付近を通過。昼食休憩を十日町の河合長六宅で取る。
  • 1889年(明治22年)4月1日、町村制施行に伴い南村山郡上山鶴脛町、上山十日町、上山二日町、上山新丁、上山裏町、上山北町、長清水村、河崎村が合併して上山町が発足。また、旧上山藩領には、西郷村本荘村東村宮生村中川村が発足する。

当時の軍楽隊であった上山藩鼓笛楽隊上山藩鼓笛楽保存会として現存しており、当時の洋式軍隊と軍楽隊の保存会が存在する数少ない地域である[5]

歴代藩主

  • 藩主家の出典:[3]

松平(能見)家

4万石 譜代

  1. 重忠
  2. 重直

蒲生家

4万石 外様

  1. 忠知

土岐家

2万5000石→3万5000石 譜代

  1. 頼行
  2. 頼殷

金森家

3万8700石 外様

  1. 頼旹

松平(藤井)家

3万石 譜代

  1. 信通
  2. 長恒
  3. 信将
  4. 信亨
  5. 信古
  6. 信愛
  7. 信行
  8. 信宝
  9. 信庸
  10. 信安

家臣団

土岐家
藤井松平家

出身著名人

脚注

  1. ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
  2. 1 2 3 4 5 6 上山藩」『藩名・旧国名がわかる事典』講談社コトバンクより2026年5月2日閲覧
  3. 1 2 3 4 5 6 横山昭男上山藩」『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館コトバンクより2026年5月2日閲覧
  4. 公益財団法人 上山城郷土資料館 著、上山城郷土資料館 編『戊辰戦争と上山』(有)スタジオ・ワン、2019年3月31日。
  5. 上山藩鼓笛楽譜

関連項目

外部リンク

先代
出羽国
行政区の変遷
1622年 - 1871年 (上山藩→上山県)
次代
山形県



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