生実藩とは? わかりやすく解説

生実藩

読み方:オユミハン(oyumihan)

下総千葉郡生実藩名


生実藩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/10 02:35 UTC 版)

生実藩(おゆみはん)は、下総国千葉郡生実(現在の千葉県千葉市中央区生実町付近)を居所とした。藩庁は生実陣屋に置かれた。1627年森川重俊が1万石で入封し、森川氏が12代約240年続いて廃藩置県を迎えた。房総の諸藩では、江戸時代前期に成立してから廃藩置県まで転封がなかった数少ない藩の一つである[1]


注釈

  1. ^ 赤丸は本文内で藩領として言及する土地。青丸はそれ以外。
  2. ^ 『寛政譜』では、酒井重澄が生実で2万5000石を与えられた時期は明示されていない。元和8年(1622年)に16歳で家光に御目見したのち、しばしば加増を受けたとある[15]。『徳川実紀』によれば、堀田正盛と酒井重澄に官位や知行で上下が生じないよう、正盛が3万石を与えられた際に重澄にも3万石を与えられたとあるが(典拠として『藩翰譜』を挙げる)[14]、『寛政譜』を見る限りは重澄は3万石を与えられておらず、正盛が3万石を越えるのは重澄の改易後である。参考までに、堀田正盛は元和6年(1620年)に13歳で家光に御目見し、元和9年(1623年)に700石、寛永2年(1625年)に5000石、寛永3年(1626年)に1万石、寛永10年(1633年)に1万5000石、寛永12年(1635年)に3万5000石と加増を受けている[16]
  3. ^ 『角川新版日本史辞典』(角川学芸出版社、1996年)p.1301「近世大名配置表」では、生実藩主として酒井氏を挙げない。
  4. ^ 『角川日本地名大辞典』の「生実藩」の項目では「森川氏入封前に,元和末年から寛永10年にかけて酒井重澄が生実を居城として2万5,000石を領有していたと見えるが,不詳」とある[13]

出典

  1. ^ a b 第4章>第六節>第二項 生実藩の藩政”. 千葉市史 第2巻(ADEAC所収). 2022年10月31日閲覧。
  2. ^ 生実”. 角川日本地名大辞典. 2022年10月31日閲覧。
  3. ^ a b c d e 小弓(中世)”. 角川日本地名大辞典. 2022年10月31日閲覧。
  4. ^ a b 北生実村(近世)”. 角川日本地名大辞典. 2022年10月31日閲覧。
  5. ^ 南生実村(近世)”. 角川日本地名大辞典. 2022年10月31日閲覧。
  6. ^ 塩田町”. 角川日本地名大辞典. 2022年10月31日閲覧。
  7. ^ おゆみ野の昔の様子”. おゆみ野いきいき生活. 首都圏ケーブルメディア. 2022年10月31日閲覧。
  8. ^ 鎌取町”. 角川日本地名大辞典. 2022年10月31日閲覧。
  9. ^ 生実郷(近世)”. 角川日本地名大辞典. 2022年10月31日閲覧。
  10. ^ 生実郷(近代)”. 角川日本地名大辞典. 2022年10月31日閲覧。
  11. ^ 第4章>第一節>第二項 幕府政治と支配の特質”. 千葉市史 第2巻(ADEAC所収). 2022年10月31日閲覧。
  12. ^ a b 『房総における近世陣屋』, p. 30.
  13. ^ a b c 生実藩”. 角川日本地名大辞典. 2022年10月31日閲覧。
  14. ^ a b c 『大猷院殿御実紀』巻廿二・寛永十年五月十三日条、経済雑誌社版『徳川実紀 第二編』pp.291-292
  15. ^ a b c 『寛政重修諸家譜』巻第三百六十三「酒井」、国民図書版『寛政重修諸家譜 第二輯』p.1052
  16. ^ 『寛政重修諸家譜』巻第六百四十四「堀田」、国民図書版『寛政重修諸家譜 第四輯』p.411
  17. ^ 通史編 第四章>第一節 初期の多古支配者>一、保科氏”. 多古町史(ADEAC所収). 2022年2月25日閲覧。
  18. ^ a b c d 『寛政重修諸家譜』巻第四百八「森川」、国民図書版『寛政重修諸家譜 第三輯』p.94
  19. ^ 簗瀬裕一「小弓公方足利義明の御座所と生実・浜野の中世城郭」『中世城郭研究』6号(2000年)/所収:滝川恒昭 編著『旧国中世重要論文集成 安房国 上総国』戎光祥出版、2022年 ISBN 978-4-86403-378-7 2022年、P340-345.


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