機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 13:57 UTC 版)
「アウディ・R8 (レーシングカー)」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、3.6 Lの水冷V型8気筒エンジンにツインターボ過給を施したオーソドックスなレイアウトであり、エンジン重量は180 kgほどである。リストリクターによる吸気制限を受けるために出力は608 - 625馬力と言われており、他車に比較して圧倒的なパフォーマンスを誇るものではない。 アウディ・R8は基本的にオーソドックスなメカニズムを持ち、完成度が非常に高いためトップクラスの速さではあるが、傑出して抜きん出ているわけではない。R8のオリジナリティは、リアに搭載されるパワートレイン、及びサスペンションがモジュール構造となっていることであった。 初期型R8には、ギアボックスに不安があると言われていた。24時間の長丁場において、高確率で発生するトラブルへの対処策として編み出されたのが、壊れた部品(R8の場合、エンジン、トランスミッション、リアサスペンションが該当)を「修理」するのではなく、丸ごと「交換」するという概念だった。これはリアセクションのパーツを全て一体としたモジュール構造で設計することにより、万が一深刻な、そして複数のトラブルに同時に見舞われたとしても、準備しておいた予備のモジュールと交換してしまえば、リタイアの危険性がある致命的な部品の半分近くが新品になることを意味している。既成概念を打ち破るこの発想は、ラリーの世界で培われた経験をもとにしたものだった。 特にル・マンの場合、段差のついた荒い舗装の一般公道を閉鎖した特設サーキットで開催されることもあり、コースの路面は決して滑らかではなく、サスペンションを中心にしてマシン全体にかなりの負荷がかかり、蓄積したストレスが原因でトラブルを起こす可能性が非常に高い。そのため耐久レースの場合、ラップタイムよりピットでの修復時間が明暗を分けることとなる。 R8はこの修復時間(R8に限っては交換時間)が常識外れに短く、モジュール交換作業だけなら4 - 5分で終えてしまう。他のマシンでギアボックストラブルが起こると、程度にもよるが、最低でも20分間ほどはピットに釘付けになってしまうため、これは戦略的に決定的なアドバンテージとも言えた。ただし、途中からレギュレーション上「ギアボックスそのものを交換することは違反」とみなされ、この手段は使えなくなる。 R8は、入念に行われた事前のテスト参戦をしていたこともあり、大きなトラブルを起こすことはほとんどなく、クラッシュが原因でピットに戻ったとしても、前述の構造を利して迅速にレースに復帰することのできる「リタイアしにくい」特性を存分に生かした。初参戦の2000年のル・マンで1-2-3フィニッシュ、翌2001年に1-2フィニッシュ(3位にはR8用エンジンを搭載したベントレー・EXPスピード8)、2002年に1-2-3フィニッシュ、アウディが手を引きプライベーターの手に委ねられた2003年はトラブルの影響もあり、フォルクスワーゲングループの実質的なワークスとなった新設計のベントレー・EXPスピード8の後塵を拝して3-4フィニッシュに留まったものの、2004年には再び1-2-3フィニッシュを達成している。 なお、2004年は郷和道が監督を務めるチーム郷が総合優勝を果たしており、日本チーム(運営は、フランスのチーム・オレカ)としては1991年にマツダ・787B以来13年ぶり、2度目の総合優勝となった。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アウディ・R8 (レーシングカー)」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アウディ・R8 (レーシングカー)」の記事については、「アウディ・R8 (レーシングカー)」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/30 16:45 UTC 版)
「アストンマーティン・DB4GTザガート」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、DB4GTの3,670cc水冷直列6気筒のツインプラグDOHCエンジンをベースに圧縮比を9.7:1と高めたもの。3基のウェーバー製45DCOEダブルチョークキャブレターから314hpを出力する。 車重はDB4GTに比べ更に軽量な1,159kgとされたが、さらに一層の軽量化を行ったバージョンが4台製作された。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーティン・DB4GTザガート」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーティン・DB4GTザガート」の記事については、「アストンマーティン・DB4GTザガート」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/20 05:59 UTC 版)
「アストンマーティン・DB4」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、DB2までのウォルター・オーウェン・ベントレー設計のものに代えて、タデック・マレックが新たに設計した内径φ92 mm×行程92 mmで3,670 ccの水冷直列6気筒の全軽合金製DOHCエンジンを搭載。標準型は2基のSU製キャブレターから240 hpを、高性能版のヴァンテージ仕様は3基のSU製キャブレターから266 hpを発揮する。このRB6型エンジンは、DB4に搭載される前に、DBR2に搭載され1957年のル・マン24時間レースで実戦を経験している。 シャシも、DB2までの鋼管組みに代えて、鋼板溶接のプラットフォーム上に小径鋼管溶接によるボディ骨格を形成し、アルミニウムボディパネルをその上に被せる、カロッツェリア・ツーリングによるスーペルレジェッーラとなった。 トランスミッションは親会社のデヴィッド・ブラウン製の4速MT。ブレーキはロッキード製のバキュームサーボ付き4輪ダンロップ・ディスクブレーキを採用した。 当初のモデルはホークアイと呼ばれるノンカウルヘッドライトタイプであったが、後のSr.4のヴァンテージ仕様およびSr.5は、DB4GTと同様のプレクシグラスのカウルドヘッドライトとなった。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーティン・DB4」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーティン・DB4」の記事については、「アストンマーティン・DB4」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/04 00:00 UTC 版)
「フォード・GT90」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、排気量5,927ccの90度V型12気筒 48バルブDOHC。これにギャレット社製ターボチャージャーを4基装着、ミッドシップ形式で搭載し後輪を駆動する。最大出力720PS、最大トルク91.3kgmを発揮。ちなみにこのエンジンはフォード製V型8気筒エンジンから2気筒取り去ったものを2基結合させたものである。シャシーはアルミハニカムモノコック製だが、コンポーネントの多くをジャガー・XJ220から流用しており、ダブルウィッシュボーン形式のサスペンションや5速マニュアルトランスミッションなどもその1つである。ボディカウルはカーボンファイバー製である。 スタイリングはフォード社内によるもので、張りのある面と鋭角なエッジを持つ独特のもの。これは後にフォードのスタイルテーマとなるニューエッジデザインへと繋がる。また、ルーフまで回り込んだ開口部を持つドア、フロントエアダムのインテーク及びライトカバー、フロントボンネットのエアアウトレット、リアピラーに設けられたインテークなど、GT40をイメージさせるデザインが各所に見受けられる。 それに対し、逆三角形のテールレンズや三角形の開口部に設置されたマフラー、速度に応じて自動的にせり上がるリアウィングが装備されているリアエンドのデザインは独特のもので、GT40との関連は無いに等しい。
※この「機構・スタイル」の解説は、「フォード・GT90」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「フォード・GT90」の記事については、「フォード・GT90」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/08 14:55 UTC 版)
「アストンマーティン・DB4GT」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、DB4の3,670cc水冷直列6気筒のDOHCエンジンをベースに圧縮比9:1としたツインプラグヘッドを搭載。3基のダブルチョーク・ウェーバー45DCOEキャブレターから302英馬力を出力する。 ノーマルのDB4に比べホイールベースを5インチ短縮し、2シーターとした。これに伴い、車重はノーマルのDB4に比べ約85kg軽い1,296kgとしたが、プライベートチーム用に数台、更に軽量化したバージョンが製作された。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーティン・DB4GT」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーティン・DB4GT」の記事については、「アストンマーティン・DB4GT」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 03:43 UTC 版)
「デ・トマソ・パンテーラ」の記事における「機構・スタイル」の解説
ボディ構造は、マングスタまで受け継がれていたバックボーンフレームを捨て去り、量産性に優れるモノコックを採用している。この頃のスーパーカーには、そもそも大量生産を前提にしたものなどほとんど存在しなかったため、非常に異質な存在とも言える。サスペンションは前後ダブルウィッシュボーンと無難な選択をしているが、リアサスペンションの剛性が充分ではなく破損しやすい欠陥を抱えていた。この点は、後の改良によって修正されている。 エンジンはフォードの351V8、生産工場の名を取って通称クリーブランドと呼ばれる、排気量5.8リットル (L) の水冷V型8気筒OHVエンジンを搭載した。330馬力、トルク45メートル重量キログラム (m kgf) (441ニュートンメートル (N·m)) を発生するが、特にチューニングされたものではなく、コストダウン重視でほとんどノーマルのままミドシップに搭載している。このエンジンこそが、パンテーラにとって最大の技術的ネックとなり、販売上の足かせともなってしまう。 このエンジンの動弁機構はOHVで、SOHCやDOHCに比べシリンダーヘッドが小さく、エンジンそのものの重心は高くない。加えてエンジン全体も排気量に比して非常に小型軽量である。しかし、潤滑に一般車と同様のウェットサンプ式を採用していたため、エンジンの搭載位置が高くなり、その影響により重心も高くなってしまった。パンテーラは、アメリカのニーズに合わせて車高を高く設定していたので、これらが相まって挙動の不安定さに拍車をかけた。加えて、ライバルであるフェラーリやランボルギーニが、自社のエンジンを搭載していたのに対し、パンテーラはフォードのエンジンだったため、一部のエンスージアストからは「純粋なスポーツカーではない」と根拠のない非難まで浴びてしまう。 しかし、パンテーラはそれらのライバルに対し半額のプライスタグをつけていたため、競争力という点ではかなり強かった。目標生産台数4,000台には及ばなかったが、最盛期の1972年には2,700台以上を記録、この種のスーパーカーとしては大成功の部類に属する販売台数に達した。しかし、1973年に到来したオイルショックの波には勝てず、快進撃を続けていた生産台数は急下降してしまうものの、基本的なスタイルは維持したまま走行性能に関わる改良を続け、また飽きの来ない秀逸なデザインが功を奏し、1970年代を生き残り、1990年代まで、非常に小規模ながら生産され続けた。 デザインはトム・ジャーダ。
※この「機構・スタイル」の解説は、「デ・トマソ・パンテーラ」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「デ・トマソ・パンテーラ」の記事については、「デ・トマソ・パンテーラ」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/30 10:06 UTC 版)
「アウディ・R10 TDI」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、5.5リッターの水冷V型12気筒(バンク角90度)ディーゼルエンジンにアルミニウム製のツインターボで過給を施した。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アウディ・R10 TDI」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アウディ・R10 TDI」の記事については、「アウディ・R10 TDI」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 00:58 UTC 版)
「アストンマーティン・DB6」の記事における「機構・スタイル」の解説
「DB5」と同じボアφ96mm×ストローク92mmの3,995cc水冷直列6気筒全軽合金製DOHCエンジンを搭載。標準型は3基のSUキャブレターから282英馬力を、高性能版の「ヴァンテージ」は「DB5」の同仕様に比べさらに圧縮比をアップさせ、3基の「ウェーバー」製のキャブレターが標準装備とされ325英馬力を発揮する。 ギアボックスは、ZF製5速MTが標準であるが、アストンマーティンとして初めて、ボルグワーナー製ATもオプション設定された。 アストンマーティンとして初めて、ZF製パワーステアリングとエア・コンディショナーがDB6で初めてオプション設定された。なお、「DB6Mk2」ではパワーステアリングが標準装備となる。また、アメリカなどの右側通行の国に向けた左ハンドル版も用意された。 「DB5」同様にイタリアの「カロッツェリア・トゥーリング」が特許を持つ「スーパーレッジェーラ」製法で製作されたボディは、「DB5」に比べ、フロントウインドシールドはわずかに寝かされ、1963年のル・マン24時間レースに参戦した「DP214/DP215」で効果が確認されたカムテールが採用された。 さらに、かねてから指摘されていた後部座席の頭上及び足元スペースの狭さを解消するために、ホイールベースが「DB4」および「DB5」に比べ95mm延長された2,585mmとされた。またバンパーも2分割タイプが採用された。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーティン・DB6」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーティン・DB6」の記事については、「アストンマーティン・DB6」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/07 08:05 UTC 版)
「ポルシェ・カレラGT」の記事における「機構・スタイル」の解説
カレラGTのボディ構造はモノコック構造ではなく、キャビンであるカーボンファイバー製のタブに、エンジンやサスペンションを支持する籠状のサブフレームを連結する、やや特異なエンジニアリングが展開されている。特にサブフレームは上下2ピースでエンジンを包み込むようにしてマウントし、エンジンを降ろしての整備を可能とするため、上のピースはボルトを外すことで簡単に外れる構造になっている。 ボディパネルも全てカーボンファイバー製で、外部からの応力は全てシャシーで受け止めるよう設計されており、ボディパネルにかかる応力は最小限に留められている。これによってタルガトップスタイルを実現している。シャシーの構造物の一部を除きオールカーボンにしていることは大きく、大排気量エンジンを背負いながら車両重量は1,380kgである。 サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン式で、インボードにマウントされたショックアブソーバーとサスペンションアームとはプッシュロッドで繋がっている。 ブレーキもポルシェの最先端技術が投入され、高剛性のモノブロックキャリパーにPCCB(ポルシェ・セラミックコンポジット・ブレーキ)と称するカーボンセラミック複合素材のディスクが組合わされている。このディスク素材はレーシングカーにも使用されており、18kgとスチール製に比べて圧倒的に軽量である。 エンジンはドライサンプ方式により潤滑され、V型10気筒、ボアφ98mm×ストローク76mmで5,733cc、圧縮比12.0で612PS/8,000rpm、60.2kgm/5,750rpm。これだけの性能を持ちながらエンジン単体重量は200kg弱に留めている。レイアウトの自由度を高めるため、バンク角はV型10気筒の等間隔燃焼の理想値とされる72度でなく68度に設定している。 トランスミッションは6速MT。φ169mmと超小径のクラッチは、ブレーキと同様のカーボンセラミック複合素材を使用したPCCC(ポルシェ・セラミックコンポジット・クラッチ)で、慣性重量の低さと多板クラッチ特有の唐突に繋がる特性があいまって、非常に扱いづらいと評される。対抗馬であるフェラーリ・エンツォフェラーリがセミATによるシフト機構で、クラッチペダルの存在を消すことでドライビングをイージーにしている点とは、大きくアプローチが異なる。 販売価格は約5,000万円で、世界限定1,500台が生産される予定だったが、1,270台で生産は終了した。
※この「機構・スタイル」の解説は、「ポルシェ・カレラGT」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「ポルシェ・カレラGT」の記事については、「ポルシェ・カレラGT」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 09:53 UTC 版)
「フェラーリ・エンツォフェラーリ」の記事における「機構・スタイル」の解説
デザインは、当時ピニンファリーナに在籍していた日本人カーデザイナーの奥山清行によるもの。F50にはなかった快適性とそれ以上の動力性能を有し、これまでフェラーリが開発して来た限定生産車のいずれとも違う性格を持つものとなった。 明らかにF1マシンを意識したと解るフロントノーズ、フェラーリ伝統の丸形テールランプを削り出したかのように露出させたテールエンド、エアインテークを兼ねる大きく張り出した前後フェンダーなど大胆かつ明快なもので、スーパーカーやレーシングカーを強く想起させるエクステリアデザインとなっている。奥山によれば、当初提出したデザインはこれよりも保守的なものでフェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼーモロからダメ出しを受けたが、「15分待ってください」と上司が頼んだあとで手持ちのデザインを完成させ、それを提出すると了承されたという。 後年(2019年)の奥山の証言によれば、本車のデザインはRX-78ガンダムからのインスパイアであると語られている。 F1風のハイノーズは、スクーデリア・フェラーリが1999年にF1のコンストラクターズチャンピオンを獲得したことで採用に踏み切ったという。開発中は、当時フェラーリのエースドライバーだったミハエル・シューマッハにも意見を聞いている。 F40、F50にあったリアウィングを廃し、キャノピーを強調させたF50よりシャープにしてダイナミックなラインで描かれている。ドアはバタフライドアを採用してシートへのアクセスを容易なものにしており、さらにエアコンが完備されるなど、ドライバーの環境にかなりの配慮を見せている。一方でモーターにより可動する電動スポイラー、グラウンド・エフェクトを狙ったアンダーパネルのベンチュリ・トンネル、その効果を助長するリアエンドの大型ディフューザーなど、走行性能に関する部分もF50からさらに煮詰められている。 ほぼ同時期に存在をアナウンスされたポルシェ・カレラGTやメルセデス・ベンツ・SLRマクラーレンと同じく、この時期のトレンドとなるカーボンファイバー素材を多用し、ボディパネルはもとよりフレームも大半がカーボンコンポジットによって形成されている。コクピットを強靭なバスタブモノコック形状とし、そこからサブフレームを伸ばしてエンジンをマウントする。 同じようにダラーラに製造委託したF50との大きな違いは、F50が同じカーボン製フレームを用いつつもエンジンをフレームの一部とみなして走行中のストレスを負担させる構造を持つのに対し、エンツォ・フェラーリはサブフレームにブッシュを介してマウントする方式であり、純粋なレーシングカー的レイアウトを採るF50と比較し、ずっとロードカーらしい設計となった。エンジンとフレームが直接連結されるF50は騒音や振動対策の面で不利な要素を持っていたものの、エンツォはゴムブッシュという緩衝材を噛ませることで快適性の向上に寄与、エンジンは外部からの応力を受ける必要がないため徹底的な軽量化が図られ、単体重量は225kgである。 型式名F140Bのナンバーを持つエンジンはこの車のために開発されたものであり、排気量5,998 cc、バンク角65°の水冷V型12気筒DOHCエンジンで、シリンダーブロックはアルミニウム合金製である。最高出力660PS、トルク67kgf·mと非常に強力なスペックを誇り、回転数は最高8,200回転まで許容するが、吸排気バルブの開閉タイミングを適切に調節する可変バルブ機構を搭載し、低回転域での扱いやすさも考慮されている。このエンジンと軽量な車体によって、最高速度は350km/hと公表されている。 トランスミッションは当初7速とささやかれたものの、結局は保守的な6速に落ち着いた。セミオートマチックトランスミッションF1マチックを搭載しクラッチペダルを廃したが、自動変速モードは搭載されておらず、パドルシフトによる手動変速操作が必要となる。 足回りは四輪ダブルウィッシュボーン、ショックアブソーバー+コイルユニットをフレーム側に取り付け、プッシュロッドで押すインボード式が採用されている。ブレーキはブレーキローターにカーボンセラミック素材を使用したブレンボ製。装着されるタイヤは当時F1グランプリで密接な関係にあったブリヂストンの「ポテンザRE050スクーデリア」という専用品である。 非常に過激なスペックにもかかわらず、ASRと呼ばれるスタビリティコントロールを搭載し、これが機能する限り一般道でドライバーがコントロール不能に陥る危険を低くしている。ASRは任意にカット・オフすることも可能。かつてのマクラーレン・F1の性能は、ロードカーとしてはすでに危険な領域に踏み込んでいたが、エンツォはこのASRの搭載によってマクラーレンに迫る性能を持ちながら、ロードカーとしての安全性を確保している。 エンジン、ミッション、サスペンション、ASRは統合制御され、ドライバーは「ノーマル」、「スポーツ」、「レース」の制御プログラムを選択できる。「レース」モードでASRオフを選択したときには、スタート時にローンチコントロールを使用したレーシングスタートが可能である。 なお左ハンドル車のみの生産であり、右ハンドル車は当初オプションで選べたが399台のうち1台も受注がなく、結果的に生産されなかった。
※この「機構・スタイル」の解説は、「フェラーリ・エンツォフェラーリ」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「フェラーリ・エンツォフェラーリ」の記事については、「フェラーリ・エンツォフェラーリ」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 01:03 UTC 版)
「アストンマーティン・DP212/DP214/DP215」の記事における「機構・スタイル」の解説
‘DP212/214/215’の‘DP’は、‘ディヴェロプメント・プロジェクト’の略字であり、当時のアストンマーティンのオーナーであるデビット・ブラウンの頭文字から取られた‘DB’の名称とは関係がない。ボディ・デザインはアストンマーティン・DBR1と同じくテッド・カッティングによるものである。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーティン・DP212/DP214/DP215」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーティン・DP212/DP214/DP215」の記事については、「アストンマーティン・DP212/DP214/DP215」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/07/05 10:54 UTC 版)
「アストンマーチン・DP212/DP214/DP215」の記事における「機構・スタイル」の解説
‘DP212/214/215’の‘DP’は、‘ディヴェロプメント・プロジェクト’の略字であり、当時のアストンマーチンのオーナーであるデビット・ブラウンの頭文字から取られた‘DB’の名称とは関係がない。ボディ・デザインはDBR1と同じくテッド・カッティングによるものである。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーチン・DP212/DP214/DP215」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーチン・DP212/DP214/DP215」の記事については、「アストンマーチン・DP212/DP214/DP215」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 05:57 UTC 版)
「シトロエン・エグザンティア」の記事における「機構・スタイル」の解説
1955年に登場したDSから続く独自のハイドロニューマチックシステムおよびハイドラクティブを搭載していた。このエグザンティアまでが作動油に鉱物性のLHM(緑色)を使用しており、この後のモデルは化学合成のLDS(オレンジ色)に変わっている。駆動方式は、シトロエン伝統のFF方式で、サスペンション形式は前輪がストラット後輪がトレーリングアーム。 セダンのボディサイズは全長4,440mm×全幅1,755mm×全高1,380mm、ホイールベース2,750mm。
※この「機構・スタイル」の解説は、「シトロエン・エグザンティア」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「シトロエン・エグザンティア」の記事については、「シトロエン・エグザンティア」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 18:04 UTC 版)
「ランボルギーニ・ガヤルド」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、バンク角90°の水冷V型10気筒。アルミ鋳造製のシリンダーブロックは、アウディ製のものとベースは同じ。重心を下げるため広いバンク角度を採用しているが、等間隔燃焼を実現するためにクランクピンを18°オフセットしている。排気量は5Lであり、500psを発生する。ボア×ストロークが82.5mm×92.8mmというロングストローク仕様であるため、低回転域のトルク特性に優れており、ロングストロークではあるがレッドゾーンは8,200rpmからとなっている。2006年モデルより排気系の見直しで520psへと出力が向上した。 エンジン搭載形式はミッドシップだが、出力520psともなると2輪駆動ではトラクション確保が困難である為、4WDシステムが採用された。4WDシステムは、低重心化も兼ねてエンジンとともに構造限界まで下げた状態で搭載されており、複雑な制御で知られるアウディ製クワトロシステムではなく、シンプルなセンターデフ式で、ビスカスカップリング式LSDを使用しており、この点はディアブロに準じる構成となっている。トランクはミッドシップ車に相応しく前輪側。 シャシーはアウディ製のアルミスペースフレームで構成されている。ボディ単体での重量は250kgと軽量である。総車体重量は1,430kgと公称されている。ランボルギーニ伝統の低い全高は1,160mm。ドアに関してはウラッコ系同様、日常の使い勝手を向上させる為に、12気筒モデルのシザードアではなく一般的な前ヒンジの横開きドアを採用した。また、2005年モデルより、道路の段差等への進入がし易いようにフロント部車高を少し上昇させることが可能となっている(日本仕様では標準装備)。このシステムは油圧式で、車高を上げた状態でも70km/hまでで走行できる。 2008年にマイナーチェンジが行われ、ランボルギーニ・カウンタックの「LP」(イタリア語のミッドシップ縦置き「縦方向後部」Longitudinale Posterioreの略語)の呼称が2006年のムルシエラゴLP640に引き続き付けられた「LP560-4」が発表された。560は560馬力、4は四輪駆動を意味する。フロントバンパー、ライト、ボンネット、リアバンパー、リアコンビネネーションランプが変更され、リアフェンダーダクトは廃止された。これにより、5.2L直噴エンジン(最高出力560ps/55.1kg·m)、1,420kgのスペックとなり、ドイツ国内の2009年のベストスポーツカー賞を受賞した。この2009年仕様エンジンは親会社であるアウディの兄弟車、スペチアーレ「R8 5.2LFSI」にも採用されている。 2010年3月のジュネーブショーでサーキット走行向けのモデルである「LP570-4Superleggera」が発表された。これは570psエンジン、1,340kg(アルミ&カーボンボディ仕様)となっている。 2013年11月に、ランボルギーニ史上最多となる総生産台数14,022台で生産を終了した。販売台数も後継のウラカンに抜かれるまでランボルギーニ史上最多、売り上げ額も最大を記録した[要出典]。 前期型 リア 後期型 リア 最後期型(Squadra Corse)リア エンジン インテリア
※この「機構・スタイル」の解説は、「ランボルギーニ・ガヤルド」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「ランボルギーニ・ガヤルド」の記事については、「ランボルギーニ・ガヤルド」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/05/24 19:22 UTC 版)
「アストンマーチン・DB4」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、DB2までのウォルター・オーウェン・ベントレー設計のものに代えて、タデック・マレックが新たに設計したボアφ92mm×ストローク92mmのスクエアで3,670ccの水冷直列6気筒の全軽合金製DOHCエンジンを搭載。標準型は2基のSU製キャブレターから240hpを、高性能版のヴァンテージ仕様は3基のSU製キャブレターから266hpを出力する。このRB6型エンジンは、DB4に搭載される前に、DBR2に搭載され1957年のル・マン24時間レースで実戦を経験している。 シャーシも、DB2までの鋼管組みに代えて、鋼板溶接プラットフォーム上に小径鋼管溶接によるボディ骨格を形成し、アルミニウムボディパネルをその上に被せる、カロッツェリア・ツーリングによるスーパーレジェッラとなった。 ギアボックスは親会社のデヴィッド・ブラウン製の4速MT。ブレーキはロッキード製のバキュームサーボ付き4輪ダンロップ・ディスクブレーキを採用した。 当初のモデルはホークアイと呼ばれるノンカウルヘッドライトタイプであったが、後のSr.4のヴァンテージ仕様およびSr.5は、DB4GTと同様のプレクシグラスのカウルドヘッドライトとなった。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーチン・DB4」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーチン・DB4」の記事については、「アストンマーチン・DB4」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/03/29 21:08 UTC 版)
「アストンマーチン・DB6」の記事における「機構・スタイル」の解説
DB5と同じボアφ96mm×ストローク92mmの3,995cc水冷直列6気筒全軽合金製DOHCエンジンを搭載。標準型は3基のSUキャブレターから282英馬力を、高性能版のヴァンテージ仕様はDB5の同仕様に比べさらに圧縮比をアップさせ、3基のウェーバーキャブレターから325英馬力を発揮する。 ギアボックスはZF製5速MTが標準であり、ボルグワーナー製ATもオプション設定された。ZF製パワーステアリング、エア・コンディショナーがDB6で初めてオプション設定された。なお、「DB6Mk2」ではパワーステアリングが標準装備となる。 外観はDB5に比べ、フロントウインドシールドはわずかに寝かされ、延長されたホイールベースとカムテールの採用も相まって、スムーズでモダンなラインが構成される。またバンパーも2分割タイプが採用された。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーチン・DB6」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーチン・DB6」の記事については、「アストンマーチン・DB6」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/03/29 21:00 UTC 版)
「アストンマーチン・DB4GT」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、DB4の3,670cc水冷直列6気筒のDOHCエンジンをベースに圧縮比9:1としたツインプラグヘッドを搭載。3基のダブルチョーク・ウェーバー45DCOEキャブレターから302英馬力を出力する。 ノーマルのDB4に比べホイールベースを5インチ短縮し、2シーターとした。これに伴い、車重はノーマルのDB4に比べ約85kg軽い1,296kgとしたが、プライベートチーム用に数台、更に軽量化したバージョンが製作された。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーチン・DB4GT」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーチン・DB4GT」の記事については、「アストンマーチン・DB4GT」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/09/06 05:12 UTC 版)
「アストンマーチン・DB4GTザガート」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、DB4GTの3,670cc水冷直列6気筒のツインプラグDOHCエンジンをベースに圧縮比を9.7:1と高めたもの。3基のダブルチョーク・ウェーバー45DCOEキャブレターから314英馬力を出力する。 車重はDB4GTに比べ更に軽量な1,159kgとされたが、さらに一層の軽量化を行ったバージョンが4台製作された。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーチン・DB4GTザガート」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーチン・DB4GTザガート」の記事については、「アストンマーチン・DB4GTザガート」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/22 01:11 UTC 版)
「アストンマーチン・V8」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、その名の通り5,340ccの水冷90°V型8気筒エンジンを搭載。V8エンジンにDOHCという当時としてはかなり贅沢な設計で、最高回転6,250rpmという高回転型エンジンに仕上げられている。初期型はボッシュ製のフューェルインジェクション、後期型はダウンドラフトツインチョークウェーバーキャブレター4基で燃料を供給。当時のアストンマーチン・ラゴンダは、ロールス・ロイスと同じくエンジン出力を公表しない主義を取っていたため正式な出力は不明だが0-400mを14.3秒で走り1,800kgの巨体を最高258km/hまで引っ張るところから280 - 340英馬力と推測されている。高性能モデルV8ヴァンテージの最終型が搭載する580Xエンジンは430英馬力を出すとも言われている。 当時最高級のパワーステアリングが搭載されており、変速機はクライスラー製トークフライト3速ATと、ZF製5速フルシンクロMTが同じ価格で用意されていた。現代車に比べればペダルはかなり重いが、ガーリング製4ポット・キャリパーとベンチレーテッドディスクをロッキードAP製のバキュームサーボでアシストしたブレーキは耐フェード性も高く、信頼性の高い制動力を持っていた。 内装は子牛5頭分のコノリーレザーによる。パネルにはスミス製の6つのメーターとルーカス製のアンペアメーター(Sr.4からはボルトメーター)計7連がW型に配置されている。Sr.3までは結晶塗装のパネルにメッキリングのメーターが輝き、Sr.4からはメッキリングが廃止され、代わりに風合いのあるウッド製のパネルとなる。 スーパーレジェッラ工法による、細い鋼管にアルミパネルを手作業で溶接したボディは、22層もの塗装が施されている。大きなV8エンジンを収めたロングノーズと、古いイタリア車風のバックラインを持つが、ボディは大きめ。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーチン・V8」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーチン・V8」の記事については、「アストンマーチン・V8」の概要を参照ください。
機構・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/12/08 16:16 UTC 版)
「アストンマーチン・DB5」の記事における「機構・スタイル」の解説
エンジンは、ボアをDB4のものから4mm拡大した、ボアφ96mm×ストローク92mmの3,995cc水冷直列6気筒全軽合金製DOHCエンジンを搭載。標準型は3基のSUキャブレターから282英馬力を、高性能版のヴァンテージ仕様は3基のウェーバーキャブレターから314英馬力を出力する。 ギアボックスは当初は親会社のデビッド・ブラウン製のオーバードライブ付4速MT、後にはZF製5速MTが標準であり、ボルグワーナー製ATもオプション設定された。 外観はDB4Sr.5との差異は殆どないが、装備類の充実からか車重は116kg増の1,470kgとなった。
※この「機構・スタイル」の解説は、「アストンマーチン・DB5」の解説の一部です。
「機構・スタイル」を含む「アストンマーチン・DB5」の記事については、「アストンマーチン・DB5」の概要を参照ください。
- 機構・スタイルのページへのリンク