エンジン出力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 08:04 UTC 版)
ブラックボックスの記録により、離陸時に左翼の1番2番エンジンの推力がほとんど失われていたことが判明した。離陸後すぐにコクピットの機関士は2番エンジンの火災警報を受けて2番エンジンをアイドリング状態にした。やがて火災警報は1番エンジンでも報じられるようになり、1番エンジンも急激に出力が低下した。1番エンジンの出力が低下した理由は、燃料供給が不安定になったことと、サージングであるとされた。こうして左翼の2つのエンジンは推力が失われた。推力の左右不均衡を小さくするために右翼の第3第4エンジンの出力は80%程度に落とさざるを得なかった。第3第4エンジンは墜落の直前まで推力を保ったが、機体角度が著しいアップトリムになったことでサージングを起こし、墜落直前に大きく推力を減じた。墜落現場で発見された4つのエンジンには墜落前の火災によるダメージは無かったが、異物を吸い込んだことによる小さなダメージが認められた。
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