エンジン停止光線、都市伝説の現実化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 01:30 UTC 版)
「指向性エネルギー兵器」の記事における「エンジン停止光線、都市伝説の現実化」の解説
エンジン停止光線は、フィクションと伝説から生じた派生物である。こうした物語は1938年頃のイギリスで広まっていた。話はそれぞれ異なるが、一般的には自動車のエンジンが突然止まった観光客について語るもので、その後彼らに、ドイツ兵が待つように言いながら近づいてくるというものである。しばらくすると兵士はエンジンが動くことを伝えていなくなり、観光客は車で走り去る。こうした伝説が生じたもともとの話には、ドイツのフェルトベルクで行われたテレビの送信機試験のことの可能性がある。車のエンジンから発する電磁的なノイズは場の強さの測定に干渉するため、試験に必要な20分ほどの間、衛兵が周辺部の全ての交通を止める必要があった。この事件が歪められて作り替えられ、送信機がエンジンを壊すというアイデアを生ませたのかもしれない。この概念は後にナイト2000等のフィクションに度々登場することになる。 現在の自動車エンジンは機械的にではなく電子的に制御されており、電子機器の無力化はエンジンを確実に止めることができる。兵器ではないものの、OnStar社はリモコン式の装備品としてこれを実際に作り出した。これは自動車の電子装置へのアドオン(拡張機能)である。自動車は閉じたシステムで運用されているため、エンジンを止めるのにレーザーやパルス兵器を用いて感電させ、ショートを起こすような電子的手段を使うのは不可能である。電磁パルスにはエンジンを停止させる効果があることが知られているが、しかしこれは指向性エネルギー兵器ではない。
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