エンジン付き模型飛行機に共通する「安全のための注意点」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 01:11 UTC 版)
「コントロール・ライン」の記事における「エンジン付き模型飛行機に共通する「安全のための注意点」」の解説
スタント機のような大出力のエンジンに鋭いプロペラをつけて手で廻して始動する場合は、正しいやり方に従わないと危険である。電動スターターを使う手もあるが、手で始動するときは以下の「バック・バンプ法」が安全である。「バック・バンプ法」は、まずバッテリーを接続せずにエンジンにチョークを行い、プロペラを順方向に廻して混合気を送って始動できる状態にする。それからバッテリーを接続して、圧縮するためにエンジンを逆方向にゆするように廻す。以上が正しく行われたならばエンジンは順方向に始動・回転する。この方法ならば手を逃がす余裕時間があり、エンジンが始動したときに指がプロペラやスピンナーにぶつかることはない。最近のピストンとシリンダーが精密にはまっているエンジンではチョークしただけでも爆発することがあり、バッテリーを接続しなくても始動する例があるので要注意である。 始動に使うスパーク発生装置はかなり強い電気ショックを発生するため、感電しないように注意する必要がある。 エンジンが回り始めた後に飛行の準備やエンジンの調整を行う場合には、体のどこの部分もプロペラ回転面に近づけないよう更なる注意が必要である。始動のときの事故は概ね指の小さな切り傷で済むが、エンジンが全速回転を始めた後であれば最悪かなりひどい傷を負う危険がある。 エンジンが作動している間は、必ず手元に消火器を用意しておかなければならない。 エンジンの運転音はきわめて大きいため、難聴にならないように耳の保護具が必要である。 パルスジェットエンジンは、始動すると相当な高温になる。また、ガソリン、メチルエチルケトンなどの燃えやすいが穏やかなグロー燃料よりも揮発性の強い燃料を使う。エンジンは数秒で赤熱温度に達するため、テイルパイプに触れたものは何でも強く燃え上がることになる。飛行時の気流による冷却が期待できない地上では、機体そのものも適当な断熱処理をしておかないと燃えてしまうことがある。そのため、エンジンが始動したら温度が上がらないように出来るだけ早く発航させなければならない。エンジンを包みこんだ形の機体だと、着陸後に発火することもある。
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