プロペラとは? わかりやすく解説

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propeller

別表記:プロペラ

「propeller」の意味・「propeller」とは

「propeller」は、航空機船舶など推進力生み出すための装置を指す言葉である。具体的には、回転することで空気押しのけ、その反作用により前進する力を生む一般的には複数ブレード羽根)が中心の軸から放射状伸びている形状をしている。

「propeller」の発音・読み方

「propeller」の発音は、IPA表記では/prəˈpɛlər/、カタカナ表記では「プロペラー」である。日本人発音する際のカタカナ英語読み方は「プロペラー」である。この単語発音によって意味や品詞が変わるものではない。

「propeller」の定義を英語で解説

A 'propeller' is a device with a rotating hub and radiating blades that are set at a pitch to form a helical spiral, that when rotated performs an action which is similar to Archimedes' screw. It transforms rotational power into linear thrust by acting upon a working fluid such as water or air.

「propeller」の類語

「propeller」の類語には、「rotor」や「turbine」などがある。ただし、これらの単語それぞれ特定の状況装置に対して使われるため、同義語として使う際は注意が必要である。例えば、「rotor」はヘリコプターの主回転翼指し、「turbine」は流体エネルギー機械的な動き変換する装置を指す。

「propeller」に関連する用語・表現

「propeller」に関連する用語として、「thrust」(推力)や「torque」(トルク回転力)、「pitch」(ピッチ、プロペラの傾き)などがある。これらはプロペラの動作原理性能理解する上で重要な概念である。

「propeller」の例文

1. The propeller of the ship was damaged in the storm.(船のプロペラは嵐で損傷した。)
2. The airplane has a twin-engine propeller.(その飛行機は双発のプロペラを持っている。)
3. The drone's propeller spun rapidly.(ドローンのプロペラは急速に回転した。)
4. The submarine's propeller is silent to avoid detection.(潜水艦のプロペラは検知避けるために静かである。)
5. The windmill's propeller turns to generate electricity.(風車のプロペラは電力生成するために回転する。)
6. The propeller's pitch can be adjusted for optimal performance.(プロペラのピッチ最適な性能のために調整することができる。)
7. The propeller was invented in the 19th century.(プロペラは19世紀発明された。)
8. The propeller provides thrust for the boat to move forward.(プロペラは船が前進するための推力提供する。)
9. The helicopter's rotor is a type of propeller.(ヘリコプターのローターはプロペラの一種である。)
10. The turbine is a type of propeller used in jet engines.(タービンジェットエンジン使用されるプロペラの一種である。)

プロペラ【propeller】

読み方:ぷろぺら

航空機船舶などで、エンジン回転力推進力変える回転羽根船舶の場合は、ふつうスクリューという。


【プロペラ】(ぷろぺら)

Propeller推進器の意)
航空機推力や、艦船推進力を得るために用いられる羽根車状の部品
艦船のものは「スクリュー・プロペラ」あるいは単に「スクリュー」と呼ばれる

エンジントルク回転させることにより、空気または後方押しやり、その反作用本体推し進める
航空機ではレシプロエンジンターボプロップ艦船ではディーゼルエンジン蒸気タービンガスタービンなどが用いられる

出力は、回転数プロペラピッチ調節する
エンジン効率のよい回転数決まっているため、主にプロペラピッチ出力調節する場合が多い。
ただしプロペラピッチ可変式にすると機構複雑化するため、回転数比較融通の利くレシプロエンジン搭載した機種ではプロペラピッチ固定式にする場合もある。
逆に回転数融通利かないターボプロップ蒸気タービンガスタービンでは、可変ピッチプロペラ必須となる。

低速では効率のよい方式であるが、高速運転しようとすると抵抗大きくなり、特に飛行機ではプロペラの先端音速達するとそれ以上高速化望めないためジェットエンジンに取って代わられた。
艦船ではまだスクリュー方式主流で、ウォータージェット高速艇など一部用途限られているが、潜水艦のキャビテーションノイズを防ぐためにウォータージェット用い研究おこなわれている。

ヘリコプターのもつ回転する翼(ローター回転翼)は、それ自体揚力生み出すものであり、プロペラとは区別される


プロペラ

モーター取り付けられるプロペラ(2枚ばね)のこと。唯一レーサー所有でき、俗にペラ呼ばれている。以前は5までレース場に持ち込むことができたが、現在は3枚までとなった。プロペラによっては、好調モーターでも思うよう動いてくれなかったり、低調モーターでもビックリするほど力が出たりすることがある天候レース場の特徴モーター戦法などさまざまな要素合わせた調整必要になってくる。近況好調なレーサーはプロペラが当たっている場合多く逆にプロペラの調整上手く行かずスランプ陥るレーサーもいるほど重要な調整ポイントである。


プロペラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/15 23:43 UTC 版)

アメリカ海軍電子偵察機 EP-3EのNo. 4エンジンとそのプロペラ。ねじり下げから、向かって反時計方向に回ることがわかる。根元にはカフスがついている。ターボプロップエンジンの大出力を吸収するためにブレードの幅が広い。

プロペラ (propeller) は、飛行機などに装備され、原動機から出力される回転力を推進力へと変換するための装置である。

揚力を得るための複数枚のブレード(羽根)、ブレードを支持するとともにシャフトからの出力を伝えるハブ、その他の部品によって構成される。

回転数を上げることでパワー推力速度)を上げることができるが、後述のように空気中でも水中でも限界がある。

理論

真空中では、プロペラが感じる速度回転速度だけである。しかし流体中では、回転速度と周囲の流れとをベクトル的に合成したものになる。

回転中のブレードの流れに対する相対速度は、先端ほど大きい。揚力を効率よく発生させるために、先端に行くほど各翼素の回転中の迎え角が小さくなるよう、ねじり下げがつけられている。

航空機のプロペラ

レシプロエンジンピストンエンジン)かターボプロップエンジンに取りつけて使用される(プロップ = prop はプロペラ propeller のこと)。初期のプロペラは木製だったが、戦争に飛行機が使われだすとブレードの部分を真鍮で覆って自機から発射する弾丸からガードするようになり[注 1]戦時中の機体にはこの仕様が多くなった。やがて全体が金属製となり、可変ピッチのプロペラが考え出され、より効率的なものへと進歩していった。

歴史

ジェットエンジン登場以前、飛行機の推進装置はレシプロエンジンとプロペラの組み合わせが一般的だった。二度の世界大戦を経て航空技術が大きく進歩し、機体の速度が高くなると、飛行速度と回転速度の合成であるプロペラの対気速度、特に先端での速度が音速に近づき始めた(遷音速領域)。ブレードの一部が音速を超えると衝撃波が発生し、効率が大きく低下する。そのため、プロペラ先端での合成速度が遷音速になるような速度の飛行には、プロペラではなくジェットエンジンを使うことが一般的となっている。(ターボ・ターボファン)ジェットエンジンは空気取り入れ口でいったん気流の速さを音速以下に下げるため、ファンやコンプレッサーブレード先端(の合成速度)が超音速となって効率が悪化することはない。

プロペラ・ジェットエンジンの推力は、そこを通過する空気質量と通過前後の速度差の積に比例し、消費エネルギーは通過後の空気速度の自乗と通過前の空気速度の自乗の差と通過空気質量の積に比例するので、空気の圧縮性の影響が現れない領域では、プロペラ機の方が低燃費であることが、ジェット機出現後もプロペラ機が求められ続けた理由であり、プロペラブレードに後退角を与えて衝撃波の影響を緩和し、より高速飛行を可能にするプロペラ技術が後年実用化している。

プロペラはエンジンに比べ安価で簡単に交換できることもあり、低コストで性能を向上する手段として機体の購入後にプロペラを交換するユーザーもいる。プロペラと関連機器はダウティ・ロートルハーツェル・プロペラが大きなシェアを占めている。またベストセラー機であるセスナ 172に採用されたマコーレイ・プロペラ・システムズMTプロペラにも一定のシェアがある。

種類

整備中のP-3C。プロペラはフルフェザーとなっている
飛行中に右端のエンジンを停止しフルフェザーにしたオーストラリア空軍AP-3C

ピッチが固定のものと、ピッチを変えられるもの(可変ピッチプロペラ)とに大別できる。可変ピッチのものでも、ピッチの切り替えを手動で行うものと、状態に合わせて自動的にピッチ調節がなされるものとがある。

固定ピッチプロペラ
ブレードのピッチが固定されたもの。木製や初期のアルミ合金製のものなど。竹とんぼ模型航空機用もこの類。
選択ピッチプロペラ
離陸時(低ピッチ)と巡航時(高ピッチ)の2段階や、多段階にピッチを切り替えられるようなもの。
定速(恒速)プロペラ
ピッチでなく回転数を選択するもの。ピッチの調節はプロペラガバナにより回転数を保持するように自動的に行われる。選択した回転数(回転速度)を一定に保つので「定速」と呼ばれる。文献によっては「恒速プロペラ」とも表記する。

可変ピッチプロペラの中には次のような機能を備えたものもある。

リバースピッチ
負の迎え角にすることで逆向きの揚力(つまり後ろ向きの推力)を発生させる機能。着陸直後にピッチをリバースにすることで着陸滑走距離を短縮できる。ジェットエンジンにおけるスラストリバーサと同様の機能。接地よりも地上数十メートル手前でリバースピッチにして急減速する操縦テクニックもある。

フェザリング
フルフェザーとも。エンジンが故障で停止したときやロイター飛行時、地上係留中などプロペラが回転しない状態での空気抵抗を最小にするために、風とブレード面をほぼ平行に(迎え角がゼロ揚力角となるように)して固定する状態。

ブレード

第二次世界大戦時の戦闘機 スピットファイアMk. IX(マーク9)のプロペラ。ブレードは4枚だった。
Mk. XIV(マーク14)ではエンジンの出力増大に合わせて5枚となった。更に後期のモデル(シーファイア)では3枚×2 = 6枚の2重反転プロペラとなる。

材料

初期には機体と同じく木材が使われており、家具メーカーや楽器メーカー(ヤマハ)など木材加工技術を有する企業が製造していた[1]

後にアルミニウム合金鍛造したものが主流となった。当初は基本的に中実であったが製の中空ブレードが考案され、次第に中空が基本となった。さらに複合材料の発展により繊維強化プラスチックも利用されている。

形状

誘導抗力を低減し、効率よく揚力を得るためにアスペクト比が大きい細長い翼形状となっているものが多い。大出力エンジン用のプロペラの場合、ソリディティを大きく取るため幅の広い(コードの長い)ものや、衝撃波の発生を遅らせるために後退角を付けたものも見られる。

根元付近は回転速度が遅く揚力が小さく(揚力は速度の2乗に比例する)、それよりも曲げやねじりのモーメント遠心力(いずれも根元ほど大きい)に耐えることが要求されるため、断面形状は円形に近いことが多い。ただし、根元にはカフスと呼ばれる整流用の覆いを取りつけることもある。

枚数

一組のプロペラにおける枚数の単位には「翅」(シ)を用いる。基本的に、プロペラブレードの枚数はエンジンの出力によって決まる。低出力のエンジンには少ない枚数の、大出力エンジンには多数のブレードをもつプロペラが装備される。特に大出力のエンジンに対しては2重反転プロペラを使用することもある。

だいたいの目安としては、定員の少ない小型機(日本ではセスナ社のものが有名)や第一次世界大戦時の戦闘機などの場合はエンジン出力200馬力以下のレシプロエンジンなので、2 - 3翅程度。10人乗り程度の中型機(低出力ターボプロップ)や第二次世界大戦時の戦闘機(大出力レシプロエンジン)など1000馬力クラスでは3 - 4翅程度。旅客機や爆撃機(ターボプロップや星形大出力レシプロエンジン)など2000馬力を超えるようなものに対しては4翅以上。

重量軽減と省スペースを優先したモーターグライダーの中には1翅プロペラ英語版の機体も存在する。

防氷

プロペラに限らず、気温の低い高空を飛行するために、飛行機の機体前面には氷が張ることがあるため、防氷ブーツが取り付けられる。プロペラの場合、ブレード表面、特に前縁付近に氷が張ると翼型や回転バランスが変わってしまい効率低下や振動の原因となるが、ブーツを膨らませる形式ではバランスが崩れるため、プロペラ内側に電熱線を挟んだゴムを装備するものが主流である。電力はスリップリングを通して供給される。他に薬品や加熱空気を用いる方式もある。

ハブ

星型エンジンに取りつけられたプロペラ。スピナは無いか、取り外されていて、ハブが剥き出しになっている。

ブレードを保持し、エンジンからシャフトや減速ギアを通して伝えられた出力をブレードへと伝えるのがハブの基本的な役割である。回転中のプロペラの遠心力に耐える強度が必要とされる。木製固定ピッチプロペラの場合、ハブとブレードは明確に区別できないようなものもある(合板を張り合わせたものを削って成型したようなもの)が、可変ピッチプロペラの場合はハブ内部にピッチ変更機構を内蔵していることが多い。第二次世界大戦時の戦闘機には、プロペラシャフトとハブを通して機関砲を発射するモーターカノンもあった。

ハブにはスピナ(スピナー、スピンナ、スピナーキャップとも)と呼ばれる覆いが被せられることが多い。スピナは先端がドーム状になった円筒形か、腹が膨らんだ円錐形もしくは半球形に近い形状をしており、抵抗や乱流の軽減、内部機構の保護に有効である。先端には、外部動力でエンジンを始動する際に用いる、始動機のシャフトと嵌合させるための突起が付いているものもある。

整備

エロージョン

回転中のブレード前縁付近には、タキシングや低空飛行中に、小が衝突する。これによってペイントがはがれたり、前縁が削れたりすることがあり、この現象をエロージョン(浸食)と呼ぶ。鋭く削れてしまった場合は、応力の集中を避けるためになめらかに削る必要が出てくる。削り取る量はメンテナンスマニュアル等で規定されている。

クラック

回転中のブレードは常に遠心力により引っ張り力を受けている。よって、クラックはコード(翼弦)方向の方がスパン(翼幅)方向よりも危険である。コード方向のクラックに対しては広がるような力となるからである。また、遠心力は、「その位置より先端側の部分の質量」に比例するため、根元近くほど大きい。よって、根元に近く、コード方向に平行なクラックほど危険といえる。現実には、メンテナンスマニュアル等における規定値の違いとして現れている。

脚注

注釈

  1. ^ 後に機関銃の発射間隔をエンジンの回転に同期化する技術が開発された。

出典

  1. ^ 杉山, 友男. “やまももの木は知っている ヤマハ発動機創立時代のうらばなし”. ヤマハ発動機の技と術. ヤマハ発動機. 2019年1月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月30日閲覧。

関連項目

外部リンク



プロペラ

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 08:43 UTC 版)

名詞

プロペラ

  1. 航空機などにある、回転推進力変える装置

語源

英語 propeller

発音(?)

プ↗ロペラ
プ↗ロペ↘ラ

参照


「プロペラ」の例文・使い方・用例・文例

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