鍛造とは? わかりやすく解説

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たん‐ぞう〔‐ザウ〕【鍛造】


鍛造(たんぞう)

主にハンマー機械プレス加圧し製造する方法のことです。強度大きいため、自動車保安用部品、航空用部品などの製造利用されます。

鍛造

英語 forging

金属材料加工法のひとつ。切断され炭素鋼などの金属材料加熱したり、または、加熱しない常温のまま、上下1組金型の間で圧縮加工する方法である。鍛造の目的は、鋼塊粗大な樹脂状の結晶破壊して均一な組織にし、引張り強さ伸び絞りなどの機械的性質向上させるとともに所要形状をつくることである。自動車部品では、エンジン部品のコンロッドクランクシャフト(ディーゼルエンジン用が多い)、ミッション部品のギヤブランク(ギヤ素材)、プライマリーシャフト、セカンダリーシャフト、足まわり部品ナックル(トラック用)、そのほかドライブシャフトなどに使用されている。

鍛造

参照 型鍛造
※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

鍛造(たんぞう)

アルミホイールなどを成型する方法一つバイクだと主にホイールピストン成型方法を指すことが多い。 鍛造は、まず最初に素材となる金属高温下・高圧で押しつぶす刀鍛冶熱したハンマー叩いている姿を想像するわかりやすいだろう。次にそれを機械加工し熱処理ほどこし塗装などに進んでいく。 金属成型するもう一つ方法である鋳造比べる頑丈に造ることができ、“ス(気泡)”ができにくいので、リプレイスホイールでの製造方法採用されることが多い。
鍛造


関連用語ホイール

鍛造

金属加工のうち、金型工具によって素材圧縮変形させ、所定形状成形する作業を鍛造という。原始的には、ハンマー等で素材叩いて加工行ったり、鍛冶屋として熱した素材など)を叩き武器農耕具製造した
  現代では手作業代わりに機械式ハンマープレスによる鍛造加工が行われ、大型タービン主軸といった大きなものから、数ミリ単位機械部品といった精密なものまで、様々な製品作りが行われている。
  一般的に金属鍛造加工すると、素材金属内部結晶一様化されるため、強度上がる靭性が高まるなど機械的性質改善される
  鍛造加工は、加工時の素材温度により熱間・温間・冷間の区別がなされ、また工具用いて行う自由鍛造(free forging)と金型により行われる型鍛造(die forging)に大別される

  熱間鍛造とは、材料再結晶温度付近にまで加熱して行う鍛造である。材料赤熱するまで加熱され加工が容易となり大型製品加工できるまた、素材結晶加工により変形しても、熱間鍛造においては再結晶されるため、残留応力少な製品得られる製品強度についても、鋳造などに比べて高い機械的性質を得る。
反面金属素材冷えにつれて収縮するため、製品寸法精度求められる場合には仕上げ加工が必要となる。
  冷間鍛造材料加熱せず加工を行うため、熱間鍛造比べて高い寸法精度得られる。また金属素材変形により加工硬化が起こるため、高強度製品得られる。しかし、工具金型には非常に高い剛性求められ、また製品残留応力が残る場合もある。このため冷間鍛造熱間鍛造仕上げ段階行われることが多い。
  両者長所取り入れるため、材料加熱温度常温以上再結晶温度以下とし鍛造を行うのが温間鍛造である。

自由鍛造

適している分野・使用事例

工具機械部品などより高い強度靭性求められる部品大量生産品。

用語解説

靭性
じん性粘り強さ衝撃破壊起こしにくいかどうか程度
機械的性質
引張強さ降伏点伸び絞り硬さ衝撃値、疲れ強さクリープ強さなど、機械的な変形及び破壊関係する諸性質
残留応力
外力又は熱勾配が無い状態で、金属内部残っている応力溶接時には材料部分冷却速度の差により内部応力残留する熱処理冷間加工鋳造などによっても残留応力生じる。
加工硬化
金属材料加工により外力が加わると、その結晶中に多く欠陥転位)が発生する。この転位絡み合ってすべりを起こさなくなると結果的に硬化が起こる。
※本用語集は、索引元の東大阪市製造業支援サイト「東大阪市技術交流プラザ」において、平成16年度委託事業で構築したコンテンツです。

鍛造

【英】forging

金属塊素材ハンマープレスロールなどの機械用いて金型工具押し付け所望形状鍛錬与え代表的な塑性加工法。コンロッドクランク軸歯車スプラインなどの強度部品成形する
その他、潤滑剤やメンテナンス用品、作業環境保護など工場・現場が必要としている商品や供給会社に関する情報については、「ジュンツウネット21」で見ることができます。 ⇒ 「ジュンツウネット21」

鍛造

読み方たんぞう

金槌木槌金属打ちのばしながら、形をつくり出していくのが鍛造で、必要に応じて金属赤熱てやわらかくすることがあります

鍛造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/26 05:23 UTC 版)

鍛造(たんぞう、forging)とは、金属加工塑性加工法の一種。金型を使用する「型鍛造」と、使用しない「自由鍛造」に大別される。その中で、型鍛造は、加工温度により熱間・冷間・温間鍛造の3種類に分類される[1]


  1. ^ a b c d e f 【鍛造事典】鍛造の種類Ⅰ(金型および変型方式・加工温度)”. www.hakkokinzoku.co.jp. 2023年8月20日閲覧。
  2. ^ 篠崎吉太郎『絵とき「鍛造加工」基礎のきそ』日刊工業新聞社、2009年、9-10頁。ISBN 9784526062957https://pub.nikkan.co.jp/book/b10020215.html 
  3. ^ a b c d e 菅野利猛. “世界文化遺産、韮山反射炉の10大ミステリーを解く”. 2020年5月15日閲覧。
  4. ^ 鍛造 | 塑性(そせい)加工 | なるほど!機械加工入門 | キーエンス”. www.keyence.co.jp. 2023年8月20日閲覧。
  5. ^ 鍛造とは?鍛造と鋳造の違いは? | 株式会社大宮日進”. ohmiyanissin.co.jp. 2023年8月20日閲覧。
  6. ^ 「文明の誕生」p128-129 小林登志子 中公新書 2015年6月25日発行
  7. ^ 鍛接鋼管”. JFEスチール株式会社. 2023年8月22日閲覧。
  8. ^ JFE スチールの鋼管の製造プロセスおよび商品の特徴”. www.google.com. JFE スチール株式会社. 2023年8月23日閲覧。
  9. ^ 日下部良治、三谷一雄『鍛接管と電縫管―その発展と歴史』コロナ社、1986年6月1日。ISBN 978-4-339-04297-9 


「鍛造」の続きの解説一覧

鍛造(折り返し鍛練)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/06 09:08 UTC 版)

聖剣の刀鍛冶」の記事における「鍛造(折り返し鍛練)」の解説

刀剣製造技法1つ古来より正当な流れを汲む鍛冶師の間で受け継がれてきた伝統技術

※この「鍛造(折り返し鍛練)」の解説は、「聖剣の刀鍛冶」の解説の一部です。
「鍛造(折り返し鍛練)」を含む「聖剣の刀鍛冶」の記事については、「聖剣の刀鍛冶」の概要を参照ください。


鍛造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 05:25 UTC 版)

ラングリッサー モバイル」の記事における「鍛造」の解説

入手した装備品にはレベル設けられており、「匠の工具」を使用して装備経験値」を与えレベル上げることができる。

※この「鍛造」の解説は、「ラングリッサー モバイル」の解説の一部です。
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鍛造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 16:24 UTC 版)

ステンレス鋼」の記事における「鍛造」の解説

鍛造は、鋼塊ハンマプレス大きな力を加えて形を作る加工法で、同時に材料内部欠陥押しつぶし、結晶粒微細化なども実現する一般的には、鍛造前に鋼塊加熱行い熱間または温間で鍛造するオーステナイト系は、その著し加工硬化のため、一般的には冷間鍛造されない線材では、炭素窒素量化して軟質にし、ニッケル添加して加工硬化抑えた鋼種オーステナイト系使って冷間鍛造することもある。 また、ステンレス鋼焼付き起こしやすいので鍛造時には注意要する温間加工時も、炭素鋼などでは表面酸化物焼付き防止する機能を果たすが、ステンレス鋼では高耐食性のため表面酸化しづらい。そのため、何らかの表面皮膜処理行って潤滑性高めることが望ましい。

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