ざんりゅう‐おうりょく〔ザンリウ‐〕【残留応力】
残留応力
おもに金属部品の材料中に残った応力のこと。力が加わっていない自然状態においても応力が残ることがあるが、これは鋳造や鍛造時において均一性を失うために発生する応力である。これにより、部品の破壊や変形が助長される。例えばシリンダーヘッドの場合、鋳造時の凝固には部位により時間差が生じるため、引きつられたり圧縮されたりする部分が生じ、これが残留応力の発生原因となる。そこで、昇温と冷却を繰り返して残留応力を減少させる。同様に加工によっても残留応力が発生する。
残留応力
residual stress | ||
外力又は熱こう配がない状態で、金属内部に残っている応力。
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残留応力
溶着金属は、温度が下がることにより固体化しますが、その際の収縮により溶接部 周辺の金属を引っ張ってしまいます。構造を強固にすることにより歪み(ひずみ)が 生じるのを防ぐことが出来ますが、材料の許容応力を越えた場合、溶接部に割れ が生じてしまいます。
材料を局部的に高温に加熱する溶接においては、歪みや残留応力の発生を完全に 防ぐことは不可能ですから、極力、溶接電流を低くするなど熱の発生をなるべく 少なくし、ストレスの発生を少なく抑える工夫が必要です。
溶接後、溶接部品を熱処理(焼鈍)することによっても残留応力の除去は可能です。
残留応力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/02 10:19 UTC 版)
残留応力 (ざんりゅうおうりょく、residual stress)とは、 外力を除去した後でも物体内に存在する応力のことである[1]。フックの法則により残留応力に対応するひずみを、残留ひずみ(ざんりゅうひずみ、residual strain)と呼ぶ。残留応力の分布は様々だが、物体の平衡状態を満足するため、物体全体では正負の残留応力が釣り合っている[1]。
- ^ a b 機械工学辞典 p.486
- ^ 材料強度 p.49
- ^ 小林哲雄. “「ゴリラガラス」スマホを包む化学強化ガラスの秘密”. ASCII.jp. 2014年6月8日閲覧。
- ^ 機械工学辞典 p.604
- ^ 材料強度 p.68-69
- ^ 材料強度 p.103
- ^ “強化ガラスとは”. 日本板硝子. 2014年6月8日閲覧。
- ^ “ガラスの種類辞典:化学強化ガラス”. オーダーガラス板.COM. 2014年6月8日閲覧。
- ^ “Q-01-04-15 溶接残留応力はどのようにして測れるのですか。”. 日本溶接協会/溶接情報センター. 2014年6月8日閲覧。
- ^ Khan, Z. et al. (2005). “Ceramic rolling elements with ring crack defects?A residual stress approach”. Materials Science and Engineering: A 404: 221. doi:10.1016/j.msea.2005.05.087.
- ^ Khan, Z. et al. (2006). “Residual stress variations during rolling contact fatigue of refrigerant lubricated silicon nitride bearing elements”. Ceramics International 32: 751. doi:10.1016/j.ceramint.2005.05.012.
- ^ Khan, Z. et al. (2007). “Manufacturing induced residual stress influence on the rolling contact fatigue life performance of lubricated silicon nitride bearing materials”. Materials & Design 28: 2688. doi:10.1016/j.matdes.2006.10.003.
- ^ Andrew Cullison. “Stress Relief Basics”. American Welding Society. 2014年6月8日閲覧。
- ^ 機械工学辞典 p.151
- ^ a b 大和久重雄『熱処理技術マニュアル』(増補改訂版)日本規格協会、2008年5月30日、40-41頁。ISBN 978-4-542-30391-1。
残留応力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 22:53 UTC 版)
残留応力とは、外力が作用していない物体の内部に生じている応力である。残留応力は機械的または熱的な原因で物体に不均一に弾塑性変形が生じることにより発生する。 詳細は「残留応力」を参照
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