降伏点
材料を引っ張ったり圧縮したりするとき、変形量が力に比例しなくなる点。例えば金属の丸棒を引っ張った場合、伸びに対してその力は正比例的に大きくなるが、ある時点から急に伸びるようになり、ここを降伏点と呼ぶ。やがてまた伸びに対して力は大きくなり、その力がピークを迎えたあとに破断する。最初の降伏点を上降伏点といい、ピーク時を下降伏点と呼んでいる。ガラスやセラミックなど、一般に硬い材料は降伏点近くで破断するものもある。
降伏点
降伏 (物理)
(降伏点 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/02 00:30 UTC 版)
降伏(こうふく)とは、金属材料などに応力を加えていくと現れる現象である。例えば鋼に応力を加えていくと、応力-ひずみ線図は図1のような挙動を示す。図1では、応力が点2に至るとひずみは大きくなるのに対し引張応力は下降する。このとき鋼は降伏したという。点2に至るまでの変形は弾性変形であり荷重を除荷すれば形状は元に戻るのに対し、降伏後は塑性変形になり除荷しても弾性変形分(点2までの変形)以上は戻ることはない。
- ^ 駒井謙治郎 編『機械材料学』(9版)日本材料学会、1999年、32頁。
- 1 降伏 (物理)とは
- 2 降伏 (物理)の概要
- 3 耐力について
- 4 関連項目
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