エンジン制御系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/02 02:24 UTC 版)
「マツダ・13G型エンジン」の記事における「エンジン制御系」の解説
出力とレスポンスと燃費改善のため、市販車と同様の大容量のCPUを採用して、演算のスピードアップによる制御精度の向上ときめ細かなセッティングを可能とした。主な制御内容は、燃料噴射、点火時期、インジェクタの切り替えを制御すると同時に燃費計やスロットルの全開学習、故障診断の機能を持たした。 燃費計は、2ローター時代は、別ユニットとして搭載していたが、これが3ローターでは、エンジン制御系として一体化された。また エンジン制御系は、運転席内に操作パネルを設置して、サーキットや走行状況における微調整が可能なようにされている。 ●吸気系 マツダREの場合、吸気系は排気系の上部に位置するので 排気系からの熱影響を避けるために吸気系は、ダウンドラフトを採用している。 インジェクターは、スロットルバルブの上流側に各ローター当たり2本設置して、エンジン負荷と回転数により本数を切り替えている。 噴霧圧は、5㎏/㎠の高圧でミキシング長を稼いで、トルクを稼ぐようにしている。 スロットルバルブは、ダウンドラフトに対応したスライドバルブを新規設計している。これは、2ローターのインジェクション仕様において、スロットルバルブはサイドドラフト用をそのままダウンドラフト用として流用していたが、バルブのステック等の不具合が発生した。 そのため マツダ・737では、インジェクションをやめ、ウエーバーキャブに戻していた。この対応のためスライドバルブをダウンドラフト用として新規設計し、全閉時の通気抵抗が少ないスライドバルブを作成した。 ●点火系 点火プラグは、2ローターと同様トレーディング(T側)、リーディング(L側)の2本のCDI点火で、エンジン回転数とスロットル開度による マップ制御で、最適な点火時期を設定する1プラグ1コイルの電子配電システムとしている。(フロントハウジングから上方に突き出ていたディストリビュータを廃止した) コイルは、エンジン上部に設置されている。 ●補器の配置 エンジン幅を狭くして、マシンのアンダーボディのエアトンネルが広く設置可能なように従来エンジンの横に設置されていた補器は、エンジン上部へ移動させて、エンジン幅(特にエンジン下部)を簡略化させている。 ●排気系 排気系は、2ローターと同様にマシンの後端に開口部を持つ排気管を採用した。また 騒音対策のためマフラを設置した。 3ローターの排気ポートを1本に纏めた位置にマフラを設置した。 マフラー容量は、3ローターの排気を集中して対応するため2ローターよりも増加している。
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