ツイン
ツインは2つという意味。ツインのバイクといったら、シリンダーが2つあるモデルのことを指す。シリンダーというのは、エンジンの心臓ともいうべき筒のこと。混合気が爆発し、ピストンを押し下げて動力を作り出しているところだ。 その筒が2個あるということは、配置が問題になる。2つを縦に並べるのか、横に並べるのか…、はたまたVの字のように並べるのか…。Vツイン、Lツイン、パラレルツイン、ボクサーツイン、バーチカルツイン…、「ツイン」の付く単語は非常に多いが、それらはシリンダーの並べ方を表したもの。詳しくはそれぞれの項目にゆずるが、配置によってエンジンフィーリングが変わるということに留意したい。

【関連用語】Lツイン シリンダー パラレルツイン シングル
2気筒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 08:28 UTC 版)
「オートバイ用エンジン」の記事における「2気筒」の解説
オートバイ用エンジンとして採用される例が多いものの一つで、ツインと呼ばれることが多い。 直列2気筒 詳細は「直列2気筒」を参照 オートバイ用エンジンとして直列2気筒は後述のV型2気筒と並んでポピュラーな形式であり、横置きの場合はパラレル・ツインとも呼ばれる。直列2気筒は特にイギリスや日本のオートバイで多く採用されてきた。 一般的にシリンダーを垂直に近く立てて配置されることが多く、空冷直列エンジンでは走行風を各シリンダーに均等に当てるため、シリンダーが進行方向に対し横に並ぶ横置きエンジンとすることが多い。しかしイギリスのサンビーム・S7/S8などのように、シリンダーが進行方向に対し縦に並ぶ縦置きエンジンとしたものもある。水冷方式が普及した近年ではエンジンの低重心化のためにシリンダーを水平に近く倒すレイアウトが採られる場合も多い。 日本では1959年にホンダがマン島TTレースに投入したRC141/142および、両者の事実上の市販仕様ともいえるホンダ・ベンリィスーパースポーツCB92が初の事例で、この系統は2005年までホンダ・CB125Tに受け継がれていた。 V型2気筒 詳細は「V型2気筒」を参照 V型2気筒エンジンはシリンダーバンクが描く「V字」が車体の中で大きく目立つ事が特徴であり、Vツインとも呼ばれる。 ハーレーダビッドソンやドゥカティをはじめとする多くの車種では横置きを採用するが、モト・グッツィやホンダ・CX500のように縦置きのものもある。シリンダーバンク角度は45度や90度など、メーカーにより様々あり、ハーレーダビッドソンやヴィンセント・モーターサイクルなどのアメリカのメーカーは45度を採用し、ドゥカティとモト・グッツィは1960年代から90度のシリンダーバンクを採用している。45度は点火時期や点火順序によっては大きな振動が発生しがちであるが、逆にその振動をオートバイの大きな個性として好むユーザーも少なくない。 また、クランクシャフトのクランクピンの配置も二種類あり、ハーレーダビッドソンはクランクピンを2つのシリンダーで共有する配置を採り、その他のメーカーの中には2つのシリンダーが独立したクランクピンを持つ配置を採るものも存在する。前者はシリンダーの配置をほぼ左右対称に近づけることが可能となるが、高回転まで回すセッティングには向かず、どちらかといえば低回転域のトルクと独特のサウンドを楽しむ用途に向いているとされる。後者は高回転まで回すセッティングに向いているが、シリンダーの配置がやや千鳥配置となりエンジンスペースを大きく取ってしまう問題があるとされる。 水平対向2気筒 詳細は「水平対向2気筒」を参照 オートバイでは水平対向2気筒も古くから用いられ、フラットツインとも呼ばれる。水平対向エンジンは左右のピストンが互いの振動を打ち消し合う作用を果たすため、他の形式と比較してエンジンの振動バランスが良い。 歴史的にはダグラス社製オートバイなどで横置きレイアウトが採用されたこともあるが、一般的にはBMWに代表される縦置きレイアウトが主流である。縦置き式水平対向2気筒は車体の左右に突き出したシリンダーが特徴であり、冷却効率に優れる反面、コーナリング時エンジン搭載位置によっては車体のバンク角度に大きな影響を与えかねないリスクも存在する。優れた冷却効率は、アメリカのハーレーダビッドソンが軍用オートバイとして開発したハーレーダビッドソン・XAで立証され、高速巡航時のシリンダーにおける油温は、同時期に投入されたV型2気筒のハーレーダビッドソン・WLAに比べ、56℃以上低かったという記録が残っている。しかし、原則的に水平対向2気筒は製造コストが高いエンジンであり、ハーレーダビッドソンもXAを一般市場に販売することはなかった。 タンデム2気筒 詳細は「U型エンジン#タンデム2気筒」を参照 タンデム2気筒は2つの単気筒エンジンを連結したU型エンジンの一種であり、川崎重工業製の2ストローク機関でのみ採用された。競技用車両ではKR250とKR350に横置き搭載され、市販車両でもレーサー仕様の360度同爆エンジンから180度交互点火に変更された上でカワサキ・KR250に搭載された。しかし、機構上の信頼性に乏しかったことから大きな成功を収めることなく、後継のKR-1では横置き直列2気筒が搭載されている。
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