2段圧縮2段膨張サイクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 06:33 UTC 版)
「蒸気圧縮冷凍サイクル」の記事における「2段圧縮2段膨張サイクル」の解説
図15.2段圧縮2段膨張サイクルの構成 図16.2段圧縮2段膨張サイクルの P-h 線図 図15のように、凝縮器を出た冷媒液の全量を第1膨張弁を通して、中間冷却器へ入れ、中間冷却器の上部の冷媒飽和蒸気を高圧圧縮機へ、下部の冷媒飽和液を第2膨張弁へ導く。中間冷却機の液面が所定の値になるように、二つの膨張弁を制御する。蒸発器を流れる冷媒 1 kg に対して、中間冷却器では、低圧圧縮機を通った冷媒 1 kg に、第1膨張弁を通った冷媒の一部 m (kg) が加わり、(1 + m) kg が高圧圧縮機、凝縮器を流れることになる。P-h 線図は図 16 のようになる(過冷却、過熱は省略)。 蒸発器流量 1 kg あたりの冷凍効果 q c = h 1 − h 8 = h 1 − h 7 {\displaystyle q_{c}=h_{1}-h_{8}=h_{1}-h_{7}} 蒸発器流量 1 kg あたりの圧縮機所要仕事は w = h 2 − h 1 + ( 1 + m ) ( h 4 − h 3 ) {\displaystyle w=h_{2}-h_{1}+(1+m)(h_{4}-h_{3})} 中間冷却器の熱量収支より h 2 + ( 1 + m ) h 6 = ( 1 + m ) h 3 + h 7 {\displaystyle h_{2}+(1+m)h_{6}=(1+m)h_{3}+h_{7}} h5 = h6 と置き換えて、 1 + m = h 2 − h 7 h 3 − h 5 {\displaystyle 1+m={\frac {h_{2}-h_{7}}{h_{3}-h_{5}}}} したがって成績係数は ( C O P ) R = q c w = h 1 − h 7 h 2 − h 1 + h 2 − h 7 h 3 − h 5 ( h 4 − h 3 ) = ( h 3 − h 5 ) ( h 1 − h 7 ) ( h 3 − h 5 ) ( h 2 − h 1 ) + ( h 2 − h 7 ) ( h 4 − h 3 ) {\displaystyle {\begin{aligned}\mathrm {(COP)_{R}} &={\frac {q_{c}}{w}}={\frac {h_{1}-h_{7}}{h_{2}-h_{1}+{\frac {h_{2}-h_{7}}{h_{3}-h_{5}}}(h_{4}-h_{3})}}\\&={\frac {(h_{3}-h_{5})(h_{1}-h_{7})}{(h_{3}-h_{5})(h_{2}-h_{1})+(h_{2}-h_{7})(h_{4}-h_{3})}}\end{aligned}}} となる。
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