2段圧縮1段膨張サイクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 06:33 UTC 版)
「蒸気圧縮冷凍サイクル」の記事における「2段圧縮1段膨張サイクル」の解説
図13.2段圧縮1段膨張サイクルの構成 図14.2段圧縮1段膨張サイクルの P-h 線図 図13に示すように、低圧圧縮機を出た冷媒過熱蒸気を中間冷却器に入れ、そこへ、凝縮器(または受液器)を出た冷媒の一部を補助膨張弁を通して導く。中間冷却器上部の冷媒飽和蒸気を高圧圧縮機で圧縮して循環させる。中間冷却器の液面が所定の値になるように、補助膨張弁の開度を制御する。凝縮器を出た冷媒液の残りは中間冷却器内の冷却管を介して熱交換してサブクール液とし、主膨張弁で目的の圧力まで膨張させて蒸発器へ導く。 P-h 線図は図14のようになる(過冷却、過熱は省略)。蒸発器を流れる冷媒 1 kg に対して補助膨張弁を流れる冷媒量を m (kg) とすると、高圧圧縮機、凝縮器を流れる冷媒は (1 + m) kg となっている。 蒸発器流量 1 kg あたりの冷凍効果 q c = h 1 − h 8 = h 1 − h 7 {\displaystyle q_{c}=h_{1}-h_{8}=h_{1}-h_{7}} 蒸発器流量 1 kg あたりの圧縮機所要仕事は w = h 2 − h 1 + ( 1 + m ) ( h 4 − h 3 ) {\displaystyle w=h_{2}-h_{1}+(1+m)(h_{4}-h_{3})} 中間冷却器の熱量収支より h 2 + m h 6 + h 5 = ( 1 + m ) h 3 + h 7 {\displaystyle h_{2}+mh_{6}+h_{5}=(1+m)h_{3}+h_{7}} h5 = h6 に注意して、 1 + m = h 2 − h 7 h 3 − h 5 {\displaystyle 1+m={\frac {h_{2}-h_{7}}{h_{3}-h_{5}}}} したがって成績係数は ( C O P ) R = q c w = h 1 − h 7 h 2 − h 1 + h 2 − h 7 h 3 − h 5 ( h 4 − h 3 ) = ( h 3 − h 5 ) ( h 1 − h 7 ) ( h 3 − h 5 ) ( h 2 − h 1 ) + ( h 2 − h 7 ) ( h 4 − h 3 ) {\displaystyle {\begin{aligned}\mathrm {(COP)_{R}} &={\frac {q_{c}}{w}}={\frac {h_{1}-h_{7}}{h_{2}-h_{1}+{\frac {h_{2}-h_{7}}{h_{3}-h_{5}}}(h_{4}-h_{3})}}\\&={\frac {(h_{3}-h_{5})(h_{1}-h_{7})}{(h_{3}-h_{5})(h_{2}-h_{1})+(h_{2}-h_{7})(h_{4}-h_{3})}}\end{aligned}}} となる。
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