ウシ 飼育数

ウシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 08:02 UTC 版)

飼育数

世界に棲息する牛のうち、家畜として飼育されている頭数に関しては、国際連合食糧農業機関 (FAO) による毎年の調査結果が、1990年以降公表されている[32]。統計には、一般的な牛のほか、コブウシガウルなどのアジア牛、ヤクを含む[32]スイギュウバイソンは含まない[32]

牛を聖なる動物と見なすヒンドゥー教の影響もあってインドが世界を圧倒する飼育頭数で知られ、長らく世界一の座を占めていた。しかし、2003年ブラジルがインドに換わって世界第1位となった[33]。これは、アマゾン熱帯雨林の破壊と牧場開発が以前にも増して急速に進み、アマゾン地方の牛飼育頭数が激増してきた結果であった。

2008年には再びインドが第1位になったものの、インド・ブラジル両国の頭数はほぼ拮抗している[33]。第3位は約9380万頭のアメリカ合衆国、第4位は約8370万頭の中華人民共和国、第5位は約4390万頭のアルゼンチン[33]、これら3か国の飼育頭数はいずれも10年来ほぼ横這いである[33]

2010年発表のデータでも、第1位は約2億1000万頭のインド、第2位は約2億950万頭のブラジルで、両国の飼育頭数は拮抗している[33]

2013年発表のデータでは、世界推定総計が約14億7488.8万頭(1,474,887,717千頭[注釈 2])、そのうち第1位は約2億1822.5万頭(218,225,177千頭)のブラジル、第2位は約1億8598.7万頭(185,987,136千頭)と数を減らしたインド、第3位は約9191.8万頭(91,918,000千頭)のアメリカ合衆国、第4位は約8437.6万頭(84,376,350千頭)の中華人民共和国、第5位はアルゼンチンを上回った約5948.7万頭(59,486,667千頭)のエチオピアであった[34]日本は約382.4万頭(3,824,000千頭)であった[34]

2019年発表のデータでは、世界推定総計が約14億9168.7万頭、そのうち第1位は約2億1490.0万頭のブラジル、第2位は約1億8510.4万頭のインド、第3位は約9370.5万頭のアメリカ合衆国、第4位は約8321.0万頭の中華人民共和国、第5位は約6092.7万頭のエチオピアであった[35]。日本は約382.2万頭の第64位であった[35]


注釈

  1. ^ 古来日本の、牛に牽かせる屋形車である「牛車(ぎっしゃ)」はその一種。
  2. ^ より正確な元の数値が損なわれないよう、単位「千頭」でも表記しておく。
  3. ^ 番組内では「噛めば噛むほど味わい深い」と評している。
  4. ^ 日本では『続日本紀』などに記述が見られ、一例として、文武天皇2年正月8日条(ユリウス暦換算:698年2月23日の条)、「土佐国から牛黄が献上された」と記されている他、11月29日条(ユリウス暦換算:699年1月5日の条)にも、「下総国が牛黄を献上した」など、各地から献上品としての記録が見られる。

出典

  1. ^ a b 小学館『精選版 日本国語大辞典』、三省堂大辞林』第3版. “牡牛・雄牛 おうし”. コトバンク. 2019年8月4日閲覧。
  2. ^ 小学館『デジタル大辞泉』. “種雄牛”. コトバンク. 2019年8月5日閲覧。
  3. ^ a b c 小学館『デジタル大辞泉』、ほか. “牝牛 ヒンギュウ”. コトバンク. 2019年8月4日閲覧。
  4. ^ a b 小学館『精選版 日本国語大辞典』、三省堂『大辞林』第3版. “牝牛・雌牛 めうし”. コトバンク. 2019年8月4日閲覧。
  5. ^ 小学館『デジタル大辞泉』. “種雌牛”. コトバンク. 2019年8月5日閲覧。
  6. ^ 小学館『精選版 日本国語大辞典』. “種牛 シュギュウ”. コトバンク. 2019年8月5日閲覧。
  7. ^ 肉牛の仕事”. 第一次産業ネット(公式ウェブサイト). 株式会社 Life Lab. 2019年8月4日閲覧。
  8. ^ 素牛(もとうし)の選び方”. 畜産ZOO鑑(公式ウェブサイト). 地域畜産総合支援体制整備事業、および、JRA(日本中央競馬会)の特別振興資金による助成事業. 2019年8月4日閲覧。
  9. ^ a b ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』. “カーフスキン”. コトバンク. 2019年8月4日閲覧。
  10. ^ a b c 小学館『デジタル大辞泉』. “カーフレザー”. コトバンク. 2019年8月4日閲覧。
  11. ^ 三省堂『大辞林』第3版、ほか. “カーフ”. コトバンク. 2019年8月4日閲覧。
  12. ^ 三省堂『大辞林』第3版. “カーフスキン”. コトバンク. 2019年8月4日閲覧。
  13. ^ 柳田國男『定本 柳田國男集』第1巻 筑摩書房 258頁
  14. ^ a b c d e f 小学館『日本大百科全書(ニッポニカ)』. “ウシ”. コトバンク. 2019年8月4日閲覧。
  15. ^ 齋藤忠夫「チーズの科学」p180、Blue Backs、2016年11月15日 ISBN 978-4-06-257993-3
  16. ^ 世界の牛の種類”. 栃木県獣医師会. 2016年6月25日閲覧。
  17. ^ 農林水産省『肉用牛の種類』
  18. ^ 社団法人 三重県畜産協会 参照
  19. ^ a b c d e f g h 平成 26 年度国産畜産物安心確保等支援事業(快適性に配慮した家畜の飼養管理推進事業)肉用牛の飼養実態アンケート調査報告書”. 公益社団法人畜産技術協会. 2020年4月20日閲覧。
  20. ^ 社団法人 畜産技術協会調査
  21. ^ 農林綜合研究センター 参照[リンク切れ]
  22. ^ 社団法人 山形県畜産協会 参照
  23. ^ a b c 平成 26 年度国産畜産物安心確保等支援事業(快適性に配慮した家畜の飼養管理推進事業)乳用牛の飼養実態アンケート調査報告書”. 20220107閲覧。
  24. ^ 畜産従業員の見た、除角による牛の死亡2017/04/24”. 認定NPO法人アニマルライツセンター. 2020年4月21日閲覧。
  25. ^ ゲイリー・L・フランシオン 『動物の権利入門』緑風出版、2018年、66頁。 
  26. ^ “[https://www.oie.int/en/what-we-do/standards/codes-and-manuals/terrestrial-code-online-access/?id=169&L=0&htmfile=chapitre_aw_beef_catthe.htm CHAPTER 7.9. ANIMAL WELFARE AND BEEF CATTLE PRODUCTION SYSTEMS]”. 20220107閲覧。
  27. ^ 千葉 暁子、森山 友恵、飯野 君枝、山岸 則夫「観血去勢後の手術部位感染により陰嚢膿瘍を形成した黒毛和種去勢牛の3 例」『産業動物臨床医学雑誌』第11巻第2号、日本家畜臨床学会、2020年、 82-86頁、 doi:10.4190/jjlac.11.82
  28. ^ 中洞正 『黒い牛乳』 幻冬舎メディアコンサルティング、2009年7月。[要ページ番号]
  29. ^ 東北大学大学院農学研究科 佐藤衆介教授らによる調査。[要文献特定詳細情報]
  30. ^ 肥育牛のビタミンA適正給与について”. 山梨県農業共済組合. 2011年9月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月15日閲覧。
  31. ^ ドングリ食べ過ぎで牛が集団死 オホーツクで3年前 北海道新聞どうしんweb(2017年1月16日)2017年1月24日閲覧
  32. ^ a b c 世界計 > 牛の飼育数”. 公式ウェブサイト. グローバルノート株式会社 (2019年1月8日). 2019年8月5日閲覧。
  33. ^ a b c d e FAO Brouse date production-Live animals-cattles”. Fao.org. 2013年1月6日閲覧。[リンク切れ]
  34. ^ a b 牛の飼育頭数〔2013年〕”. 帝国書院. 2017年2月11日閲覧。
  35. ^ a b 世界の牛飼育数 国別ランキング・推移”. 公式ウェブサイト. グローバルノート株式会社 (2019年1月8日). 2019年8月5日閲覧。
  36. ^ a b c d 第791回「牛肉」”. 食彩の王国(公式ウェブサイト). テレビ朝日 (2019年8月3日). 2019年8月3日閲覧。
  37. ^ 漢方の王様 「ゴオウ(牛黄)」”. 杜の都の漢方薬局 運龍堂のブログ. 2016年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月15日閲覧。
  38. ^ 『新編 地理資料』 2014年、p.130、ISBN 978-4-80-907612-1
  39. ^ 津田恒之 『牛と日本人:牛の文化史の試み』 東北大学出版会、2001年9月。ISBN 4925085409。17頁。
  40. ^ a b 松川 2010, p. 29.
  41. ^ 万年英之・内田宏・広岡博之 「ウシの起源と品種」『ウシの科学』 広岡博之編、朝倉書店〈シリーズ〈家畜の科学〉〉1、2013年11月、ISBN 978-4-254-45501-4。5-6頁。
  42. ^ a b 松川 2010, p. 33.
  43. ^ ジョゼフ・ギース、フランシス・ギース 『中世ヨーロッパの農村の生活』 青島淑子訳、講談社〈講談社学術文庫〉、2008年5月。ISBN 978-4-06-159874-4。30頁。
  44. ^ a b ロリウー 2003, p. 81.
  45. ^ ロリウー 2003, p. 29.
  46. ^ 『新書アフリカ史』 宮本正興・松田素二編、講談社〈講談社現代新書〉、2003年2月20日、55頁。
  47. ^ サムエル・カスール 『アフリカ大陸歴史地図』 向井元子訳、東洋書林、第1版、2002年12月3日。19頁。
  48. ^ a b 『ケンブリッジ世界の食物史大百科事典 2 主要食物:栽培作物と飼養動物』 Kenneth F.Kiple, Kriemhild Conee Ornelas編、石毛直道ほか監訳、朝倉書店、2004年9月10日、第2版第1刷。ISBN 4254435320。550頁。
  49. ^ 南直人 『ヨーロッパの舌はどう変わったか 十九世紀食卓革命』 講談社〈講談社選書メチエ〉、1998年2月10日、第1刷。113-114頁。
  50. ^ a b c 西本豊弘「ウシ」『事典 人と動物の考古学』(吉川弘文館、2010年)、p.162
  51. ^ 『肉の科学』 沖谷明紘編、朝倉書店、1996年5月20日、初版第1刷。8頁。
  52. ^ 松井章 「狩猟と家畜」『暮らしと生業』 上原真人・白石太一郎・吉川真司・吉村武彦編、岩波書店〈列島の古代史〉第2巻、2005年10月。ISBN 4000280627。196頁。
  53. ^ 市川 2010, pp. 4–5.
  54. ^ 市川 2010, p. 7.
  55. ^ 市川 2010, pp. 5–6.
  56. ^ 本山荻舟 『飲食事典』 平凡社、1958年12月25日、160頁。
  57. ^ 原田信男編著 『江戸の料理と食生活:ヴィジュアル日本生活史』 小学館、2004年6月20日第1版第1刷、87頁。
  58. ^ a b ブライアン・フェイガン『人類と家畜の世界史』東郷えりか訳 河出書房新社 2016年、ISBN 9784309253398 pp.120-125.
  59. ^ “インド政府、「牛の幸福のため」牛肉規制 家畜市場での肉牛売買禁止、一部の州やイスラム教徒は反発”. 産経新聞ニュース. (2017年5月30日). https://www.sankei.com/article/20170530-E73SSIK34RO5HARHJ6NWQQ5LKU/ 
  60. ^ “牛売買禁止令を差し止め インド最高裁 モディ政権に打撃”. 産経新聞ニュース. (2017年7月11日). https://www.sankei.com/article/20170711-GMXZBG6PGJPHTBSFA2RYF273SE/ 
  61. ^ “インドで「牛肉殺人」多発 モディ首相「誰も牛の名のもとに人を殺してはならない」”. 産経新聞ニュース. (2017年7月6日). https://www.sankei.com/article/20170706-3OWBECV5DJNXBN3ZPO2QD6EZ4Q/ 
  62. ^ 世界に15億頭…牛のげっぷは地球温暖化の促進要因、世界が行う対策とは”. 日刊スポーツ (2021年11月8日). 2021年11月8日閲覧。
  63. ^ a b “3NOPが牛のげっぷ中のメタンを3割減らす”. ナショナルジオグラフィック. (2015年8月10日). http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/080600217/ 





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

ウシのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ウシのページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのウシ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2022 GRAS Group, Inc.RSS