ノルマン種_(牛)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ノルマン種_(牛)の意味・解説 

ノルマン種 (牛)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/25 08:53 UTC 版)

ノルマン種の牛

ノルマン種[1]ノルマンド種[2]ノルマンディ種[3]( - しゅ、フランス語: normande[4])は、ヨーロッパの乳肉兼用種の牛である[2]。外見は頭と腹は白色で、他は黒い模様が散っている[5]。パンダ牛という通称もある[3]。角は短い[6]

ノルマンディ地方において生産されるカマンベール・ド・ノルマンディの要件として AOC では原料乳の品種は規定されていないが、本項目のノルマン種およびプリム・ホルスタイン種の乳が使われるケースが多い[7]バターの原料にも使われる[8]。食肉としての肉質は、多めに脂肪が入っており硬くなく、また風味もあるとされ[4]、「つるりとなめらか、品のいい味わい」との評もある[1]

元々この地方に生息していたのではなく、10世紀ごろにヴァイキングによって移入された[2]森永乳業が2014年に発表したレポートによれば、調査年度は明示されていないもののフランス国内で飼育されている牛の種類のうち、9.6%がノルマン種であるという[9]

乳のスペック

乳は「高脂肪・高タンパク質」と評される[10]。前掲の森永乳業によるレポートより、フランスでもっとも飼育件数の多いプリム・ホルスタイン種との比較用に乳のスペックを引用する[9]

スペック項目 ノルマン種 プリム・ホルスタイン種
搾乳日数(日) 322 352
乳量() 6,546 9,411
乳タンパク質率 (%) 3.48 3.20
乳脂肪率 (%) 4.25 3.93
  • 出典:森永乳業によるレポート[9]

脚注

[ヘルプ]
  1. ^ a b 高崎順子 『パリのごちそう: 食いしん坊のためのガイドブック』 主婦と生活社2014年、12頁。ISBN 9784391145878https://books.google.co.jp/books?id=TivWBQAAQBAJ 
  2. ^ a b c 日仏料理協会編 『フランス 食の事典(普及版)』 株式会社白水社2007年、460頁。ISBN 978-4-560-09202-6 
  3. ^ a b 本間るみ子; 増井和子; 山田友子、文藝春秋編、 『チーズ図鑑』 (7版) 株式会社文藝春秋〈文春新書〉、2009年、38頁。ISBN 4-16-660182-2 
  4. ^ a b 前掲 (日仏料理協会 2007, p. 66)。
  5. ^ La Vache Normande”. normandie-heritage.com. 2016年6月25日閲覧。
  6. ^ Normande Cattle”. CATTLE TODAY, INC.. 2016年6月25日閲覧。
  7. ^ 前掲 (日仏料理協会 2007, p. 133)。
  8. ^ 前掲 (日仏料理協会 2007, p. 474)。
  9. ^ a b c 第1回欧州酪農事情視察研修 (PDF)”. 森永乳業 (2014年). 2016年6月25日閲覧。
  10. ^ 「世界ふしぎ発見!」で紹介された情報”. 価格.com. 2016年6月25日閲覧。

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、ノルマン種 (牛)に関するカテゴリがあります。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ノルマン種_(牛)」の関連用語

ノルマン種_(牛)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ノルマン種_(牛)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのノルマン種 (牛) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS