拍子とは?

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ひょう‐し〔ヒヤウ‐〕【拍子】

音楽用語。

音楽リズム形成する基本単位一定数の拍(はく)の集まりで、強拍弱拍との組み合わせからなる。拍の数により二拍子三拍子などという。雅楽では早(はや)拍子・延(のべ)拍子など。

雅楽笏拍子(しゃくびょうし)のこと。また、その奏者

雅楽で、ある楽曲中での太鼓の打拍数。また、それによって表す曲の規模。拍子八・拍子十など。

能楽で、四つ伴奏楽器、すなわち笛・太鼓大鼓小鼓のこと。また、謡曲をうたう音声節度

能楽舞踊で、足拍子のこと。

何かが行われたちょうそのとき。とたん。「立ち上がった拍子に頭をぶつける」

物事の進む勢い調子。「拍子に乗る」「とんとん拍子

連句付合(つけあい)手法の一。前句句勢に応じてつける方法。→七名八体(しちみょうはったい)


ほう‐し〔ハウ‐〕【拍子】

《「はくし」の音変化

ひょうしまた、ひょうしをとること。

「—たがはず、上手めきたり」〈源・紅葉賀

笏拍子(しゃくびょうし)」の略。

あるかぎりの人、—あはせて遊び給ふ」〈宇津保・俊蔭〉


びゃく‐し【拍子/百師/百子】

《「ひゃくし」とも》「笏拍子(しゃくびょうし)」に同じ。


ひゃく‐し【拍子・百子・百師】

〔名〕 「ひょうし(拍子)(一)③」の古名

西大寺資財流記帳宝亀一一年(780)「大唐楽器一具〈略〉百子一連


ひょう‐し ヒャウ‥ 【拍子】

〔名〕

[一] 音楽用いる語。

旋律進行に際し、一定の拍(はく)をひとかたまりにして区切ったもの。リズム基礎をなす。拍の数と強弱の関係により、二拍子三拍子四拍子などという。日本音楽では、雅楽に延(のべ)拍子、早拍子、只(ただ)拍子、夜多良八多良)拍子などの種類がある。間(ま)拍子はリズムの意味。ほうし。

宇津保(970‐999頃)楼上下「いよいよあはれがらせ給て、御扇してひゃうし打たせ給ふ

楽曲進行時間測る単位雅楽では、楽句数え単位となる太鼓強打音をいう。

神楽(かぐら)、催馬楽(さいばら)、東遊(あずまあそび)など雅楽用い楽器一つ。笏(しゃく)を縦に二分たような形の板を打ち合わせるもの。歌の主唱者がこれを持って拍節をとる。笏拍子(しゃくびょうし)。また、笏拍子を持つ奏者。ほうし。

源氏100114頃)篝火「弁の少将ひゃうし打ちいでて、しのびやかにうたふ声」

能楽などで、楽器のこと。笛・小鼓大鼓太鼓四拍子という。

わらんべ草(1660)四「よく拍子にあふは、みなしたるき位にて、殊の外きらふ也」

(5) 能楽舞踊で、足拍子のこと。

申楽談儀(1430)よろづの物まね心根佐野の船橋に『宵々に』、ちゃうど踏む、同じ、いと大事のひゃうし也」

[二] 音響表現物事調子勢い

警戒合図のために、太鼓拍子木などを打つこと。

浮世草子好色盛衰記(1688)三「夕風に火用心を触、太鼓我物にして、自然と三つ拍子(ビョウシ)を覚へ」

俳諧で、支考付合品目一つ前句語呂勢いに乗って付けるもの。〔俳諧俳諧十論(1719)〕

物事の進む勢い進みぐあい。調子

史記抄(1477)一八「字が不足してひゃうしがわるさに首頭足とをいたぞ」

物事をするはりあい

松翁道話(1814‐46)三「正直過ぎる人のものは、取っても拍子がない」

(5) 何かが行なわれたちょうその時。はずみ。とたん。

史記抄(1477)六「活と前へはねて喉ふえをはねきるひゃうしに左手を以て

[三] 小荷駄用の引馬面掛(おもがい)の一種。馬の顔の左右につける細長い板で、鼻づらから縄をかけてとめる。拍子覊(ひょうしおもづら)、拍子鼻革ともいう。〔日葡辞書(1603‐04)〕

拍子&wc三;〈兎園小説〉の画像

[補注]もとは平安時代以前日本にはいってき楽器名を表わす漢語で、「拍」ともいい、「拍板(はくはん)」(板を何重ねなめし皮の紐でつないだ楽器)の類であろう考えられる


ほう‐し ハウ‥ 【拍子】

〔名〕

ひょうしまた、ひょうしをとること。→ひょうし(拍子)(一)①。

宇津保(970‐999頃)俊蔭「あるかぎりの人、はうし合はせて遊び給ふ

神楽(かぐら)・催馬楽(さいばら)・東遊(あずまあそび)など雅楽用い楽器。笏(しゃく)を縦に二つに割った形の板で、主唱者両手持ち打ち合わせて音を発し拍節をとる。また、それを用い主唱者笏拍子(しゃくびょうし)。ひょうし

(10C終)一四二「笛吹き立てはうしうちて遊ぶを」


拍子[time、meter]

小節の中の拍子に規則的強弱付けことによって生じる単位。この強弱配置位置によって単純拍子(2拍子、3拍子、4拍子など)、複合拍子(単純拍子の1拍を3分割したもの)、混合拍子(ふたつの異なる単純拍子を足したもの)などに分類することができる。

拍子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/05 16:31 UTC 版)

拍子(ひょうし)は、一般には、や拍の連なりのこと。西洋音楽では強拍に連なるいくつかの拍の集まりの繰り返しを言う。日本では「三三七拍子」という言葉でわかるように、この言葉は、西洋音楽の定義の「拍子」とは異なる使われ方をする。アラブ古典音楽のイーカーア(イーカー)やインド古典音楽のターラ(サンスクリット読み)を「何々拍子」と表現することがあるが、これも西洋音楽の定義の「拍子」とは異なる。


  1. ^ 笠原潔「15 西洋の楽譜」『西洋音楽の歴史』放送大学教育振興会〈放送大学教材〉、1997年、363-366頁。ISBN 4-595-87722-6
  2. ^ C.F.グース、W.アイゼンハウアー『ラーントゥプレイ 最新フレンチホルン教本 BOOK1&2』杉原道夫訳、全音楽譜出版社、1998年。ISBN 978-4115481152
  3. ^ 笠原潔「1 西洋音楽の時代区分と時代様式の変遷」『西洋音楽の歴史』放送大学教育振興会〈放送大学教材〉、1997年、17-19頁。ISBN 4-595-87722-6
  4. ^ 地上の祈り‐プラチナ★シンガーズ - Jimdo2018年8月28日閲覧。
  5. ^ Richard Powers、Nick Enge 『Waltzing: A Manual for Dancing and Living』 P.210 2013年 ISBN 978-0982799543
  6. ^ 特集 Perfume――「アイドル」を回復する3人」『Quick Japan Vol.74』、太田出版、2007年10月12日、 43頁、 ISBN 9784778310936


「拍子」の続きの解説一覧

拍子

出典:『Wiktionary』 (2018/07/05 21:00 UTC 版)

名詞

 ひょうし

  1. 音楽旋律進行に際し、そのリズム時間的測定する単位二分の二拍子四分の三拍子・八分六拍子など。手で拍子を数えることを、「拍子を打つ」という[1]
    1. 雅楽曲において、太鼓の右を打つこと。例えば『拍子数八』といえばその一曲太鼓の右八つ打つことをいう。ただし、加拍子はその初めの拍子だけを一つ数え[1]
    2. 雅楽曲において、太鼓の拍子の間に数えられるべき鞨鼓の拍の数。例え四拍子という場合隣接する大鼓の拍の間に鞨鼓の拍が四つあるもの[1]
    3. 楽器笏拍子」の[1]
    4. 楽器拍板」または「編木」の略。びゃくしとも訓む[1]
    5. 神楽東遊催馬楽等の音頭の別名。笏拍子打ちつつ歌うためその名がある[1]
    6. 能楽及び長唄用い囃子楽器奏楽。笛・小鼓太鼓大鼓四つ楽器四拍子というのはこの例[1]
    7. 謡曲用語)地拍子または八ッ拍子。ただし、一曲全部が拍子に合う訳でなく、所々に合わない部局がある[1]
    8. 能楽型用語)足拍子。足で踏む拍子の一切を含む[1]
  2. 警戒または合図のため、太鼓拍子木などを打つこと。合図打ち方[1]
  3. 多くは「拍子に」の形で)はずみ。途端具合調子[1]
  4. 機会。おり。しお[1]
    • 拍子を失ふ

発音

ひょ↗ーし

関連語

複合語
成句



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