中国の音楽とは? わかりやすく解説

中国の音楽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 04:13 UTC 版)

当記事では中国の音楽について総合的に解説する。

歴史

中国考古学においては、新石器時代骨笛中国語版[1]が発見されている。また、唐代胡琴中国語版から近代の蕭友梅賀緑汀らの西洋音楽まで、中国音楽は外来音楽の影響も受けて発展してきた。

儒家礼楽制度中国語版において、秩序ある音楽は社会秩序をもたらすとされ、音楽と人の心・情緒との関係が重視された。儒家書の『詩経』大序、『礼記楽記篇中国語版、『荀子』楽論篇、『史記』楽書などには、音楽に人間性を教化・啓発させる作用があるという思想が記述されている。儒家経典には『楽経』もあったが現存しない。

古代中国にの区別はなく、文学と音楽は互いに密接に結び付いていた。中国現存最古の詩歌集『詩経』は、かつては全ての詩に歌の節が付けられ、口頭で歌い継がれており、その伝統はずっと継続していた。漢代の公式詩歌集である「漢楽府」、唐詩宋詞も、当時は全て歌うことが出来た。現代でも、蘇軾中秋節を描写した「水調歌頭中国語版」などの古詩に曲を付けて歌う音楽家がいる。

瑶琴、今で言う古琴

歴代の王朝政府には皆、祭祀や宴席などで用いられる音楽に専従する部門があった。貴族を愉しませた楽人(伶人中国語版)の名は記載されないことが多く、唐代の著名な歌手である李亀年も唐詩の中にしか出て来ない。中国古代の士大夫がする琴棋書画の「琴」は、古琴を指す。古琴音楽はよく士大夫の間で嗜まれ、その研究は琴学中国語版を形成した。明清の両代には多くの琴譜中国語版琴書中国語版が出版され、文献資料が非常に豊富となり、また多くの琴の流派が形成された。

音階律呂)の研究も中国数学の影響のもと古くからあり、例えば『史記』律書、蔡元定中国語版『律呂新書』、朱載堉『楽律全書』などで扱われた。中国の伝統音楽は五音音階の体系に属し、五つの階名は「五声」、それぞれ宮、商、 角、 徴、 羽と呼ばれる。

地域ごとの音楽

中国は広く、地域ごとに個性豊かな音楽がある。

現代の中国の音楽

国楽

現代中国のオーケストラ音楽

中国のポップミュージック

ヒップホップとラップ

ロック、ヘビメタ

関連項目

関連書籍

脚注

外部リンク


中国の音楽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 21:05 UTC 版)

古代の音楽」の記事における「中国の音楽」の解説

詳細は「中国の音楽」を参照 中国は、古くより「楽」という概念があった。これは今日の「音楽」が有する娯楽芸術的要素よりも政治・道徳倫理的観点重要視された。儒家道家法家など諸子百家によってそれぞれの楽論があったが、後世に最も影響与えたのは儒家儒教)の楽論である。 『礼記』や『孝経によれば、「楽」とは本来人心から発した精誠込めた真心表現手段であり、王者は「楽」を“治情の具”(『旧唐書』音楽(一))として人民内的心情訴えることで精神統制改造して王者教化従わせるためのものであり、外的規制である「礼」と組み合わせられて「礼楽」とも呼ばれた孔子礼楽重要視して楽経』を編纂したが、『楽経』のみが早く散逸して伝われなかったために、6つあったとされる儒教経典今日五経になってしまったという。 従って、前漢までは「楽」を論じということは音楽そのもの楽理・楽技)ではなく音楽による社会秩序維持方法に関するものであった。だが、そうした中でも正し楽器楽曲使い方出来なければ、“治情の具”としての効果発揮できないという観点から専門的な楽書・楽誌が出現するようになった唐の時代則天武后元万頃らに命じて編纂された勅撰楽誌『楽書要録』10巻は、735年吉備真備によって日本持ち帰られ743年天平15年5月5日)には、皇太子阿倍内親王(後の孝謙称徳天皇)が父・聖武天皇後見人である元正上皇の前で五節舞奉納している。これは日本の歴史唯一の女性皇太子であった阿倍内親王が自ら礼楽主導者すなわち次の王者であることを内外明らかにする儀式であったこのように中国礼楽周辺諸国でも“治情の具”として採用され雅楽 (中国)などの形でそれぞれの国の音楽取り入れられることになった日本雅楽も、この「正し行い正し音楽相応する」という儒教礼楽思想正し音楽は平和を維持し乱れた音楽乱世招き国が滅びるとされ、正し音律音楽維持管理皇帝重要な任務一つとされた)に基づくと言われる

※この「中国の音楽」の解説は、「古代の音楽」の解説の一部です。
「中国の音楽」を含む「古代の音楽」の記事については、「古代の音楽」の概要を参照ください。

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  • 中国の音楽はどうも僕の肌に合わない
  • 中国の音楽で,夷則という律
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