評価と批評
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「One Last Kiss」の記事における「評価と批評」の解説
音楽家 ヒャダインは、内省的なサウンドや冒頭の歌詞の具体的表現の仕方などを評価し、宇多田を「日本が誇る芸術家」と称賛した。 mabanuaは、「無駄な音もなければ足りない音も一切ない」「合間に出てくるちょっとした音まで全てが必要なピース」とコメントした。 荘子it (Dos Monos) は、「言葉のここで区切るのか!」と感じたという歌詞の譜割りを称賛し、「J-POPの、日本語とR&Bの譜割りのアマルガムを完璧にこなしている」と評価した。 Yaffleは、テレビ朝日系「関ジャム 完全燃SHOW」に出演した際に「2021年の年間マイベスト」第1位に本楽曲を選出。「素晴らしいシンガーが素晴らしいビートで歌い素晴らしいミックスで仕上がっているというシンプルな楽曲の圧倒的な完成度」「完璧な曲」と称賛。なかでも、「1番サビの後半に力点を置いてあるかと思いきや、実はミスリードで、2番の頭点に置いてある点」を斬新とし、「始まりから終わりまでの構成が流れるように進んでいく」ところも本楽曲の良さだとした。 ライター・批評家 批評家のimdkmは、A.G.クックの手腕によって「宇多田ヒカルの声と言葉をあくまでセンターに据えつつ、宇多田ひとりではあまり取り組まなさそうなサウンドをフックに絶妙なカタルシスをつくりだしている」と述べた。 MuuMuse(ポルトガル語版)のブラッドリー・スターンは楽曲の前半部分について、「シンセの音色が、『ULTRA BLUE』『HEART STATION』期の温かい雰囲気を思い出させる。」と述べている。また後半のサウンドプロダクションに関しては、「(A. G. Cookが主宰する)『PC Music』の極めて実験的な作品にあるような不調和」は見られないとし、「というよりは、宇多田がすでに作ったものに磨きをかける働きをしているように思われる」と述べた。 ジャパン・タイムズのライターであるパトリック・セント・ミシェルは、2021年の日本の音楽シーンを総括する記事の最後に、「今年のベストトラックのうちの1曲」として本楽曲を紹介。続けて「冷たい現実からの逃避でもなく、厳しい時代に対するシニシズムでもない。むしろ、宇多田ヒカルは、受け入れがたいようなはかなさの中で、苦労して得た成熟を受け入れている」とし、「2022年、私たちはこのような場所にいることができるのだろうか」と同記事を締め括った。
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評価と批評
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ロックバンドのTHE NOVEMBERSは自身のTwitterで、「宇多田ヒカルの新曲・才能に、まるで恋をしているかのような状態になってしまい、心がざわついています」とコメントした 。 批評家のimdkmは、リアルサウンドの記事にて、本楽曲を「『Fantome』(2016年)、『初恋』(2018年)を経て、いっそうのクリエイティブな飛躍を感じる濃密な作品」と評価し、また「場面を切り替えながら、サウンドが折り重なってテクスチャーをかたちづくり、スケール感の大きな世界を現出させる手際」が本楽曲の共同プロデューサー・小袋成彬の最新アルバム『Piercing』を彷彿とさせると述べた。 音楽レビューサイト「Mikiki」の天野龍太郎は、「『Fantome』と『初恋』(2018年)で挑んだリズムやフロウの挑戦が、アトモスフェリックでなめらかなR&Bとして表現されている」とした。 音楽プロデューサーの冨田恵一は、リアルサウンドのSpotifyオリジナルPodcast番組「TALK LIKE BEATS」にゲスト出演した際に、本楽曲について「跳ねた三連符がスクエアな16ビートの上に意識的に置かれている」と解釈し、また印象的なリフレインがアンビエントでトランシーな味わいを生んでいるとも指摘した。
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評価と批評
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「Wonderland (lyrical schoolのアルバム)」の記事における「評価と批評」の解説
ミュージック・マガジンでは、その「本格的なフロウ」(川口真紀)に、「いい意味で混沌」(石井真男)とした「先鋭的なトラック」(川口)が称賛された。また坂本哲也は「ところどころにポップソングを思わせるようなフックを織り混ぜている」点にlyrical schoolの魅力を見出しつつ、本作については「どこか行き当たりばったりな感じ」も指摘している。
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評価と批評
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 04:07 UTC 版)
ミュージック・マガジンの近藤真弥は、「古今東西の様々な音楽/リズム的イディオムのモノマニアックな収集力と、その天才的な再構成力」「暴力と破壊をてなずけて美に収めるオリジナリティ」を称賛した。 同誌の編集長・久保太郎は、過剰なまでの超高速ジャズ・サウンドに「ボカロ以降の世代らしさ」を見いだしつつ、「ポップなメロディを歌う優し気なヴォーカルが乗る楽曲自体は特異なものではなく、むしろ20世紀のポピュラー・ミュージックに連なる正統派の音楽家なのではないかと思わせる」と述べた。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 04:49 UTC 版)
音楽ライターの天野龍太郎は、「誇大なアジテーションによって集団を煽動するのではない。ガス抜きのような現実逃避のファンタジーに聞き手を誘い込むのでもない。現実に向き合った、逡巡を含んだ言葉と歌という手がかりを手渡すことで、一人ひとりを孤独に思考させようとする、新しい時代の新しいレベルミュージック。」と評した。
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「アポトーシス (Official髭男dismの曲)」の記事における「評価と批評」の解説
Apple Musicはアルバム『Editorial』のレビューにて本楽曲について、「大人の年齢に差しかかった彼の心情が繊細な描写でつづられる一方で、雄大な感覚を携えた歌とサウンドからは名実共にトップクラスのバンドとなった4人の新たな一歩が感じられる。」とコメントした。 蔦谷好位置は、テレビ朝日系「関ジャム 完全燃SHOW」に出演した際に、「2021年J-POPの最高傑作」として「2021年の年間マイベスト」第1位に本楽曲を選出。「歌詞とともに人生における喜怒哀楽だったりを音楽で表現し、1年かけて丁寧に美しいものを作り上げたことが伝わってくる」といい、数ヶ月でリリースしたり、一曲3分以内といった最近のトレンドに抗っているとも述べた。
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音楽プロデューサーの松尾潔は、「星野源スタイルのさらなる洗練と深化を色鮮やかに証明している」とコメントした。 音楽家の丸谷マナブは、「難解なコードでも無駄が一切ない緻密なアレンジ。クールな楽曲だが、クリエイターとしての燃えるような情熱もひしひしと感じます。すごい!悔しい」と話している。 ロッキング・オンのライター・杉浦美恵は、「ポップミュージックが、特にJ-POPが強く普遍性を求めた時代を経て、もう一度、もっとパーソナルな感じ方、愛し方をこそ慈しむ時代へと進むことを示唆しているとも受け取れる。」と話している。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 04:38 UTC 版)
音楽ライターの荻原梓は、藤井風の音楽は「現代の人々の求める"何か"を宿らせているように思う」と述べ、また藤井がキャロル・キングらの「色褪せない名曲たち」を血肉としていることを挙げて「まさにキャロルが生み出した不朽の名盤『Tapestry(邦題:つづれおり)』が70年代当時のアメリカに漂っていたある種の疲労感を癒したように、彼の音楽もまた今の日本を救い、人々を元気付けているのだ。」と語り、特に本楽曲について「今この荒れ狂う時代を軽やかに駆け抜けていくような爽やかさがあり、聴く者の心を弾ませる力を感じる。」とした。 ビルボード・ジャパンのライターである栗本斉は、本楽曲の好調なチャートアクションについて、「ダウンロードとストリーミング、そしてYouTubeの動画再生数といった配信によって、しっかりとポイントを稼いでいる」とし、加えて「ラジオのオンエア回数が多いのも特徴」と指摘。通常はリリースタイミングだけでラジオのオンエアのピークは終わってしまうが、「きらり」に関しては多少の変動はあってもコンスタントにポイントを重ねているとし、「ラジオを始めとする媒体での評価の高さも強みとなっている」と述べた。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 15:09 UTC 版)
前述の石井恵梨子は、「一方は激しく言葉数の多い高速ロックチューン、もう一方はしっとりしたバラード」というシングルパッケージは、2020年12月リリースのの『三文小説/千両役者』とぴったり重なるものだと指摘し、「アバンギャルドとクラシックの共存、貴族的優雅さと暴動寸前の熱狂の同居」というKing Gnuの魅力を再確認した。 音楽ライターの松本侃士は、「一途」について「長きにわたるJ-POP史を振り返っても、これほどまでに激しく真っ直ぐで、もはや破滅的とも捉えられるラブソングは極めて稀」と述べている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 08:13 UTC 版)
「PINK BLOOD」の記事における「評価と批評」の解説
音楽ジャーナリストの宇野維正は、「リリック、ボーカルのエディットをはじめとするサウンドプロダクション、終盤にようやくコーラスがくる構成、すべてのパラメーターが振り切れてる恐るべき曲」と述べた。 ピアニスト/音楽家の中村浩之は、「AメロはDr (ドラム) が4拍子、メロのウワモノが5拍子というポリリズムというだけではなく二拍三連的なbossaリズムと溶けさせてポリリズムに聴き馴染めない人にも聴きやすくしていて凄い。」とコメントした。 作詞家のいしわたり淳治は、「朝日新聞デジタルマガジン&[and]」の連載「いしわたり淳治のWORD HUNT」6月号での本楽曲に関する論評で、冒頭の「誰にも見せなくてもキレイなものはキレイ」のメロディーについて「ものすごく日本語をはめにくいメロディー」だとし、宇多田の「言葉のはめ方」を「簡単なようでこれはなかなか出来ることではない」と称賛。またテレビ朝日系「関ジャム 完全燃SHOW」に出演した際には「2021年の年間マイベスト」第2位に本楽曲を選出した。 英デイズド(英語版)誌のライターであるグンセリ・ヨルチンカヤは、本楽曲を「ミニマルなビートとトランス感のある虹色のスペクトルを描き出しており、メロウでかつ多感覚を刺激する、浮遊感のある音楽」と説明している。
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評価と批評
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 12:52 UTC 版)
リアルサウンドの流星さとるは、「地を這うようなAメロから、ハイトーンで一気に急浮上するBメロを経て、さらに加速度を増すサビの駆け抜けていくようなフィーリング」について「アニソンらしい外連味を味わえると同時に、それぞれ仄暗い過去や苦い経験を持ちながら己の信念を胸に前へ進む、呪術師たちの光と影を併せ持つ一面をそのまま表しているよう」と述べた。 ロッキング・オンの小松香里は、「4分にも満たない楽曲だが、効果的なボーカルエフェクトも含め、膨大な音とアレンジが注入され、混沌とした世界を戦い抜くための闘争心が鮮明に映し出されている。」とコメントしている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 15:02 UTC 版)
ピッチフォークは本作に8.0点(10点満点)を付け、「キャリア20年を経、J-POPのスーパースターは音楽的にも人間的にも進化を続けている」と評価。 ジャパン・タイムズは星5の満点を与え、「宇多田は完全に自らのキャリアのハイライトを見せている」と評した。 ロッキング・オンのライター・杉浦美恵は、「間違いなく後世に語り継がれる音楽」「さらなる黄金期の到来を感じずにはいられない」と評価した。また総編集長の山崎洋一郎は「めちゃくちゃリアルかつアーティスティック。フィクショナルかつポップな歌が全盛のJ-POPのシーンに対してはっきりと異質なベクトルを提示した、凄まじいアルバム」と話し、これからの日本の音楽の指針になるような画期的なアルバムと評している。 ミュージック・マガジンの久保太郎は、「タイトルとジャケット・デザインが秀逸」としつつ、「サウンド的にいうと、リズム・トラックとヴォーカルの対比がハッキリしすぎているきらいがある」と述べた。 TOMCは、「キャリア初期から一貫している宇多田の『音楽こそが共通言語であり第一言語』というスタンスが真の意味で結実した作品」と評した。 文筆家のつやちゃんは、パンデミックの影響を大きく受けた本アルバムが提示した「家にいながら、何かと向き合い、偶然性を誘い、感性を開き、境界をなくし思考していくこと」としての「新しい時代の新しい贅沢」に着目し、本作は「ゴージャスともリッチとも異なる」ポップミュージックとしての新たな価値観を作ったとした。 批評家のimdkmは、宇多田の復帰後の『Fantome』や『初恋』と本作を比較して、「打ち込みの比重を高めたエレクトロニックなアプローチに貫かれた」点にクリエイティブ面での「転回」を指摘。また「〈あなた〉や〈君〉との関係という主題を多くの部分で維持しつつも、〈運命〉や〈人生〉のような言葉が似合うようなドラマチックな物語から徐々に離れている」という歌詞の内容にも「転回」を見出した。またimdkmは、「サウンドの質感、テクスチャへの傾倒」が本作の重心をなしているとし、さらに「特定のテクスチャがどうこうというよりも、こうしたテクスチャの前景化自体が、言葉やメロディによって分節され語られる物語を相対化し、風通しの良さを『BADモード』全体に与えているように思う」と述べた。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 18:19 UTC 版)
本楽曲がヒットを記録したことに関してライターの伊藤亜希も「瞬く間に広がった素地には、この楽曲のメロディの良さもあると思うが、はっとりというボーカリストの存在も大きい。」と指摘している。「少し溜め気味かつ綺麗なクレッシェンドを聴かせる一音の出し方、母音の抜き方のニュアンス、ロングトーンでのビブラートの使い方、圧倒的な声量、ちょっとウェットな声質」などで「80年代以降、日本のロックシーンでメインストリームに名を連ねた幾多のアーティストたちに通ずるものがある」といい、「つまり、はっとりのボーカルスタイル・声質そのものが、日本のアーティストの中でもわかりやすい“歌うま”の王道なのだ」と、そのヒットの背景について分析した。 音楽ライターのレジーも、「短尺の映像で構成されるTikTokとの相性がヒットの条件として重要になっている昨今において、“わかりやすく切ない、泣ける”という要素が今まで以上に求められるものになっている」とした上で、そんな「この時代ならではのヒット曲」として「一瞬の感情を鋭く切り取った強い楽曲」と評して本楽曲を挙げている。さらに「モダンなビートアプローチによって、また後者は余計なものを加えないバンドアレンジで、歌詞が体現するストレートな“エモさ”を加速させている」と述べた。
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評価と批評
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 13:43 UTC 版)
ロッキング・オンの高橋智樹は、本作について「それまで歩んでいた音楽制作の裏方の道から、シンガーソングライターとして珠玉の歌を響かせ始めた才気の、第一歩にして金字塔。」とコメントした。 音楽ライターの森朋之は、「宇多田ヒカルの『Fantôme』同様、“日本語によるグルーヴ”というテーマをさらに上の段階に引き上げる大充実のデビュー作。」と評した。 上述の柴那典は、小袋がかつて2人組ユニットN.O.R.Kのヴォーカリストとして活動し、その後はレーベル<Tokyo Recordings>を主宰しプロデュースワークなど裏方としての道を選んでいたことを踏まえ、「しかしこうして『歌うこと』を選んだことの背景には、やはり宇多田ヒカルとの出会いが大きな刺激となったのだろう。」と語り、そこに「必然的な才能の結びつき」を見出した。 音楽評論家の鹿野淳は、雑誌「MUSICA」2019年1月号の企画「2018年の音楽シーン徹底鼎談」にて、2018年のSuchmosやKing Gnuらの活躍に関し、「売れたい」よりも「音楽シーンを変えたい」というアティチュードが音楽やプロモーションの中身から強く前に出ているとした上で、「この数年のモダンインディーズの旗頭」だったTokyo Recordingsの代表である小袋が、本アルバムで宇多田と共闘しながらメジャーに出てきたことは凄く意味のあることだと指摘した。 ミュージック・マガジンの大鷹俊一は、「全体に(ママ)演出過剰」だとし、また西澤裕郎は「冒頭の語りが説明的すぎて、その後の楽曲を純粋に楽しめない」と述べた。 本作は、第11回CDショップ大賞で「一次ノミネート作品」に選ばれた。HMVイトーヨーカドー宇都宮の中野陽子は、本作について「透明感のある美しい声で語るように繰り出されるのは、零れ落ちた想いを地面スレスレで掬いあげたような言葉たち。 宇多田ヒカルプロデュース、という冠言葉には耳目を集める強いインパクトがある。でもこの作品は、出落ちではない、ということ。むしろ世界観に興味を惹かれ、一体何者…?思わせる強烈な個性がある。『小袋成彬』これからが本当に楽しみな素晴らしき才能。」とコメントした。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/03 01:09 UTC 版)
上述の有泉智子は、「2018年の終わりから2019年の頭にかけての1ヶ月間、日本で一番売れている音楽が『POP VIRUS』であるっていう事実はものすごく大きい」とコメントした。また、「(『POP VIRUS』は)『音楽的に攻めたものは大衆にウケない』っていう言説を、本当にただの言い訳にしてしまった」とした上で、同アルバムがオリコン4週連続1位のヒットを記録したことについて、「この先の日本の音楽シーンと音楽の作り手たちにとって、ひとつの本当に大きな希望だ」と語った。 ミュージック・マガジンの岡村詩野は、「国民的ポップ・アイコンとしての側面、妥協しない音楽家、苦悩する作り手としての側面とを交錯させた力作」と評した。 音楽評論家の柳樂光隆は、星野は本作で「世の中の大きな期待にも応えつつ、同時に自分のクリエイティブをどこまで表現するのか。その瀬戸際で勝負している」とし、はっぴいえんどやティン・パン・アレー、山下達郎の系譜に連なる日本のポップミュージック史の上質な部分を引き継ぎ、ある種の洗練をまといつつ、幅広い世代/志向のファンを楽しませる、最大公約数的なエンターテインメントとしての音楽を模索しているようにも聴こえると述べた。 音楽レビューサイトMikikiの澤田大輔は、内容について「サウンド面の美しく野心的な成果」が最高とした上で、本作の凄みは「何よりも星野源その人の歌に耳を奪われること」と語り、「ミクロ〜マクロの広範な視点から愛を語る歌唱からは、スタイルを超えてソウルの根源に触れんとする意志が感じられる。」とコメントした。 ロッキング・オンの小池宏和は、星野は「恋」のヒットのタイミングで、独創性溢れる豊かなバンドサウンドを完成させることによる大きな支持の獲得に成功し、「アイデア」で、ビートミュージックの作風を持ち込み、大胆に「星野源のサウンド」を再構築したとコメントした。また、本作では、これらのすべての要素が歌心を増幅させるエレメントとして鳴っていると語り、そのすべてにおいて新たな驚きをもたらしていると評価。そして、「既発曲たちに込められた思いも、斬新な新曲たちと響き合うことで、あらためてその奥底に宿した『イエローミュージック』としての概念の輝きを増してくる。」と語った。 批評家のimdkmは、星野の音楽が日本の外へも訴求することに期待した上で、そのときに「問われるのは、まさしくこの“イエロー=日本人”の自明性の是非」だとし、「そこで“イエローミュージック”のコンセプトは練り直されるのか、あるいは本作が志向するような、“ポップ”のコスモポリタンな普遍性へと一足とびに向かうのか?」と述べた。
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評価と批評
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 05:19 UTC 版)
「THE MILLENNIUM PARADE」の記事における「評価と批評」の解説
ライターのデンシノオトは、ミュージック・マガジンのレビューにて「最新のクロスオーヴァー的R&Bといっても通用するクオリティの高さ」を称賛すると同時に「Jポップ的」な性格も指摘し、「椎名林檎以降のJポップを思わせるフラットな和洋折衷」と述べた。 同じくミュージック・マガジンの宗像明将は、そのクオリティの高さを評価しつつ、その場合「いかに洋楽からの”借用”感を取り除く」ことができるかが課題になるとし、本作について「日本のロックが抱えてきた呪縛がここでも脈打っている」と述べた。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 20:28 UTC 版)
「Presence (STUTS & 松たか子 with 3exesのアルバム)」の記事における「評価と批評」の解説
音楽ライターの宮崎敬太は、本楽曲において音楽面で重要なのは「松たか子が歌うサビとブリッジ」だとし、「このパートがあったからこそ、「Presence」は音楽的にオリジナリティーが高く、かつプライムタイムに放送されるドラマの主題歌としての機能も備えた楽曲になったのだ」と述べた。 音楽プロデューサーの松尾潔は、松たか子の歌唱について「デビュー時よりも中低音部の響きの豊かさが増しているのも、昨今のヒップホップやR&Bのリズムからの影響が顕著なポップミュージックの世界的な潮流とも相性が良い」とし、また本楽曲「Presence…」はR&Bの色合いが強いが、松のボーカルはR&Bやゴスペル的な歌唱とは一線を画しており、それが担保となり“マニアックではない、開かれたポップミュージック”になっているとしている。 「Presence I」を対象として、第108回ザテレビジョンドラマアカデミー賞ドラマソング賞を受賞した。 東京ドラマアウォード2021では主題歌賞を受賞した。
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