借用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/07 17:18 UTC 版)
借用(しゃくよう)とは、本来他者が使っていたものを借りて用いること。以下では言語における借用について説明する。
言語における借用
言語同士が接触した際、ある言語から別の言語へと語彙が輸出される。このことを言語における借用という。語彙だけでなく文法、語法などが借用されることもある。借用された単語のことを借用語という。語彙がそのままの形でなく直訳された形で借用されることを翻訳借用という。また翻訳借用に似ているが、元々ある言語に存在する単語が他の言語の影響で意味を拡張することを意味借用という。
接辞の借用
ある言語から別の言語へと借用されうる要素には、名詞や動詞のような語のみならず、派生や屈折に関わる接辞も含まれる。実際に借用された事例が確認されている接辞は、名詞化辞のような品詞転換に関わるものや、受動化・使役化といった結合価の変更に関わるもの、指小辞、格・数・時制・相・法の標識など、多岐にわたっている。[1]
事例
借用可能性の階層
脚注
- ^ Seifart 2017.
- ^ Matras (2007), p. 44.
参考文献
- Matras, Yaron (2007), “The borrowability of structural categories”, in Matras, Yaron; Sakel, Jeanette, Grammatical Borrowing in Cross-Linguistic Perspective, De Gruyter, pp. 31-73
- Seifart, Frank (2017). “Patterns of affix borrowing in a sample of 100 languages”. Journal of Historical Linguistics 7 (3): 389-431. doi:10.1075/jhl.16002.sei.
関連項目
借用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/08 18:17 UTC 版)
レシガロ語の語彙は同じアラワク語族の言語であるタリアナ語やバニワ語のものと60パーセント前後が共通している。その一方でレシガロ語はボラ・ウィトト語族の影響の下、「中核的な」語彙(英: 'core' vocabulary)のみならず「中核的」ではない語彙や代名詞数種、名詞に関する拘束的な形態構造の借用も行っている。その中でも特にボラ語からの借用語は多数見られる。Aikhenvald (2001:184) ではたとえば ámoogí 〈魚〉についてはタリアナ語、バニワ語の kuphe やピアポコ語(英語版)の cubái に対しボラ語は amóópe 、teéʔí 〈川〉についてはタリアナ語、バニワ語、ピアポコ語の uni 〈水、川〉に対しボラ語は tʰeé-ʔi といった比較がなされており、数詞 sa- 〈1〉や migaa 〈2〉についてもそれぞれボラ語の tsa-、míɲéé/mihaa(-CLF) の借用によるものであるとされている。Aikhenvald (2001:186) によると、双数マーカーの -musi と -mupi や生物複数のマーカー -mu 、また既に述べられたように一人称除外の muuʔa もボラ語から借用されたもので、類別詞の一部(たとえば -gú など)もボラ語に対応するものが存在している。
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借用
「借用」の例文・使い方・用例・文例
- 彼女は借用語について詳しい
- 我々はその借用期間を延長する。
- 借用語が全くないという言語はおそらくないであろう。
- 抗体は新たな借用書をつくる。
- それには外国語から借用した単語が多数含まれている。
- この語はフランス語から借用したものだ。
- カール・ポッパーの議論を借用するなら、仮説は実地に試みられて始めて価値を持つのである。
- 借用証書.
- 私はものを無断借用する人が大嫌いだ.
- 借用語.
- この借用語は現代日本語として立派に市民権を得ていると思う.
- 日本語には中国語や英語からの借用語はたくさんあるが, 日本語から外国語に入った語はほんのわずかである.
- 右借用申し候処実正也
- 金銭借用証
- 金百円正に借用候也
- 借用証書
- 借用証
- 借用証文
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