《小人》の正しい読み方
「小人」の正しい読み方
「小人」の正しい読み方は、「しょうにん」「しょうじん」「こびと」の3通りである。「しょうじん」と「しょうにん」は漢字を音読みで統一したもの、「小人」は「人(ひと)」に接頭語である「小(こ)」が付けられたものだ。それぞれの読み方で意味が大きく変わるため、状況に応じて使い分けることが望ましい。「小人」の読み方は基本的に「しょうにん」「しょうじん」「こびと」のみであり、「こにん」という読み方はない。「小人」の意味解説
「小人」を「しょうにん」と読む場合は、主に子どものことを指す。大人と区別する必要がある場合に用いられる表現だ。そして、「しょうじん」と読むと、器の小さい人という表現となる。基本的には人を貶す表現であるため、他者に対して使用する場合は注意しなければならない。ただ、「しょうじん」と読んで、子どもを指す場合もある。「こびと」と読む場合の「小人」は、童話などに出てくる身体の小さい人を指す。なぜ「しょうにん」「しょうじん」「こびと」と読むのか・理由
「小人」を「しょうにん」「しょうじん」と読むのは、中国語の読み方が元となっている。中国語が元の熟語は、音読みで統一するのが基本であるため、読み方が「しょうにん」「しょうじん」となる。そして、「人」の「にん」は中国の呉の時代の読み方、「じん」は漢の時代の読み方である。そして、意味が判別しやすいよう、古くから子どもは「しょうにん」、器の小さい人は「しょうじん」と使い分けられてきた。「こびと」と読むのは、言葉の土台が「人(ひと)」だからである。年齢や性別などを問わず全般的な人間を示す「人(ひと)」に、ただ小さいことを意味する接頭語「小(こ)」が付け足されている形だ。そうしてできた「こひと」では読みにくいため、一部が濁る連濁の法則に従って「こびと」となっている。
「小人」の類語・用例・例文
「小人」は、読み方によって意味が異なるため、状況に応じて使い分ける。「しょうにん」と読むのであれば、「大人と小人では入場料金が異なる」「この調査では小人は対象外だ」といった使い方をする。「しょうじん」と読む場合の例文は、「客観的に見て彼女は小人に思える」「私はこのようなことで腹を立てるような小人ではない」といった形だ。「こびと」と読む「小人」は、主に創作や非現実的な状況を対象に使用する。「この物語では7人の小人が登場する」「目の前に小人が現れたため、これは夢だとわかった」のような形である。「小人(しょうにん)」の類語としては、「子供」や「小児」といった言葉が挙げられる。いずれも小人とほぼ同義の言葉である。そして、「小人(しょうじん)」の類語には、つまらない人間を意味する「鼠輩(そはい)」や、程度の低い人間を示す「三流」などがある。「小人(こびと)」の類語は、日本の物語に出てくる代表的な小人である「一寸法師」や、西洋の小さい妖精である「エルフ」などだ。
「小人」の英語用例・例文
「しょうにん」と読む場合の「小人」は、英語では子どもを意味する「child」を使用する。例文は、「This campaign is only for children(このキャンペーンは小人限定だ)」となる。そして、「しょうじん」だと「small‐minded person」という表現が適している。例文は「He's a small‐minded person who doesn't deserve respect(彼は尊敬に値しない小人だ)」といった形だ。「こびと」の場合は、北欧の小人の代名詞である「dwarf」を用いる。例文は「Dwarfs appear in this story(この物語には小人が登場する)」という風になる。- 《小人》の正しい読み方のページへのリンク