《小為替》の正しい読み方
「小為替」の正しい読み方
「小為替」の正しい読み方は、「こがわせ」である。「小」はそのまま「こ」と読み、「為替」が「かわせ」である。「為替」を構成する「為」「替」には「かわせ」に該当する読み方はなく、組み合わさって「為替」になった場合のみ「かわせ」と読む熟字訓である。「為替」は、読み間違える熟語として定番であり、「小為替」を「こためかえ」と読むのは誤りだ。そして、「小為替」になった場合には、「か」が濁って「こがわせ」となる。一般的には、「こかわせ」という読み方はせず、「小」を「しょう」と読む「しょうかわせ」という読み方も存在しない。「小為替」の意味解説
「為替」とは、現金を用いることなくお金のやり取りをするための証書である。そして、「小為替」は、その文字通り、金額が比較的小さい為替のことだ。日本では一般的に、「定額小為替」という名前で広く浸透している。少額の現金を郵便で送る場合、現金書留の形式にしなければならない。しかし、現金を小為替に換えれば、封筒に入れて普通郵便として送ることができる。日本の小為替には、為替相場の影響を受けない定額小為替しかないため、小為替を示すことは定額小為替を示すことと同義である。したがって、「小為替」は「定額小為替」の略称と考えて問題はない。なぜ「こがわせ」と読むのか・理由
「為替」の読み方である「かわせ」の由来は、中世日本の「交わし(かわし)」という言葉である。様々なものを交換することは、ひと通り「交わし」と呼ばれた。その「交わし」の読みが、年貢の証書であり「交換するもの」という意味合いを持つ「為替」に当てられ、時間の経過と共に「かわせ」になった形だ。そして、頭に「小(こ)」が付いた「小為替」は、読みが「こかわせ」とカ行が連続する形になるため、連濁という法則に従って「か」の部分が濁り、「こがわせ」へと変わる。「小為替」の類語・用例・例文
「小為替」は、定額小為替の証書そのものを指すことが多い。そのため、例文は「資格試験の受験料支払いのために、小為替を購入してきた」「手元に置いておいた小為替を紛失してしまった」といった形になる。また、小為替を受け取った側は、郵便局で現金に交換するため、「この小為替を現金化してきてほしい」という使い方もする。「小為替」の類語としては、「郵便為替証書」が挙げられる。郵便局で取り扱われる為替の総称であり、小為替の対象である定額小為替だけでなく普通為替も含んでいる。ただ、小為替を含んでいることには違いないため、「郵便為替証書として小為替を用意する」といった使い方は可能だ。
「小為替」の英語用例・例文
日本での「小為替」に当たる証書は、海外では「money order」という名前で扱われている。そのため、「money order」をそのまま使用しても問題はない。もし、必要であれば、「郵便局の」という意味の「postal」を付け加えて、「postal money order」という形にしても問題はない。例文は、「I have to send a money order by the due date.(期日までに小為替を送らなければならない)」「I prepared a postal money order as you requested.(あなたの要求通り小為替を用意した)」のような形となる。- 《小為替》の正しい読み方のページへのリンク