TOMC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/06/24 05:39 UTC 版)
| TOMC | |
|---|---|
| 出身地 | 日本 |
| ジャンル | 電子音楽 ヒップホップ アンビエント 実験音楽 |
| 活動期間 | 2015年 - |
| レーベル | Mystery Circles Kankyō Records Inner Ocean Records カクバリズム Local Visions PURRE GOOHN PIRA.MD Records |
TOMC (トムシー) は日本の音楽家、プロデューサー、ビートメイカー、DJ。
ビートミュージックとアンビエントを掛け合わせた音楽性が特徴。レアグルーヴやポップミュージックへの造詣に根ざした執筆家としての顔も持つ[1]。
来歴
早稲田大学文学部を卒業後、主に箱付きのディスコDJとして活動する傍ら、下北沢を拠点に複数の即興演奏〜ポストロック系のバンドに在籍しボーカル・パーカッションなどを担当。同時期には電子書籍形式の文芸誌『Inside Out』にて営業統括兼編集者・小説家としても活動[2]。
2015年-2016年にかけてメキシコPIRA.MD Recordsから2枚のアルバムをリリース。2017年、PURRE GOOHNより発表したアルバム『Yesternow Once Now』は音楽評論家からオリジナリティ溢れるサンプリング音楽として「アヴァランチーズ meets ブレインフィーダー」と評されるなど、日本人離れの感性でフライング・ロータス以降のビートメイクを一歩進めた作品[3]と捉えられている。2018年、マンダリン・オリエンタル東京への委託作品としてシングル「Bake the House」を発表。同年8月にはハッカソン・運動会イベント「未来の渋谷の運動会」にDJとして参加し、DOMMUNEにも出演[4]。
2019年はASMR・環境音とローファイ・ヒップホップを折衷した音楽性のEP3枚をリリースし、2作目『Stories & Studies』はSpotifyを通じて台北・パリ・ロサンゼルスを中心にヒットし[5]、翌年のiTunes国内インストゥルメンタル・トップアルバムでも2位を記録。ヨルダンでは収録曲「Yin & Yang」がApple Musicインストゥルメンタル・トップソング1位を記録した[6]。同年は企業への委託作品としてサウンドアート作品『Music for Transit』を発表[7]したほか、8月には中野区大和町八幡神社「大盆踊り会 2019」にDJミックスを提供[8]。
2020年1月、初のアンビエント路線となるEP『Lunar Maria』を発表[9]。iTunes国内ニューエイジ・トップアルバム1位を記録する[6]。同年7月にLocal Visionsよりシティポップに接近したヨシカワミノリとの共作アルバム『Reality』[10]をリリース。Make Believe Melodies「2020年の日本の音楽アルバム10選」に選定された[11]ほか、収録曲「オンラインの幽霊たち (feat. Gimgigam)」がFluxblogの2020 Survey Playlistに収録される[12]など、海外メディアを中心に支持を集める。同年はcanooooopy『天地を解くコデックス[codex to uncoil the cosmos]』のディレクション及びマスタリングも担当[13]。
2021年、カナダInner Ocean Recordsからソロとしては4年ぶりのアルバム『Liberty』をリリース。同作はカセットテープ形態でも発売され、初回生産分は発売2日で完売[14]。中目黒のカセットテープ専門店waltzでは「ジャズ系ビートテープ今年度最高傑作有力候補」と評される[15]。同年1月には昨年発表の『Reality』から7インチレコード『夢の話をしよう / オンラインの幽霊たち(feat. Gimgigam)』がシングルカットされ、Jet Set週間チャートで1位を記録[16]。同年はプレイリスターとしても「特定アーティスト作品のサブスク解禁直後のプレイリスト発表」が恒例化[1]したほか、サイゾーで初の連載〈ALT View〉がスタート[1]。
2022年、アルバム『Music for the Ninth Silence』をリリース。全曲4分33秒で統一された初のアンビエント・フルアルバムであり、カール・ユングや吉村弘、東京の地名などの要素を盛り込んだコンセプチュアルな作品となっている[17]。同年は円盤に乗る派 公演『MORAL』(作・如月小春) のサウンドトラックを担当 (翌年配信リリース)したほか、タージ・マハル旅行団・長谷川時夫が主導する同バンドの後継的集団即興演奏コレクティブ「STONE MUSIC」の一員として和歌山県立近代美術館などで演奏[18][19]。J-WAVE「SONAR MUSIC」にも数度に渡り出演した[20][21]。
2023年、アルバム『True Life』をリリース。ビートミュージックを軸にアンビエントやジャズ、エレクトロニカやダンスミュージックの要素を含んだ内容が ”2020年代のNujabes『Modal Soul』” と称され、音楽メディアSmall Albums等が選ぶ年間ベストアルバム企画にも選出された[22][23]。同年はSTONE MUSICの一員としてアンビエント系音楽フェス「Camp Off-Tone Festival 2023」に出演のほか、インド3都市を巡るライブツアーに参加し、インディア・ハビタット・センター、ビハール美術館などで演奏を行った。
ディスコグラフィー
アルバム
- McKinsey N' de Kooning (PIRA.MD Records, 2015年)
- Arkhai & Naked Shortin' (PIRA.MD Records, 2016年)
- Yesternow Once Now (PURRE GOOHN, 2017年)
- Reality (Local Visions, 2020年) *ヨシカワミノリ & TOMC 名義
- Liberty (Inner Ocean Records, 2021年)
- Music for the Ninth Silence (Inner Ocean Records, 2022年)
- True Life (Inner Ocean Records, 2023年)
- Shared Senses (Kankyō Records, 2024年)
- Blue Era Odyssey (Mystery Circles, 2026年)
シングル
- Bake the House (PURRE GOOHN, 2018年)
- Curiosity (Self-release, 2020年)
- 夢の話をしよう / オンラインの幽霊たち(feat. Gimgigam) (Local Visions / JET SET, 2021年) *ヨシカワミノリ & TOMC 名義
- Place To Be (Self-release, 2022年)
- Innocence (Self-release, 2022年)
- Sure Vibes (Self-release, 2022年)
- MORAL (canooooopy immoral recollage) (Self-release, 2023年) *TOMC & canooooopy 名義
- Chimney (RED, 2023年) *Ole & TOMC 名義
- まっとうな夜 (feat. 原田美桜) (FRIENDSHIP., 2023年) *アンニュイ・ホリデイ & TOMC 名義
- The Out of Africa Hypothesis (feat. 荘子it) (Japanese Amapiano Recordings, 2023年) *audiot909 & TOMC 名義
- Sunrise (NINETOFIVE, 2023年) *Notation & TOMC 名義
EP
- Blockchainers (PURRE GOOHN, 2019年)
- Stories & Studies (PURRE GOOHN, 2019年)
- Reminiscin’ (PURRE GOOHN, 2019年)
- Lunar Maria (PURRE GOOHN, 2020年)
- MORAL (Original Soundtrack) (Self-release, 2023年)
- Music for IKA (Self-release, 2025年)
ミックスCD
- CONVENI MIX 001 | City Pop MIX by TOMC (レコードコンビニ, 2018年)
- CONVENI MIX 002 | City Soul MIX by TOMC (レコードコンビニ, 2018年)
執筆作品
単著
- J-POPの音楽的冒険 レアグルーヴ感覚で楽しむ日本のメジャーポップス (DU BOOKS, 2024年)
執筆参加
出演
脚注
出典
- 1 2 3 “TOMCが全曲4分33秒の初アンビエントアルバム『Music for the Ninth Silence』をリリース”. Mikiki. 2022年1月4日閲覧。
- ↑ 「すばる」2013年1月号(集英社)P.322
- ↑ ototoy | TOMC、ニュー・アルバム『Yesternow Once Now』を10/4配信リリース (2017年9月26日) 2019年9月23日閲覧
- 1 2 ラブラブ渋谷。「未来の運動会プロジェクト」上京記念SPECIAL!!! (2018年8月30日) 2019年9月23日閲覧
- ↑ Indiegrab | 【NEWS】TOMC 人気のビート短編集第3弾『Reminiscin’』の配信を開始 (2019年8月21日) 2019年9月23日閲覧
- 1 2 “https://twitter.com/tstomc/status/1352224207325655045”. Twitter. 2021年5月5日閲覧。
- ↑ CNET Japan | 渋谷GALLERY AND MUSIC BAR「TestFlight」とトラックメイカー「TOMC (トムシー)」によるコラボアンビエント楽曲を発表 (2019年4月18日) 2019年9月23日閲覧
- ↑ 大盆踊り会 “DAIBON” さんのツイート:”⚡メガヒッツ盆⚡ 昨日も大いに盛り上がった、DAIBON名物「メガヒッツ盆」略してメガ盆のコーナーです。…”
- ↑ ototoy | ビートメイカーTOMC、新EP『Lunar Maria』ハイレゾ配信開始 (2020年1月16日) 2020年12月28日閲覧。
- ↑ Spincoaster | 〈Local Visions〉よりリリースされたヨシカワミノリとTOMCによるコラボ作が7インチ化 (2020年8月14日) 2020年12月28日閲覧
- ↑ Michel, Patrick St (2021年12月8日). “Make Believe Melodies Favorite Japanese Albums Of 2020: #10 - #01 (One Year Later)”. Make Believe Mailer. 2022年1月4日閲覧。
- ↑ Fluxblog 2020 Survey (2020年12月15日) 2020年12月28日閲覧
- ↑ uroros | TOMC、新曲「Curiosity」配信開始。Flyloチルドレンの新鋭coyolateと紡ぐ”好奇心”を掻き立てる音響派ジャジーヒップホップ (2020年6月17日) 2020年12月28日閲覧
- ↑ “TOMC - Liberty” (英語). Inner Ocean Records. 2021年5月5日閲覧。
- ↑ “waltz online | TOMC | Liberty | カセットテープの通販”. waltz online | TOMC | Liberty | カセットテープの通販. 2021年5月5日閲覧。
- ↑ “https://twitter.com/tstomc/status/1352932460166701057”. Twitter. 2021年5月5日閲覧。
- ↑ “TOMCが全曲4分33秒の初アンビエントアルバム『Music for the Ninth Silence』をリリース | Mikiki by TOWER RECORDS”. Mikiki. 2026年6月24日閲覧。
- ↑ “長谷川時夫トーク&ライブ「タージ・マハル旅行団からミティラー美術館へ」”. 和歌山県立近代美術館. 2026年6月24日閲覧。
- ↑ “TOMCが新作『True Life』をレコードなどで5月にリリース、アンビエントギタリストyutaka hirasakaとの共作曲“Ubiquity”を先行配信 | Mikiki by TOWER RECORDS”. Mikiki. 2026年6月24日閲覧。
- ↑ “Instagram”. www.instagram.com. 2026年6月24日閲覧。
- ↑ “Instagram”. www.instagram.com. 2026年6月24日閲覧。
- ↑ 「XユーザーのSMALL ALBUMS(@SMALLALBUMS)さん」『X (formerly Twitter)』。2026年6月24日閲覧。
- ↑ “TOMC”. FRIENDSHIP.. 2026年6月24日閲覧。
- ↑ TOWER RECORDS ONLINE | 書籍『ニューエイジ・ミュージック・ディスクガイド』|歴世界的なニューエイジ・リバイバルを読み解く決定版発売! (2018年4月15日) 2019年12月28日閲覧
- ↑ ARBAN | 大好評「シティ・ソウル ディスクガイド」第2弾刊行!佐藤竹善インタビューも (2020年12月9日) 2020年12月28日閲覧
- ↑ “2026年2月10日発売『ジャパニーズR&Bディスクガイド』のお知らせ 世界的シティ・ポップ再評価の次に来る“日本産R&B”を総覧する、史上初の決定版ガイド”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2025年12月17日). 2026年6月24日閲覧。
- ↑ 「Xユーザーの小室哲哉(Tetsuya Komuro)公式(@tetsuyakomurotk)さん」『X (formerly Twitter)』。2026年6月24日閲覧。
外部リンク
- TOMCのページへのリンク