評価と受賞歴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 03:05 UTC 版)
音楽プロデューサーのTOMCは、本作について「'90年代のASKAや槇原敬之〜『幻想の摩天楼』の頃のスティーリー・ダンを思わせる渦巻くようなコード展開+重厚なアレンジ。それでいて一切音楽マニアonly向けでない現行の青春賛歌。"足し算型"の歌モノでこれに敵うものはそう無い気がする。」とコメントした 。 ロッキング・オンの小川智之は、本作を「『ヒゲダンらしさ』を保ったままどこまで外側にいけるかという挑戦のアルバム」と位置づけ、「マニアックでディープな音楽のテイストに超ハイクオリティなメロディと明快なテーマを掛け合わせてポップスのほうに投げてみせる、というのがこれまでのヒゲダンの基本文法だったとするなら、今作で彼らがやっているのはそんなヒゲダン文法によってJ-POPのスタンダードをアップデートするという宣言」と述べた。 ライターの石角友香は、「アポトーシス」が「言葉もサウンドもアレンジも一歩踏み込んだ表現であり、ヒゲダンが恐ろしい速度で衒いなく伝えたいことを伝えている証左」だとするとその予兆は既発曲「Laughter」にすでに表れていたと述べ、「サウンド的にも集中力を途切れさせず聴かせる大曲をノンジャンルでものにして行ったプロセスという意味」で同2曲は「ヒゲダンのネクストフェーズを代表する本作の2トップ」だとしている。 音楽ライターの内田正樹は、「相当数のハイスペックな音色が用いられているにもかかわらず、エディットもミキシングも異常なまでに聴き易い。」と指摘。ボン・イヴェールやザ・ウィークエンドの作品で味わえる質感が想起されるとした上で、「ビートルズ、ビーチボーイズ、クイーンといったレジェンド級のバンドの傑作から感じられたカラフルなスタジオレコーディングの“マジック(魔法)”という言葉も頭に浮かんだ。」と述べている。 ライター/批評家のimdkmは、音楽性の引き出しの多彩さや、引き出しを新しく拡張しようという軽やかな貪欲さが面白いとし、「あれもやろう、これもやろう、と広がるクリエイティビティを、有無を言わさず一曲として、あるいは一枚のアルバムとして成立させる力業」に「ヒゲダンの魅力」を見出した。
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