VII組特務科 / 新VII組
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「英雄伝説 軌跡シリーズの登場人物」の記事における「VII組特務科 / 新VII組」の解説
リィン・シュバルツァーが担当教官を務める特別クラス。「閃III」、「閃IV」の主人公たち。 リィン・シュバルツァー VII組の担任教官で、授業は歴史学を担当。詳細は#リィン・シュバルツァーを参照。 ユウナ・クロフォード 登場作:「碧:改」・「閃III」P・「閃IV」P・『創』P 声:東山奈央 クロスベル自治州出身の正義感あふれる活発な少女で、新VII組のリーダー的存在。ロイド・バニングスと同じくクロスベル警察の制圧術を修得しており、「ガンブレイカー」という銃機構付きの特殊警棒(トンファー)を得物にしている。 来歴 《教団事件》を報じるクロスベルタイムズ記事で特務支援課を知って憧れを抱き、日曜学校を出てすぐに警察学校に入学し、その際に特務支援課入りを希望していることを表明する。 「碧:改」 - 警察学校の学生として登場。活動を再開した特務支援課が導力車を受け取りに警察学校を訪れた際に、ロイド以外の特務支援課と初めて出会う。 「碧」と「閃III」の間(1205年)、帝国によるクロスベル占領直後の混乱の中、弟のケンと妹のナナを実家のあるクロスベル市からアルモリカ村に疎開させようとした際に、途上の街道で共和国軍のガンシップの襲撃を受ける。その窮地をクロスベルにおける初陣だったリィンとヴァリマールによって救われ、お礼を言いたいと思い続けるものの果たす機会がないまま過ごす。同時期にクロスベル警察学校はクロスベル軍警学校に変わり、クロスベルが帝国になっていくことにやり場のない思いを抱える。 同年、臨時教官として軍警学校に赴任してきたクレア・リーヴェルトと知り合う。翌年からクロスベル軍警に入ることが決まっていたが、同年末にロイド・バニングスが指名手配されていることを知って軍警本部に抗議したことにより、帝国出身の新任本部長によって軍警学校の単位を取り消されてしまう。クレアの助力で単位の半分を取り戻すことができ、残りの単位も別の学校の単位で代替する確約を得て、クレアの勧めにより、トールズ士官学院・第II分校に入学することを決める。 「閃III」 - 第II分校に入学し、《VII組特務科》にクラス分けされる。テニス部に所属。担任となったリィンに当初は反発を抱いていたが、徐々に打ち解ける。クロスベル演習での事件の際には「特務支援課がこの事態を放っておくわけがない」と彼らが解決してくれることを固く信じていたが、ルーファスの指示で支援課関係者の動きが完全に封じられていることを知り、茫然自失となる。一時は寝込んでしまうほどに落胆するが、クルトとアルティナの支えと、リィンの「彼ら(特務支援課)が鳥籠に囚われている今、他の誰でもない、クロスベルの意地を示せるのは誰なんだ?」という伝言によって立ち上がり、クロスベルにおける事件を解決するために動き、故郷を守ってクロスベルと帝国の両方が笑顔になれる道を探すことを決意する。その後は新VII組の中心的な存在となり、《黒キ星杯》が出現すると、さらわれたアルティナを救うため、リィンらとともに突入する。 「閃IV」 - 《黒キ星杯》脱出後、旧VII組メンバーがミリアムの散華やリィンの鬼化などでショックを受けている中、リィンとオズボーンの関係、ミュゼの隠されていた出自などを知り、旧VII組を𠮟咤してリィンを取り戻すべく行動することを宣言し、彼らを再起させる。その後、リィンが不在の間は新旧VII組を引っ張る存在となる。リィンを取り戻した後はクロスベル戦役で助けてもらったお礼を言うことを果たす。幻想機動要塞においてイシュメルガを打倒した後は日常を取り戻し、引き続き第II分校に在学する。 プロフィール 年齢:17歳(「閃III」・「閃IV」) 誕生:8月1日 出身:クロスベル自治州・クロスベル市 人物 前向きさの塊みたいな娘。人間として力強く、リィンからはタフさも粘り強さもある有望株と評されている。エステルとよく似ているとも言われている。 幼いころから双子の弟妹の面倒を見ていたため、「お姉ちゃん気質」で何かと面倒見が良い。アルティナのことも面倒を見る対象として認識しており、何かと世話を焼いている。アンゼリカからは「母性的な雰囲気を感じる」と評されている。また、料理屋お菓子作りも得意で、意外と女子力が高い。 アルティナの世話を焼く一方で、座学は苦手なようで、逆にアルティナから勉強を教わっている。 帝国のことは嫌っているが、国は国、人は人と考えており、帝国が嫌いなのであって、帝国人を嫌っているわけではないと第II分校入学当初から語る。 クロスベルでの一件を経て、リィンに信頼を示し始めたため、アルティナからは内心「これが“チョロ”い」というやつかと思われている。 特務支援課との関係 特務支援課とは交流が深く、支援課ビルにも何度か遊びに行ったことがあり、特務支援課メンバーのことは年下のティオも例外なく「~先輩」と呼んでいる。ランディからは「ユウ坊」と呼ばれているが、その呼び名は好んでおらず、やめるようたびたび訴えている。 同じアパルトメント《ベルハイム》に住んでいたということもあって生前のガイ、ロイドやセシルとは旧知の仲だった。 「閃III」以降の後付け設定であるため、PSP版の「零」と「碧」、PS Vita版の同2作の「Evo」には登場していなかったが、「零:改」では家族のケンとナナが、「碧:改」ではユウナ本人が追加されている。 ゲーム上の性能 武器は銃機構付きの特殊警棒「ガンブレイカー」。「戦闘モード切り替え」ができ、戦闘中に、ストライカーモード(トンファーのように扱う近接戦闘モード)とガンナーモード(銃撃を主体として戦う中距離戦モード)を切り替えて戦うことが可能。 機甲兵はドラッケンIIを使用する。 クルト・ヴァンダール 登場作:「閃III」P・「閃IV」P・『創』P 声:江口拓也 帝国の武門ヴァンダール家出身で、天才的な双剣術の腕を持つ。 ヴァンダール家の当主マテウスの次男であり、ミュラーの弟(異母弟)、ゼクスの甥にあたる。 来歴 「閃III」の7年前(1199年)、パルムを離れ、帝都ヘイムダルに移る。 「閃III」の前年(1205年)、ヴァンダール家が皇族の守護職を解任され、一族に課された不遇に加えて、自身もセドリックの護衛を禁じられたことで自暴自棄を起こし、トールズ士官学院の本校への入学を辞退し、兄ミュラーの勧めもあって第II分校への進学を選択する。 「閃III」 - 第II分校に入学し、《VII組特務科》にクラス分けされる。チェス部に所属。不可抗力とはいえ、入学初日のオリエンテーション時のトラブルでユウナとは微妙な関係となるが、彼女の謝罪で和解する。当初はリィンに対して「大したことない」と思っていたが、サザーラントの演習で評価を改める。ヴァンダール家が守護職を解任されたことにより入学以前から迷いを抱えていたことに加えて、護衛を禁じられて以降は疎遠となっていたセドリックと再会し、その変わりようにショックを受け、剣士としての道を見いだせずにいたが、ミュラーの手紙や学生時代に迷いの多かったリィンの「迷いを恐れるな」という助言をはじめ、第II分校で積んだ経験から剣の道も一つではないと気づき、自分の道を見出すべく精進することを決意する。《黒キ星杯》が出現すると、さらわれたアルティナを救うため、リィンらとともに突入する。 「閃IV」 - 隠れ里エリンで目を覚まし、《黒キ星杯》で起きたことに意気消沈する旧VII組メンバーを叱咤し、リィンを取り戻すべく行動を開始する。 プロフィール 年齢:17歳(「閃III」・「閃IV」) 誕生:10月27日 人物 常に冷静沈着な落ち着いた性格をしており、新VII組ではバランサー役となる。 ミュラーとは異母兄弟であるが、関係は良好で、ミュラーのことを目標にしている。腹違いなせいか容姿はほとんど似ておらず、共通の知人であるティータも最初はクルトがミュラーの弟だと気づかなかった。 ヴァンダール流では巨大な剣を振るう剛剣術のほうが有名で、兄ミュラーら一族の者が扱うのはそちらだが、剛剣術には持って生まれた体格と筋力を必要とするため、クルトは二振りの剣を振るう双剣術を選ぶ。 壁を感じているとはいえ、剣士としては間違いなく天才であり、かつ努力も怠らず、第II分校に入学する以前からヴァンダール流の中伝を授けられているほどの腕前を持つ。その剣さばきは流れる水のように淀みがない。 第II分校入学後、リィンの薫陶により、《観の眼》が使えるようになった。 機甲兵はシュピーゲルSを使用する。 容姿/外見 一族の中では珍しい青灰色の髪を持つスマートな美男子。 年齢からすれば充分にめぐまれた体格をしているのだが、兄ミュラーらヴァンダール家のほかの剣士たちほどの体格にはめぐまれていないことを気にしている。 体格に加えて中性的な顔立ちにもコンプレックスがあり、ユウナの妹ナナに「キレーなおにいちゃん」と言われた時には落ち込んでいた。 アルティナ・オライオン 登場作:「閃II」B→P・「閃III」P・「閃IV」P・『創』P 声:種田梨沙(「閃II」)→水瀬いのり(「閃III」以降) 《黒の工房》出身の少女で、漆黒の傀儡「クラウ=ソラス」を操る。コードネームは《黒兎(ブラックラビット)》。 来歴 「閃III」の2年前(1204年)に《黒の工房》で目覚め、基礎知識を集中学習した後、同年半ばに工房関連の記憶を消された上で工房から出荷され、ルーファスに預けられて(クレアとレクターが時間をかけて面倒を見たミリアムとは異なり)必要最低限の知識のみを与えられ、貴族連合に貸与された。 「閃II」 - ルーファスに従う形で貴族連合に協力しており、アルフィンとエリゼを誘拐したのを手始めに、リィンらの前にたびたび現れて対峙する。内戦の終了後は帝国軍情報局に所属し、「閃II」外伝ではリィンとともにクロスベルへ赴き、ロイドとリーシャと交戦する。 「閃II」の後も情報局でさまざまな任務を遂行し、帝国政府からの「要請」を受けた《灰色の騎士》リィンの行動を監視するとともに、パートナーとして彼の任務をサポートする。 「閃III」 - リィンがトールズ士官学院・第II分校の教官となる道を選ぶと、自身も学生として同校に入学。リィンが担任を務める《VII組特務科》にクラス分けされる。入学当初も感情の起伏に乏しかったが、VII組を通して次第に感情を身につけていく。アッシュが皇帝を銃撃した後は情報局から臨時招集がかかり、アッシュの身の安全を確認するために情報局本部へ向かうが、それは罠でオズボーンたちによって《黒キ星杯》へ連れ去られてしまう。そこでセドリックに殺されかけるが、目の前で窮地に陥ったリィンたちを守るために抵抗し、《黒の聖獣》の前に立ちふさがったところをミリアムに守られる。これによりミリアムはアルティナの身代わりとなって《根源たる虚無の剣》となってしまう。 「閃III」の直後、自我を失ったリィンが暴走する隙にユウナ、クルト、ミュゼに救出され、エマの力で《黒キ星杯》から脱出し、ロゼによって《魔女の眷属》の隠れ里であるエリンの里にたどり着く。 「閃IV」 - 隠れ里エリンで目を覚まし、《黒キ星杯》で起きたことに意気消沈する旧VII組メンバーを叱咤し、リィンを取り戻すべく行動を開始する。リィン救出のため《黒の工房》を訪れた際に、自身が出荷される前の記憶を思い出し、ミリアムがその頃から姉として振る舞っていたことを思い出す。《黒の工房》で暴走状態のリィンを仲間たちとともに正気に戻し、《剣》(ミリアム)を奪還して脱出する。《巨イナル黄昏》が終わると、《黒の工房》でバックアップ素体により復活したミリアムとの再会を果たす。 プロフィール 推定年齢:14歳(「閃III」・「閃IV」) 出身:《黒の工房》 人物 感情の起伏に乏しく、自身を「道具」と言い切るなど初登場した「閃II」では冷めた言動をしている。 「不埒」が口癖で、リィンの言動に「不埒」な意図がないかたびたび問う。 「閃III」以降の変化 生徒の枠に囚われなければトップクラスのエージェントとリィンから評されている。 他の生徒より見た目が幼いため、女子生徒(特にユウナ)から可愛がられており、寝ぼけたユウナから抱き枕にされることもある。 感情表現を苦手とするため士官学院では芸術科目で苦戦していたが、リィンらの助けにより克服のきっかけを掴む。感情表現は薄いものの、メロディとリズムが正確であるため、綺麗な歌唱をすることができる。士官学院では体力が付けられそうということから、部活は水泳部に所属することを選択する。 物語の中で感情が育ち、「閃II」でアルフィンとエリゼの誘拐に加担したことについても、クロスベル市で2人に再会した際に申し訳ない気分になったと面会後に言っている。 「閃III」と「閃IV」では学院生としての生活を通じて徐々に感情を獲得していくという部分を意識して描かれている。 Oz74 正体は《黒の工房》製のホムンクルスで、形式番号は「Oz74」。ミリアム(Oz73)とは一番違いの「妹」にあたる。 《Oz》(Originator zero)シリーズは、《黒の聖獣》を屠るための《根源たる虚無の剣》(Originator zero)を生み出すために開発された人造生命(ホムンクルス)で、アルティナはその74体目にして最終型にあたる。最終型であるため、《根源たる虚無の剣》を錬成するために命を落とすことが予定された存在だったが、その役目はミリアムに取って代わられることになる。 本人はOzシリーズに「感情」は搭載されていないと考えており、ミリアムのことをイレギュラーな存在だと考えていた。 「閃II」の時点ではミリアムのことはなんとも思っておらず、妹ではないかと問いかける彼女にも冷淡な反応を返している。「閃III」でも初期はなんとも思っておらず、ミリアムに対しては自分を妹扱いすることをやめるよう求めているが、後に、姉妹とは思っていないが(姉ぶっており)どうしても放っておけない存在、形式的には姉妹(と認める)、姉ぶってプレゼントを贈られて満更でもない様子を見せる、と、徐々に態度を軟化させていく。「閃IV」では、「閃III」終盤の《黒キ星杯》でミリアムがアルティナをかばって《剣》になった経緯もあり、「おねえちゃん」と呼ぶようになる。 クラウ=ソラス アルティナが連れている漆黒の傀儡。ミリアムの「アガートラム」とは兄弟機らしく、形状が似ている。 戦闘ではクラフトを反射するバリアーを張るほか、剣状に変形して突撃する攻撃を繰り出す。 ゲーム上の性能 「閃II」の後日譚で、2014年11月28日に配信が開始された修正パッチ1.03により、ラストダンジョンでしか使用できない特定アクセサリをほかのプレイヤーキャラクターに装備させることで、クロチルダやクロウとともにラストダンジョンのみでプレイヤーキャラクターとして操作が可能となった(当初、外伝のみで操作することになったロイドやリーシャも含む)。 アッシュ・カーバイド 登場作:「閃III」P・「閃IV」P・『創』P 声:前野智昭 一見陽気だがどこか影のある猛々しい不良青年。年度途中でVII組に編入する。 大柄だが豹のようにしなやかな体躯を持つ。 来歴 ハーメル村の生まれで、3歳の時に《ハーメルの悲劇》(1192年)で両親を失い、自身は気絶していたため虐殺を免れ、山道に歩き出たところを通りがかった行商人ミゲルによってラクウェルまで連れていかれる。この事件に際して「帝国の呪い」の「贄」となり、左目に呪いを植え付けられ。 ラクウェルではエレン・カーバイドに引き取られて育てられるが、 「閃III」の6年前(1200年)、育ての親となったエレンを腫瘍により失う。 「閃III」の2年前(1204年)、帝国の内戦が始まると野党から街を守るために愚連隊《ファフニール》を組織しそのヘッドになり、その頃にサラとも知り合う。《ファフニール》は内戦後にすぐ解散するが、この時の活動から様々な組織から勧誘を受けることになり、サラからは遊撃士になるよう誘われたがいずれも断る。 レクターから自分の過去を知るための近道が第II分校にあると言われ、幼少期の記憶を取り戻すべく入学を決意する。 「閃III」 - 第II分校に入学し、《VIII組戦術科》にクラス分けされる。クロスベルの実習後はオーレリアの計らいによって《VII組特務科》に移籍する。《ハーメルの悲劇》で植え付けられた呪いにより、「一番悪いヤツを殺せ」という声と左目の疼きにさいなまれており、夏至祭に際して皇城バルフレイム宮で開かれた祝賀会の夜に、その呪いの導きのままにオズボーンとユーゲントIII世を襲撃する。《黒の史書》により「贄」であることを2名とも悟っており、自ら進み出たユーゲントを銃撃したことで、アッシュは《黒の史書》の予言を成就させてしまう。オズボーンとルーファスはこの事件をカルバード共和国の工作員によるものとして発表する。容疑者として捕らえられたアッシュは鉄道憲兵隊の一次預かりとなるが、《黒キ星杯》が現れた混乱に乗じて決起したオーレリアら《ヴァイスラント決起軍》によって救出され、意識を失ったままパンタグリュエルへ運ばれていく。 「閃IV」 - パンタグリュエルから脱走し、行く当てもなくハーメル廃村にたどり着き失意に沈んでいたが、ユウナらVII組に喝を入れられ立ち直り、リィンを取り戻すべくVII組の一員として行動する。クロスベルではユーゲントに謝罪すると、ユーゲントからは「(呪いに導かれたものであり)何の罪もない」と許され、大切なのはこの先だと諭される。パンタグリュエルで同じハーメルの遺児であるヨシュアと再会し、物語終盤でハーメルが異界化した際はともに解決に導く。 プロフィール 年齢:17歳(「閃III」・「閃IV」) 出身:エレボニア帝国・ハーメル村 趣味:読書 人物 教官以外にも貴族など目上の人にも露悪的で敬語を使わない不良だが、リィンからは、何だかんだ言って面倒見はよく仲間のフォローもちゃんとしていると評価されている。挑発的な態度をとることはあるが、コミュニケーション能力自体は高く、いつの間にか皆から頼られるようなところがある。入学当初は性格上の問題もあってソリが合わなかったユウナやクルトたちからも一目置かれるようになり、「露悪的なところはあるものの自分勝手でもいい加減でもない」、「何だかんだ言っても必要な時はちゃんと協力する」と、ともに試練を乗り越えた仲間として信頼されていくこととなる。 根は優しく。手段を選ばずやりすぎるところはあるが、悪事や困っている人を見過ごせない性格をしている。 見た目は不良だが、どの科目も勉強はよくでき、部活動は文芸部に所属し、目がついた本は片っ端から読んでしまうほどの読書家で、暇があれば本を読んでいる。大人びてるようにも見えるが、自分のことになると意外と周りが見えなくなるという、歳相応なところもある。 才能の塊のような少年で、リィンの見立てではセンスとポテンシャルでは第II分校でもトップクラスであり、大した努力をしなくても大抵のことはこなしてしまえる高い知能と身体能力を持っている。関わった大人からの評価は高く、ルトガーからは胆力、獰猛さ、頭の回転から、猟兵として超一流になれる素質があると評され、トヴァル、サラからは遊撃士になることを、クレイグ中将からは第四機甲師団に来ることを、レクターからは情報部に来ることを誘われている。 基本的に常識人なので、魔術の類については「オカルト」と言う癖がある。 ゲーム上の性能 武器は鎌と斧の機能を持つ「ヴァリアブルアクス」。 機甲兵はヘクトル弐型を使用する。 ミュゼ・イーグレット 登場作:「閃III」P・「閃IV」P・『創』P 声:小清水亜美 帝国西部の名門イーグレット伯爵家出身の清楚かつ蠱惑的な言動が特徴の少女。成績優秀で貴族子女らしい品の良さがあるが、どこか底知れないところがあり、新米教官のリィンを事あるごとに誘惑する。 来歴 カイエン公爵家の嫡子である父アルフレッドと、イーグレット伯爵家出身の母の間に「ミルディーヌ・ユーゼリス・ド・カイエン」として生まれる。 「閃III」のおよそ10年前、5、6歳の頃(1195年もしくは1196年)、両親を海難事故で失う。両親の死後は母方の祖父であるイーグレット伯によって育てられるが、叔父クロワールがカイエン公爵家の当主の座を継ぐ際にラマール州から遠ざけられ、6歳の時に帝都にあるアストライア女学院の初等科に封じ込まれる。 帝国の内戦が終わってすぐの頃(1205年初め頃)、ラマール貴族であるオーレリア、ヴィータに連絡を取り、自分の計画の協力者とする。 同年末、アストライア女学院を去る。この時点で、将来、帝国が共和国との戦争に進むこと、何らかの「呪い」が発動することは読んでいたため、対抗策として、新設される第II分校の分校長をオーレリアが引き受けるよう計らうとともに、ヴァイスラント決起軍への有志を集めるため自身が次期カイエン公の座を得るよう手を回すという、ふたつの布石を打つ。 「閃III」 - 「ミュゼ・イーグレット」として、トールズ士官学院・第II分校に入学。茶道部に所属。入学当初は《IX組主計科》に在籍していたが、クロスベルの実習後、オーレリアの計らいによって《VII組・特務科》に移籍。オルディスが開かれた領邦会議では思惑通り次期カイエン公に推挙され、帝国政府が進めようとしている共和国への侵攻と「国家総動員法」への対策を領邦会議の議題に追加する。 「閃IV」 - 《黒キ星杯》における出来事が終わった後はヴィータに事前に渡された脱出用の転移具を使って一人で脱出し、オーレリアたちと合流する。その後、共和国、レミフェリア、リベールなどの周辺国の首脳に対して、帝国に飲み込まれて呪いの一部として黄昏に染まるか、それとも、いかなる犠牲を払ってでも世界の終わりに諍うか、選択を迫ることで、《千の陽炎(ミル=ミラージュ)》作戦への参加を促す。しかし、実際にはこの選択に納得しておらず、VII組なら別の道を見出せるかもしれないと期待していた。そのことをユウナたちに見抜かれ、再びVII組の「ミュゼ・イーグレット」としてともに行動することを決意する。リィン救出に成功すると、パンタグリュエルに各国の首脳を呼んで会談を催し、作戦の骨子を固める。その場にリィンらトールズ士官学院関係者、エステルらリベールの遊撃士協会関係者、ロイドら特務支援課関係者を招待し、彼らにも《千の陽炎》作戦への参加を要請するが、辞退されてしまう。彼らはオリヴァルト皇子による《光まとう翼》に参加することを決め、ミュゼ自身も《千の陽炎》は走らせつつVII組として《光まとう翼》に参加する。 プロフィール 年齢:16歳(「閃III」・「閃IV」) 誕生:2月28日 出身:エレボニア帝国・ラマール州 人物 その性格はアッシュから「ゆるふわ女狐」、「女郎蜘蛛」と揶揄されており、リィンやアルティナからもVII組移籍当初は底知れないと見られている。 蠱惑的な言動でたびたびリィンを誘惑するが、そうしたちょっとした冗談やおふざけ、一挙手一投足に至るまで、全てが俯瞰され、計算された上でどう因果が巡るかまで視えている。 状況を見通す戦略眼を持つ天才ではあるが、中身は年相応であるというジレンマを持ち、帝国や世界の命運を左右する一手を打つことの重圧を背負うことになる。そのことにオーレリアやユーシスなどの周りの年長者は気づかず、その才能に頼るあまり特別視しすぎていたと、それぞれ反省することになる。 聖アストライア女学院ではアルフィン、エリゼの1年後輩にあたり、当時から交流があった。女学院時代から「乙女の嗜み」を愛好している。 指し手としての能力 ミュゼの能力は未来予知ではなく、《盤面》が見えるというもので、現在の局面、そこに至る過去と無数に展開しうる未来の局面を見ることができ、局面を動かしている人物たちの思惑まで見通すことができる予測能力ということになる。その異能に等しい能力について、カイエン公爵家にもアルノール家の血が流れており、古の“調停者”である初代アルノールの才能が極まったためではないかとローゼリアは推測している。叔父クロワールがいずれ内戦を引き起こすことはアストライア女学院の初等科に入れられた頃から予感していた。 ヴィータからは、数万手先をも読む指し手であり、結社の使徒すら務まる(ほどの能力)と評されている。 ゲーム上の性能 武器は、従来の魔導銃よりも銃身が長い「魔導騎銃」。機甲兵はケストレル。
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