史書とは? わかりやすく解説

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し‐しょ【史書】


歴史書

(史書 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/03 15:58 UTC 版)

歴史書(れきししょ)とは、歴史を記述した書物のことである。

歴史書を記述するのは目的意識を持った、そして多くの場合職業的な歴史家である。執筆の目的は歴史そのものへの興味、過去を後世に伝えるため、独自の史観を表現するためなどさまざまである。為政者の支配の正統性を主張するなど、政治的動機による場合も多い。

時系列に従って事件が記述される。記述される内容は政治史・軍事史を主とすることが多い。基本的なスタイルとして、事項が時系列順に並べられたもの(編年体)と重要な個人の事績を追って記述するもの(紀伝体)の2つがある。

歴史書を記述する歴史家は既存の史料を収集・比較・批判し、ある基準によって取捨選択(史料批判)を行う。この作業がなされない場合は歴史書とは言えず単なる記述にとどまる。また、歴史家の想像はできる限り排除される。想像が勝つ場合は歴史文学となる。例えば『三国志演義』など。

原理的に歴史書は二次史料以下の史料となるが、当時の史料が失われていることも多く、その場合一次史料並みの扱いを受けることもある。

上記の例外として、歴史記述を目的としたわけではない重要事件の記録がのちに歴史書と見なされることも多い。ガイウス・ユリウス・カエサルの『ガリア戦記』などは、その顕著な例である。

関連項目


史書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 15:57 UTC 版)

室町時代」の記事における「史書」の解説

増鏡』は四鏡最後の史書で、後鳥羽天皇即位から1333年配流となっていた後醍醐天皇京都帰還するまでの宮廷社会動向記している。『太平記』後醍醐天皇即位から細川頼之管領就任するまでの南北朝時代扱っており、軍記物語性格強く室町時代から江戸時代にかけて太平記よみと呼ばれる物語僧によって庶民にも語られていた。『梅松論』は足利尊氏正当性強調して書かれた史書であるが、成立太平記よりも早く資料性は高い。『神皇正統記』は、南北朝時代南朝北畠親房関東勢力集めるために南朝正統性神代から記した所で、のちの皇国史観に繋がるイデオロギー性格の強い史書であった。『難太平記』は今川貞世著した史書で、太平記誤り訂正しつつ、今川氏事績中心に書かれている。『明徳記』は1391年明徳の乱経過書かれている、『応永記』には1399年応永の乱南北朝合体記述が、『永享記』には永享の乱中心とした関東情勢が、『応仁記』には足利義政治世から応仁の乱様子記されている。また、江戸幕府幕末編纂した史書として『後鑑』があり、1333年から1597年に至るまでの史実編年体記し、各項目に出典となった各種資料直截採録する形式となっている。 この他、史書ではないが、日記史料としては、洞院公賢の『園太暦』、中原師守の『師守記』、中原康富の『康富記』、山科言継の『言継卿記』などが特に重要である。

※この「史書」の解説は、「室町時代」の解説の一部です。
「史書」を含む「室町時代」の記事については、「室町時代」の概要を参照ください。

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