カイエン公爵家
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「英雄伝説 軌跡シリーズの登場人物」の記事における「カイエン公爵家」の解説
クロワール・ド・カイエン 登場作:「閃I」・「閃II」 声:島田敏(「閃II」) 《四大名門》筆頭とされるカイエン公爵家の当主(カイエン公爵)で、エレボニア帝国西部にあるラマール州の統括者(領主)。ゲーム本編では基本的に「カイエン公」と呼ばれている。 貴族派でもヘルムート・アルバレアと主導権を争う存在であり、内戦時に決起した貴族連合では「主宰」を務める。ミルディーヌ(ミュゼ)にとっては叔父にあたる。 来歴 「閃III」のおよそ10年前(1195年もしくは1196年)、本来家督を継ぐはずだった兄アルフレッドが海難事故で死去したことにより、カイエン公爵家当主の後継者となり、ほどなく当主の座を継ぐ。この際、兄の娘であるミルディーヌは帝都に遠ざける。 「閃II」の3年ほど前(1201年頃)、クロウ・アームブラストとヴィータ・クロチルダを援助し、《帝国解放戦線》の結成を後押しする。 「閃III」の4年前(1202年)、G・シュミットに新兵器の開発を依頼して機甲兵の用意を始めるとともに、パンタグリュエルを建造するなどし、来たる内戦の準備を密かに進める。この際、クロウが入手した《蒼の騎神》オルディーネの情報がシュミットに提供されるよう取り計らう。 「碧」 - 登場はしない。西ゼムリア通商会議を襲撃した《帝国解放戦線》の背後にいる人物として語られている。 「閃I」 - バリアハートへ行く道すがらレグラムのアルゼイド子爵邸を訪れ、子爵を貴族派に勧誘するとともに、正規軍への教練を止めるよう釘を刺す。 「閃II」 - 貴族連合の実質的な主宰となり、貴族連合軍総参謀となったルーファスの働きもあって内戦を優勢に進める。《灰の騎神》の乗り手となったリィンを味方に引き入れることを早くから画策し、パンタグリュエルに半ば強制的に招いた際に、オズボーンのやり方があまりに理不尽だったから自分たちが事を起こしたのだと訴え、懐柔を図る。終盤に野望のすべてをリィンたちに打ち砕かれてもなおセドリックを人質にとって抵抗するが、最後はアルティナによって拘束され、正体を現したルーファスと生存していたオズボーンから彼らの掌の上で踊らされていた事実を突きつけられ、気絶する。 「閃III」 - 登場はしない。本編開始時点では拘留が続いていたが、クロスベル事変に際してクロスベル独立国と共謀してガレリア要塞を破壊したこと、内戦中に帝都を占領して皇族を幽閉したことが決め手となり、内乱罪、外患罪などの罪で無期懲役の判決を言い渡される。 人物 カイエン公爵家は近隣諸国を凌駕する財力を持ち、クロワール自身はそれに見合った派手さと豪奢さを好み、見た目はオレンジ髪の優男という風貌をしている。飄々としたつかみどころのない人物で、ヴィクターや《灰の騎神》の乗り手となったリィンのような潜在的な敵対者を懐柔して取り込もうとするしたたかさも持っている。 実はカイエン公爵家には《獅子戦役》でドライケルス帝に敗れ後世に《偽帝》として伝わるオルトロス・ライゼ・アルノールの血が流れており、真の目的は皇族への復讐と自身がエレボニア帝国の支配者になることであった。 ミルディーヌ・ユーゼリス・ド・カイエン 登場作:「閃III」・「閃IV」・『創』 海難事故で亡くなったアルフレッド公子(クロワールの実兄)の忘れ形見で、現在のカイエン公であるクロワールの姪にあたる。世間からはその存在は隠されており、バラッド侯も自身が弾劾に至った際までその存在を知らなかった。詳細は#ミュゼ・イーグレットを参照。 ヴィルヘルム・バラッド 登場作:「the 3rd」・「閃III」・「閃IV」・『創』 声:馬場圭介 侯爵。先代カイエン公の弟で、クロワールの叔父、ミルディーヌの大叔父にあたる。 来歴 「the 3rd」 - 物語冒頭、ルシタニア号の乗客として登場するのみ。 「閃III」 - 「閃II」後に逮捕された甥クロワールは実子も親戚も持たなかったため、領主不在となったラマール州の暫定統括者に就任した。《結社》による《実験》によって4つの猟兵団が州内に入り乱れているにもかかわらず保身しか考えておらず、自身を警護させるためにウォレス将軍を振り回した結果、4基の列車砲を拿捕されて州都を混乱に陥らせる。さらには、自身だけがジュノー海上要塞に逃亡して《結社》と《北の猟兵》に陥落されるという失態を演じる。事件解決後に改めて執り行われた領邦会議では、失態の責任を問われるとともに度重なる公費の私的乱用が露見し、次期カイエン公爵候補から除外され、継承の権利を持つミルディーヌが突如現れたことにより完全に失脚する。表向きには列車砲が奪われた経緯とジュノー海上要塞を手薄とした2点について領邦会議で弾劾声明が出され、ユーゲントIII世がそれを追認したことで、暫定統括者から外される。 失脚した後も味方に付きそうな有力者を集めて再起を図ろうと画策しており、帝都の夏至祭を訪れ、かつての支援者から投資の損害賠償を求められて言い争ったり、戒厳令が敷かれている中でも競馬場やサロンで享楽に興じようとしたりするなど、その言動はリィンたちから呆れられている。 「閃IV」 - 海都から旧都セントアークの暫定統括者に就任しているが、実際はハイアームズ侯爵邸に軟禁状態となっていた。その退屈を紛らわせるべく地元の演奏家やアルカンシエルのメンバーを館に招き入れるなどしており、その話を聞いたリィンやエリオットは旧都でゲリラライブを行い、彼らの企みに気づかないまま彼らを館に招待してしまう。その後はセントアークを治めるハイアームズ侯爵の帰還もあり、《大地の竜》作戦への抵抗のために水面下の交渉を行っているらしく、リィンたちVII組や「カレイジャスII」に協力するスタンスを持った。自身の傲岸さも控えており、ミルディーヌに健闘を祈る発言もしている。 人物 浪費家として知られ、愚かで強欲ながら、己の益には恐ろしく聡く、抜け目ないと評されている。 統治能力には一定の評価があるが、自らの利益のためなら革新派に牛耳られている帝国政府と組んで他の貴族たちを追い落とすようなこともいとわず、そうした所業から、帝国貴族にあるまじき厚顔無恥とユーシスに評されている 己の財産と利益を守ることにおいては天才的だが、目先の欲に振り回されるタイプであるため、「閃IV」では帝国政府にいいように利用されてしまう。 「閃III」で再登場する際にデザイン画が起こされ、外見はファーなどクロワールと服装に共通点を持たせつつ、クロワールよりも下品に見えるようデザインされている。
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