舞台背景・用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 07:56 UTC 版)
「ファイナルファンタジーXIII」の記事における「舞台背景・用語」の解説
天空に浮かぶ世界「コクーン」と、その下に広がる「異境大陸グラン=パルス」の二つが舞台となっている。 ファルシ(fal'Cie) クリスタルを力の源とする超常の存在。世界を創造した神が作り出した、いわば「神の機械」であり、その姿は神が与えた使命と機能に沿って自ら姿を形成したもの。食糧生産や天候制御など各々の役割を拒むことなく行う。ファルシは各々に与えられた役割以外を行うことは不可能。コクーンの人々に様々な恩恵を与えている身近な存在であるが、その詳しい正体は不明である。コクーンには大小合わせておよそ800万ものファルシが存在し、政治に介入するファルシ=エデンや、エウリーデのファルシ=クジャタのようにその荘厳な姿から観光名所になっているものもある。 劇中、様々な姿や役目をもったファルシが登場するが、大きく分けると、コクーンの人々の生活を支える「聖府(コクーン)系」と、グラン=パルスを開拓する「下界(パルス)系」の二種類が存在し、聖府系のファルシは邪神リンゼに、下界系のファルシは大神パルスによって創造された。どちらも共通して自らを生み出した「神の世界へと至る門」を求めており、聖府系のファルシはコクーンの人々を皆殺しにし、その魂を使って「門」を開こうと考え、下界系のファルシは人々から開拓としか思われない方法で「門」を探している。それぞれ階級のようなものがあり、下位のファルシは上位のファルシには逆らえない。物語の中でバルトアンデルスがコクーンを滅ぼすのに下界のファルシやルシを利用するという回りくどい方法を取ったのは、聖府系ファルシやそのルシは、このルール上、最上位であるオーファンを攻撃できないため。 ファルシの名前は概ね歴代FFシリーズの召喚獣を由来としている。劇中での正式名称はファルシ=○○(個別の名前)となっている。 聖府系ファルシ 邪神リンゼによって作られたファルシたち。コクーンの管理とそこに住まう人々の保護を使命としており、体の一部に人の顔が埋め込まれているのが特徴。その総数は800万に上るといわれており、コクーンの人々はファルシ=エデンがそれらを統括していると思い込んでいるが、実際はエデンを含めた全てのファルシにエネルギーを供給するファルシ=オーファンが頂点であり、オーファン以外のファルシたちをバルトアンデルスが支配している。彼らの真の目的は人間の“保護”ではなく“養殖”であり、最終的には数千万ものコクーン市民を皆殺しにし、その魂を神(リンゼ)のいる不可視世界に一度に送り込む事で不可視世界の“門”を開こうとしている。 エデン コクーンのファルシ全てを制御している三位一体のファルシ。聖府に助言を与えるなど政治にも加わっている。 フェニックス エデンに近いコクーン中天に位置し、コクーン全体に熱と光を提供している太陽のような存在。それ以外にもコクーンの気象そのものを司っており、天候を制御するファルシの最上位に当たる。 カーバンクル パルムポルムの食糧生産プラントを管理している。中央の巨大なクリスタル両側に人の顔を形どった二枚の羽があり、一見すると巨大な蝶のような姿をしている。 クジャタ エウリーデ峡谷のエネルギープラントを制御している。姿が見える所にいるということもあって観光名物としても親しまれている。 ミネルヴァ ダイスリーが従えているフクロウで、翼にはコクーン系ファルシの紋様と胸には人の顔が付いている。ダイスリーに代わってルシ一行の行動を監視している。飛空艇に変身する能力を持っており、バルトアンデルスの思惑でライトニングたちを助ける事もある。 バルトアンデルス コクーンを創造したファルシ。様々な姿に変態が可能。行動不能なオーファンのしもべのような存在で、コクーンを創造しておきながら破壊を望んだり、アニマの眠る異跡を引き上げたりと、裏で神の復活の為の計画を進めている。作中でも主人公らに「私の手によって導かれた」と語っている。 オーファン 声 - 下野紘 / Michael Sinterniklaas(男声)、園崎未恵 / Julia Fletcher(女声) ファルシ=エデンの中枢に存在し、強大な力でエデンを支えることによってコクーンを支える。自らが滅ぼされることによる神の復活を願っており、他のファルシを利用してルシによる自身の機能停止=エデンの機能停止によるコクーン全体の崩壊を導くように仕向けている。 下界系ファルシ 大神パルスによって作られたファルシたち。総じて獣のような姿をしているのが特徴。聖府系のファルシとは違い、グラン=パルスの人々を積極的には支援せず、逆にそれぞれの目的の為に次々とルシに変え、使い捨ててきた。そのせいでグラン=パルスからは人々の姿は消え、変わりにシ骸や冥碑が跋扈している。聖府系ファルシが人間の大量死によって神の世界の“門”を開こうとしているのに対し、下界系のファルシは“門”はグラン=パルスのどこかにあると考えており、それぞれの領域で“門”を探しているが、パルスの人々は開拓だと信じていた。また、世界の“外”からの侵攻に備え、無数のアークを建造した。 アニマ ライトニングらをルシに変えた、物語の初めに登場する下界のファルシ。かつてはパルスのヲルバ郷付近にあり、ヲルバ郷の人々からは守護神として崇められていたが、グラン=パルスから物資を略奪していくコクーンに怒り、ファングやヴァニラを含めた大勢のルシたちにコクーンの破壊を命じ、黙示戦争を引き起こす。女神エトロに強制的に眠りに付かされ、その間、バルトアンデルスによって、コクーンを修復するための機材に紛れて意図的にコクーンに引き上げられ、以来ボーダムの名物として親しまれてきた。600年もの間ボーダム異跡で眠っていたが、物語開始の13日前に覚醒した。ルシに魔物を退治させる事によって“門”の手がかりを得ようと考えていた。 ビスマルク グラン=パルスのスーリヤ湖を守護しているクジラのようなファルシ。湖に侵入した者は容赦なく排除しようとするが、自らは決して手を下さない狡猾さも併せ持つ。その使命は水の浸食作用による土地の開拓だと言われているが、実際は水脈や水流の侵食を利用して大地を切り開く事によって“門”を探しているに過ぎない。 アトモス ひたすらグラン=パルスの地下を掘り続けており、広大な大地をひたすら掘り進めることにより領土を拡大しているといわれているが、実際は地中にあるかもしれない神へと至る“門”を探している。何故か内部に入ることができ、作中では移動手段としても利用する。 ダハーカ テージンタワーに棲み着いているファルシ。数珠を思わせるような姿から、かつては大神パルスのアクセサリだったと言われている。“門”を探して常にグラン=パルスの空を飛行している。住処であるテージンタワーに侵入してきた者に対しては火球などで容赦無く排除しようとする。ドラゴンを思わせる素顔の上に、醜悪な仮面をつけている。なお、ダハーカがテージンタワーを住処としているのは、塔の動力炉からエネルギーを得ている為である。 タイタン 巨人の姿をしたファルシ。パルス系ファルシの中ではもっともよく目にするファルシであり、アルカキルティ大平原の向こうを悠然と歩いていく姿が見られる。ミッションで多くの試練をプレイヤーに課してくるが、直接戦う事はない。増えすぎた種を食らうことにより数を調整し、またそれを元に別の種を生み出すことによりグラン=パルスの生態を調整し、“門”へと至る手がかりを得ようとしている。ファング曰く「何でも食べる大食い」。 “理想郷”コクーン(Cocoon) 地表の面積が現実のアメリカ大陸ほどの広さを誇る球状の世界。グラン=パルスの上空に浮かんでいる。通常の惑星とは異なり、地表は外殻の内側にある(地平線が上にせりあがっている様に見える)。首都エデンはコクーンの中天に位置している。人知を超えた存在「ファルシ」が下界の脅威から人類を救うために創造したと言われている。外界から閉ざされた世界で人口は数千万人に上り、聖府の管理によって繁栄を誇ってきた。 エデン 聖府の全機関が集中する中枢であり、コクーンの首都。セントラルタワー議事堂にはコクーン内にある全ての「聖府のファルシ」を制御している「ファルシ=エデン」が鎮座しており、エデンと言う名もファルシ=エデンに由来する。 商業都市パルムポルム ホープの実家がある都市。『FFXIII』の世界において、買い物の主流は物質転送技術を基盤とした通信販売であるにもかかわらず、あえて商品を直に手にとって選定する(所謂露天のような物)販売をする街として連日賑わいを見せていたが、ライトニング達が来た時はPSICOMのルシ捕獲作戦によりその様子を見ることはできない。地下ではファルシ=カーバンクルが食料の生産・管理を行っている。 臨海都市ボーダム ライトニングやスノウが暮らしている海に面した都市。物語の発端となった「ボーダム異跡」がそびえ立っている。年に一回花火大会が行われ、花火に祈ると願いが叶うと言う言い伝えもあり、コクーン中の都市から観光客が訪れる。皮肉にもその花火大会の日にパルスのファルシが発見され、当時ボーダムにいた多くの住民と観光客がパージの対象となった。 封鎖区画ハングドエッジ コクーンの外殻に近い、無人の封鎖された区画。かつては人が住んでいたが、黙示戦争の際にパルスのルシの攻撃を受け、その被害が大きかったことから再建はされずに封鎖された。聖府はパージ対象者を列車に乗せてこの区画へ運び、全員抹殺するという計画「パージ政策」を企てていた。 ビルジ湖 ハングド・エッジの真下の区画に位置する湖。ファルシ=アニマの魔力の影響で全面が結晶化し、凍りついたかのようになっている。波打ったまま結晶化しているその風景はまるで時が止まったかのような錯覚を起こし、またその関係でいたるところに巨大な渓谷を形成している。 エウリーデ峡谷 コクーンでも随一の観光スポットで、マグマが吹き上がる火山の頂上ではコクーンのエネルギー管理を使命とするファルシ=クジャタが鎮座している。回想シーンに登場するのみで、プレイヤーが実際に訪れることはできない。 ヴァイルピークス コクーンの辺境地域の一角。コクーンが創建された際に余ったゴミの山によって構成されている。ゴミに混ざって下界の兵器やモンスターが徘徊する危険地域となっている。その為、警備軍による訓練の一環として、これらの駆除活動が行われている。 ガプラ樹林 森全体が聖府軍の生体兵器の実験場となっている。管理自体は警備軍の森林警備大隊が行っているが、生体兵器の実験自体はPSICOM主導で行われている。 サンレス水郷 コクーンにおいては数少ない自然環境保全地区。通常一般の立ち入りは禁止されているが、見学会の開催などは行われている。ファルシによって気候が管理されており、区域内の端末システムからファルシにアクセスすることで天候を変えることが可能。また、天候によって姿を見せる生物が違うため、聖府による生態調査も行われている。 歓楽都市ノーチラス 「夢の街」の異名を持つコクーン随一の観光施設。毎夜行われる黙示戦争をモチーフにしたホログラムによる演出が人気で、架空の召喚獣も登場する。また街の中にはノーチラスパークと呼ばれる巨大な遊園地が存在し、チョコボ広場や魔王城など数多くのアトラクションがある。 フィフス・アーク 聖府でさえ存在を掴めていない、首都エデンの奥に存在する異跡。アークとはパルスの軍事施設を意味し、フィフス・アークは第5のアークということになるが、コクーンにその他のアークが存在しているかは定かではない。内部には多くのパルスの兵器が眠っており、侵入者を感知すると兵器が起動し襲ってくる。またルシの力を目覚めさせる力があり、ライトニングたちのルシとしての能力を強化してしまった。 “外なる下界”グラン=パルス(Gran Pulse) コクーンの外に広がる広大な地上世界。自然が豊富な土地だが凶暴なモンスターも蔓延っている。人が住んでいるかどうかは明らかでないが、都市の廃墟が存在するなど人が住んでいた痕跡はある。コクーンの人々は蔑む意味合いで「下界(パルス)」と呼び、パルスの人々は大自然を築いた神々への感謝を込めて「グラン=パルス(大神パルスの地)」と呼ぶ。また、コクーンがパルスを恐れていたように、グラン=パルスの人々もコクーンを「空に浮かぶ悪魔(リンゼ)の巣窟」と称して恐れていた。 アルカキルティ大平原 見晴らしのいい広大な草原地帯。障害物がほとんどないためモンスター同士の争いが起きやすい。そのため、そこで生き残っているモンスターはそのほとんどが強敵で、雄大な景色とは裏腹に危険な地域である。 メディア渓谷 ライトニングたちがグラン=パルスで最初に降り立った場所。地殻変動と浸食作用で深い渓谷を形成しており、そこにはかつての文明の機械類が点在している。 ヤシャス山 大平原南部から続く、高原や断崖が入り組んだ複雑な山岳地帯。最南部にはかつて人が住んでいたと思われるシ骸の巣窟・亡都パドラが存在する。 マハーバラ坑道 ファルシ=アトモスによって掘られた巨大な穴を人間の手によって整備したもの。しかし人間の姿が消えた今となっては、整備用ロボットと監視用ロボットが徘徊するのみの道となっている。また坑道を進んでいくと轟音とともに未だに新たな道を掘り続けるアトモスを見かけることがある。 スーリヤ湖 地下に広がる美しい地底湖。独自の進化を遂げた幻想的な発光植物がいたるところに見られる。湖の番人としてファルシ=ビスマルクが水中に潜っており、湖面に近づいた侵入者を情け容赦なく襲う。 テージンタワー スーリヤ湖の北に位置する巨塔。太古の昔、ファルシたちが空にも生活圏を拡大しようとして建てたものという説があるが定かではない。今となっては塔の中間から上部は折れるように倒れており、下層部もファルシ=ダハーカの住処となっている。内部には意思を持った巨像が鎮座しており、現在はファルシ=ダハーカによって封印されているが、本来はグラン=パルス全体の平和を守る守護神ともいえる存在。 ヲルバ郷 ヴァニラとファングの故郷。昔は緑に囲まれた豊かな村だったといわれるが、現在は散華したクリスタルの粒子が蓄積して生まれた白い砂漠に浸食され、その面影をみることはできない。人が住んでいた形跡が見られるが、現在は廃墟となり、住民とおぼしきシ骸が徘徊している。 聖府(Sanctum) コクーンを管理・統轄する機関で、立法、行政、司法に関するあらゆる機関が集結しているほか、巨大な飛空艇や戦闘機械など、高い軍事力を有している。コクーンの繁栄と安定を望んでおり、下界のファルシの影響を受けたと思われる住人を大量に拘引し、パージと呼ばれるパルスへの強制移住を敢行する。 クリスタル(Crystal) さまざまな機械や生物を生み出す存在。それによりコクーンは守護されている。平和の象徴でもあるクリスタルは人を選び、宿命を与え、その意に従わせて世界を導いていた。 ルシ(l'Cie) ファルシによって選ばれ、烙印とともに使命を与えられた者たちの総称。ルシは使命を果たせなければシ骸という魔物になり、逆に使命を果たしたとしてもクリスタルになってしまう為、コクーン市民にとってルシにされるということは死の同義語とされている。またルシに選ばれた者は使命を果たすための手助けとしてファルシから魔法を操る力を与えられる。聖府のルシは人々から救世主とされ、逆に下界のルシは人々から呪われた者として恐れられる。長らく、ルシは表向きには出現しなかったため、人々は昔の話、あるいはおとぎ話の世界のことだと信じていた。 ファルシは本来与えられた役割以外には人間をルシにする事しかできない。その為ファルシは人間の強い想いにより生まれる無限の力を借りたいが為にルシを選ぶとオーファンにより語られている。 呪われたルシを救う存在(Salvation of the ill-fated l'Cie) 従来の召喚獣のこと。ルシが心の壁を乗り越えようとする時や、信念が揺らいだ時に現われ、対峙する召喚獣に「認められる」ことで従える。召喚獣はルシが烙印から生成するクリスタルから召喚されるが、限られたルシの前にしかその姿を現さない。また召喚獣は例外なくルシを襲うことから、死によってルシを救済しようとしているという伝説もあるが、むしろその逆でルシの前に立ちはだかり、苦難を乗り越え生への渇望を促すべく現れるのではないかと主人公らによって語られている。ノーチラスのファンタジーパレードに出てくるカーバンクルやセイレーンは本物の召喚獣ではなく、コクーンのおとぎ話に出てくる召喚獣のイメージ。 シ骸(Cie'th) 期間内に使命を果たせない、又は烙印(烙印の詳細は下記参照)の「目」に当たる部分が完全に開くとルシは絶望に心が閉じたままシ骸という魔物になり果てる。シ骸は長い年月をかけて姿を変容させ、最終的には力尽き冥碑へと変化する。 ファルシが聖府(コクーン)系と下界(パルス)系の二種類に分かれているように、シ骸も同様に聖府系と下界系に分かれており、下界系が暗い色でごつごつとした岩のような外見が特徴であるが、聖府系は純白の曲線的な水晶を思わせる姿を持つ。数、バリエーション共に下界系のシ骸が圧倒的に多い。 シ骸は主に、歩行型、飛行型、特殊型、死将の4つに分類される。一般的なモンスターとして登場するシ骸には、それぞれ「ガスト」「グール」などアンデッド系モンスターの名称がついているが、死将には古代ヨーロッパの王や英雄の名前が付いている。 六死将(ろくししょう) ファルシに従う運命を呪い、あらゆる生命を憎みぬく、強大なシ骸である死将の中でも、とりわけ強大な力を持つ6体の総称。一般的なシ骸など比ではない程強力な力を持つ。主にミッションで戦うこととなる。なお、テージンタワーの巨像たちが気にしていた「さ迷える魔」とは六死将の事。ビトゥイトス 「亡都の侵略者」の異名を持つ六死将の一柱。亡都パドラを根城として戦争の惨禍から奇跡的に生き残った各地の集落を襲撃しており、討伐を命じられたルシの故郷も滅ぼされたという。ミッション07のターゲット。 ガイセリック あらゆるシ骸の中で最大の大きさを誇る六死将の一柱。「暴虐なる破壊者」の異名の通り、格下のシ骸を引き連れて各地を暴れ周り、歩んだ後にはどんな生命も残らないという非常に凶悪な死将。討伐を命じられたルシによれば、人間であったころは彼の友人であり、虫も殺せない男だったらしい。ミッション12のターゲット。 ミトリダテス テージンタワーに住み着いている六死将の一柱。人間であった頃は音楽をこよなく愛していたため、付いた異名は「隠棲の独唱者」。ある特定の条件を果たすとおびき出す事ができる。ミッション27のターゲット。 シュファクス 六死将の一柱。マハーバラ坑道の“忘れ去られた廃坑”の奥にあるシ骸の巣窟に住み着いている。「狡猾なる首魁」の異名の通りヌミダエという小型の死将を多数引き連れており、これを計26体倒さなければ戦えず、また戦闘中も際限りなく出現させる。ミッション30のターゲット。 ゼノビア 討伐を命じられたルシの遠い先祖である六死将の一柱。「災禍の殺戮者」の異名をもつ。身内の罪を償うため、彼の祖父と父親もゼノビアの討伐を命じられ、殺されたという。ミッション34の本来のターゲットであるが、イベント上戦う事ができない(ゲーム内ではトンベリと戦うことになる)。 スパルタクス 万物を断ち切る剣を持つ六死将の一柱。ファルシ=タイタンの最後の試練「空色の真如」(ミッション51)の現れる。六死将の中で唯一剣を持っているため、「凶刃の死将」と呼ばれている。戦闘中、剣を折られても新たに持ちかえ、より強力な攻撃を繰り出してくる。またチェーン耐性が非常に高く、長期戦になりやすい。 ウェルキンゲトリクス あらゆるシ骸の頂点に立ち、六死将を率いる最凶の死将であり、ラストミッション「再臨の死将・亡都に新生せし翼」(ミッション64)のターゲット。太古の昔、とあるルシによって一度は倒され、亡都パドラで冥碑と化していたが更なる力を得て復活した。凄まじい戦闘能力を誇り、攻撃、防御、回復ともに付け入る隙がなく、特殊な戦法を用いなければ歯が立たない。さらにダメージを受けると翼の数が増え、その度により強力になる。 なお、初めてミッション64の冥碑を調べると、魔獣ラグナロクに関する興味深い伝承が聞ける。 冥碑(めいひ) 使命を果たせずシ骸になったルシが長い年月をかけて彷迷い、石化した姿。中央に象られた女性の像は女神エトロを模したもの、グラン=パルスの各地に点在している。石と化しても心を覆った絶望と無念は消えることはなく、彼らは自らの使命を代行してくれるルシを、永遠に待ち続けている。 ヴィジョン(Vision) ファルシがルシに使命を伝える手段で、ルシになった者だけが視られる。ヴィジョンの内容は明確ではなく、その意味は視た者の解釈に委ねられる。 ライトニングらの観たヴィジョンは、漠然とラグナロクの描写が投影されるばかりで、使命の解釈、特定は困難を極めた。 ルシの烙印(しるし) ファルシによって選ばれた証。ルシの体の一部に出現し、どの部位に出現するかはルシによって異なる。矢印をいくつも組み合わせたような複雑な模様。ルシが心理的ショックを受ける、または心理状態が不安定になる度に矢印が増えて、最終的に目玉が現れ、目が完全に開くとシ骸になる。中にはルシにされたショックと絶望により、瞬時にシ骸へと変貌する例もあるという。烙印が出現してから目が完全に開くまで、およそ13段階あるとされる。 烙印を与えられてからシ骸になるまでの時間には個人差があり、与えられた使命の難易度によって制限時間が変わってくるのだが、ファルシがその気になれば使命を与えることもなく、ルシにした瞬間にシ骸にすることも可能。ただし何かしら強い信念を持っていれば、烙印の矢印は増えず、シ骸になる事はない。 またファングのような白色の烙印は、使命を果たさずにシ骸化したルシ、あるいは間接的に使命を果たした結果クリスタルとなったルシが、再び人間の姿に戻った際に現れる印である。烙印の進行が無いためにシ骸になることはない。それでもルシの力は行使できる上に召喚獣も呼び出すことが出来る。 烙印による束縛が消えてもなおルシの力を行使できる者は役に立たないという意で、ファングは自らのことを“壊れたルシ”と自虐していた。 ノラ(Nora) スノウをリーダーとする組織。構成員は主にボーダムの施設で育った者達や、リーダーであるスノウを慕う者達。聖府の管理に縛られたくない自由を求める若者たちの集団。厳密に組織化されたものではなく、コクーン辺境の水辺の町ボーダムを拠点にモンスター退治などをして気ままに生活していた。この行為に対し、聖府警備軍からは快く思われていなかったが、警備軍のアモダ曹長の親切心により毎度注意のみで済まされている。ある時、パルスの影響を受けたとされ町自体が追放されることになったのをきっかけに聖府への抵抗を開始する。名前の由来は、日本語版では「野良」、英語版では"No Obligations, Rules, or Authority."の頭字語から。 警備軍 各地に支部を持ち配属された治安部隊。聖府直属の軍隊であるPSICOMとは異なり「地域密着型」であり市民からの信頼が厚いのが特徴。主に魔物の討伐、治安関連の仕事を行う為、戦闘慣れしており兵としての実力はPSICOMより上と言われる。 PSICOM(サイコム) 聖府軍の公安情報司令部。聖府直属の特務機関で、エリートのみで構成される少数の精鋭部隊。警備軍同様聖府の機関ではあるが、警備軍よりも高度な任務を遂行するため、強力な兵器をいくつも所有している。下界の脅威からコクーンを守ることが任務。しかし、下界との戦争は何百年も行われていないので、実際は大部分が警備兵よりも弱く、素人が高価な武器を持て余しているだけである。ただしライトニングが言うには、上層部に位置する者は化け物じみた戦闘能力を秘めているらしい。 騎兵隊 シド・レインズが率いるコクーン警備軍空挺部隊。正式名称は「広域即応旅団」。大型の兵器等をほぼ所有していない警備軍には珍しく母艦となる巨大空母飛空艇「リンドブルム」を所持している。空を自由に行動できる機動力があり、遊軍的な部隊となっている。レインズの人格を慕い、「人間の手によるコクーンの自由な統治」を理想として集まった腕利きたちを中心に構成されている。 ファルシ政権 エデンのファルシは市民による政治を監督する立場で、聖府代表に助言などを行う。一般市民は聖府とファルシを信頼しているが、聖府内には長く続いたファルシ政権による歪みや軋轢があったり、ファルシが政治に関わることを反発する者もいる。 パージ(Purge) 聖府の政策。表向きには「下界の影響を受けたとされるものを下界へ強制的に移住させる」というものだが、その実態は結果的にコクーンの害となるものを取り除くという目的の元に行われる抹殺であり、移住というのはあくまで建前に過ぎない。ファルシやルシに直接遭遇した者のみならず、同じ地区に居ただけで対象となる。よってパージは聖府の独断ではなく民意からきているもので、下界のファルシ・ルシに対する極度の恐怖を抱いていることが容易に想定出来る。因みに聖府軍関係者(警備軍及びPSICOM隊員)はパージ免除となる。 異跡 ファルシがコクーンを整備したり、補修したりするためにパルスから引き上げた古い建造物などの総称。もとからコクーンにある古い建造物は「遺跡」「遺構」と呼ばれ、区別されている。 黙示戦争 数百年前、コクーンとパルスの間で起きた戦争。双方のファルシがルシを選び、代理戦争を繰り広げた。コクーンの外殻に空いている巨大な穴はこの戦争でパルス側のルシによるもので、結果的にコクーンが勝ったが、それ以来パルスのファルシはコクーンを憎むようになった。黙示とはコクーンのファルシが最後まで戦争の全容を大衆に明かさなかったことが由来となっている。黙示戦争以降、コクーンがパルスに、パルスがコクーンに抱いた「いずれ必ず侵攻してくる」という考えが抑止力となり、それ以来コクーンとパルスの間に戦争は起こっていない。 その真相は、グラン=パルスから物資を略奪していくコクーンに激怒したファルシ=アニマが配下のルシたちにコクーン破壊を命じたことによって始まった。コクーン側のファルシであるバルトアンデルスの真の目的もコクーンの破壊であったが、この時は「門を開くには人間の数が充分ではない」と考え、ルシたちに防衛させた。魔獣ラグナロクの出現によってコクーンは傷付き、パルス側が勝利するかに見えたが、女神エトロによってラグナロクは元の人間の姿に戻された上でクリスタルに変えられ、主導したアニマもろとも眠りにつかされる事によってなし崩し的に戦争は終結した。 魔獣ラグナロク ライトニング達がヴィジョンで視た謎の魔獣。コクーン外殻の巨大な穴は黙示戦争の際にラグナロクによって開けられたものだった。
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