和歌山県 地理・地域

和歌山県

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/12 12:59 UTC 版)

地理・地域

  • 日本近畿地方
  • 隣接都道府県:大阪府 - 奈良県 - 三重県 - 兵庫県 - 徳島県
  • 総面積は4726km2、このうち山地が3832km2で、総面積の約81%を占める[1]
  • 紀伊山地は、中央に大峰山脈が南北には連なり、奈良県との県境を紀和山脈(陣ヶ峰:1106m、護摩壇山:1372m、安堵山:1184m)を経て果無山脈に続き、それから分かれて竜門・長峰・白馬・虎が峰などの山脈が北から南へ並行し、さらのその南に大塔山 (1122m) を中心とする山塊が半島の南端近くまで迫っている[1]
  • JR西日本紀勢本線(きのくに線)が海岸沿いを走り、和歌山線紀の川沿いを東西に走る。紀勢本線にほぼ併走する形で、国道42号が紀伊半島を取り囲んでいる。
  • 東牟婁郡北山村の全域と新宮市のうち熊野川町玉置口・熊野川町嶋津が飛地で、三重県と奈良県にはさまれた場所にある。
  • 潮岬は本州の最南端に位置し、太平洋から瀬戸内海へと続く海に面する。中央構造線と並行する紀の川沿いの中規模な平野を除きそのほとんどが山であり、道路・鉄道は海岸線に沿って走る部分が多い。
  • 中部南部は奈良県、三重県へと繋がる山塊にあり、内陸に向けて標高は高くなる。
  • 大きい河川は紀の川が平野を流れる以外、有田川日高川富田川日置川古座川熊野川のいずれもが山間を非常に蛇行して流れ、険しいV字谷を形成する。地形は南の方がより急峻になっている。
  • よく発達した照葉樹林に覆われ、崖地ですら森林が発達する。しかしその多くは伐採されて、人工林になっている。それでも人家周辺の二次林的なシイ林なども含めれば、自然林が残っている地域である。近年では、山林でシカ、農村部でアライグマなどの食害が目立ち始めている。
  • 海は特に南部では黒潮の影響が強く、串本付近ではサンゴ礁に近い状況の地域がある。また、チョウチョウウオのような熱帯に棲む魚も、南部沿岸部では釣れることがある。詳細については紀伊半島を参照のこと。

気候

県南部は太平洋側気候に属し、紀伊半島沖を流れる黒潮の影響を受けるため温暖で、年間日照時間が2200時間を超えるほど日照時間が長い地域となっている。また、串本町にある潮岬など沿岸部は海洋性気候で、は比較的涼しくは温暖である。一方で、年間降水量はかなり多く、特に東側は4,000mmにも達する日本でも有数の多雨地帯である。県北部は瀬戸内海式気候に属し、梅雨季と台風季を除けば降水量が少なく、県南部同様に温暖で、年間日照時間が長い地域となっている。県全域の沿岸部には無霜地帯が存在する。山間部は、夏は涼しいが冬の寒さが厳しく、県北部にある高野山では、冬場の平均気温が青森市函館市といった北日本並みとなるほか、が降ることも多い。

夏からにかけては台風の襲来が多くなる。1951年昭和26年)以降の台風上陸数は鹿児島県高知県に次いで3番目に多い。特に県南部は「台風銀座」と呼ばれており、中でも「伊勢湾台風」では、紀伊半島に甚大な被害をもたらした。

和歌山
雨温図説明
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49
 
10
2
 
 
59
 
10
2
 
 
89
 
14
4
 
 
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20
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14
 
 
213
 
27
19
 
 
149
 
31
23
 
 
109
 
32
24
 
 
200
 
28
20
 
 
111
 
23
14
 
 
73
 
17
9
 
 
39
 
12
4
気温(°C
総降水量(mm)
出典:Climate-Charts.com
台風の上陸数
(都道府県別)
順位 都道府県 上陸数
1 鹿児島県 41
2 高知県 26
3 和歌山県 24
4 静岡県 21
5 長崎県 17
6 宮崎県 14
7 愛知県 12
8 千葉県 9
9 熊本県 8
10 徳島県 7
和歌山の気候(気象庁・気象統計情報 より)
平均気温
(°C)
降水量
(mm)
降水日数
(日)
最暖月 最寒月 最多月 最少月 最多月 最少月
紀北 和歌山 27.8
(8月)
5.9
(1月)
208.5
(9月)
41.3
(12月)
11.6
(6月)
4.7
(12月)
かつらぎ 26.2
(8月)
3.7
(1月)
223.3
(6月)
43.2
(12月)
13.0
(6月)
7.1
(12月)
高野町
高野山
22.3
(8月)
-0.5
(1月)
281.9
(6月)
63.4
(12月)
14.2
(6月)
9.8
(11月)
紀中 有田川町
清水
24.9
(8月)
2.7
(1月)
287.8
(6月)
60.5
(12月)
14.0
(6月)
8.8
(12月)
湯浅 238.9
(6月)
47.0
(12月)
12.5
(6月)
5.9
(12月)
田辺
西牟婁
田辺市
栗栖川
25.2
(8月)
3.8
(1月)
357.1
(6月)
68.3
(12月)
14.3
(6月)
6.5
(12月)
田辺市
本宮
449.4
(9月)
65.6
(12月)
14.8
(6月)
6.7
(12月)
白浜 27.2
(8月)
7.1
(1月)
240.0
(9月)
58.6
(12月)
12.7
(6月)
6.2
(12月)
白浜町
日置川
307.6
(6月)
70.4
(12月)
13.3
(6月)
6.5
(12月)
新宮
東牟婁
新宮 26.8
(8月)
7.0
(1月)
437.5
(9月)
74.6
(12月)
14.4
(6月)
6.0
(12月)
那智勝浦町
色川
494.1
(9月)
81.6
(12月)
15.0
(6月)
6.5
(12月)
古座川町
西川
25.0
(8月)
4.1
(1月)
456.4
(9月)
87.1
(12月)
15.2
(6月)
6.7
(12月)
串本町
潮岬
26.5
(8月)
7.9
(1月)
358.7
(6月)
83.8
(12月)
13.3
(6月)
6.1
(12月)

自然公園

地域区分

和歌山県には以下の9市6郡20町1村がある。町の読み方はすべて「ちょう」、村は「むら」である。

紀伊国の大部分を近代以降引き継ぐ和歌山県の地域区分には、紀北紀南の二分法と紀北・紀中・紀南の三分法との2つが用いられることが多い[2]。紀北・紀南の二分法は、近世紀州藩における口六郡・両熊野という地域区分をほぼ引き継いだものである[3]

紀北とは紀伊国北部の略とされ、有田郡ないし日高郡以北を指す[4]。それに対し、紀南とは狭義には西牟婁郡田辺市を含む)および東牟婁郡新宮市を含む)を指し、二分法を採る場合には日高郡以南とする[5]。紀中とは、第二次世界大戦後に地域開発上の要請から生じた新しい概念で[6]、紀北と紀南の境となる有田郡有田市を含む)と日高郡(御坊市を含む)を指す[7]

しかし、こうした本来の用法があるものの、これら一群の地域区分が何を指すのかが曖昧となっている状況もある[8]。例えば、紀南を指して「南紀」と呼ぶ場合があるが、南紀とは南海道紀伊国の略に由来して紀伊国全体を指す語であり[5]、紀南は南紀に対し下位の概念である。こうした混同は、戦後の観光ブームの中で、観光上の要請から和歌山県南部を表す観光用語として南紀が広められ、昭和40年代頃の昭和元禄と呼ばれた経済成長の時代に南紀と紀南が同義語として用いられるようになった[9] もので、和歌山県在住者でも紀南と南紀が混同されることもある[10]

また、田辺市・西牟婁郡・東牟婁郡・新宮市を開催地として1999年(平成11年)に開催された南紀熊野体験博の会期中に、伊都郡橋本市が「北紀高野」を謳って観光キャンペーンを行ったが、「北紀」という名称には歴史的に根拠がないものであることから、批判がなされた[11]

一方、県による行政的な地域区分はに基づく7区分で、それぞれの地域に振興局を設置している。

地名の由来
「和歌山(わかやま)」の語源由来は、「和歌浦」の和歌と「岡山」の山との合成語とされている。

北部

海草(かいそう)地域
那賀(なが)地域
伊都(いと)地域

中部

有田(ありだ)地域
日高(ひだか)地域

南部

西牟婁(にしむろ)地域
東牟婁(ひがしむろ)地域



  1. ^ a b 小山靖憲「風土と人間」、小山靖憲・竹内雅人・栄原永遠男・弓倉弘年・笠原正夫・高嶋雅明『和歌山県の歴史』山川出版社 2004年
  2. ^ 金田・石川[2006: 509]
  3. ^ 藤本・山陰[2003: 2-3]
  4. ^ 「角川日本地名大辞典」編纂委員会編[1985: 362]
  5. ^ a b 「角川日本地名大辞典」編纂委員会[1985: 356]
  6. ^ 平凡社[1983: 520]
  7. ^ 「角川日本地名大辞典」編纂委員会[1985: 355]
  8. ^ 藤本・山陰[2003: 2]
  9. ^ 桑原[1999: 300-305]
  10. ^ 桑原[1999: 299]
  11. ^ 桑原[1999: 300]
  12. ^ 和歌山県ついに人口100万人割れ 近畿6府県で初産経新聞』、2010年8月30日[リンク切れ]
  13. ^ 会派別名簿 和歌山県議会
  14. ^ 都道府県別にみた製造業の現状 和歌山県 経済産業省工業統計調査 2011年3月1日
  15. ^ 平畑玄洋 (2016年1月9日). “よみがえる紀の国:8 「紀州肌着」で産地広くPR、「信和ニット」”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 和歌山版 
  16. ^ 日本放送協会放送文化研究所放送情報調査部 『NHK年鑑'91』 日本放送出版協会、1991年、495-496頁。 
  17. ^ a b 和歌山県名誉県民条例 - 和歌山県、2020年4月17日閲覧。
  18. ^ 和歌山県名誉県民条例施行規則 - 和歌山県、2020年4月17日閲覧。
  19. ^ a b c d 仁坂知事・たま駅長に「県民栄誉賞」検討 - 和歌山放送ニュース、2020年4月17日閲覧。





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