設計・装備
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「1125型大型対潜艦」の記事における「設計・装備」の解説
1125型の主な特徴は、艦上に6連装のRBU-24000を搭載し、RPK-1「ヴィーフリ」対潜ミサイルを運用できることであった。この対潜ミサイルは、核弾頭を使用できた。また、 1機ないし 2機の哨戒ヘリコプターを搭載することができた。 大体の設計略図によれば、排水量は基準排水量で 5900t、通常排水量で 6650t、満載排水量で 7400t であった。設計作業を加速するため、船体は 58型ミサイル巡洋艦のものが流用され、寸法は全長 160メートル、幅 16メートル、喫水は 6メートル であった。そこに、やはり58型と同型の出力45,000馬力の蒸気タービン主機関を搭載した。速力は、40ノット程度が予定された。この速力は、水中を 30ノットの高速で移動する原子力潜水艦を補足するのに必要な値であった。 1125型大型対潜艦は、 RBU-24000を1基、艦橋の直前に搭載した。 RBU-24000 の前方には、M-1 「ヴォルナー」艦対空ミサイル・システムの連装発射装置 1基を搭載し、艦尾にも同じ装置を 1基搭載した。艦橋上と後檣上には、「ヴォルナー」の射撃管制レーダーである4R-90 「ヤタガーン」をそれぞれ1基ずつ搭載した。また、同じく2基のAK-726(ロシア語版) 60口径76mm連装高角砲を艦橋両脇に搭載し、その上の前檣両脇にMR-105 「トゥレーリ」GFCSを1基ずつ搭載した。RBU-6000対潜迫撃砲も2基を艦首に搭載した。 533mm 5連装魚雷装置 PTA-53-61(ロシア語版)は、2基を第2煙突後方両舷に配置した。艦尾にはヘリコプター用の飛行甲板を設置し、甲板下には 1機ないし 2機のヘリコプターを収容できる格納庫を設置した。また、そこには航空燃料の予備タンクや、航空機用の兵装の予備弾薬庫も配置された。
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設計・装備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 06:42 UTC 版)
船型としては中央船楼型を採用している。主機関としては、ドイツのMTU社製のV型12気筒ディーゼルエンジンであるMTU 12V595 TE90型を2基搭載して、それぞれ1軸ずつのウォータージェット推進器を駆動する。 戦術情報処理装置としては、イスラエルのエルビット・システムズ社製のST-3100 WCSが搭載された。主たるセンサーとなるのは、やはりイスラエルのエルタ・システムズ社製のEL/M-2228X多機能レーダーである。これはXバンドで動作するコヒーレント・パルス・ドップラー・レーダーであり、対空・対水上捜索と砲射撃指揮の双方に用いられることからSGRS(Surveillance & Gunnery Radar System)と称される。最大探知距離は100キロメートルで、戦闘機大の目標に対しては50キロメートルの有効探知距離を備えている。またソナーとしては、フランスのトムソン・シントラ(現在のタレス・アンダーウォーター・システムズ)社製のTSM-2362ガッジョンが搭載される。これは哨戒ヘリコプター用のディッピングソナーをもとにスフェリオン・ソナーの技術を導入して開発された、13キロヘルツ級の中周波ソナーである。 主砲としては、シンガポール海軍で一般的な76mmスーパー・ラピッド砲を艦首甲板に備えており、光学式のMSIS砲射撃指揮装置による統制を受ける。また近接防空用として、ミストラル近接防空ミサイルの遠隔操作型サドラル連装発射機を艦尾甲板に設置する。 なお、OPV型では複合艇の揚降等に用いるため、大容量の電気油圧式クレーンを設置した。ただし複合艇そのものは全艇に搭載されている。
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設計・装備
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「スヴェルドロフ級巡洋艦」の記事における「設計・装備」の解説
船型は68K型を踏襲して長船首楼型とされたが、建造にあたっては、ソ連軍艦としては初の全溶接構造を採用している。素材としては、耐力30kgf/mm2の高張力鋼であるSHL-4型鋼が用いられているが、「ジェルジンスキー」を起工した段階ではまだ質が悪く、後に製造方法の改良の上で、船底や舷側は全て張り替えとなっている。しかし溶接技術の導入により、船台上での建造期間は40%短縮され、また船殻重量も計画より290~450トン軽量化された。主機関は68K型のものが踏襲されており、機関配置も同様のシフト配置とされている。 主砲としては、やはり68K型と同様に、B-38型 58口径152mm砲(射程31.5 km、発射速度7.5発/分)を3連装砲塔に配して搭載するが、この砲塔は、68K型のMk.5をもとに遠隔操作に対応するなどした改良型のMk.5 bis型とされた。また砲射撃指揮装置(GFCS)も、68K型で搭載された光学式のモチブG型から、第303研究所が本級用に開発したレーダー搭載のモルニアATs-68bis型に変更された。このGFCSは主装置・予備装置・砲塔内部装置から構成されていて、非常時には砲塔内部装置を利用しての砲側射撃も可能である。高角機銃としては、68K型と同じくV-11 37mm連装機銃が搭載され、そのGFCSとしては、やはりレーダー搭載のヤーコリM型が用いられた。後に、新型のSM-20 ZIF-68-1型 45mm4連装砲を搭載する68bis-ZIF型の新規建造が計画されたが、巡洋艦をさらに増勢した場合の維持コストを憂慮したフルシチョフの指示によって、これは中止された。
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設計・装備
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「グリシャ型コルベット」の記事における「設計・装備」の解説
本型は、基準排水量 800トン級の艦体に最大35ノットという高速力を備えるように要求された。この要求性能を満たすため、本型は、ペチャ型フリゲートにおいて搭載されていたのと同様の、ディーゼルエンジン×2基およびガスタービンエンジン×1基によるCODAG機関を搭載している。 主レーダーとしてはMR-302「ループカ」(NATO名「ストラット・カーブ」)対空・対水上レーダーが搭載される。これはSバンドを使用し、空中目標に対して98キロメートル (53 nmi)、水上目標に対して25キロメートル (13 nmi)の最大探知距離を発揮できる。またハル・ソナーとして5キロヘルツ級低周波数のMGK-335MS「プラーチナ」(NATO名「ブル・ノーズ」)が、可変深度ソナーとしてKa-25PL哨戒ヘリコプターのディッピングソナーを艦載化したVGS-2「オーカ-2」(NATO名「エルク・テール」)が搭載される。 本型は、ソビエト海軍の沿岸対潜艦艇としては初の艦対空ミサイル装備として4K33「オサーM」個艦防空ミサイル・システムを搭載しており、そのZIF-122連装発射機は艦首に搭載されている。ZIF-122は昇降式の発射機であり、通常は甲板下に収容されている。その他の基本的な武器システムはポチ型のものを踏襲しており、砲熕火力としてはAK-725(ドイツ語版、ロシア語版) 57mm連装速射砲、対潜火力としてはRBU-6000対潜ロケット発射機および533mm魚雷発射管を備えている。
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設計・装備
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「エンデュアランス級揚陸艦」の記事における「設計・装備」の解説
ヘリコプター甲板上にはASIST着艦支援装置が設置されている ウェルドックに通じる艦尾門扉。 設計はシンガポール・シップビルディング・アンド・エンジニアリング(現在のシンガポール・テクノロジーズ・マリーン)社によって行われており、同社ではSTEM-1400型LSTと呼称されていた。前任のLST-542級は、艦首を海岸に擱座(ビーチング)して兵員・車両を揚陸することを前提とした戦車揚陸艦(LST)であったが、本級は搭載する舟艇によって輸送・揚陸を行うドック型揚陸艦とされており、艦尾には幅15.6メートル×高さ8メートルの下ヒンジ式の門扉が設けられている。またRO-RO機能のため、艦首にも長さ16.8メートル×幅4.05メートルの道板が設けられているが、艦首形状はバルバス・バウとされており、ビーチングは想定されていない。上部構造物直後の両舷には、力量25トンのクレーンが各1基設置されており、物資の揚降に用いられる。艦内には、戦車18両、その他車両20両と上陸部隊350名を収容可能であり、搭載量は最大で1,080トンとされている。 ウェルドックは車両甲板と連続しており、4隻の上陸用舟艇を収容・運用することができる。この他、上部構造物両舷に設けられたダビットに、計4隻のEP-02型小型揚陸艇(LCVP)と2隻の高速複合艇が搭載されている。 上部構造物後部はハンガーとされており、AS.332M中型輸送ヘリコプター2機を収容できる。ヘリコプター甲板上にはASIST(Aircraft Ship Integrated Secure and Traverse)着艦支援・機体移送装置が設置されている。なお上甲板と車両甲板は、力量22トン、長さ18メートル×幅6メートルのエレベータによって連絡されている。 兵装としては、シンガポール海軍で標準的な76mmスーパー・ラピッド砲が艦橋構造物直前の甲板室上に設置されている。なお当初計画では、40mm連装機銃およびゴールキーパー 30mmCIWS、さらにバラク個艦防空ミサイル用VLS(16セル)の搭載も検討されていたが、これらはいずれも省かれた。また主たるセンサーとなるレーダーとしては、当初はSAAB社製のシージラフが検討されていたが、IAIエルタ社製のEL/M-2238 STARに変更された。
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設計・装備
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「チャールズ・ローレンス級高速輸送艦」の記事における「設計・装備」の解説
上記の経緯により、基本的な設計はいずれもバックレイ級(TE型)のものが踏襲されており、主機関も、D形2胴型過熱器付き水管ボイラー(エキスプレス缶; 蒸気圧力435 psi (30.6 kgf/cm²)、温度399℃)と単胴型蒸気タービン(出力6,750馬力、回転数5,600rpm)、これと直結された同期発電機(発電出力4,600キロワット)によって発電し、電動機を駆動することによるターボ・エレクトリック方式とされた。 一方、APDという用途にあわせて艦容は一変しており、艦型も、原型艦の平甲板型に対して中央船楼型とされて、船楼・船体内には揚陸部隊および貨物の収容スペースが設けられた。奇襲的な運用を想定していたこともあり、短期の輸送を前提に、居住設備は比較的簡素なものであった。後部上部構造物や甲板には、護衛駆逐艦時代には高角機銃や爆雷投射機が配置されていたが、これらは全て撤去されて、かわって、船楼上両舷には揚陸部隊のための小型上陸用舟艇(LCVPやLCPR)を運用するためのトリプル・ウェリン式ダビットが、またその後方には貨物揚降用のツイン・デリック・ブームを備えたラティス構造のマストが設置された。なお、トリプル・ウェリン式ダビットは、その名の通り、本来は1基で揚陸艇3隻ずつを収容可能であったが、艦幅が小さいAPDにおいては、両舷2隻ずつの搭載に留められた。後甲板にはジープ6両を搭載することができた。 艦首甲板の主砲は、艦砲射撃による対地火力支援を考慮して、より大口径で長射程・大威力の38口径5インチ単装砲とされた。なお、個艦防空用の40mm単装機銃3基を備えたほか、一部の艦は旗艦設備を備えており、デリックのかわりに40mm4連装機銃を備えていた。また揚陸船団の護衛を考慮して、ソナーと艦尾の爆雷投下軌条(片舷分のみ)は残された。
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設計・装備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/01 04:05 UTC 版)
「はやせ (掃海母艦)」の記事における「設計・装備」の解説
設計面では、同年度計画で建造された機雷敷設艦「そうや」(44MMC)と共通点が多い、「そうや」が船首船楼型であるのに対して、本艦は全通二層甲板を有し、艦首と艦尾に強いシアが掛かっている平甲板型である。また、建造費節約のために、船体構造は防衛庁の船舶設計基準に依拠しているが工作法は造船所側の工作基準を採用し、船殻構造材も大部分にNK規格材を使用し高張力鋼の使用は一部に止められており、艤装品も一般舶用品を使用するなど、船価低減が図られている。 後部甲板はヘリコプター甲板とされており、計画当時に海自が運用していたKV-107II-3掃海ヘリコプターの発着に対応している。ヘリコプター搭載能力は持っていないが、起動用電源、空中給油装置、消火装置、発動機洗浄装置、航空燃料(JP-5)用タンクが設けられている。その下方、第2甲板後半部には機雷庫が設けられており、機雷敷設装置2型による機雷敷設能力も備えていた。機雷敷設軌条は、左舷側が手動式の3条、右舷側が電動式の2条の計5条であり、機雷搭載数は3000ポンド級の機雷で115個、係維式の66式機雷(K-15)の場合250個とされている。 兵装は、除籍された護衛艦「わかば」に装備されていた68式50口径3インチ連装速射砲を流用した他、機雷処分用としてMk.10 20mm単装機銃2門を装備した。また、SQS-11A中周波ソナーと68式3連装短魚雷発射管により、限定的ながら対潜能力も有していた。 「はやせ」本来の任務である掃海母艦としては、当時の5個掃海隊を1隻で支援出来るように考慮されていた。掃海艇への補給は、泊地で停泊して行う想定であり、ハイライン等には対応していない。艦尾甲板の直前には5トンの力量を有する中折れ式クレーンが設置されており、両舷に横付けした掃海艇への補給や掃海具の移動に用いられる。掃海母艦特有の補給品として掃海電纜などのケーブル類があり、後部上構両舷側のリールに巻きつけて搭載していた。掃海艇の主機関や掃海発電機の部品修理、レーダーや機雷探知機の調整のため、艦内には工作室・鍛造室・電気整備室および補用品倉庫が設けられている。また水中処分員が減圧症に罹患した場合に備えて再圧チャンバーも搭載された。
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設計・装備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/12 16:42 UTC 版)
「チャーリー2型原子力潜水艦」の記事における「設計・装備」の解説
設計にあたっては、引き続き第112設計局(OKB-112)がこれにあたった。当初は670型(チャーリーI型)の設計を流用する予定であったが、ソナーをはじめとするミサイル関連の装備が大重量化したことから、大幅な拡大再設計が必要になった。結果として、水中排水量にして17%、全長にして10%弱の大型化となり、また船体・セイルの形状も変更された。新開発の防音ゴムの導入により静粛性はさらに改善、また居住性も向上した。艦内区画は8つに増えたが、予備浮力は24%とさらに減少した。 上記の通り、主兵装はP-120「マラヒート」(SS-N-9「サイレン」)に更新された。これは、原型艦が搭載していたP-70「アメチスト」(SS-N-7「スターブライト」)の発展型であるが、射程は倍増し、飛翔高度も低高度化された。このミサイルの射程延伸に対応し、ソナーはより長距離探知が可能なMGK-400「ルビコン」(探知距離180-200km)、後にはさらにMGK-500「スカト」(探知距離240km)とされた。これによって、対潜哨戒線の外側からのミサイル攻撃が可能になり、本型の戦術価値は大きく向上した。またミサイル射撃指揮装置としてはドナウ670M型が搭載されたが、これはデジタルコンピューターを使用して演算処理能力を高度化させたことで、同時誘導可能なミサイル数は原型から倍増して8発となった。またミサイル発射後に海水を補重タンクに注水して艦のバランスを自動調整する装置も導入された。
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設計・装備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 06:37 UTC 版)
船体は遮浪甲板型の船型を採用している。艦首・底には新水上艦用ソーナー(OQS-XX)を設置したことから、投錨の際の干渉を避け、また砕波発生位置をできるだけ後方にしてOQS-XXから遠ざけるように、艦首は鋭く突出している。OQS-XXはバウ・ドームのシリンドリカル・アレイ(CA)と艦底の長大なフランク・アレイ(FA)からなるが、予算の関係上、FAは片舷のみの装備とされた。艦橋構造物は4層よりなり、その最上部には射撃指揮装置3型(FCS-3)試作機のアクティブ・フェイズド・アレイ(AESA)アンテナを4面配したレーダー機器室が設置されていた。試験終了後、FCS-3試作機の部品はひゅうが型護衛艦の2隻に転用(AESAの台枠3基がひゅうがに、1基がいせに使用された。素子は不使用)されており、現在ではAESAアンテナも含めてすべて撤去され、レーダー機器室にはカバーがかけられている。また平成26年(2014年)度以降、マルチファンクション・レーダー(FCS-3)の性能向上策の一環として開発されてきたXバンドの多機能レーダーの試作機が搭載されて海上試験が実施される見込みであり、既に準備工事の一部は始まっているものとされている。 艦橋構造物の直前には01甲板レベルに甲板室が設置され、ここは3甲板吹抜けの空所とされて、のちに新アスロック(後の07VLA)の運用試験のためのMk.41 mod.17 VLS(8セル)が設置された。また同様に、就役後に魚雷防御システムを構成する投射型静止式ジャマー(FAJ、第二煙突前方船体中央部)、自走式デコイ(MOD、右舷短魚雷発射管横)の試作品を搭載し、運用試験を実施しているほか、魚雷発射管も12式魚雷の試験のため更新されている。なお試験艦という性格上、艦艇乗組経験の乏しい試験要員の乗艦機会も多いことから、通常は一方通行のラッタルとされるところを二列並行の階段を配置し、また避難経路を示す誘導灯を設置するなどの配慮がなされている。また第2甲板に配置された固有乗員の居住区に加えて、これらの試験要員などの便乗者用として、第3甲板に約100名分の居住区が設けられているほか、試験関係者の打ち合わせに使える多目的講堂や試験器材などを設置できる計測室が設けられている。なお本艦は、自衛艦として初めて女性自衛官が乗艦した艦でもあった。 主機としては、自衛艦としては初めてガスターボエレクトリック・ガスタービン複合(COGLAG)推進方式を採用した。これは、巡航機としてゼネラル・エレクトリック LM2500ガスタービンエンジン1基を発電機として用いたターボ・エレクトリック方式を、加速機として同じくLM2500 2基による機械駆動を用いるものであった。ただし、COGLAGの試験終了後は発電用LM2500は他に転用されて撤去されていることから、現在ではガスタービンエンジン2基のみが動力となっている。また運航要員の省力化も試みられており、操舵と主機操縦を操舵・主機遠隔操縦装置に統合したことで、従来はそれぞれの操縦員が必要だったのに対してワンマン・コントロールが可能とされたほか、ボタン式速力通信機の採用により主機の直接操縦が可能となった。 上甲板(第1甲板)後部はヘリコプター甲板とされており、着艦拘束移送装置等は備えられていないものの、H-60系ヘリコプターの発着が可能な面積が確保されている。またハンガーもSH-60Jを収容できるようになっているが、それ以外にも試験機材の収容や悪天候時の試験要員待機所など様々に用いられている。ヘリコプター甲板直下の作業甲板(第2甲板)には曳航ソナーの巻上げ装置が搭載されているが、これは試験用という性格上、護衛艦用の実戦装備と比してかなり大掛かりなものとされていた。
※この「設計・装備」の解説は、「あすか (試験艦)」の解説の一部です。
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設計・装備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 04:37 UTC 版)
設計は、基本的には、ヴェステルイェトランド級(A-17型)をもとにスターリングAIPシステムの搭載や電子装備の更新などに対応して改設計したものとなっている。本級で搭載されるスターリングAIPシステムはV4-275R Mk.2(出力75キロワット)と称されており、上記の「ネッケン」での洋上試験で搭載されたMk.1の発展型である。タンクに貯蔵した液体酸素とケロシン燃料による燃焼反応で熱(約800度)を生じて、これを熱交換器でヘリウムガスに伝えることによる膨張と、海水冷却による圧縮を繰り返すことでピストンの上下動を生じさせるものである。本級では24トンの液体酸素が搭載されており、最大で3週間、速力5ノットで14日間の潜航が可能とされている。搭載数は2基だが、さらに2基を追加する余地が確保されている。スターリングAIPシステムは非常に静粛性に優れており、また船体にはゴム製の水中吸音材も装備されている。なお「ハッランド」では、より暖かい地方での活動に対応するために空調設備が強化されている。 潜水艦情報処理装置としてはSESUB-940Aを備える。メーカーであるサーブ社では9SCS Mk.3と称されており、その名の通り、水上艦用の9LV Mk.3を元に開発されたものである。テルマ Tp.IID多機能コンソール3基が配されており、272個の目標を管理し、うち95個を同時に追尾できる。また1998年以降のアップデートにより、新型のTp.62魚雷の運用能力を獲得したが、これは、魚雷のソナーで捉えた目標情報を母艦の潜水艦情報処理装置に転送する機能を備えていた。ソナーとしては、ドイツのSTNアトラス社製のCSU 90-2が搭載された。これは同社のCSU 83を元に側面アレイ・ソナーを統合したもので、艦首のPRS 3-15円筒アレイと魚雷警報装置、艦体装備のFAS 3-1側面アレイから構成されている。
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設計・装備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/29 05:36 UTC 版)
「あさひ型護衛艦 (初代)」の記事における「設計・装備」の解説
詳細は「キャノン級護衛駆逐艦」を参照 海上自衛隊の護衛艦でディーゼル電気推進を採用したのは本型のみであったが、以後のディーゼル護衛艦の建造にはあまり影響を与えなかった。大きな上部構造物などにより、同時に貸与されたリヴァモア級(あさかぜ型)と同様に重心が高く、復原性能に問題があったが、あさかぜ型のように改善工事を行うことはなく、そのままの装備で最後まで運用された。 貸与後も装備は基本的に大戦中のままだったが、1959年にソナーを換装(「あさひ」はQCT-1から、また「はつひ」はQCS-1から、いずれもQHBaに)、1962年にはレーダーを国産のOPS-16に更新している。
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