機関配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 01:02 UTC 版)
機関区配置は防御と関連するが、ここで述べる。機関区は缶12基を2列の縦隔壁により3列に分け、1列につき缶を4基ずつ設置した。これは「大和型」と類似しているが、一方で「ダンケルク級」や「ノースカロライナ級」などで採用されたシフト配置にはなっておらず、第一次世界大戦時から変化のない機関配置であった。3列に分かれたボイラ室は1列につき更に3室に別れており、4基のボイラは前後の2部屋に2基ずつ設置された。中央の部屋はやや小さく隔壁の役割を果たす。ギヤード・タービン3基を納める機関室は3列に分けることは出来ず、前後に大きく2分割されて設置されている。前側は左舷側と右舷側のタービン計2基を2列に配置、隔壁を隔てて後ろ側に中央軸用タービンを1基配置した。本級の機関区は余裕のある隔壁配置により、きわめて破壊されにくいはずであった。しかし、ビスマルク追撃戦では航空魚雷によって左舷側の機関区に小規模ながら止める事の出来ない浸水を引き起こした。また、衝撃によりバルブが自動閉鎖して直接攻撃を受けていない右舷側の推進タービンが停止してしまい、人力によりバルブを開放して再始動するまで停止してしまった事など、この機関配置は防御的に弱点を抱えていた。 ティルピッツも、特殊潜行艇の攻撃によって一時的に航行不能に追い込まれている。しかし、この場合は艦底に2,000kgの時限機雷4発をセットされるという状況であり、そのような攻撃に耐えることを目標とした戦艦は世界に存在しない。
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機関配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 05:51 UTC 版)
推進軸1軸に対して機械室1、缶(ボイラー)3基がセットで割り当てられた。缶・機械はすべて独立した区画に設置され各ボイラーが1基ずつ防水区画を持つという、他に例をみない贅沢な配置をしている。これは一つの罐が損害を被っても、他の罐に損害をあたえないためである。12室の缶室には全て操作室が設置されていた。機関を4列に並列設置したため大和型戦艦の水中防御区画の横幅自体は、伊勢型戦艦・長門型戦艦の約9m、テネシー級戦艦(改装後)の7mと比較すると5.2mに留まった。米国のアイオワ級、英国のヴァンガードなどは推進軸4軸のうち内側と外側の各2軸に対応する機関室とタービンを各々前後に分離するシフト配置を採用し、大被害を受けた時にも航海能力を失わないように配慮されている。そのため少し間を置いた直立二本煙突を有し、その周囲に艦上構造物が積み上げられており、視認性、被弾率、小型軽量化という点では一歩譲る(シフト配置はその性質上、艦の全長が長くなりやすい)。アイオワ級に至ってはエンジンルームだけで全長の1/2を超える長さとなっている。なお、未成に終わったモンタナ級の機関配置はアイオワ級と異なり前部機械室と補機室の両舷に罐室を並べるものであり、この配置は細分化した罐室で機械室を挟む形となることから艦幅が増えるものの、防御区画や罐室が損傷しても浸水量を抑えられ機械室が被害を受けにくい配置としてミッドウェイ級航空母艦で採用された。
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機関配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 16:12 UTC 版)
「エメラルド級軽巡洋艦」の記事における「機関配置」の解説
エメラルド級はヤーロー式重油専焼水管細管缶8基に、推進機関ではブラウン・カーチス式ギヤードタービンを駆逐艦2隻分を搭載した事により推進軸数は前級の2倍の4基4軸となり最大出力80,000shp、最大速力33.0ノットを発揮した。しかし、その代償として重油1,600トン搭載で航続性能は20ノットで3,820海里と軽巡洋艦にしては短くなってしまった。 機関配置はボイラー搭載数を前級の6基から8基へと増加したために煙突の本数は増加してカロライン級軽巡洋艦以来の3本へと増加したが、この時にボイラー配置を前部ボイラー室&前部機械室+後部ボイラー室&後部機械室という「シフト配置」を採用したために前後のボイラー室が分離して3本煙突は前側に2本・後部に1本の特徴的な物となった。
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機関配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 00:58 UTC 版)
「ジャンヌ・ダルク (軽巡洋艦)」の記事における「機関配置」の解説
缶室・機関分離配置も「デュゲイ・トルーアン級軽巡洋艦」と同様である。主缶にはペノエ式重油専焼水管缶4基を採用し、主機関にはパーソンズ式ギヤード・タービン2基を組み合わせた結果、公試において最大出力32,500馬力、速力27.8ノットを発揮し、抵抗の少ない船体により常時23ノットで高速巡航する事ができた。 安定性の高いボイラーとオーソドックスなギヤード・タービンにであり、航続性能は14.5ノットで5,000海里であった
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機関配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 01:12 UTC 版)
「デュゲイ・トルーアン級軽巡洋艦」の記事における「機関配置」の解説
缶室・機関分離配置は第一次大戦前の装甲巡洋艦と同様である。主缶にはギョ・ド型重油専焼水管缶を採用し、主機関にはパーソンズ式ギヤード・タービンを組み合わせた結果、最大出力102,000馬力、速力33ノットを発揮し、抵抗の少ない船体により機関出力が半分であっても速力30ノットを出すことが出来た。航続性能は15ノットで4,500海里が航行できた。
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機関配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 23:01 UTC 版)
アメリカ海軍軽巡洋艦では初めて「シフト配置」を採用している。ボイラー室と機関室2組ずつを交互に配置しており、構成は艦橋の真後ろに前部ボイラー4基と前部機械室、後部ボイラー4基と後部機械室の順である。本級の主缶にはヤーロウ式重油専焼水管缶8基を採用し、主機関にはギヤード・タービン4基4軸を組み合わせた結果、公試において最大出力90,000馬力、速力35ノットを発揮し、抵抗の少ない細長い船体形状により常時20ノットで高速巡航する事ができた。
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機関配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 18:19 UTC 版)
本級の機関はインドル式重油専焼水管缶6基とラテュ式ギヤード・タービン4基4軸を組み合わせて最大出力133,730馬力を発揮し、公試時に最大速力31.5ノットを発揮したが内外には最大出力は130,000馬力で最大速力30ノットと発表された。燃料消費量から計算された航続性能は常備3,600トンで15ノットで7,500海里を、満載6,500トンで17ノットで17,500海里を航行できた。 機関配置はシフト配置を採用した。構成は艦橋真下が第一缶室にあたり、インドル式重油専焼缶2基を配置した。艦橋と煙突の間が第一機関室で外側2軸を推進するパーソンズ式タービン2基がある。煙突直下が第二缶室で2基、隔壁を隔て第三缶室があり、後檣の直下に第二機関室があり内側軸用主機がある。間隔のあいたボイラー室から煙突へは甲板下で集合した煙路により強制的に排気させられた。 前述の主砲塔の間のスペースは補機室で、ディーゼル発電機3基があり、主機関室のタービン発電機を補う。総発電量5,000 kWは当時として大電量であった。
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