居住性
居住性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/07 08:24 UTC 版)
乾式作業室方式を選択したことは、ステーション内部の設計の簡略化につながった:130。工業デザイン企業のレイモンド・ローウィやウィリアム・スネイス (William Snaith) らは、飛行士の食事や休養のためにたとえば戦艦の上級士官室のような空間を提供したり:133–134、地球や宇宙を眺めるための窓を設けたりすることで居住性や快適性を強調することを推奨したが、一方でスカイラブ計画に参加していた飛行士らは、デザイナーたちが船内の配色などのようなものにまで焦点を当てたりすることには懐疑的だった:137。スカイラブ以前の宇宙船は、船内は狭く飛行時間も短かったため、宇宙船を設計する際において居住性に関心が払われることはなかったが、スカイラブの飛行は数ヶ月も続くことが予定された:133。そのためNASAは1969年の7月と8月に、メキシコ湾流の中を潜水艇で航海するというジャック・ピカールのベン・フランクリン計画に科学者を派遣し、6人の人間が閉鎖された空間の中でどのようにして4週間も生活するのかを学ぼうとした:139–140。 飛行士たちは、映画を見たりゲームをするための遊戯室を設置するという提案には興味を示さなかったが、読書や音楽の試聴ができるようにすることは要求した:137。食事もまた重要な項目で、初期のアポロの搭乗員らはその品質に不満を述べていた。またNASAのボランティアが地上で4日間アポロの食事で生活してみたところ、その味や中身、また固形食にしたりチューブからしぼり出したりするという形式は、不愉快で耐えられるものではないということが分かった。その点スカイラブの食事は科学的要求よりも食べやすさのほうを優先させたため、それ以前のものよりも大幅に改善された:141–142。 各飛行士にはカーテン、寝袋、ロッカーがついた、小さなクローゼットほどの個室が与えられた:82。設計者はまたシャワー:139:80やトイレ :152–158:30も設置した。特に後者は快適性を追及し、地上で検査するための尿や便のサンプルを正確に採取できるようにした:165。
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