蕎麦焼酎(そばしょうちゅう)
ソバを主原料に用いた焼酎。一次醪(もろみ)の麹(こうじ)はほとんどの場合コメでつくられ、ニ次醪を仕込む原料にソバを使用する。まれに麹にムギを用いる場合もある。またソバ米で麹をつくって一次醪を仕込み、これに挽(ひ)き割りソバを加えて二次醪とするいわゆる純ソバ焼酎も存在はするが、市販品としては見掛けない。ソバ焼酎は、昭和四八年宮崎県の雲海酒造で開発され、原料多様化の先駆けともなった。歴史は浅いが新しい形の焼酎として、世界的白色革命ともあいまってか、都市部を中心として消費地が広がり定着しつつある。主産地は宮崎県の高千穂・五ケ瀬・日之影など奥日向三町であったが、近年では県内各酒造家はもちろん、長野県など他県においても多くの銘柄のソバ焼酎が生産・販売されている。原料としてのソバは、ソバの実を熱処理して外皮を取り除いた「ソバ米」、外皮を除き粉に挽いた「ソバ粉」、ソバの実を荒く挽き割って一部外皮を取り除いた「挽き割りソバ」などがあり、製品には原料形態による特徴がみられる。また常圧蒸留機に加えて、減圧蒸留機の導入、各種ブレンドなど各酒造家ごとに特色を大切にしているが、いずれにも共通していることは、ソバの風味を生かしながらも癖が強くならぬよう工夫していることである。
焼酎
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