降雨
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昭和57年7月豪雨 1982年(昭和57年)は梅雨入りが遅く、九州北部では平年より8日程度遅い6月13日だった。7月上旬まで少雨の傾向が続き、節水を呼びかける自治体もあったほどであった。しかし、梅雨末期に入り、大雨が集中する。7月10日から20日にかけ、西日本各地で日降水量が100 mmを超える大雨が相次いだ。例えば16日は広島市で223 mm、20日は長崎市で243 mmの日降水量を記録する大雨となり、10日から20日にかけての積算降水量が1,000 mmを超えた観測点もあった。地盤の緩みによる土砂災害が発生しやすい状況だった。 21日以降、前線の活動は小康状態となり、数時間青空も覗き、そこから日差しが差すほどであったが、23日から25日にかけ、低気圧が相次いで西日本を通過し、梅雨前線の活動が活発化した。 23日は低気圧の通過に伴い、梅雨前線が九州北部付近まで北上した。15時までの1時間に対馬の厳原町で64 mm、同5時までの1時間に平戸市で75.5 mmなど、当初は長崎県北部地方を中心に雨脚が強かったが、強い雨の範囲は次第に南下、19時頃から翌24日未明にかけ、湿舌現象の発生により、県南部を中心とした集中豪雨は想像を絶した。 長崎市中心部の長崎海洋気象台では、23日の夜間に豪雨となり、20時までの1時間に111.5 mm、21時までに102 mm、22時までに99.5 mmと、3時間連続で100 mm前後の猛烈な雨となり、3時間雨量は313 mmに達した(6月の月間平均雨量に匹敵)。また、東長崎地区に設置された雨量計では同時間帯に366 mmを記録した(日本の3時間雨量歴代3位に匹敵)。 時間雨量では長与町役場に設置された雨量計で23日20時までの1時間に187 mmと、1時間降水量の日本記録となる値を観測。長浦岳の雨量計(アメダス)では19時までの1時間に153 mm、同20時までに118 mmの雨量を観測した。また、外海町役場に設置された雨量計で23日20時までの2時間に286 mmと、2時間降水量の日本記録を記録している。降り始めからの24時間雨量は長崎海洋気象台で527 mmを観測した。 翌24日は、梅雨前線が南下、島原半島や熊本県を中心に大雨となり、熊本市で白川大水害時や諫早豪雨時に匹敵する日降水量394.5 mmを観測。25日は九州南部や紀伊半島南部で100 mmを超える大雨となった。 同じ頃昭和57年台風第10号が発生、約1週間後に日本列島に接近、上陸し、大きな被害をもたらした。
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降雨
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T {\displaystyle T} 分間降水量の世界記録を P {\displaystyle P} mmとすると、 P = 40.2 T {\displaystyle P=40.2{\sqrt {T}}} の近似式が成り立つことが知られている。近似式が最もよく成り立つのは期間が3日(4320分)から5日(7200分)の場合であり、短時間及び長期間の降水量の世界記録はこの近似式で計算した値より30%から60%小さくなっている。これは、短時間の場合、1分から数分という短い時間分解能での観測を実施している観測所が少ないことによるバイアスが関係していると考えられている。長期間の場合は、長期間での降水量の世界記録を樹立しうる場所は限られていることによるバイアスが原因として挙げられている。世界記録となった降水の原因としては、期間が半日未満の場合はメソ撹乱、半日以上半月以下の場合は熱帯低気圧、それを超える場合は季節風が多い。なお、以下に示す一覧には、時間が長い方が極値が小さいものが含まれるが、出典にある通りに記述した。 100分は1時間40分、1000分は16時間40分、1万分は約1週間、10万分は2か月と約10日、100万分は約1年11か月、1000万分は約19年に相当。 1分間降水量の最多記録: 31.2 mm (1.23 in)アメリカ合衆国メリーランド州フレデリック郡ユニオンビル(英語版)、1956年7月4日。 3分間降水量の最多記録:44 mm (1.7 in)ジャマイカ・コーンウォール郡ハノーバー教区ハウトン・グローブ、1925年9月30日。 5分間降水量の最多記録:63 mm (2.5 in)パナマ・コロン県ポルトベロ地区(英語版)ポルトベロ、1911年11月29日。 8分間降水量の最多記録:126 mm (5.0 in)ドイツ・バイエルン州シュヴァーベン行政管区オストアルゴイ郡フュッセン、1920年5月25日。 15分間降水量の最多記録:198 mm (7.8 in)ジャマイカ・サリー郡セント・アンドリュー教区パラセオーズ岬(英語版)プラムポイント灯台(英語版)、1916年5月12日。 20分間降水量の最多記録:206 mm (8.1 in)ルーマニア・アルジェシュ県クルテア・デ・アルジェシュ、1889年7月7日。 30分間降水量の最多記録:280 mm (11 in)中華人民共和国・河北省承徳市囲場満族モンゴル族自治県四棵樹溝、1974年6月3日。 42分間降水量の最多記録:305 mm (12.0 in)アメリカ合衆国ミズーリ州[クリントン郡/クレイ郡]ホルト(英語版)、1947年6月22日。 1時間降水量の最多記録: 305 mm (12.0 in)アメリカ合衆国ミズーリ州[クリントン郡/クレイ郡]ホルト、1947年6月22日。 1時間12分間降水量の最多記録:440 mm (17 in)中華人民共和国・甘粛省天水市武山県高家河、1985年8月12日。 1時間20分間降水量の最多記録:292 mm (11.5 in)アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ郡カンポ(英語版)、1891年8月12日。 2時間降水量の最多記録:489 mm (19.3 in)中華人民共和国・内モンゴル自治区赤峰市カラチン旗于家湾子、1975年7月19日。 2時間10分間降水量の最多記録:483 mm (19.0 in)アメリカ合衆国ウェストバージニア州ロックポート、1889年7月18日。 2時間30分間降水量の最多記録:550 mm (22 in)中華人民共和国・河北省張家口市康保県白脳包、1972年1月25日。 2時間45分間降水量の最多記録:559 mm (22.0 in)アメリカ合衆国・テキサス州メディナ郡ダニス(英語版)、1935年5月31日。 3時間降水量の最多記録:724 mm (28.5 in)アメリカ合衆国・ペンシルベニア州マッキーン郡スメスポート(英語版)、1942年7月18日。 4時間30分間降水量の最多記録:782 mm (30.8 in)アメリカ合衆国・ペンシルベニア州マッキーン郡スメスポート、1942年7月18日。 6時間降水量の最多記録:830 mm (33 in)中華人民共和国・河南省駐馬店市泌陽県林荘、1975年8月7日。 9時間降水量の最多記録:1,087 mm (42.8 in)レユニオン・サン・ブノワ郡(英語版)サン・タンドレ第3小郡(英語版)サラジー(英語版)市(ビローブ森林(フランス語版))、1964年2月28日。 10時間降水量の最多記録:1,400 mm (55 in)中華人民共和国・内モンゴル自治区オルドス市ウーシン旗木多才旦、1977年8月1日(正確性に疑問あり)。 12時間(半日間)降水量の最多記録: 1,144 mm (45.0 in);レユニオン・サン・ピエール郡(英語版)[サン・ブノワ第2小郡(英語版)サン・フィリペ(英語版)市/{サン・ブノワ第3小郡(英語版)/サン・ジョセフ小郡(英語版)}サン・ジョセフ(英語版)市](フォックフォック高原(フランス語版))、1966年1月7日、トロピカル・サイクロン・デニーズ(英語版)に伴う。 18時間降水量の最多記録:1,589 mm (62.6 in)レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第2小郡サン・フィリペ市/{サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡}サン・ジョセフ市](フォックフォック高原)、1966年1月7日。トロピカル・サイクロン・デニーズに伴う。 18時間30分間降水量の最多記録:1,689 mm (66.5 in)レユニオン・サン・ブノワ郡サン・タンドレ第3小郡サラジー市(ビローブ森林)1964年2月28日。 20時間降水量の最多記録:1,697 mm (66.8 in)レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第2小郡サン・フィリペ市/{サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡}サン・ジョセフ市](フォックフォック高原)、1966年1月7日。トロピカル・サイクロン・デニーズに伴う。 22時間降水量の最多記録:1,780 mm (70 in)レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第2小郡サン・フィリペ市/{サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡}サン・ジョセフ市](フォックフォック高原)、1966年1月7日。トロピカル・サイクロン・デニーズに伴う。 24時間(1日間)降水量の最多記録: 1,825 mm (71.9 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第2小郡サン・フィリペ市/{サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡}サン・ジョセフ市](フォックフォック高原)、1966年1月7日-8日、トロピカル・サイクロン・デニーズに伴う。 48時間(2日間)降水量の最多記録: 2,493 mm (98.1 in);インドメーガーラヤ州東カシ丘陵地区(英語版)シェッラ・ブホラガンジ区チェラプンジ、1995年6月15日-16日。 72時間(3日間)降水量の最多記録: 3,929 mm (154.7 in);レユニオン・コメルソンカルデラ(英語版)、2007年2月24日-26日、サイクロン・ガメード(英語版)に伴う。 96時間(4日間)降水量の最多記録: 4,869 mm (191.7 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、2007年2月24日-27日、サイクロン・ガメードに伴う。 5日間降水量の最多記録: 4,979 mm (196.0 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、2007年2月24日-28日、サイクロン・ガメードに伴う。 6日間降水量の最多記録: 5,075 mm (199.8 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、2007年2月24日-3月1日、サイクロン・ガメードに伴う。 7日間降水量の最多記録: 5,400 mm (210 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、2007年2月24日-3月2日、サイクロン・ガメードに伴う。 8日間降水量の最多記録: 5,510 mm (217 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、2007年2月24日-3月3日、サイクロン・ガメードに伴う。 9日間降水量の最多記録: 5,512 mm (217.0 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、2007年2月24日-3月4日、サイクロン・ガメードに伴う。 10日間降水量の最多記録: 5,678 mm (223.5 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、1980年1月18日-27日。サイクロン・イアサント(英語版)に伴う。 11日間降水量の最多記録: 5,949 mm (234.2 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、1980年1月17日-27日。サイクロン・イアサントに伴う。 12日間降水量の最多記録: 5,949 mm (234.2 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、1980年1月16日-27日。サイクロン・イアサントに伴う。 13日間降水量の最多記録: 6,072 mm (239.1 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、1980年1月15日-27日。サイクロン・イアサントに伴う。 14日間降水量の最多記録: 6,082 mm (239.4 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、1980年1月14日-27日。サイクロン・イアサントに伴う。 15日間降水量の最多記録: 6,083 mm (239.5 in);レユニオン・サン・ピエール郡[サン・ブノワ第3小郡/サン・ジョセフ小郡]サン・ジョセフ市(コメルソンカルデラ)、1980年1月13日-27日。サイクロン・イアサントに伴う。 月降水量の最多記録:9,300 mm (370 in);インド・メーガーラヤ州東カシ丘陵地区シェッラ・ブホラガンジ区チェラプンジ、1861年7月 2か月間降水量の最多記録:12,767 mm (502.6 in);インド・メーガーラヤ州東カシ丘陵地区シェッラ・ブホラガンジ区チェラプンジ、1861年6月-7月。 3か月間降水量の最多記録:16,369 mm (644.4 in);インド・メーガーラヤ州東カシ丘陵地区シェッラ・ブホラガンジ区チェラプンジ、1861年5月-7月。 4か月間降水量の最多記録:18,738 mm (737.7 in);インド・メーガーラヤ州東カシ丘陵地区シェッラ・ブホラガンジ区チェラプンジ、1861年4月-7月。 5か月間降水量の最多記録:20,412 mm (803.6 in);インド・メーガーラヤ州東カシ丘陵地区シェッラ・ブホラガンジ区チェラプンジ、1861年4月-8月。 6か月間降水量の最多記録:22,554 mm (888.0 in);インド・メーガーラヤ州東カシ丘陵地区シェッラ・ブホラガンジ区チェラプンジ、1861年4月-9月。 11か月間降水量の最多記録:22,990 mm (905 in);インド・メーガーラヤ州東カシ丘陵地区シェッラ・ブホラガンジ区チェラプンジ、1861年1月-11月。 年降水量の最多記録: 26,470 mm (1,042 in);インド・メーガーラヤ州東カシ丘陵地区シェッラ・ブホラガンジ区チェラプンジ、1860年8月-1861年7月。 2年間降水量の最多記録: 40,768 mm (1,605.0 in);インド・メーガーラヤ州東カシ丘陵地区シェッラ・ブホラガンジ区チェラプンジ、1860年-1861年。 10年以上の平均をとった年降水量の最多記録: 11,872 mm (467.4 in) (38年間の平均)・12,701 mm (500.0 in)(1998年–2010年の平均);インド・メーガーラヤ州東カシ丘陵地区マウシンラム区マウシンラムまたは13,466 mm (530.2 in)(1980年–2011年の平均);コロンビア・カウカ県オシデンテ郡(スペイン語版)ミカイ(英語版)。 計測可能な降水の最長連続日数記録 0.01インチ (0.25 mm)以上の降水のある日:331日(1939年-1940年)、アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル郡(オアフ島マウナウィリ(英語版)牧場)。 計測不可能なものを含む降水の最長連続日数記録 :881日、1913年10月19日 - 1916年3月17日; アメリカ合衆国ハワイ州ハワイ郡南ヒロ地区(英語版)ホノム・マウカ
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降雨
「降雨」の例文・使い方・用例・文例
- 熱帯降雨観測
- 昨年は年間降雨量が300ミリメーターしかなかった
- 降雨が過度であること
- 日照り続きで、我々は人工降雨専門家に助けを求めた。
- その山は降雨量の少ない地域に位置している。
- 私たちは人工降雨を試みる必要がある。
- 降雨量
- 正午以降雨が降り始めるでしょう。
- 降雨のため、屋内での開催に変更となりした。
- 先週の激しい降雨のために出水した。
- 樹木から水の供給がなければ、降雨量はやがて減少し、その地域は乾燥し続ける。
- ここの7月の平均降雨量はどのくらいですか。
- 2インチの降雨量.
- 当地の昨日の降雨量は 30 ミリであった.
- 降雨不足のため(百姓が困っている)
- 降雨欠乏のため百姓が難渋している
- 降雨欠乏のため百姓が困っている
- 今年の降雨量はどのくらいあったか
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