地上実況気象通報式とは? わかりやすく解説

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地上実況気象通報式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/20 15:29 UTC 版)

地上実況気象通報式(ちじょうじっきょうきしょうつうほうしき、surface synoptic observations : SYNOP)とは、有人観測所や無人観測所からの気象観測結果の通報に使われている数値コードWMOではFM-12と呼んでいる)である。通常は、3の倍数にあたる時間毎に通信網(有線通信・無線通信)を使って送られる。通報は、観測所の温度や気圧や視程といった一般的な気象情報を記述した数値(データが無ければスラッシュ)のグループで構成されている。 近年は、バイナリーデータとして報じられるケースが増加し、今後この形式での通報は減少すると考えられている。

電文形式

以下は SYNOP 電文の一般的な構造である。数値で示している箇所は固定(グループインジケータ)で、x の箇所は気象データと観測所の位置情報(と適用できれば速度と方向)を含む数値に置き換えられる。

xxxxx xxxxx 99xxx xxxxx xxxxx xxxxx 00xxx 1xxxx 2xxxx 3xxxx 4xxxx 5xxxx
6xxxx 7xxxx 8xxxx 9xxxx 222xx 0xxxx 1xxxx 2xxxx 3xxxx 4xxxx 5xxxx 6xxxx
70xxx 8xxxx
  333 0xxxx 1xxxx 2xxxx 3xxxx 4xxxx 5xxxx xxxxx 6xxxx 7xxxx 8xxxx 9xxxx

コードデータの詳細

上記に示すコードデータは、WMO刊行物で定義されている。ただし、WMO刊行物では、国内定義のグループ情報を含む場合があり、必要に応じて発信国で編集し国内グループを削除するか、あるいは完全なる垂れ流しの場合、国内用途のグループを明示することとなっている。

天気図への使用

地上天気図に使用するのは、このコードを使用する。航空用にMETARが存在するが、用途が完全に異なり天気図に直接使用することができない場合がある。 航空では特に制限がない場合、気圧高度計の値を滑走路上の標高高を示す(QNH方式)を気圧規正値(アルティメーターセッティング)に使用するため、地上天気図に使用する海面更正気圧と基本的に異なる。飛行場の標高が高くない限り(おおよその目安で100mより下)、海面気圧とQNHとの差は1-2hPa程度の違いが生じるが、悪天時には拡大することがある。使用する際は、便宜上A1013といった具合(Aはアルティメーターセッティング)に、識別を行う必要が生じる。

関連項目

外部リンク


地上実況気象通報式 (SYNOP)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/26 07:20 UTC 版)

気象通報式」の記事における「地上実況気象通報式 (SYNOP)」の解説

「地上実況気象通報式」も参照 地上実況気象通報式は、地上実況報告する電文である。形式以下のとおり地点降水状況 と風 温度 露点温度 気圧 海面気圧 気圧変化 降水量 天気 状況 例: AAXX 01004 47401 04060 80301 10106 20081 30200 40196 56001 60012 71082 887// 333 20039 4/012 70055= 本体前にヘッダが付く AAXX = 地上実況 01004 = 観測日 (01), 観測時刻 (00), 風速識別 (4) 日時全て協定世界時 (UTC) を用いる。 風速識別 0,1 = m/s 3,4 = ノット 各項目の意味以下のとおり地点名:2ブロック番号+3地点番号 降水状況:1目:項目があるとき (0-2) / ないとき (3-4) 2目:有人観測所 (1-3) / 無人観測所 (4-7) 3目:最低の雲底の高度階級 4-5目:水平視程 と風1目:全雲量 2-3目:10度単位風向 4-5目:風速ノット温度1目:1固定 2目:温度正負(0で正又は0/1で負) 3-5目:0.1単位温度 露点温度 1目:2固定 2目:温度正負(0で正又は0/1で負) 3-5目:0.1単位温度 気圧1目:3固定 2-5目:0.1ヘクトパスカル単位気圧 海面気圧1目:4固定 2-5目:0.1ヘクトパスカル単位気圧 気圧変化1目:5固定 2目:3時間前との変化0-3:より高い/4:同じ/5-8:より低い) 3-5目:ヘクトパスカル単位変化量 降水量1目:6固定 2-4目:1mm単位降水量 990-999の時のみ、0.1-0.9mmまでを表す。 5桁目:観測何時前かの指定日本では1(6時間)、2(12時間))を用いる。 なお、0の場合限って時間特定できないWMOでは使用しないこととされているが、ロシア使用するケースが多い)。 天気有人観測用と自動観測用とはコード符号化の定義が変わるので注意)1目:7固定 2-3目:現在の天気 4-5目:過去の天気 状況1目:8固定 2目:の量 3目:低層タイプ 4目:中層タイプ 5目:高層タイプ 333 地域交換識別(殆ど全球交換対象)0群(現在は中国のみ使用) 1群 1で始まる群 最高気温地域によってスパンが変わる) 2群 2で始まる群 最低気温 4群 4で始まる群 積雪深(単位cm日本では左から2目は常に/ ここは積雪状態を示す群であり、符号定義がある。 7群 7で始まる群 24時間降水量単位:*0.1mm) en:SYNOP (英語版SYNOPページ)

※この「地上実況気象通報式 (SYNOP)」の解説は、「気象通報式」の解説の一部です。
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