地上式発電所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 15:00 UTC 版)
読書発電所の地上式設備は1923年(大正12年)12月に竣工したもので、最大使用水量45.91立方メートル毎秒・有効落差112.12メートルにて最大4万4,4000キロワットを発電する。 木曽川上流にある、読書ダム(.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯35度39分32秒 東経137度37分13秒 / 北緯35.65889度 東経137.62028度 / 35.65889; 137.62028 (読書ダム))をメインの取水ダムとする。元はダム上流2.56キロメートル地点に取水堰(高さ6.06メートル・長さ112.72メートル)を設けていたが、1960年(昭和35年)のダム完成に伴って導水路の一部や沈砂池が湛水域内となったため、発電所を運転停止の上で切り替え工事が実施された。工事後の取水は読書ダム右岸に設ける2つの取水口のうちのダム寄り、第一取水口を用いる。 読書ダムの湛水区域内で木曽川に支流阿寺川が合流している。ダム建設以前、取水口から発電所へ至る導水路がこの阿寺川を横断する地点では、取水堰の中を導水路トンネルが通る形とされ、堰左岸の取水口を設けて阿寺川からも取水できる仕組みとされていた。続いて木曽川に合流する支流柿其川(かきぞれがわ)はダムの下流側である。導水路が柿其川を横断する地点は水路橋(柿其水路橋)になっている。この柿其川にも取水堰があり、支水路が水路橋の上流で本水路に合流する。 上部水槽から水車発電機へ水を落とす水圧鉄管は長さ297メートルで3条設置。水車発電機は3組の設置で、水車は立軸単輪単流渦巻フランシス水車を採用し、発電機は容量1万7,000キロボルトアンペアのものを備える。発電所建屋は鉄筋コンクリート構造2階建てで、面積は1,131.2平方メートル。 上記設備のうち、発電所(本館・水槽)ならびに柿其水路橋が「読書発電所施設」の一つとして1994年(平成6年)12月27日付で国の重要文化財に指定された。また双方とも中部山岳地帯の電源開発に関する近代産業遺産群の一つとして経済産業省の「近代化産業遺産」に認定(2007年度)されている。
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